イダイトウ♂- ポケモン育成論SV

• 筆者が使用していて使用感が良かったのイダイトウ♂イダイトウ♂について考察します。

• 本育成論ではHABCDSなどの非公式用語を使用します。

• ダメージ計算には「ダメ計SV」様を使用しています。

• 本文中のポケモンは全て理想個体とします。

• レギュレーションFの対戦環境を想定しています。

現在のシーズン(レギュF)において最も使用率の高い雨エースであり、おはかまいりやウェーブタックル等の高威力物理技を雨で2倍になった素早さから押し付けることができる唯一無二のポケモンになります。
また、イバンのみやきあいのタスキを持たせた特性てきおうりょくの対面に特化した型も存在します(いつの間にかそちらが主流になった)。

本論では雨エースとしての イダイトウ♂ に注目し、 と相性がよく面白い動きが可能だと感じ、本論を投稿するに至りました。
投稿日現在イダイトウ♂の採用率は6%程度であることから、あまり考察が進んでおらず、本論ではならではのイダイトウ♂について詳しく考察します。

• 雨を活かして戦う雨エースです。

イダイトウ♂イダイトウ♂を出す前にペリッパーニョロトノ等の特性あめふらしのポケモンで雨を降らし、すいすいによって2倍になった素早さで暴れます。

• いのちのたま

これでほぼ確定でいいと思います。
火力を上げる持ち物の中でも技の打ち分けができ、 1.3倍と高い倍率を誇ります。

こだわりハチマキはせっかくの技範囲を無駄にする上、とも相性が良くないため、今回は除外します。

• すいすい

雨エース故、これで確定とします。
場の状態が雨であれば、素早さが2倍になり、ハバタクカミやパオジアンは勿論、こだわりスカーフを持ったイーユイ等のメジャーポケモンの上をとって行動できます。

いじっぱり(A↑C↓)h4 a252 s252

• 調整意図

スタンダードな調整になります。
突破力が重視される雨エースにおいて、火力、素早さ共に削りたくはないため、基本はこれになります。

素早さライン…雨下で+1クエスパトラ(最速105族)や+1準速オオニューラ(120族)まで抜き

HPに4振るとHPが偶数になってしまいますが、どうせウェーブタックルやいのちのたまの反動で削れるため、それら反動を少しでも緩和するHPに振るのが無難だと思います

性格をようき(S↑C↓)にすればブーストエナジーで素早さが上がったトドロクツキ等の上は取れますが、火力はいじっぱりでもギリギリのラインであるため、本論ではいじっぱりを推奨します。

• 他に調整案や指摘等あれば追記ドーブルします。

確定枠

おはかまいり

50+味方が倒れている数×50威力が上がる物理技です。最大150の高威力で、タイプ一致ゴースト技において余裕で最高打点であり、外す理由が見つからないため確定とします。地味に非接触技なのが偉いポイントです。

ウェーブタックル

威力120の物理技です。雨下で1.5倍になり、絶大な破壊力を誇ります。与ダメージの3分の１だけ反動をもらいますが、イダイトウ♂はHPが高い上、1発もらった時点で負けに直結する場面も多いポケモンであるため、そこまで痛手ではないです。水技の最高火力であり、外す理由がないため確定とします。

準確定枠

アクアジェット

威力40の先制技です。や雨で威力を補強すれば、ある程度までなら簡単に吹き飛ばせる火力が出ます。素早さが上がったハバタクカミ等に打てることで打つ場面は多かったため、準確定とします。

自由枠

みがわり

HPの4分の1を削って身代わりを出す技です。イダイトウ♂に打たれがちなふいうちウーラオス(いちげき)パオジアンやじんらいタケルライコへの返しとなる他、相手のテラスタイプを見る時にも重宝します。雨下イダイトウ♂のみがわりは割と読まれますが、それでも刺さる技なので確定欄はこれにしています。特にタケルライコは最近増加傾向にあり、みがわりがないと基本勝てないため、採用価値は高いと思います。

こおりのキバ

威力65と残念な低さではありますが、トドロクツキやカイリュー等、打つ相手がいなくはないです。何発も打つ技ではないためとの相性は良好と言えます。

コンセプト上確定とします。各タイプ毎で一度だけ技の威力を強化できます。突破力が高まる他、ゴーストタイプを残せるため、しんそくやマッハパンチなどの先制技を防ぐ事ができます。(詳しい他テラスとの差別化は後述)

基本的に三体目として選出します(お墓参り威力上昇のため)。テラスタルを切らなくても倒せるポケモンにはなるべくテラスを温存し、相手のポケモンに合わせテラスの威力上昇を生かします。必須ではありませんが、イダイトウ♂を出すまでにステルスロック等で起点を作っておくとスムーズに無双できます。

特に水技の威力上昇を残しておけば、ハバタクカミをアクアジェットで持っていける他、ウェーブタックルでテラスを切ったガチグマ(アカツキ)、ステルスロック込みなら半減のトドロクツキも一撃で持っていけます。

他の雨エースキングドラルンパッパ等とは技範囲が全く異なるため差別化は不要だと思います。
そこで、差別化が必要となるのは他のテラスタイプのイダイトウ♂になります。
主に との比較は以下の通りです。

• 差別化点1 先制技への耐性を残せる

主に水、妖テラスとの差別化です。
特にカイリューのしんそくは採用率も高く、一撃で致命傷になりかねません。ほかにもマッハパンチやしんくうは、でんこうせっかに耐性があることで反動で HPが削れていても強気に動きやすいです。

• 差別化点2 水、ゴースト技を両方強化できる

一度きりという制約こそあるものの、イダイトウ♂の打点を押し付けやすく、広い範囲に対応できます。例えばハバタクカミをアクアジェットで飛ばした後、裏から出てきたHB振りカイリューをステロ込みでおはかまいりで確定1発に持っていくなど、他のテラスでは出来ない動きができます。

その代わりにテラスのように悪タイプ相手に有利に立ち回れないことや、 なら連打できたテラスタルの最高打点を考えて打つ必要はあります。

等倍で通れば基本一撃で倒せるため、1発耐えられる可能性があるポケモンを中心にまとめています。
イダイトウ♂は攻撃特化で計算します。
水技は雨下(1.5倍)で計算します。

• ウェーブタックル

HB特化キョジオーン
テラ無 116.9〜136.7% 確定1発
有 155.5〜183.5% 確定1発

HB特化ディンルー
テラ無 93.1〜110.0% 乱数1発(62.5%)
有 125.1〜148.8% 確定1発

H252ガチグマ(アカツキ)
テラ無 153.6〜181.8% 確定1発
有 205.4〜243.6% 確定1発

無振りトドロクツキ
テラ無 72.7〜86.1% 確定2発
有 97.7〜115.0% 乱数1発(81.2%)

HB特化オーガポン(かまど)
テラ無 85.5〜101.0% 乱数1発(12.5%)
有 113.9〜134.7% 確定1発

HB特化ランドロス(霊獣)(いかくA -1有)
テラ無 104.5〜124.4% 確定1発
有 140.8〜167.3% 確定1発

HB特化テツノカイナ
テラ無 52.8〜62.8% 確定2発
有 77.8〜83.5% 確定2発

• おはかまいり(威力150)

HB特化ブリジュラス
テラ無 50.2〜59.8% 確定2発
有 67.5〜80.7% 確定2発

H252ウーラオス(れんげき)(連撃)
テラ無 79.7〜94.6% 確定2発
有 106.7〜127.0% 確定1発

HB特化カイリュー(マルチスケイル無)
テラ無 61.6〜73.7% 確定2発
有 82.8〜98.4% 確定2発

HB特化アシレーヌ
テラ無 77.0〜91.9% 確定2発
有 102.6〜122.4% 確定1発

HB特化ヘイラッシャ
テラ無 42.4〜50.1% 乱数3発(0.3%)
有 56.8〜66.9% 確定2発

• アクアジェット

H252イーユイ
テラ無 98.1〜117.2% 乱数1発(93.7%)
有 163.8〜196.1% 確定1発

H252ハバタクカミ
テラ無 67.2〜79.6% 確定2発
有 90.1〜106.1% 乱数1発(31.2%)

無振りパオジアン
テラ無 50.9〜61.2% 確定2発
有 69.0〜81.9% 確定2発

• こおりのキバ

H252カイリュー(マルチスケイル無)
テラ無 102.5〜120.7% 確定1発
有 123.2〜144.4% 確定1発

無振りトドロクツキ
テラ無 70.5〜83.8% 確定2発
有 85.0〜101.1% 乱数1発(6.2%)

基本的に何か食らったら反動ダメージを耐えられなくなり終了するため、先制技など最低限でまとめます。
イダイトウ♂はH4振りで計算しています。

A252パオジアン ふいうち
108.0〜128.5% 確定1発

A252ウーラオス(いちげき) ふいうち
85.7〜102.0% 乱数1発(12.5%)

A補正A252ハッサム バレットパンチ テラス+こだわりハチマキ
40.8〜48.4% 確定3発

C補正C252タケルライコ じんらい
88.7〜105.1% 乱数1発(31.2%)

A補正A252カイリュー じしんこだわりハチマキ
69.3〜81.6% 確定2発

テツノツツミ(＋速いブエナ勢)

雨下でも素早さで抜けないとち狂った速さをしているポケモンです。素早さ種族値105以上のポケモン(最速)の素早さが上がると上を取られてしまいます。テツノドクガやハバタクカミならアクアジェットで吹っ飛ばせますが、テツノツツミは物理耐久がそこそこ高く、ブーストエナジー持ちが過半数以上であるため、基本勝てません。こだわりメガネなど素早さが上がらない持ち物なら何とかなりますが...

ヘイラッシャママンボウチオンジェンなど(高耐久枠)

圧倒的耐久でイダイトウ♂の火力をもってしても止められてしまいます。みがわりが刺さりやすい相手ではありますが、そのうち雨が枯れてジリ貧になります。本論のイダイトウ♂は一致技の範囲に頼っている側面があるため、一致技が両方とも刺さらないチオンジェン等は特に苦手なポケモンです。それ以外ではばけのかわで耐えられて切り返されるミミッキュにも勝てません。

型次第で1発耐えて切り返されるポケモン

環境に多いポケモンで言えば、あつぞこブーツを持ったカイリューやHBに振り切ったブリジュラス、HBハバタクカミにアクアジェットを耐えられる、などです。また、テラスタルで弱点をずらされるとディンルーやランドロス(霊獣)などにも一撃を耐えられてしまいます。

強力な先制技持ち

主にふいうちウーラオス(いちげき)パオジアンやじんらいタケルライコになります。みがわりやアクアジェットがあればじゃんけん勝負には持ち込めますが...グラススライダーゴリランダーやかげうちミミッキュ等にはどうしようも無く調理されるため、基本出さない方が良いです。

雨を降らせるポケモン

前提です。おはかまいりの威力上昇のため、耐久が高いニョロトノニョロトノより紙耐久のペリッパーペリッパーの方が相性は良いと思います。おいかぜを吹かせ、素早さのサポートも出来ます。

• 一応ですが、筆者のペリッパーの型を置いときます。

ペリッパーペリッパー

持ち物　 しめったいわ
性格　　ひかえめ(C↑A↓)
特性　　あめふらし
技構成
おいかぜ　ぼうふう
ウェザーボール　れいとうビーム
努力値調整
s180(素でs4振りブリジュラス、追い風込みでスカーフ準速ランドロス(霊獣)抜き)
C252(火力は出来るだけ欲しい、故に全振り)
H76(余り、HP奇数)
テラスタル
なんでも良い、火力を上げるか補完が良いがおすすめ

ステロを撒けるポケモン

ステルスロックがあると相手のきあいのタスキやがんじょうを潰せるだけでなく、確定1発に持って行ける範囲が広がるため、イダイトウ♂とは相性が良く、積極的に撒くと良いです。ステルスロックを撒けるポケモンの中では、雨エース擬装も出来るブリジュラスや、砂で初手のポケモンの襷も潰せるカバルドンなどと組ませると良いでしょう。また、ステロだけでなくまきびしを撒けることで確定1発範囲を広げ、苦手なブリジュラスやタケルライコを牽制できる、ガブリアスやディンルーも採用の価値があります。

筆者は以前まで水テラスイダイトウ♂を使用していたのですが、ウェーブタックルを連打する関係上、反動ダメージが積もり積もって先制技で落とされる事が多々あったため、それらが起きにくいで使用感はかなり上昇しました。
タイトルにもあるように、どこでテラスを切るか、威力上昇で落とすかを考えながら試合を組み立てるのが楽しく、他にはない魅力があると思います。
使っていて楽しいポケモンなのでステラテラピース集めが面倒くさいけどもぜひ育成して使ってみてください。