はじめに
こんにちは。ポケモンSV初の伝説解禁ルール、早くも1ヶ月が過ぎました。様々な伝説のポケモンが活躍しており、「どれを使えばいいんだ...」と迷っている方もいると思います。
今回は、「誰にでも使いやすく」「ちょっと通ぶれる」そして「サイクル戦の基礎を実践できる」...そんなミライドンミライドンの育成論です。
- 諸注意
・三値(努力値、個体値、種族値)やHP=H こうげき=A ぼうぎょ=B とくこう=C とくぼう=D すばやさ=Sといった俗称を多用します。
・ダメージ計算には「バトメモ」さん(アプリ版)を使用させていただきました。https://pamo3.com/ (Web版のリンク)
・質問やご意見、ご指摘などがあればコメントよろしくお願いします。
※追記(6/1)一部箇所に実数値を表記しました。また、被ダメージ計算を物理・特殊に分けました。
※追記(6/5)技構成欄を一部変更し、選択肢に入る技を追加しました。
ミライドンミライドンの強み・弱み
まずは、ミライドンの現環境における強みと弱みを挙げていきます。
ミライドン
- 種族値
H:100 A:85 B:100 C:135 D:115 S:135
- 特性
ハドロンエンジン:エレキフィールドを展開し、Cが約1.33倍になる。※正確には5461/4096倍であり、小数に直すと1.33325...倍となる
育成論の意図
- 持ち物『こだわりスカーフ』
- S上昇していないバドレックス(こくば)ザシアン(王)コライドンハバタクカミ等に先手を取れるようになります。上記のポケモンは、最大打点であれば確定1発orステロ込みで確1にまで持ち込めるので、それらを上から縛れるように『こだわりスカーフ』にしています。
- 性格『ひかえめ』(C上昇 A下降)
- Cに補正をかけることで、『イナズマドライブ』でD4振りバドレックス(こくば)を68.75%で乱数1発、『りゅうせいぐん』でHB特化D4振りカバルドンを93.75%で乱数1発など、火力上でかなり優位に立てます。今回の育成論では最速スカーフ型とはまた違う運用になるので、性格は『ひかえめ』で確定です。
- 調整案1 H204 C252 S52*他のS調整案は後述
- 実数値
- H201-A94-B120-C205-D135-S162(243)
- 今回の案ではSを抑え目にして耐久に多く回しています。A無振りランドロス(霊獣)の『じしん』など、テラスタルも含めて様々な攻撃を耐えて行動回数を稼げます。
- また、相手のコライドンミライドンムゲンダイナと対面した時にスカーフの有無を判定できるという大きなメリットがあります。技が固定されるorすばやさで勝っている事が判断でき、かつ裏のパオジアンハバタクカミより速い事がバレないため、最後の詰めでも強いです。
- 主なすばやさのライン(相手もS1段階上昇またはスカーフ持ちと仮定)
- S無振り→準速102族抜きガブリアス
- S20振り→最速91族抜きランドロス(霊獣)
- S52振り→最速95族抜きブラックキュレム(オススメ1)
- S68振り→最速97族抜きウーラオス(いちげき)
- S100振り→最速100族抜きイーユイ(オススメ2)
- すばやさのラインについての考察
最低でもSに52は振って95族まで抜けると、ブラックキュレム1匹に崩壊させられないので安心な印象。
それ以上に振るなら100族抜きまでは振り切るのが良いと思います。
- H204 S52の配分のメリット
代表例として
♦ハチマキゴリランダーの『10まんばりき』を87.5%で耐え
♦A特化ディンルーの『じしん』を確定耐え
などが耐久厚めの振り方のメリットです。特に『とつげきチョッキ』持ちのディンルーと最後の1対1をする事があり、その他との対面でも汎用性は保てます。
- 100族抜きまで振るメリット
52振りで抜けない最速96〜100族の中でスカーフを持ちがちなのがイーユイウーラオス(いちげき)の2種です。パーティ単位でこの2匹のスカーフ型を重く見る場合は、Sも厚めの配分をオススメします。耐久を確保したい場合はCを少し削るのもアリですが、仮想敵の確定数がズレない範囲で行いましょう。
- その他のテラスタイプ候補
♦テラス
コライドンミライドンと対面した時に有利に立ち回れます。
♦テラス
ハバタクカミパオジアンテツノツツミ等との殴り合いに強くなります。
♦テラス
『テラバースト』を採用する場合に限りますが、苦手な相手に不意の一撃を食らわせられます。入れ替えるとしたら『ボルトチェンジ』か『とんぼがえり』。
- 技構成
- ♦イナズマドライブ(確定)
- ♦りゅうせいぐん(確定)
- メインウェポンです。相手の裏にいるを考慮しながら打ち分けましょう。『イナズマドライブ』は、特殊技では珍しい直接攻撃技です。『ゴツゴツメット』に注意。
- ♦とんぼがえり
- ♦ボルトチェンジ
- (2つの内どちらかは確定)
- の一貫があるかどうかで使い分けます。『とんぼがえり』は地味にチオンジェンの4倍弱点を突けるので、A個体値も31にしています。少なくともこの2つの内1つは採用した方がサイクル戦で圧倒的に強くなれます。
- 選択技
『とんぼがえり』『ボルトチェンジ』の片方を採用しなかった時の技候補は以下の通りです。(上の技ほど優先度高め)
マジカルシャイン
ディンルーチオンジェン等への継続的な打点になります。コライドンはほぼかテラスを切ってくるので、機能しづらいかも。
テラバースト
ディンルーグライオンランドロス(霊獣)等への打点。テラスなら最優先で採用すべき技です。
余談ですが、テラスタイプの候補には書いていないテラバーストは、ゴリランダーに通らないためあまり強くはないと感じています。
オーバーヒート
ほぼテツノワダチピンポイントメタの技です。ついでにゴリランダーチオンジェンにも通るなど割と悪くはないですが、優先度は低め。
相性のいいポケモン
『ボルトチェンジ』『とんぼがえり』でサイクルを回しながら負荷をかけていくので、同じく交代技を持つポケモンやステルスロック・まきびしとの相性がいいです。
- ランドロス(霊獣)
- 霊獣ランドロス
- 『とんぼがえり』『ステルスロック』を備えつつ、コライドンに強く出られます。
- 無効な点も完璧で、ミライドン入りのサイクル構築なら必須だと思います。
- テツノツツミ
- テツノツツミ
- 『クォークチャージ』を発動させつつ持ち物も自由なので、『こだわりメガネ』『あつぞこブーツ』『きあいのタスキ』など幅広い選択肢が生まれます。
- に耐性がある相手にテラスタルを使わせてミライドンの通りを良くする意識が大切。
- ハッサム
- ハッサム
- タイプ一致の『とんぼがえり』で負荷をかけやすく、パオジアンハバタクカミへの縛り性能も高いです。サイクル戦で強い『はたきおとす』もポイント。
- オーロンゲ
- オーロンゲ
- こちらのミライドンが相手のミライドンバドレックス(こくば)ガチグマ(アカツキ)テツノツツミ等と対面してしまった時に、引いて『ひかりのかべ』+『すてゼリフ』で裏に安全に繋ぐことができます。
- 『ふいうち』でバドレックス(こくば)を縛れたり『でんじは』で妨害したりと、カスタマイズ性も高め。
- ヤドキング(ガラル)
- ヤドキング(ガラル)
- サイクルを阻害する『どくびし』を回収することができるタイプの中ではトップクラスのサイクル適正があり、特性『さいせいりょく』と技『さむいギャグ』が強力です。
- 他にも『サイコノイズ』『みらいよち』『どくどく』『どくびし』『アシッドボム』など受けを崩せる技が揃っています。
立ち回り例
与ダメージ計算
※1.ミライドンはC特化、一部を除いて特性が発動中の状態を想定しています。
※2.場合に応じてテラス時のダメージも記載します。
- 【イナズマドライブ】
- ♦HC特化カイオーガカイオーガ
- (とつげきチョッキ)
- 105.3〜124.2%(確定1発)
- ♦HA特化ホウオウホウオウ
- (とつげきチョッキ)
- 93.0〜111.3%(62.5%の乱数1発)
- ♦D4振りバドレックス(こくば)バドレックス(こくばじょう)
- 94.3〜111.4%(68.75%の乱数1発)
- ♦D4振りザシアン(王)ザシアン(けんのおう)
- 88.6〜104.8%(31.25%の乱数1発)
- ♦H252 D4振りテラパゴス(テラスタル)テラパゴス(テラスタル)
- 37.6〜44.6%※テラスシェル時
- ♦H252 D4振りテラパゴス(ステラ)テラパゴス(ステラ)
- 33.0〜39.3%(乱数3発)※エレキフィールド無
- ♦HB特化ルナアーラルナアーラ
- 32.0〜37.7%※ファントムガード時
- 42.6〜50.4%※ミライドンがテラス、かつファントムガード時
- ♦D4振りコライドンコライドン
- 46.9〜55.4%(75%の乱数2発)
- 62.9〜74.3%(確定2発)※テラス時
- ♦D4振りパオジアンパオジアン
- 149.0〜176.8%(確定1発)
- ♦H4振りイーユイイーユイ
- 108.4〜129.0%(確定1発)
- ♦H4振りハバタクカミハバタクカミ
- 99.2〜116.8%(87.5%の乱数1発)
- ♦H252振りオーガポン(いど)オーガポン(いどのめん)
- 92.5〜109.1%(56.25%の乱数1発)
- ♦HD特化キョジオーンキョジオーン
- 62.3〜73.4%(確定2発)
- ♦H252振りカイリューカイリュー
- 41.4〜49.0%(マルチスケイル時)
- 【りゅうせいぐん】
- ♦HA特化コライドンコライドン
- (とつげきチョッキ)
- 105.3〜125.6%(確定1発)
- ♦HC特化ミライドンミライドン
- (とつげきチョッキ)
- 96.6〜114.0%(75%の乱数1発)
- ♦HB特化D4振りカバルドンカバルドン
- 99.5〜117.7%(93.75%の乱数1発)
- ♦H全振りガチグマ(アカツキ)ガチグマ(アカツキ)
- (とつげきチョッキ)
- 70.0〜83.2%(確定2発)
- ♦HA特化ゴリランダーゴリランダー
- (とつげきチョッキ)
- 53.6〜63.8%(確定2発)※エレキフィールド無
- ♦HA特化ディンルーディンルー
- (とつげきチョッキ)
- 37.8〜44.7%(確定3発)
- 【ボルトチェンジ】
- ♦D4振りウーラオス(れんげき)ウーラオス(れんげきのかた)
- 197.7〜233.1%(確定1発)
- ♦D4振りパオジアンパオジアン
- 105.8〜123.9%(確定1発)
- ♦H4振りイーユイイーユイ
- 75.6〜90.1%(確定2発)
- ♦H4振りハバタクカミハバタクカミ
- 69.5〜83.2%(確定2発)
被ダメージ計算
※1.調整案1のH204振り BD無振りを想定しています。
※2.ミライドンがテラスタルしていない状態でのダメージ計算です。
- 物理技ミライドン実数値H201 B120
- ♦A252振りコライドンコライドン
- (こだわりハチマキ)※テラス時
- ・インファイト 104.5〜122.9%(確定1発)
- ・フレアドライブ 77.6〜92.0%(確定2発)
- ・アクセルブレイク 87.1〜103.0%(18.75%の乱数1発)
- ♦A特化ホウオウホウオウ
- ・じしん 62.7〜74.6%(確定2発)
- ♦A特化レックウザレックウザ
- ※テラス時
- ・じしん 69.7〜82.6%(確定2発)
- ・しんそく 41.8〜49.8%(確定3発)
- ♦A252振りパオジアンパオジアン
- ・つららおとし 92.5〜108.5%(43.75%の乱数1発)
- ・こおりのつぶて 42.8〜51.7%(5.86%の乱数2発)
- ♦A252振りランドロス(霊獣)ランドロス(れいじゅう)
- ・じしん 92.5〜110.4%(56.25%の乱数1発)
- ♦A特化ディンルーディンルー
- ・じしん 83.6〜99.5%(確定2発)
- ♦無振りカバルドンカバルドン
- ・じしん 62.7〜74.6%(確定2発)
- ♦A特化カイリューカイリュー
- (こだわりハチマキ)※テラス時
- ・じしん 95.5〜113.4%(75%の乱数1発)
- ・しんそく 57.2〜67.7%(確定2発)
- ♦A特化オーガポン(かまど)オーガポン(かまどのめん)
- ・じゃれつく 63.7〜75.6%(確定2発)
- ♦A特化ウーラオス(いちげき)ウーラオス
- (こだわりハチマキ)
- ・インファイト 84.1〜100.0%(6.25%の乱数1発)
- ♦A特化ゴリランダーゴリランダー
- (こだわりハチマキ)※グラスフィールド時
- ・10まんばりき 86.6〜102.5%(12.5%の乱数1発)
- ・グラススライダー 24.4〜28.9%(乱数4発)
- 特殊技ミライドン実数値H201 D135
- ♦C252振りバドレックス(こくば)バドレックス(こくばじょう)
- ※テラス時
- ・アストラルビット 54.2〜64.2%(確定2発)
- ・テラバースト 72.6〜86.6%(確定2発)
- ・ドレインキッス 54.7〜65.7%(確定2発)
- ♦C252振りカイオーガカイオーガ
- ・しおふき 47.3〜55.7%(79.3%の乱数2発)※雨の場合
- ・れいとうビーム 50.7〜60.7%(確定2発)
- ♦C252振りハバタクカミハバタクカミ
- ・ムーンフォース 74.6〜87.6%(確定2発)
- ♦C特化ガチグマ(アカツキ)ガチグマ(アカツキ)
- (シルクのスカーフ)※テラス時
- ・だいちのちから 77.6〜92.5%(確定2発)
- ・ブラッドムーン 95.5〜113.4%(75%の乱数1発)
- ♦C252振りテツノツツミテツノツツミ
- (こだわりメガネ)
- ・フリーズドライ 77.6〜92.5%(確定2発)
- ・れいとうビーム 99.5〜117.4%(87.5%の乱数1発)
- ♦C特化イーユイイーユイ
- ・あくのはどう 46.3〜54.2%(51.95%の乱数2発)
苦手なポケモン
- テラパゴステラパゴス(テラスタル)テラパゴス(ステラ)テラパゴス
- 『こだわりメガネ』型と違って火力はそこそこなので、『ゼロフォーミング』でフィールドを消されて殴り負ける可能性が高いです。
- コライドンコライドン(スケイルショット型)
- 『ニトロチャージ』と違ってかなり火力があるので、まひさせたりで受けるなどの工夫が必要です。
- ルナアーラルナアーラ
- フィールドを消されないのでテラパゴス(ステラ)よりはマシですが『めいそう』を1度でも積まれると負けます。積ませない立ち回りか裏のポケモンでの対処が必須。
- バドレックス(はくば)白バドレックス
- テラスをされるといよいよテツノツツミやハッサムも歯が立ちません。
- トリックルームのターンを稼ぐ工夫(ミミッキュなど)が必要になりそうです。
- ゴリランダーゴリランダー
- のポケモンと違って裏のテツノツツミでも対処ができません。後出ししてくるゴリランダーに交代技を合わせて裏のランドロス(霊獣)などで流しましょう。
- ですが、意外とフィールドを更に書き換えてしまえば対処しやすかったりします。
おわりに
今回は、サイクル戦の軸になるミライドンスカーフミライドンの育成論を紹介しました。
Sを抑えて耐久を厚めに振ったことで、サイクル中で削られても何とかなる場面が多くありました。最速スカーフにするメリットも勿論ありますが、個人的には相手の型の判別ができるこの調整が扱いやすかったです。
バイオレットを買った方は思い入れもあるであろうミライドンミライドン、ぜひ使ってみてください。