ポケモンバトルの基礎知識まとめ
ポケモンバトルの大切な基礎知識、バトルの仕様などを分かりやすく、まとめて解説しています。対人戦・ランクバトルの初心者もこのページで重要なポイントを学べます。
育成に関する基礎知識は、下記もあわせてご覧ください。
タイプ相性
ポケモンの最も大切な要素のひとつに、タイプ相性があります。
タイプ一致ボーナス
自分のタイプと同じタイプの攻撃技を使用した場合、「ポケットモンスター」シリーズではダメージが1.5倍になります。これを「タイプ一致ボーナス」と言います。
自分と同じタイプの技を覚えさせると他のタイプの技よりかなり有利となります。一般にこのような技を「メインウェポン」と呼んでいます。
なお、特性『てきおうりょく』のポケモンは、タイプ一致ボーナスが1.5倍ではなく2倍になります。
テラスタル
ポケモンSVで登場したテラスタルを行うと、そのバトルで『ひんし』状態になるまで、「テラスタル」状態となり、自分のタイプがテラスタイプに変化します。
テラスタルで相手のタイプが変わると、タイプ相性もそれに合わせて完全に変化します。受け手側のタイプ相性は、タイプの追加ではなく、置き換えになります。
テラスタルによるタイプ一致ボーナス
【ポケモンSV】テラスタルした場合、元のタイプは1.5倍のまま、テラスタイプの攻撃も1.5倍になります。また、元のタイプとテラスタイプが同じ場合は、タイプ一致ボーナスは2倍になります。
テラスタル状態のとき、特性『てきおうりょく』はテラスタイプのみが対象となり、テラスタイプが元のタイプと同じ場合は2.25倍、異なる場合は2倍になります。
威力60未満の技は威力60になる
テラスタル状態のとき、技のタイプが自分のテラスタイプと同じで、なおかつ技の威力が60未満の場合は、威力が60に強化されます。ただし、連続攻撃技や先制攻撃技および一部の威力不定の技は対象外です。また、特性『テクニシャン』などで威力が変化した場合は、最終的な威力が60未満かどうかで判断されます。
技 | 通常の威力 | テラスタル後 | 備考 |
---|---|---|---|
ほっぺすりすり | 20 | 60 | 追加効果がある技もOK |
タネマシンガン | 25 | 25 | 連続攻撃技は対象外 |
アクアジェット | 40 | 40 | 先制技は対象外 |
つばさでうつ | 60 | 60 | 威力60以上は変化なし |
テラバースト
テラスタル状態のとき、技『テラバースト』のタイプが自分のテラスタイプと同じになります。また通常時は「特殊技」に分類されますが、テラスタル状態の時のみ、自分の『こうげき』が『とくこう』より高い場合は「物理技」となります。(→技の分類については後述)
テラスタイプの選び方
テラスタイプは、自分の技のタイプ一致ボーナスを強化するために使うか、弱点のタイプを変えて受け側を強化するかの2パターンを意識して選択しましょう。
行動の順番と技の優先度
ポケモンバトルはターン制バトルです。同じターンに誰から行動するかは、「技の優先度」とポケモンの「すばやさ」によって決まります。
技の優先度
まず、技ごとに設定されている優先度を比較し、差異がある場合は、優先度の高い技を選択したポケモンから動くことが可能です。ほとんどの技は優先度が「0」ですが、例えば、『でんこうせっか』は優先度が「+1」に設定されているため、多くの場合で素早さを無視して先制攻撃することができます。
またポケモンの特性や道具の中には、技の優先度を変化させるものや、同じ優先度の中で行動順が変化するものがあります。
先制技の対策
バトルは素早さが重要
技の優先度が同じ場合は、通常は『すばやさ』が高いポケモンから行動できます。たった「1」でも大きいほうから行動できるので、すばやさの調整は非常に重要です。(同じ場合の行動順はランダムに決まる)
しばしば、『こだわりスカーフ』を持たせて1.5倍にしたり、『おいかぜ』を使用して2倍にしたり、自分の『すばやさ』ランクを上げたり、相手のランクを下げたり、相手を『まひ』状態にしたりする戦法が取られます。
トリックルームと対策
場の状態が『トリックルーム』(トリル)の時は、『すばやさ』が低いポケモンから順に行動します。ただし、この場合も、技の優先度が優先されます。
素早さを下げるため、道具『くろいてっきゅう』や『ルームサービス』を持たせて、先に行動できるようにすることもまれにあります。
『トリックルーム』は主にダブルバトルで使うと強力で、その対策としては下記の方法が挙げられます。
- 『ねこだまし』で止める。(『サイコフィールド』『ビビッドボディ』『せいしんりょく』『おんみつマント』およびタイプに注意)
- 『ちょうはつ』で止める。(『メンタルハーブ』『アロマベール』『マジックミラー』に注意)
- 『ほえる』『ふきとばし』で止める。(『マジックミラー』に注意)
- 『ふういん』を使う(→トリックルーム・ふういんを覚えるポケモン一覧)。(最も確実だが、倒されると効果が消えるので注意)
- こちらも『トリックルーム』を使ってもとに戻す。
- 『アンコール』でもう1度使わせる。(ポケモン交代に注意)
- 『まもる』や受けポケモンでターンをやり過ごす。
- あえて対策用に素早さの遅いポケモン『モロバレル』『コータス』などをパーティに1体入れておく。
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技の分類
技にはタイプのほかに、分類が存在し、「物理」「特殊」「変化」の3種類あります。
この知識はポケモンバトルにおいて非常に重要です。自分のポケモンが攻撃と特攻どちらが高いかを確認し、攻撃が高ければ物理技を、特攻が高ければ特殊技を使うようにします。
物理 | 自分の「こうげき」と、相手の「ぼうぎょ」の数値がダメージに影響する。 |
---|---|
特殊 | 自分の「とくこう」と、相手の「とくぼう」の数値がダメージに影響する。 |
変化 | 相手を状態異常にしたり、自分の能力ランクをあげたりなど、主にダメージがない技が分類される。 |
なお、第3世代(ルビサファ時代)までは技ではなく、タイプごとに物理・特殊の分類が決まっていました。
直接攻撃(接触技)
ポケモンの技は、「直接攻撃」の技と、そうでない技の2つに分かれます。主に物理技の多くが直接攻撃となっていて、特殊技・変化技のほとんどは直接攻撃ではありません。
直接攻撃はデメリットが多く、相手の特性『ほのおのからだ』で『やけど』状態になったり、道具『ゴツゴツメット』でダメージを受けたりします。
能力ランク補正・能力変化
バトル中のみ、技や特性などによって、ポケモンの各能力「こうげき」「ぼうぎょ」「とくこう」「とくぼう」「すばやさ」がランク変化で増減することがあります。例えば、『なきごえ』で相手の攻撃を下げた時は、『こうげき』ランクが1段階下がっています。
各能力のランクは、場に出たときはランク変化「0」の状態からスタートし、「+6」〜「-6」の13段階あります。ポケモンを交代すると、「0」にリセットされます。
ランク | 変化倍率 |
---|---|
+6 | 4.0倍 (8/2倍) |
+5 | 3.5倍 (7/2倍) |
+4 | 3.0倍 (6/2倍) |
+3 | 2.5倍 (5/2倍) |
+2 | 2.0倍 (4/2倍) |
+1 | 1.5倍 (3/2倍) |
0 | 1.0倍 (2/2倍) |
-1 | 約0.67倍 (2/3倍) |
-2 | 0.5倍 (2/4倍) |
-3 | 0.4倍 (2/5倍) |
-4 | 約0.33倍 (2/6倍) |
-5 | 約0.29倍 (2/7倍) |
-6 | 0.25倍 (2/8倍) |
命中率・回避率のランク補正
命中率と回避率も同様にランク補正があります。「自分の命中率ランク」から「相手の回避率ランク」を差し引いたランク値によって、技の命中率が補正されます。
ランク | 変化倍率(第5世代以降) |
---|---|
+6以上 | 3.0倍 (9/3倍) |
+5 | 約2.67倍 (8/3倍) |
+4 | 約2.33倍 (7/3倍) |
+3 | 2.0倍 (6/3倍) |
+2 | 約1.67倍 (5/3倍) |
+1 | 約1.33倍 (4/3倍) |
0 | 1.0倍 (3/3倍) |
-1 | 0.75倍 (3/4倍) |
-2 | 0.6倍 (3/5倍) |
-3 | 0.5倍 (3/6倍) |
-4 | 約0.43倍 (3/7倍) |
-5 | 0.375倍 (3/8倍) |
-6以下 | 約0.33倍 (3/9倍) |
つまり、命中率を1段階上げると、命中率75%以上の技が100%命中するようになります。
積み技と対策
『りゅうのまい』『つるぎのまい』などの自分のランクを上げる技を一般に「積み技」と呼びます。積み技の対策としては、下記のランクをリセットする方法などがあります。
ランクをリセット | クリアスモッグ、くろいきり |
---|---|
ランク変化を防ぐ | しろいきり |
ランクを入れ替える | ハートスワップ、ひっくりかえす、ガードスワップ、パワースワップ、シャドースチール |
ランクをコピー | じこあんじ |
その他、積み技の多くは「変化技」なので、『ちょうはつ』や『アンコール』などで行動を封じるのも対策として有効です。
また、特性『てんねん』のポケモンは相手の能力ランク(素早さは除く)の変化の影響を受けないので、対策に最適です。特性『びんじょう』のポケモンも、相手の能力ランクが上がった時に自分にも適用できます。
急所率と急所ランク
ダメージが固定ではない攻撃技は、通常では約4.17%の確率で急所に当たり、ダメージが1.5倍になることがあります。また、その際自分のマイナスの能力ランク補正と、相手のプラスの能力ランク補正を無視して攻撃できます。(相手の防御ランクが2段階上がっていても、ランク0として攻撃できる)
また、急所ランクというものが存在し、技にもともと設定されている急所ランク(通常は0)に、自分の状態変化や特性・持ち物によってランクが加算され、ランクが上がると急所に当たる確率が高くなります。
ランク | 急所に当たる確率 |
---|---|
+3 | 100% |
+2 | 50% (1/2) |
+1 | 12.5% (1/8) |
0 | 約4.17% (1/24) |
状態異常
状態異常とは、ポケモンがかかる疾患のような状態で、『まひ』『どく』『やけど』『ねむり』『こおり』の5つの状態が存在します。またそれとは別に『こんらん』状態もあり、これも「状態異常」に含めて呼ばれることもあります。
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主要な状態変化
ひるみ
みがわり
- 『みがわり』『しっぽきり』で効果を得られる。
- 自分のHPを最大HPの1/4だけ減らして、減らしたHPと同じHPの自分の分身を作り、分身のHPが0になるまで、ほとんどすべての技を自分の代わりに分身が受ける。(ただし、『しっぽきり』は1/2減らし、1/4の分身を作る)
- 分身は状態異常にならない。
- 音系の技や一部の技などは身代わりを貫通し、そのまま受ける。(当サイトの各技の詳細データの「みがわり」の欄が「通常」になっているものは防げて、「貫通」になっているものは貫通する)
- 【剣盾】相手のダイマックス技も防げるが、自分がダイマックスすると分身が消える。
状態異常やランク操作など、多くの追加効果や変化技をも防ぐことが可能なので、そういった対策としてもよく使われます。
アンコール
- 『アンコール』を受けると、3ターンの間、最後に使用した技しか使えなくなる。
- ただし、PPが0になると解除される。
- 【剣盾】ダイマックスしているポケモンには無効。また、ダイマックス技や第7世代のZワザは影響を受けずに使うことができる。
『つるぎのまい』などの積み技や、『まもる』などを使用した相手をはめて、行動を封じることができます。対策としては、道具『メンタルハーブ』や特性『アロマベール』で防ぐことが可能です。
ちょうはつ
- 『ちょうはつ』を受けると、3ターンの間、攻撃技しか使用できなくなる。(変化技が使用できない)
受けポケモンの回復手段を封じたり、『トリックルーム』『おいかぜ』『どくどく』『キノコのほうし』など使われると厄介な技を封じることができます。対策としては、道具『メンタルハーブ』や特性『アロマベール』で防ぐことが可能です。
バインド(束縛技)
天気
ポケモンの特性や技によって、「場の状態」としての「天気」が変化することがあります。ポケモンSVでは『にほんばれ(ひざしがつよい、晴れ)』『あめ(雨)』『すなあらし(砂嵐)』『ゆき(雪)』の4種類があり、第8世代までは雪ではなく『あられ(霰)』が存在しました。
フィールド技
ダブルバトルの範囲技などの仕様について
複数攻撃技(範囲技)
『ねっぷう』や『じしん』など、ダブルバトルにおいて攻撃対象が複数の技は、実際に攻撃対象が複数になると、ダメージが3/4(0.75倍)になります。ただし、技を使う時に相手が場に1体だけになった場合は、通常通りのダメージとなります。
技の追加効果や、その発生確率などに変化はなく、対象すべてに等しく効果が発動します。
トリプルバトルでは3/4(0.75倍)、バトルロワイヤルでは1/2倍(0.5倍)になります。
第3世代では、『いわなだれ』のように相手全体を攻撃する技はダメージが1/2倍(0.5倍)になり、『じしん』などの自分以外を攻撃する技はそのままのダメージでした。