初めに
こんにちは。のりです。
3回目の投稿になります。
今回は『ローブシン』について書きました。
良かったら過去の『ハッサム』(育成論SV/2653)や『パオジアン』(育成論SV/2673)もご覧ください。
YouTubeにて対戦動画をUPして頂いたものがあります。
ぜひ見てみてください。柊みゅう氏→
育成「論」として各項目に対して理由付け、深掘りしていきますのでボリュームが多くなりますが育成するにあたり参考になれば幸いです。
評価やコメントを頂けると大変ありがたいです。
注意事項
- 本育成論では非公式な略称や用語(HABCDSや努力値など)を使用します。
- ダメージ計算はポケソル様(https://sv.pokesol.com/calc)を使用します。
- 努力値を252振った状態を「全振り」、更に性格補正がある状態を「特化」と表記します。
- 一部の表記でH〜Sの後の数値は努力値を示し、()内は実数値を示します。
- A↑は攻撃が一段階上がっていることを示します。
- B+は防御に性格補正があることを示します。
では本題へ
『ローブシン』について
5世代で登場し、当時はしんかのきせき持ちのラッキーやポリゴン2、バンギラスorカバルドン+ドリュウズの砂パなどの対策として
格闘枠の採用が一般的で、その中でも役割対象に非常に強いローブシンが多く採用されていた。
その後時代は流れ、に一方的に有利なの追加により若干の肩身は狭いものの、
現環境において4厄災や物理ポケモンが多くいることから、ローブシンというポケモンも多くの役割があると考えられる。
今回は対面的に広い相手と打ち合えるローブシンを考察する。
コンセプトと役割
鈍足 単タイプ 高速再生技なし
といった理由からあまりサイクル向きではなく
初手出し 死に出し 半減技読みの後出し などから
対面する相手やその裏に向かって技を選択していき、対面突破することを役割とする。
有利対面であるメジャーポケモン↓ (テラス非考慮、一般的な型を想定する。)
オーガポンオーガポン(いしずえ)ディンルーテツノツツミヒードランガブリアスヌメルゴン(ヒスイ)悪ウーラオス(れんげき)
ゴリランダーセグレイブジバコイルドドゲザンマスカーニャトドロクツキガチグマ(アカツキ)エンペルトカビゴンマンムー
交代読みやこちらのテラスや技構成、相手の型次第で一矢報えるポケモン↓
カイリューハバタクカミサーフゴーオーガポン(かまど)水ウーラオス(れんげき)イーユイランドロス(霊獣)ハッサム
キョジオーンガチグマチオンジェンボルトロス(霊獣)グライオン
このように多くのポケモンと打ち合うことが可能である。
(投稿時点で採用率50位以内やDLC解禁ポケモンから抜粋
主観も混ざっているため違う認識や追加必要なポケモンあればご指摘願う。)
持ち物
色んな候補があるため主要と思われるものを順に解説する。
上にあるから優先度が高いという訳ではないので、好みやパーティの余りなどから選んで欲しい。
- オボンのみ
- HPが半分(最大H201のため100)を切った時にHPを25%(数値で50)回復する。
- 一撃で落とされることが少なく、ドレパンでの回復も相まって物理・特殊ともに打ち合い性能を高めてくれる。
- おんみつマント
- 鈍足のため上から相手の攻撃を被弾し追加効果を受けやすく、それを拒否できるためパーティとの兼ね合いで採用の余地がある。
- 主な目的としては
- 氷柱落とし、悪の波動、猫騙しによる怯み
- 熱湯の火傷
- キョジオーンのしおづけ
- などへ耐性をつけられ、ピンポイント気味であるが役割を安定化させられる。
- とつげきチョッキ
- 薄いDを補い特殊へ強く出られる。
- 例えばチョッキを持たせることで確定欄の振り方で
- C特化イーユイのオバヒ (68.7 ~ 81.1%)
- C特化サザンドラの眼鏡流星群 (73.2 ~ 86.6%)
- となり、相手は落とせると思っていても、こちら視点では耐えられるため居座る択が取れ、返り討ちにできる。
- パンチグローブ
- てつのこぶしの補正が乗る技が更に1.1倍となり、相手のゴツメや接触時に発動する特性を気にせず攻撃できる。
- ただ、そのような相手は一致弱点を突いてきたり、鬼火などの状態異常を絡めてくることが多いため注意。例サンダーカイリューヒードランウルガモスなど
- ラムのみ
- 根性採用時以外はやけど状態で機能が停止するためその予防となる。あくびやキノコの胞子にも耐性がつく。
- キノガッサ程度であれば対面で楽に勝てるようになる。
- 鈍足のため電磁波はそこまで痛手ではなく、そもそも根性を考えると状態異常にされ辛いので優先度は低め。
基本的には上に挙げたようなアイテムをはじめ、どんなアイテムでも一定以上の活躍が見込めるのがローブシンの強みだと思っている。
アイテムと特性、技の組み合わせ次第でいくらでもパーティの穴埋めができるため、自身のパーティに合わせてカスタマイズして欲しい。
特性
非常に優秀なものが揃っているので全て解説する。
- てつのこぶし
- 無難に強く確定欄はこちらを採用した。
- 採用する多くの技に補正が乗り、ドレパンの威力が上がることで実質的に耐久も上がる。
- マッパの火力も伸び対面で突破できる相手が増える。
- 環境次第ではあるが、相手視点ではこんじょう持ちの可能性もあるため鬼火などを打たせにくいのも良い。
- こんじょう
- 火炎玉を持たせることであくびをはじめとする状態異常に耐性が付く。
- ガチグマと違い高火力先制技のマッパにより、体力が残っていれば多少の仕事はできる。
- 他の根性持ちとの差別化は可能であるものの、ガチグマほどの爆発力はなくゴツメ相手などに受け回されることで体力を消耗させられるのと
- 初ターンは火力が出ないことに留意する必要がある。
- 火炎玉以外の持ち物を持たせて鬼火や電磁波を貰うことで最強のローブシンが爆誕できるかもしれない。
- ちからずく
- 主に3色パンチやいわなだれに補正が乗り、いのちのたまと合わせると補正が乗る攻撃は無反動で打てる。
- メインのドレパン+マッパに補正が乗らないため優先度は低めであり、ちからずくを採用する場合はいのちのたま持ちの別の型となるであろう。
性格・努力値と調整
性格はいじっぱり確定。
努力値 164-236-4-0-92-12
実数値 201-209-116-*-97-67
オボンのみ無しで固定50ダメージ4耐え
昔懐かしい201ガブリアスと同じ物理耐久
Aは効率の良い11nでなるべく高く
- HB耐久目安
A252オーガポン(かまど)ツタこんぼうを(50.8 ~ 59.8%)オボン込み確定2耐え
A特化パオジアンつららおとしを(52.3 ~ 61.7%) 〃
A特化ランドロス(霊獣)鉢巻じしんを(78.2 ~ 92.6%)+ステロ(1/16=6.25%)を確定耐え
- HD耐久目安
C252テツノツツミ眼鏡ハイドロポンプを確定耐え(84.1 ~ 99.1%)
C特化ガチグマ(アカツキ)ブラッドムーンを確定耐え(83.6 ~ 98.6%)
※H252だと上記特殊攻撃が中乱数落ちとなり、ドレパンの回復効率の面からも、Hを削り多少BDに振り分けるのが良い。
- A火力目安
B4オーガポンにドレパン+マッパで確定落ち(101.3 ~ 120.0%)
(65.9 ~ 77.5%)+(35.5 ~ 42.6%)
H252B4ガチグマ(アカツキ)にドレパン+マッパで確定落ち(107.3 ~ 126.4%)
(69.1 ~ 81.9%)+(38.2 ~ 44.6%)
- Sは4振り同族抜き
ディンルーもS種族値が一緒のため12くらいは振っておくのがオススメ。
技構成
- 確定枠は2枠
- ドレインパンチ
- 威力は控えめであるが外せないメインウェポン。
- 他の技では場持ちが悪く、1発で落とせない相手に対しても後述のマッパがあるため気にならない。
- マッハパンチ
- タイプ一致かつ特性補正によりかなりの火力が出る先制技。
- 有ると無いとでは打ち合いで勝てる相手がかなり変わってくるため確定。
- 以下から選択。
- れいとうパンチ
- 呼ぶ複合に広く刺さる。
- メジャーなポケモン多くの後出しを牽制できたり、対面で勝てるようになる。
- 優先度は高め。
- はたきおとす
- こちらも呼ぶ複合や高耐久に広く刺さる。
- 落としたアイテムを見ることである程度の型を予想できるのも良い。
- 1サイクル目で相手の食べ残し、オボンのみ、拘りアイテムをなくすことで、
- 自分の裏のポケモンの後出しが安定し、2サイクル目でローブシン自身でも突破できる可能性が上がる。てつのこぶし適用外。
- 優先度は高め。
- テラバースト
- 主にハバタクカミやテラスを切った相手に刺さる。
- テラスを切らなければ特殊技のため襷カウンターをケアするテクニカルな動きもできる。
- 鈍足故に相手に上を取られ易くローブシン自体が積極的にテラスを切りたいポケモンではない上に、テラバを採用すると技スペースを圧迫するため優先度は低め。
- ビルドアップ
- 相手の選出が物理に偏っていると分かりタイミングよく積むことで、ドレパンや冷パン連打で勝てる試合も稀にある。
- また、相手の特殊アタッカーを早々に倒せるとローブシンの独壇場になる。
- この技を採用する場合は居座ることが多く、状態異常にならずとも積めば火力も補えることから、特性を根性にすると良い。
- テツノカイナは覚えないため差別化ポイント。
テラスタル
元の弱点を全て半減に抑えられる。
テラスすると本来有利な物理方面のが弱点になってしまうため
引き先がいなかったり、今後の展開をある程度予想できる時に切りたい。
立ち回り例
コンセプトと役割の項目でも書いたような有利な相手と対面的に相手と殴り合う。
有利なポケモンが半数程度見えるなら初手から出して、ハバタクカミサンダーなど不利なポケモンと
対面してしまった場合には切り返せる引き先を用意しておきたい。
オーガポン(いしずえ)悪ウーラオス(れんげき)ゴリランダードドゲザンマスカーニャエンペルトカビゴンマンムー
あたりは相手のテラスタイプや有効打の関係から引いてくることが大半のため、相手の裏を見て冷凍パンチやはたき落とすを選択しアドバンテージを取っていきたい。
仮に居座れても素の耐久やオボンの回復によりドレパンで回復しつつ突破が容易い。
与ダメージ計算
あくまで目安のため端数振りや全振りをメインに記載
確定数は重要そうなものだけ記載
特性てつのこぶしで計算
H244カイリューマルスケありノマテラ時(47.3 ~ 55.4%) 乱数2発 : 69.53%
B4テツノツツミ (120.7 ~ 143.6%)
H4セグレイブ (98.5 ~ 117.3%) 乱数1発 : 93.75%
B4ガチグマ (82.0 ~ 97.6%)
H252ゴリランダー (46.9 ~ 55.6%) 乱数2発 : 74.21%
B特化ヘイラッシャ (22.5 ~ 27.3%) 乱数4発 : 53.12%
マッハパンチ
H4イーユイ (88.6 ~ 105.4%) 乱数1発 : 31.25%
B4ガブリアス (27.9 ~ 32.8%)
無振りオーガポン(いしずえ) (71.0 ~ 85.2%)
H252パオジアン (124.1 ~ 147.6%)
れいとうパンチ
H244カイリューマルスケあり (63.0 ~ 74.2%)
H4ハバタクカミ (72.6 ~ 85.5%)
H4ランドロス(霊獣)威嚇込み (106.7 ~ 126.1%)
H4ボルトロス(霊獣) (102.0 ~ 120.0%)
H212B4(177-146)グライオン (110.8 ~ 131.1%)
B特化(182-194)グライオン (81.4 ~ 96.8%)
B特化サンダー (48.8 ~ 57.9%) 乱数2発 : 94.92%
H4ハバタクカミ(持ち物なし) (52.0 ~ 61.9%)
H252サーフゴー (69.1 ~ 81.5%)
無振りイダイトウ♂ (92.4 ~ 108.8%) 乱数1発:50%
かみなりパンチ
B特化ドヒドイデ (40.8 ~ 48.5%)
H252マリルリ (68.6 ~ 81.2%)
H252ギャラドス威嚇込み (95.1 ~ 112.9%) 乱数1発 : 68.75%
テラバースト
B特化ハバタクカミ (108.7 ~ 129.7%)
H252ドドゲザン (64.8 ~ 78.3%)
被ダメージ計算
A特化カイリュー
ノマテラ神速 (39.4 ~ 46.8%)
地震 (33.4 ~ 39.4%)
飛行テラバ (105.5 ~ 125.4%)
A252オーガポン(かまど) お面補正あり
ウッドホーン (56.8 ~ 67.2%)
じゃれつく (60.7 ~ 71.7%)
A↑じゃれつく (89.6 ~ 106.5%) 乱数1発 : 37.5%
テラスA↑ツタこんぼう (100.5 ~ 118.5%)
A特化ガブリアス
地震 (48.3 ~ 57.3%) 乱数2発 : 92.18%
逆鱗 (58.8 ~ 69.2%)
A特化イダイトウ♂♂(適応力)
ウェブタ (52.3 ~ 61.7%)
おはかまいり(威力150) (65.7 ~ 77.7%)
アクジェ (18.0 ~ 21.4%)
A特化ガチグマ(根性)
からげんき (106.5 ~ 125.9%)
地震 (76.2 ~ 90.1%)
C特化ガチグマ(アカツキ)
大地の力 (53.8 ~ 63.2%)
テラスハイパーボイス (71.7 ~ 84.6%)
ブラッドムーン (83.6 ~ 98.6%)
しんくうは (16.5 ~ 19.5%)
C252ハバタクカミ
シャドボ (43.3 ~ 51.3%) 乱数2発 : 6.25%
ムンフォローブシンテラス時(25.4 ~ 30.4%)
C252テツノツツミ
フリドラ (35.9 ~ 42.3%)
ハイドロポンプ (55.8 ~ 66.2%)
C特化イーユイ(わざわいのたま)
悪の波動 (31.4 ~ 37.4%) 乱数3発 : 84.93%
火炎放射 (71.7 ~ 84.1%)
オーバーヒート (102.0 ~ 120.9%)
C4サンダー
ボルチェン (29.9 ~ 35.9%) 乱数3発 : 29.83%
ぼうふう (92.6 ~ 110.5%)
苦手なポケモン
拘りアイテムや一致テラスタルにより、上から高火力を押し付けてくるポケモン
例
テラバーストカイリューランドロス(霊獣)
テラスありのオーガポン(かまど)
眼鏡持ちサーフゴーハバタクカミイーユイ
半減のなど複合タイプ又は高耐久なポケモン
例
コノヨザルヘイラッシャミミッキュクレセリアヤドラン
相性のよい味方・構築例
基本的にはどんなパーティに入れていても、役割が持てそうなポケモンが多い場合に選出すれば活躍できる。
ローブシンの弱点を多く半減にできるを含むポケモンが裏に置くと良い。
例
ハッサムジバコイルサーフゴーヒードラン
以上
終わりに
いかがでしたでしょうか。
筆者個人的には5世代当時からお世話になった、かなり好みのポケモンです。
昔はバンギラスと組んでいましたが(通称バンギローブ)、フェアリーの一貫や追い討ち廃止などから見る影もなく、SV環境に合った新たな組み合わせを探してみたいところです。
刺さっているパーティには確実に仕事をこなしてくれるので、育成の参考になれば幸いです。
冒頭でも書いたように評価や質問の他、考察不足や認識違いなどありましたらコメントを頂けると大変ありがたいです。
それでは。
改訂履歴
23年10月13日 微修正。リンク掲載。