はじめに
23個目の育成論投稿になります。至らぬ点も多々あると思いますが、改善点等ご指摘いただければ幸いです。
今回の育成論はクレセリアとなります。「メジャーなポケモンだしどうせ誰かが書くだろう」と思っていたクレセリアの育成論が投稿されていなかったため、SVでの基本形としてクレセリアの型を一つ紹介させていただきます。
新規習得技や持ち物、テラスタル等の要素により過去の育成論との差別化はできていると思われますが、似通ったものとなるためフォークさせていただきます。
最後まで見ていただけると嬉しいです。
- HABCDS、など非公式の略語、単語等を用います。
- 論中に登場するポケモンの個体値は特に指定がなければ理想個体とします。
- ダメージ計算にはポケソル様のダメージ計算ツールSV(https://sv.pokesol.com/calc)を使用させていただきました。
- 環境ポケモンの型や採用技等はhttps://sv.pokedb.tokyo/pokemon/list?season=7&rule=0を参考にさせていただきました。
SVにおけるクレセリアについて
まず今作でのクレセリアは前作と比べてBDの両方の種族値が10減らされるという弱体化を受けています。
これにより種族値は同期であり、同じタイプと特性を持つユクシーエムリットアグノムと同じ580となりました。しかし依然として耐久面での優位はクレセリアにあるため、この弱体化によって上記の3体に取って代わられるということはないように思います。
また、今作からみかづきのいのりという回復技を新規で習得しており、レジェンドアルセウスから回復量が落ちているとはいえどくどく等の状態異常を回復できるというのは非常に強力であると思います。特にダブルバトルであれば採用しない理由のないほどの技なのではないでしょうか。
みかづきのいのり
自分と味方全体のHPが最大HPの1/4ずつ回復し、状態異常も回復する
コンセプトと役割
今回のコンセプトは過去作をやっていた方々には言うまでもないことかもしれませんが
- アルセウスと同レベルの圧倒的な耐久により、積技を持たない物理アタッカーを受けて流す。また特殊アタッカーであればめいそうと回復技で詰ませる。
- 有利な対面においてめいそうを積んでいき、威力の上がったアシストパワーで対面を突破する積みアタッカーとなる。
になります。
持ち物
おんみつマント
持たせると、技の追加効果を受けなくなる。
今回の採用枠です。キョジオーンのしおづけの対策となるほか、クエスパトラのルミナコリジョン、タルップルのりんごさん等の耐久ポケモンを無理やり突破する技を無力化できます。
また、パオジアン等の高速アタッカーによる怯みに対して怯えることがなくなります。
めいそうによって上げたアシストパワーの威力をマジカルフレイム等で下げられることがなくなるというのも良い点です。
レギュレーションDにて追加されるオオニューラのフェイタルクローやバクフーン(ヒスイ)のひゃっきやこう、ジュナイパー(ヒスイ)の3ぼんのや等々を無力化できるので来季でのこの持ち物はとても重要なものになるのではないかと予想しています。
たべのこし
持たせると、毎ターンHPが最大HPの1/16ずつ回復する。
場持ちの良くなる回復アイテムです。みかづきのいのりの回復量が1/4と少し心許ないため、それを補助するという点でも非常に優秀です。
ゴツゴツメット
持たせると、直接攻撃を受けた時、相手の最大HPの1/6のダメージを与える。
物理受けに特化しているため相性が良いです。めいそうを積んだ後であれば嫌でも物理で攻撃せざるを得なくなるので相手のポケモンを削っていけます。
※SV未実装アイテム
アッキのみ
持たせると、物理技を受けた時に1度だけ『ぼうぎょ』ランクが1段階上がる。『みがわり』状態では発動しない。
フォーク元の採用持ち物です。シンプルに物理に対して強くなるほか、アシストパワーの火力補助にもなります。
特性
ふゆう
『じめん』タイプの技を受けない。また、技『どくびし』『まきびし』『ねばねばネット』や特性『ありじごく』の効果を受けない。『エレキフィールド』『サイコフィールド』『グラスフィールド』『ミストフィールド』の効果も受けない。
これしかないため確定です。
性格・努力値と調整
ずぶとい(B↑A↓)H252 A0 B252 C0 D4 S0
H…最大まで
A…イカサマ対策のためA個体値0推奨
B…物理受けのため最大まで
D…余り
HB特化にすることで物理受けを行い、特殊方面は素の硬さとめいそうによる耐久力の上昇で補います。
技構成
- 採用技
れいとうビーム
現在環境トップであるカイリューやレギュレーションDで環境入りすると予想されるランドロス(霊獣)に対しての大きな打点となります。
アシストパワー
タイプ一致の攻撃技です。自身の能力ランクが上がるごとにダメージが上がっていくため、めいそうとの相性が非常に良いです。
めいそう2回でサイコキネシスの威力を上回ります。
めいそう
今回のコンセプトとなる技です。努力値は物理耐久方面に振り切り、特殊耐久方面をこの技使ってDを上げることで受けていきます。先述した通りアシストパワーとの相性が良いです。
みかづきのいのり
今作からの追加技です。回復量は1/4と控えめですが、状態異常を回復させる効果がついています。耐久ポケモンの天敵であったどくどくを無力化できるのは非常に強いと思います。
- その他有用な技
つきのひかり
無難な回復技です。どくどく持ちが環境に少ない場合や、みかづきのいのりの回復量に不安がある場合はこちらが良いでしょう。
環境に合わせてみかづきのいのりと随時入れ替えていくことになると思います。
ムーンフォース
エスパーを無力化する悪タイプに対する打点となります。フェアリーテラスタルを採用するのであればこちらとなります。
10まんボルト
電気テラスタルを採用した場合に一考の余地があります。ディンルーランドロス(霊獣)等の環境に現れるであろう地面タイプに無効化されるのが惜しいところですが、ヘイラッシャウーラオス(れんげき)(れんげき)等の水タイプに強くなるのは良い点だと思います。
サイコショック
Dが高くBが低いハバタクカミドオー等に対しての打点となります。アシストパワー程の爆発力はありませんが、めいそうを積まなくても初手からある程度のダメージが出せるのは利点です。
テラバースト格闘
エスパータイプと合わせて7タイプの弱点を付けるほか、格闘テラスタルによって弱点であるゴースト・虫・悪の内2つを半減にできます。
しかしテラスタルしていない時の技範囲が非常に狭くなるため、テラスタルを切りたいポケモンがパーティ内で少ない場合のみの採用となると思います。
テラスタル
でんき
今回の採用枠です。以前はフェアリーを採用枠としていましたが、特性ふゆうと合わせて弱点が完全になくなる電気の方が使い勝手が良かったです。
フェアリー
弱点である虫・悪に強くなり、ムーンフォースの打点を上げることができます。またカイリューガブリアス等のハチマキげきりんを後投げから無力化することができます。
かくとう
フェアリーと同じく虫・悪に強くなるほか、先述した通りテラバーストを採用することにより7タイプへ弱点を突くことができるようになります。
立ち回り例
- 対物理アタッカー
相手が等倍以下のアタッカーであれば、一般的な耐久ポケモンとしての役割通り後投げから受けて流していきます。余裕があればめいそうを積みつつ攻撃していっても良いでしょう。
- 対特殊アタッカー
めいそうで積んで受けることを前提としているため、半減でもなければ受け出しするのは非推奨です。対面からであればどんどんめいそうを積んでいきましょう。
- 対受けポケモン
特殊受け専門のポケモンハピナス等でもなければめいそう+アシストパワーで押し切れることが多いです。どくどくも効かないのでどっしりと居座って良いと思います。ふきとばしやあくびによる流しはこの型では諦めるしかありません。
与ダメージ計算
- 特に表記がない場合"持ち物無し""無振り"で計算しています。
- 【 】内は自分がテラスタルした時のダメージとします。
- アシストパワーを素で使うことはないのでめいそうを2回積んだ時点からの計算とします。
れいとうビーム
カイリュー(H252)マルチスケイル有
C±0
56 ~ 66 (28.3 ~ 33.4%) 乱数3発 : 0.02%
C+2
108 ~ 128 (54.6 ~ 64.7%) 確定2発
カイリュー(H252)マルチスケイル無
C±0
112 ~ 132 (56.6 ~ 66.7%) 確定2発
C+2
216 ~ 256 (109.1 ~ 129.3%) 確定1発
ランドロス(霊獣)(H252)
C±0
132 ~ 156 (67.4 ~ 79.6%) 確定2発
C+1
196 ~ 232 (100.0 ~ 118.4%) 確定1発
ディンルー(H252)
C±0
50 ~ 60 (19.0 ~ 23.0%) 乱数5発 : 97.17%
C+2
98 ~ 116 (37.5 ~ 44.3%) 確定3発
ガチグマ(H252)
C±0
66 ~ 78 (27.9 ~ 33.0%) 確定4発
C+2
130 ~ 154 (54.9 ~ 65.0%) 確定2発
ガブリアス(H252)
C±0
124 ~ 148 (57.7 ~ 68.9%) 確定2発
C+2
248 ~ 292 (115.4 ~ 135.9%) 確定1発
サンダー(H252)
C±0
60 ~ 72 (30.5 ~ 36.6%) 乱数3発 : 49.21%
C+2
118 ~ 140 (59.9 ~ 71.1%) 確定2発
アシストパワー
ランドロス(霊獣)(H252)
めいそう2回
108 ~ 127 (55.2 ~ 64.8%) 確定2発
ハバタクカミ(H4)
めいそう2回
69 ~ 82 (52.7 ~ 62.6%) 確定2発
テツノツツミ
めいそう2回
135 ~ 159 (103.1 ~ 121.4%) 確定1発
ウォッシュロトム(H252)
めいそう2回
84 ~ 100 (53.6 ~ 63.7%) 確定2発
テツノドクガ
めいそう2回
168 ~ 198 (108.4 ~ 127.8%) 確定1発
キョジオーン(H252)
めいそう2回
99 ~ 117 (47.9 ~ 56.6%) 乱数2発 : 83.2%
ドオー(HD↑252)
めいそう2回
66 ~ 80 (27.9 ~ 33.8%) 乱数3発 : 0.24%
めいそう4回
116 ~ 140 (49.0 ~ 59.1%) 乱数2発 : 98.04%
モロバレル(H252)
めいそう2回
216 ~ 254 (97.8 ~ 115.0%) 乱数1発 : 81.25%
ドヒドイデ(H252)
めいそう2回
134 ~ 158 (85.4 ~ 100.7%) 乱数1発 : 6.25%
ムーンフォース
カイリュー(H252)
マルチスケイル有り
29 ~ 35 (14.7 ~ 17.7%) 乱数6発 : 6.31%
【43 ~ 52 (21.7 ~ 26.3%) 乱数4発 : 7.25%】
マルチスケイル無し
58 ~ 70 (29.3 ~ 35.4%) 乱数3発 : 16.33%
【86 ~ 104 (43.5 ~ 52.6%) 乱数2発 : 17.57%】
パオジアン
80 ~ 96 (51.7 ~ 62.0%) 確定2発
【120 ~ 144 (77.5 ~ 93.0%) 確定2発】
ディンルー(H252)
52 ~ 62 (19.9 ~ 23.7%) 乱数5発 : 99.97%
【78 ~ 92 (29.8 ~ 35.2%) 乱数3発 : 14.3%】
マスカーニャ
78 ~ 92 (51.7 ~ 61.0%) 確定2発
【116 ~ 138 (76.9 ~ 91.4%) 確定2発】
ガブリアス(H252)
66 ~ 78 (30.7 ~ 36.3%) 乱数3発 : 42.38%
【98 ~ 116 (45.6 ~ 54.0%) 乱数2発 : 36.71%】
チオンジェン(H252)
44 ~ 54 (23.0 ~ 28.2%) 乱数4発 : 82.46%
【66 ~ 80 (34.4 ~ 41.7%) 確定3発】
被ダメージ計算
- 特に表記がない場合"持ち物無し""無振り"で計算しています。
- 【 】内は自分がテラスタルした時のダメージとします。
カイリュー(A↑252)こだわりハチマキ
しんそく
52 ~ 62 (23.0 ~ 27.4%) 乱数4発 : 56.44%
げきりん
117 ~ 138 (51.6 ~ 60.8%) 確定2発
ハバタクカミ(C252)
ムーンフォース
120 ~ 144 (52.9 ~ 63.5%) 確定2発
【60 ~ 72 (26.5 ~ 31.8%) 確定4発】
パオジアン(A252)
かみくだく
116 ~ 140 (51.2 ~ 61.7%) 確定2発
【29 ~ 35 (12.7 ~ 15.5%) 乱数7発 : 23.32%】
つららおとし
63 ~ 75 (27.8 ~ 33.0%) 確定4発
テツノツツミ(C252)
ハイドロポンプ
78 ~ 93 (34.4 ~ 41.0%) 確定3発
ウォッシュロトム(C252)
ハイドロポンプ
69 ~ 82 (30.4 ~ 36.2%) 乱数3発 : 46.92%
マスカーニャ(A↑252)
はたきおとす
110 ~ 132 (48.5 ~ 58.2%) 乱数2発 : 92.18%
【27 ~ 33 (11.9 ~ 14.5%) 乱数7発 : 0%】
トリックフラワー
40 ~ 48 (17.7 ~ 21.2%) 乱数5発 : 4.59%
ガブリアス(A↑252)こだわりハチマキ
げきりん
114 ~ 135 (50.3 ~ 59.5%) 確定2発
ガチグマ(A↑252)こんじょう
火傷からげんき+ノーマルテラスタル
188 ~ 222 (82.9 ~ 97.8%) 確定2発
ランドロス(霊獣)(A252)
とんぼがえり
60 ~ 72 (26.5 ~ 31.8%) 確定4発
苦手なポケモン
- クレセリアより早いちょうはつ、アンコール持ち全般
- ふきとばしやあくびのような流し技を持つポケモン(ディンルーカバルドン等)
- 弱点の付けない特性てんねん持ちであるラウドボーンヘイラッシャ
- テラスタルがない場合の弱点を突いてくるアタッカー(ハバタクカミサーフゴーパオジアンイーユイ等)
相性の良い味方・構築例
ヒードランヒードラン
言わずと知れたクレセリアの相棒です。クレセドランという名前を知らない対戦勢はいないのではないかというレベルで有名な構築ですね。
相性補完に非常に優れており、お互いに高種族値であるため等倍の攻撃もある程度は受けきってしまいます。
ブロロロームブロロローム
前回に引き続いて過去に投稿した育成論のポケモンです。
育成論SV/2105
ヒードランほどではありませんが相性補完に優れており、物理受けとしているクレセリアと対となるようにこのブロロロームは特殊受けに特化しているため相性が良いと思います。
さいごに
ここまで本育成論を見ていただきありがとうございます。
レギュレーションDは非常に楽しみではあるのですが、環境が変わるペースが速いので対応するのが大変だなと思う今日この頃です。
評価コメント等いただけると今後の励みになります。