育成論の投稿は初になります。
至らぬ点も多々あると思いますが、何卒よろしくお願い致します。
- 本育成論ではHABCDSなどの非公式用語を使用します。
- ダメージ計算には「ダメ計SV」様を使用しています。
- 本文中のポケモンは全て理想個体とします。
- 本論ではレギュレーションFの対戦環境を想定しています。
現環境におけるガチグマ(アカツキ)
以前はとつげきチョッキ型が過半数を占めていたガチグマ(アカツキ)ガチグマ(アカツキ)ですが型の開発が進み、チョッキ以外にも、起点作成も兼ねたあくび型や、オボンのみ等を持たせて安定した対面性能を誇る型など、型の多様化が進んでいます。
今回紹介させていただくガチグマ(アカツキ)は、その中でも安定した対面性能と起点作成としての役割をこなせるよう調整を行いました。
コンセプトと役割
- 先程も述べたように、対面&起点作成です。
威力140の専用技ブラッドムーンとあくびの汎用性の高いサポートによって、所謂何もできずに出オチする、といった事が起きにくく構築に組み込みやすい型となっています。
ガチグマ(アカツキ)は対物理は高耐久と言えますが、特殊耐久は中程度であるため、高火力特殊技で一撃で倒そうとする動きをよく見ます。それらに対抗すべく、HDに厚いこの型を考案しました。
持ち物
- 候補1 たべのこし
基本的にはコレが無難に安定します。
あくびとの相性がよく、ガチグマの高いHPを生かして安定した回復を行うことができます。
ステルスロック等の圧がなくとも毎ターン回復による圧をかけ続けることができるため、役割を遂行しやすくなります。
- 候補2 オボンのみ
たべのこし枠は競争率が高いため、たべのこし枠が余っていない場合の候補になります。
しかし、あくびとの相性や毎ターンのHP回復による圧が無くなることから、基本的はたべのこしを推奨しています。
- 候補3 その他持ち物について
一応ではありますが、筆者が色々な型を試運転した中で候補になりえる可能性は感じた持ち物を紹介します。
@おんみつマント
主にキョジオーンキョジオーンのしおづけとハバタクカミハバタクカミのムーンフォースCダウンにキレた時の持ち物です。
受けポケモンを崩しやすくなるため、採用の価値はあると感じました。
たべのこしと比べ汎用性は落ちるため、その他の候補とさせていただきます。
@半減実
主に水技半減のイトケのみ、格闘技半減のヨプのみ、草技半減のリンドのみ等が候補になります。
(弱点を緩和するその他の木の実にはヤチェのみもありますが、こだわりハチマキパオジアンくらいしか活きる相手が思いつかなかったため、今回は割愛します。)
それぞれ主に、
イトケの実 →アシレーヌテツノツツミ等
ヨプの実 →ウーラオス(いちげき)テツノブジン等
リンドの実 →オーガポン(かまど)ゴリランダー等
の対策になります。
上に挙げたポケモンは型次第でガチグマ(アカツキ)を一撃で倒す場合があり、それらを重く見る場合には候補になります。
しかし、こちらも汎用性は落ちるため、その他の候補になります。
【3/22追記】ゴツゴツメット
接触技で触れた相手にダメージを与えるアイテムです。とんぼがえりなどの交代技に圧がかかったり、対物理を安定させるなど使いやすい持ち物になります。発動機会も多く汎用性は高いですが、HDベースのこの型よりHBなどの型に持たせた方が相性はいい気もします。最近流行り出したので追記させていただきました
特性
性格・努力値と調整
調整案1
ひかえめ(C↑A↓) H244 D188 S76
調整意図
H+D
S
特殊耐久を底上げし、あくびを入れることができる相手を増やしつつ、素早さにも多めに振ることでミラーも安定しやすい調整です。素早さに振っている余りの努力値76は自由枠ですが、きあいのタスキの採用も考えられるアシレーヌアシレーヌやクイックターンで逃げるラグラージラグラージの上から動けると何かと便利な場面が多かったため、本論では素早さに振ることを推奨しています。
たべのこしと相性のよい16n+1調整も考えましたが、ガチグマ(アカツキ)のHP実数値が16n+1で最大は209(努力値164振り相当)であり、現在の調整から80の努力値を削るよりも、耐久を伸ばした方が使いやすいと考え、今の調整に至りました。
性格補正について
この調整では、耐久調整に性格補正が必要でなかったため、ひかえめ(C↑A↓)かずぶとい(B↑A↓) は好みとなっています。
それぞれのメリットは以下の通りです。
- ひかえめ
単純ビーダルに火力が上がる、無振りパオジアンパオジアンをブラッドムーンでギリギリ確定一発。
- ずぶとい
耐久が上がる。無補正オーガポン(かまど)オーガポンのウッドハンマーを確定耐えできる。
- 本論では特攻を上げた方が汎用性があると考え、ひかえめを推奨しています。
〜・〜・〜・〜・〜
調整案2
ひかえめ(C↑A↓) H244 B68 C4 D188 S4
調整意図
H+D
B+C+S
- 余り(同速意識S4振り、Bに最大限振って耐久を伸ばす、4点振りは効率が悪いため、余りC)
調整案1と比べ、防御にも振っている事で耐久が安定します。耐久を重視するならこちら。
攻撃特化ウーラオス(いちげき)のインファイトを確定耐えできるのが偉いポイントです。
- 他の調整案や指摘等あれば追って追記ドーブルします。
以後の考察は調整案1、性格ひかえめを想定しています。
技構成
確定枠
- あくび
- コンセプト故確定とします。相手に眠りor交代を強制させる最強格の補助技です。
準確定枠
ノーマル技(以下2候補から選択)
- ブラッドムーン
- 言わずと知れたガチグマ(アカツキ)の専用技です。連続で出せない代わりに威力140というふざけた威力を誇ります。
- ハイパーボイス
- あくび型を読まれてみがわりを置かれた場合に役立つ技です。特にブーストエナジーで加速したハバタクカミハバタクカミやテツノツツミテツノツツミ、トドロクツキトドロクツキ等はブラッドムーンの連続で出せない特徴やあくび型のガチグマを警戒し、みがわりを様子見で打つ場面が多いため、そこに刺さる場面があるほか、連発できるため小回りは利きますがブラッドムーンほどの圧がない故に、基本的にはブラッドムーンを推奨します。
自由枠
- めいそう
- 特攻と特防を上げる積み技です。特殊との打ち合いに強くなり、あくびとの相性も良いです。様子見としても打ちやすく、瞑想を積んだガチグマ(アカツキ)の破壊力は凄まじいです。
- つきのひかり
- 回復技です。たべのこしの回復だけでは足りないと感じた方向けで、瞑想と合わせて受け中心の相手に機能しやすいです。あくびでの起点作成に重きを置く場合は採用を見送ることになると思いますが、単体性能が上がるため、ガチグマ(アカツキ)を中心としたパーティーを組む場合には採用の価値はあります。
- ちょうはつ
- 相手の補助技を防ぐ技です。素早さにもそこそこ振っているため、相手の起点作成役に上から通る場面が多いほか、絡め手や受けポケモンの回復技を防ぐこともできます。
- まもる
- 1ターン様子見できる択として有用です。テラスタイプを見る事や相手のこだわりアイテムがわかっていれば技をロックさせるなど柔軟に立ち回りを組み立てる事ができます。あと、体感ガチグマ(アカツキ)のまもるは通りやすい気がします。
- しんくうは
- 使いやすい先制技です。苦手とするテツノツツミテツノツツミ相手にも、特攻を一段階上げたしんくうはならステルスロック込みで 87.5%の高乱数に押し込む事ができます。あくび型のしんくうはは警戒されにくい傾向にあるため、刺さる場面は意外と多いです。しかし、しんくうはを入れる場合、技がノーマル技としんくうはのみになる場合が多く、サーフゴーサーフゴー等の相手には決め手に欠けることがあります。
- だいちのちから
- 技範囲を広げる一致技です。ブリジュラスブリジュラスやサーフゴーサーフゴー、テツノカシラテツノカシラ等打つ相手は多く、汎用性は高いです。しんくうはと違い先制技ではないため、取りこぼしをカバーすることはできません。
技構成例1
あくび ブラットムーン めいそう @1
- あくびを最大限活かせる構成となっています。
あくびで自身のめいそうの起点や裏のポケモンのサポートができる使いやすい構成です。
技構成例2
あくび ブラットムーン ちょうはつ @1
- 受けループ相手に特に強くなります。
@1としてはいますがブラッドムーンのPPが最大8である都合上、PP切れを危惧して火力を補強できるめいそう、もしくは回復ができるつきのひかりが無難だと思います。
テラスタル
- 候補1
- トドロクツキトドロクツキ、ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)等に強くなります。環境に増えたスケイルショットガブリアスカイリューウガツホムラ等に加速される事も防げる上、耐性も優秀であるため、こちらのテラスタイプを推奨しています。
- 候補2
- 格闘、草技を半減できるテラスタイプです。環境にガチグマ(アカツキ)より早いじしん持ちが多いことが逆風ですが、無難に強いです。ドヒドイデドヒドイデ等の毒を防いだり、どくびしキラフロルテツノドクガマスカーニャを回収するときも役立ちます。
- 候補3
- 水、氷技を半減できるテラスタイプです。苦手なイーユイや連撃ウーラオス(れんげき)を誤魔化せます。耐性も弱点が少なく優秀であるため、採用の価値はあると思います。草技が一貫するのが残念ポイントではあります。
- その他
- 火力を補強できるノーマルや、耐性が優秀な鋼等も候補にはなりますが、上記候補の3つがあくびガチグマ(アカツキ)には合っていると思います。パーティと相談して決めると良いでしょう。
立ち回り例
- 立ち回り例1 先発
一体目のポケモンに選出し、あくびで流しつつ相手のポケモンを見て立ち回りを組み立てます。
試合の立ち回りを組み立てやすくなり、重いポケモンを削ったり、あくび+めいそうの起点にするポケモンを選んで対面を作るなど、柔軟に立ち回れます。
無振りバンギラス(61族)までなら抜いているため、ちょうはつを採用していれば遅いポケモンの起点作成を妨害できます。
- 立ち回り例2 ステロ後に投げる
起点作成役のステルスロックからガチグマ(アカツキ)に繋ぎ、あくびの圧を最大限生かします。相手にとんぼがえり、クイックターン等の交代技を使えるポケモンやサーフゴーサーフゴーがいなければ、ほぼ確実に相手のポケモンを一体眠らせることができます。
エースエースバーンのポケモンを通しやすくなり、補助としての役割を最大限にこなす事ができます。
カバルドンカバルドンとの差別化
同じ地面タイプであり、あくびでの起点作成が可能なポケモンにカバルドンカバルドンがいます。
この型のガチグマ(アカツキ)を使用する上で差別化は必須と言えるでしょう。
あくびを使うポケモン全般が苦手としているサーフゴーサーフゴーですが、ガチグマ(アカツキ)は高威力のブラッドムーンや一致地面技の圧がある事で、あくびが無効にされてもサーフゴーの起点になりにくいです。基本的なカバルドンでは テラスタルしたおんみつマントサーフゴーに何も出来ませんが、ガチグマ(アカツキ)ならわるだくみを積みにくい圧をかける事ができます。
- 差別化点2 補助技のレパートリー
ガチグマ(アカツキ)はカバルドンの覚えないめいそうやちょうはつなどの補助技を覚え、カバルドンとは全く異なる動きが可能です。
カバルドンは自主的に砂やステルスロックを撒くことができ、一体で完結する強さがあるためどちらかが優れているとは言い難いものの、カバルドンよりも柔軟な動きが出来る事も事実であると言えるでしょう。
ギルガルド(ブレード)与ダメージ計算
受け側の努力値は基本耐久無振り、特殊なものは先頭に努力値を書いています。
ガチグマ(アカツキ)は性格ひかえめ、かつ特攻無振りを想定して計算をしています。
オーガポン(かまど)オーガポン(かまど)
75.4〜89.0% 確定2発
h252アシレーヌ アシレーヌ
53.4〜63.1% 確定2発
ランドロス(霊獣)ランドロス(霊獣)
82.3〜96.9% 確定2発
H252ガチグマ(アカツキ)ガチグマ(アカツキ)
72.2〜85.0% 確定2発
サーフゴー サーフゴー
96.2〜114.8 乱数1発(81.2%)
ギルガルド(シールド)被ダメージ計算
受け側は無補正、h244、d188で計算しています。
攻め側は努力値252、基本は持ち物なし、性格別で計算しています。
パオジアン パオジアンつららおとし
無補正 72.0〜94.1% 確定2発
攻撃補正 72.1〜95.8% 確定2発
ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)インファイト
無補正 80.3〜95,8% 確定2発
攻撃補正 88.5〜105,0% 乱数1発(25%)
ランドロス(霊獣)ランドロス(霊獣)
じしん
無補正 36.0〜42,9% 確定3発
攻撃補正 39.7〜47,0% 確定3発
カイリューカイリュースケイルショット×5
無補正 43.3〜54.7 乱数3発
攻撃補正 50.2〜61.6 確定2発
トドロクツキトドロクツキ(ブーストエナジー発動)げきりん
無補正 54.7〜64.8% 確定2発
攻撃補正 54.7〜64.8% 確定2発
ゴリランダーゴリランダーウッドハンマー(グラスフィールド有)
無補正 101.3〜120.5 確定1発
攻撃補正 112.3〜132.4 確定1発
オーガポン(かまど)オーガポン(かまど)ウッドハンマー
無補正 91.3〜107.7% 乱数1発(43.7%)
攻撃補正 99.5〜118.7% 乱数1発(93.7%)
ブリジュラスブリジュラスりゅうせいぐん
無補正 53.8〜64.3% 確定2発
特攻補正 59.3〜70.3% 確定2発
ウネルミナモウネルミナモハイドロスチーム(晴れ)
無補正 99.5〜118.7% 乱数1発(93.7%)
特攻補正 109.5〜129.6 確定1発
アシレーヌアシレーヌうたかたのアリア
無補正 76.7〜90.4% 確定2発
特攻補正 83.1〜98.6% 確定2発
テツノツツミテツノツツミハイドロポンプ
無補正 93.1〜109.5% 乱数1発(50.0%)
特攻補正 99.5〜118,7% 乱数1発(93.7%)
ラティオスラティオスりゅうせいぐん
無補正 56.1〜66.2% 確定2発
特攻補正 61.6〜72.6% 確定2発
テツノブジンテツノブジンきあいだま
無補正 98.6〜115.9% 乱数1発(81.2%)
特攻補正 107.7〜126.9% 確定1発
苦手なポケモン
みがわりやアンコール等の採用率が高い上、こだわりメガネ+れいとうビーム等で安定して処理される場合もあります。
めいそう+しんくうはならワンチャンスはありますが、不利には変わりないです。
- アンコールや挑発持ち
カイリューやオーガポン(かまど)等はちょうはつやアンコールの採用率もそこそこ高いため、それらを警戒した窮屈な立ち回りを強制されます。
ステルスロックは刺さりやすいポケモンなので、あくびで流しながら早めにブラッドムーンで処理するのも手です。
選出画面にいた時点でガチグマ(アカツキ)が出しにくくなるレベルで不利です。オーガポン(いど)は特にみがわりやアンコールを所持している個体が多いため、完全にガチグマ(アカツキ)が起点になります。
純粋なアタッカータイプでも テラスツタこんぼうで弱点を突かれ、ダメおしのテラスタルによる特防上昇まであるため基本的に絶対勝てません。どうしても選出する時はブリジュラスブリジュラス等安定して受けることができるポケモンを用意しましょう。
ガチグマ(アカツキ)がワンパンされる可能性があります。イーユイの眼鏡かえんほうしゃや炎テラスタル込みのかえんほうしゃは普通に死にます。こだわり型がメジャーではあるものの、ちょうはつやみがわりを所持している個体も存在し、とにかく安定しません。
アシレーヌアシレーヌ等安定して受けられるポケモンがいると動きやすくなります。
相性の良い味方・構築例
- エースになれるポケモン
突破力が高く、積み技を覚えることもできるオーガポン(かまど)オーガポン(かまど)やパオジアンパオジアンを始めとし、カイリューカイリューやハバタクカミハバタクカミなど、対面性能が高いポケモンとは大体相性が良いです。
- ステルスロックを撒けるポケモン
筆者はブリジュラスブリジュラスと組ませて使っていました。ガチグマ(アカツキ)の苦手なポケモンをほえるやドラゴンテールで流すこともできます。格闘タイプが一貫してしまいますが、相性は良好といえます。
その他ではガチグマ(アカツキ)のノーマル+ゴーストで補完ができるコノヨザルコノヨザル、地面タイプが被ってしまいますが、ランドロス(霊獣)ランドロス(霊獣)やディンルーディンルー等の安定してステルスロックを撒けるポケモンとは相性がよいです。
苦手とするイーユイや打たれやすい水、格闘や氷技等を誤魔化せます。草技が一貫するものの、クイックターンでサイクルに参加できたり、アシレーヌの苦手な毒や電気をガチグマ(アカツキ)で受けれるなど補完が取れます。
型はなんでも合うと思いますが、とつげきチョッキやオボンのみを持たせ、サイクルしやすい型にすると使いやすいと思います。
- 以上です。育成論投稿は初ということもあり、不備や指摘等あればコメントしていただけると大変ありがたいです。読んでいただき本当にありがとうございました。シェイミ(ランド)