始めに
バクシンと申します。対戦初心者の初投稿となります。多々、至らぬ点があると思いますがご指導ご鞭撻のほどよろしくです。
さて、ついにレギュレーションGから禁止伝説ポケモンが解禁となります。
中でも環境のトップに君臨すると目されているポケモンが『コライドン』です。
多くのプレイヤーがコライドン対策に頭を悩ませる中、私の最愛のポケモン『バクフーン』(今回はヒスイの方ですが、原種の特性『もらいび』もいいよね?)で対策できるのではないか?という着想から本論を執筆しました。
今更、古式ゆかしいCSブッパのスカーフバクフーンの育成論ですが、『おみとおし』を軸に試合全体を組み立てる動き方が環境に対し、変な刺さり方をしており、あえて今論じる価値があると思います。
コンセプトと役割
特性『おみとおし』で相手エースの型を透かすのがメインの仕事です。特に仮想敵をコライドンと想定し、スカーフで上から『テラバースト』による奇襲を仕掛けます。上手くコライドンを落とせたら、コライドンの晴らした天気を悪用し、『ふんか』の超火力を後続に押し付けていきます。
ただし、格闘技空かしてコライドン正面に出てくるバクフーン(ヒスイ)はスカーフ持ちが透けるので相手にも『おみとおし』されますが…まぁ、アイテムが透けてもどうせ環境に居るバクフーン(ヒスイ)は十中八九スカーフなので
テラス切りが必須になるのがネックですが、ハバタクカミやミミッキュで同じ動きをした場合、相手のコライドンは交代するかテラスを切ってくると予想され、元から技を持つポケモンでは奇襲になりにくいと考えました。まぁコライドンを使う以上、フェアリーテラバーストへの警戒心も強く容易に奇襲は決まりにくいので、メインの役割は特性『おみとおし』で相手の戦術を透かすことやフェアリーテラバーストや鬼火をチラつかせてテラス切りを強要することにあります。
同様の役割を持つポケモンで真っ先に思い浮かぶのはソウブレイズですね。ラウドボーンは耐久が優秀、かつ『てんねん』でコライドンの剣舞やビルドを無効化できますが、足の遅さから耐久型か積みアタッカーの立ち回りになり、別の役割となります。コライドンが打点を通しにくいあの火力の前ではタイプ相性すら無意味な気がしますが…複合タイプでバクフーン(ヒスイ)では半減でも受けられない超火力の炎技を『もらいび』で無効にしたり『くだけるよろい』で素早さ関係を入れ替えるなど、かなり器用な立ち回りが可能と思われます。しかし、ソウブレイズは物理、バクフーン(ヒスイ)は特殊とそれぞれに役割が持てると考えます。
また、非常に足の速いコライドンミライドンやバドレックス(こくば)等、禁伝環境のエースポケモンに対し、スカーフテラバで奇襲する条件を考えた場合、以下の3条件を満たすことが望ましいです。
・素早さ種族値が最低でも84族以上
・タイプ相性が後投げでき、かつ(交代で逃げられない程度に)優位性があること
・火力の高いアタッカー型のポケモンであること
この3条件がけっこう厳しく、ギリ思いつけたのがバクフーン(ヒスイ)でした。スカーフシャンデラも考え、スカーフトリックとおにびの両立など魅力的な立ち回りが可能なのですが素早さ種族値80と、わずかに足が遅いので今回はバクフーン(ヒスイ)採用となりました。でも、本論の立ち回りをシャンデラにさせるのは全然アリだと思います。他にはイーユイなども超火力を誇り良さげなのですが、いかんせんコライドンには弱めで、逆にバドレックス(こくば)には強すぎる。そう、あまりに強大な力はかえって、災いする…イーユイは強過ぎたのだ…
持ち物
『こだわりスカーフ』
ほぼ必須です。
竜技をテラスで空かす意気込みだけはありますが、基本的に相手の上を取れなければ何もさせてもらえません。
他の候補としては行動保証としての『きあいのタスキ』があります。最悪、『おみとおし』だけしてくれればそれでいい気もします
特性
『おみとおし』
本論のコンセプト上必須となります。
問答無用で相手の持ち物を暴く強特性です。
伝説環境で『ブーストエナジー』持ちのエースが減るので、コライドンに限らず、積極的に相手の持ち物を覗きに行きましょう。
こだわり系か『とつげきチョッキ』か、はたまた『いかさまダイス』か、
アイテムで相手の型がかなり透けるので、後続のエースポケモンに情報を落とせます。
性格・努力値と調整
ひかえめ or おくびょう CS252、H4
特殊エースとしては119と、控えめな特攻種族値なので打点を伸ばすために性格はひかえめ。Sを220にして、最速ドラパルト抜き調整でもいいかも知れませんが、残りを耐久に振ってもバクフーン(ヒスイ)の紙耐久では焼け石に水ですし、S100族近辺は激戦区なので、素直にCSブッパとしました。
コライドンよりバドレックス(こくば)を見るなら、バドレックス(こくば)の素早さ種族値は150…性格は控えめでなく臆病で育成して下さい。環境最強の2トップをどちらも相手できるなら臆病一択な気もする
技構成
確定枠
- テラバースト
- 威力80 命中100
- 本論のコンセプト技その1
- ふんか
- 威力150 命中100
- バクフーンの代名詞であり本論のコンセプト技その2
- ダメージを貰う程火力が下がるデメリットのおかげでスカーフと相性の良い技です。
候補枠
- [炎技のサブウェポン]
- かえんほうしゃ
- 威力90 命中100
- だいもんじ
- 威力110 命中85
- オーバーヒート
- 威力130 命中90
- ふんかの威力が下がった時の保険。また、先制技で削りを入れてくる相手にはふんかより威力が期待できます。
- ふんえん
- 威力80 命中100
- やけど確率30%が強力
- ひゃっきやこう
- 威力60 命中100
- やけど確率30%、状態異常の相手に威力2倍
- 専用技の割に微妙な性能と、思い込んでいた時期が私にもありました。
- 交代で繰り出される物理アタッカーをピンポイントで狙うなら話は別です。相手にかなりのプレッシャーがかかるはず。
- シャドーボール
- 威力80 命中100
- タイプ一致の安定技
- きあいだま
- 威力120 命中70
- と技範囲補完の良い技
- 命中不安で威力が半減晴れ{ふんか}>等倍{きあいだま}なので、4倍弱点の相手専用になりがち。
- ソーラービーム
- 威力120 命中100
- 晴れ下でしか撃てないし、威力もきあいだまと同じなので、これも4倍弱点の相手狙い。
- じんつうりき
- 威力80 命中100
- 私の経験では雨下のドヒドイデにしか撃ったこと無いです。キラフロル見るなら採用候補。
- おにび
- 威力ー 命中85
- スカーフ使ってまでも鬼火撒く価値はあると判断し採用しました。自分の技が補助技で縛られるデメリットに対し、テラス切らなかった相手の物理アタッカーを機能停止に追い込めれば費用対効果としては十分かと。
- のろい
- 威力ー 命中ー
- 自身のメインウェポン『ふんか』とのシナジーが悪いですが、クエスパトラやバシャーモ、フワライドといった優秀な積みエース・バトン要員が環境に多くいるためフツーに採用候補です。また、禁伝に居座られるとそれだけで試合が終わってしまうことがあり、居座り阻止にも有効です。
テラスタル
コンセプト上ほぼ確定です。
バクフーン(ヒスイ)が苦手な先制技『ふいうち』を半減にできるのも、地味に嬉しい。
立ち回り例
相手の先発や相手の持ち物次第です。
例1 相手先発コライドン
- 『おみとおし』で相手がスカーフ持ちか確認。スカーフ持ち相手には役割が持てません。アイテム覗ければ十分。後続に負担かけるのもキツイので突貫して散るしか無いかも知れません。『ニトロチャージ』への警戒をほぼ切れるのでよしとしましょう。相手の行動は流石に『とんぼがえり』選択が濃厚なので、生き残れたら手元に残して相手後続のアイテムを覗いて下さい。
- 『いかさまダイス』の場合『スケイルショット』で素早さを積み上げて来る可能性があります。フェアリーテラバーストのぶち込みチャンスです。しかし、『いかさまダイス』を読まれると相手も警戒して交換してくるので判断は慎重に、バクフーン(ヒスイ)切りも視野に入れましょう。情報アドだけでも仕事としては十分です。
- 『こだわりハチマキ』の場合、覗かれるだけで相手のメンタルにダメージが入ります。可能なら、鬼火撒きに行きましょう。
- 『とつげきチョッキ』の場合、耐久調整をしている最速でない型が多いです。『ニトロチャージ』による素早さ積み上がりに警戒しましょう。必要ならフェアリーテラバーストぶち込みが視野に入ります。
- 『ラムのみ』の場合、火傷入れるのはほぼ絶望的となります。状態異常撒きのために無駄なターンを消費しなくて済む情報アドが非常に重要です。
例2 相手先発ブリジュラス
- 現環境のステロ撒きエースです。頑丈・タスキを潰し、よりコライドンの一貫性を確実にするポケモンです。晴れ始動のコライドンより更に先発でよく見かけます。キラフロルとブリジュラスなどの先発型のポケモンは持ち物を覗いて、相手からの意外な奇襲を阻止するのが無難です。
- 『おみとおし』で『イバンのみ』かそれ以外の持ち物か覗きます。『イバンのみ』なら特性『がんじょう』、『食べ残し』なら『じきゅうりょく』濃厚です。即エースポケモンを投げるか、後続で相手するのが重いならバクフーン(ヒスイ)の『ふんか』で削りを入れましょう。
- バクフーン(ヒスイ)は後続のアイテム覗きに残しても相手の『イバンのみ』消費のために切っても可です。相手の行動がステロ撒きだった場合、手元に戻すと場に戻す度に『ふんか』火力が下がることは注意しましょう。
与ダメージ計算
計算は控えめバクフーン(ヒスイ)の数値です。臆病は細かな計算の仕様は誤差レベルだし、投稿者の頭じゃ理解しきれないので÷1.1のダメージ感覚になります。
『テラバースト』
H252D4チョッキコライドン
192 ~ 228 (92.8 ~ 110.2%) 乱数1発 : 50%
H252マルスケカイリュー
70 ~ 84 (35.4 ~ 42.5%) 確定2発
無振ミライドン
128 ~ 152 (73.2 ~ 86.9%) 確定2発
H252D4チョッキウーラオス(れんげき)
140 ~ 168 (67.7 ~ 81.2%) 確定2発
『ふんか』(天候:晴れ)
HD252特化ザシアン(王)
236 ~ 282 (118.6 ~ 141.8%) 確定1発
無振ウーラオス(れんげき)
149 ~ 176 (85.2 ~ 100.6%) 乱数1発 : 6.25%
H252D4チョッキブリジュラス
186 ~ 220 (94.5 ~ 111.7%) 乱数1発 : 68.75%
H252キラフロル
118 ~ 139 (62.2 ~ 73.2%) 確定2発
H252D4チョッキガチグマ(アカツキ)
186 ~ 220 (84.6 ~ 100.0%) 乱数1発 : 6.25%
H252D4チョッキランドロス(霊獣)
160 ~ 189 (81.7 ~ 96.5%) 確定2発
無振ハバタクカミ
156 ~ 184 (120.0 ~ 141.6%) 確定1発
無振オーガポン(かまど)
205 ~ 243 (132.3 ~ 156.8%) 確定1発
無振 テラスオーガポン(かまど)
102 ~ 121 (65.9 ~ 78.1%) 確定2発
『ふんか』(天候:なし)
HD252特化ザシアン(王)
174 ~ 206 (87.5 ~ 103.6%) 乱数1発 : 18.75%
無振ウーラオス(れんげき)
99 ~ 117 (56.6 ~ 66.9%) 確定2発
H252D4チョッキブリジュラス
124 ~ 147 (63.0 ~ 74.7%) 確定2発
H252キラフロル
78 ~ 93 (41.1 ~ 49.0%) 確定3発
H252D4チョッキガチグマ(アカツキ)
124 ~ 147 (56.4 ~ 66.9%) 確定2発
H252D4チョッキランドロス(霊獣)
106 ~ 126 (54.1 ~ 64.3%) 確定2発
無振ハバタクカミ
103 ~ 123 (79.3 ~ 94.7%) 確定2発
無振オーガポン(かまど)
136 ~ 162 (87.8 ~ 104.6%) 乱数1発 : 25%
無振 テラスオーガポン(かまど)
68 ~ 81 (43.9 ~ 52.3%) 乱数2発 : 13.28%
『シャドーボール』
H252D4チョッキバドレックス(こくば)
192 ~ 228 (92.8 ~ 110.2%) 乱数1発 : 50%
H252D100ルナアーラ
122 ~ 146 (50.0 ~ 59.9%) 確定2発
被ダメージ計算
現環境の火力だと攻撃通ったらほぼ確1と思った方がいいでしょう。
AorCブッパ性格補正アリで計算。
フレアドライブ (天候:晴れ)テラスコライドン
141 ~ 167 (95.3 ~ 112.9%) 乱数1発 : 75%
ニトロチャージ (天候:晴れ)テラスコライドン
71 ~ 84 (48.0 ~ 56.8%) 乱数2発 : 85.93%
アクアジェットウーラオス(れんげき)
92 ~ 110 (62.2 ~ 74.4%) 確定2発
ブラッドムーンガチグマ(アカツキ)
154 ~ 183 (104.1 ~ 123.7%) 確定1発
しんくうはガチグマ(アカツキ)
30 ~ 36 (20.2 ~ 24.4%) 確定5発
ツタこんぼう (天候:晴れ)テラスオーガポン(かまど)
130 ~ 154 (87.9 ~ 104.1%) 乱数1発 : 25%
がんせきふうじランドロス(霊獣)
102 ~ 120 (69.0 ~ 81.1%) 確定2発
苦手なポケモン
『カイオーガ』
何もさせてもらえませんが『おみとおし』だけは発動していきましょう。
『パオジアン』
先制技の申し子。先制技が苦手なバクフーン(ヒスイ)にとって天敵の一人。
『マリルリ』
パオジアンと同じ理由で苦手。しかも、素の相性まで不利。
『ハピナス』
基本的に強力な特殊受けで止まります。
『ハバタクカミ』『テツノツツミ』
あまりに速すぎるポケモンの相手は無理。
『相手のスカーフ持ち』
素早さ種族値95と、決して速いポケモンでは無いので他のスカーフ持ちと渡り合うのは苦手です。しかし、この子は相手のスカーフを見透かせるので偉い。
相性の良い味方・構築例
『コライドン』
晴れ起動により超火力の『ふんか』を撃てます。2人で上から超火力の物理炎と特殊炎を押し付けることで、相手のパーティーがちょっと炎打点一貫するだけで、受けが崩壊する危険性があります。
『カイオーガ』
バクフーン(ヒスイ)にテラス切りを強要された憐れなコライドンを雨で濡らしつつ狩りに行きましょう。えっ?コライドンって『ワイルドボルト』覚えるんですか?
『バドレックス(こくば)』
バクフーン(ヒスイ)の噴火で虫の息になったブリジュラスを『イバンのみ』発動も許さず、『くろのいななき』のエサにして下さい。
『ママンボウ』『アシレーヌ』
後攻『クイックターン』や後攻『とんぼがえり』のできる味方は脆いバクフーン(ヒスイ)を安全に着地させてくれます。スカーフ持ちなのでサイクル戦用のサポートはありがたいです。
『イエッサン♀』『イエッサン♂』
『ふいうち』『アクアジェット』『かげうち』等、環境に溢れている先制技に弱点付かれまくるバクフーン(ヒスイ)。自身の持つ先制技は『でんこうせっか』のみ。バクフーン(ヒスイ)にとっては先制技がこの世から消えてくれた方が助かります。そしてイエッサン夫妻は特性は『サイコメイカー』。また、スカーフ巻いても追いつけないハバタクカミなど環境最速勢を『トリックルーム』で強引に追い抜く奇策まで用意してくれます。
最後に
特性『おみとおし』とある程度の素早さ・火力を両立するポケモンって結構レアで、バクフーン(ヒスイ)とマシマシラしか居ないのでは?他の『おみとおし』をメインで運用するポケモンはオンバーンオオタチヨノワールぐらいでしょうか?メガヤンマクエスパトラ等、『おみとおし』持ちは居るには居るけど、他の特性が強力だったり、シナジーがイマイチで『おみとおし』採用に至らないケースがほとんどだと思います。環境に少ないバクフーン(ヒスイ)ですが、伝説環境では逆に、唯一無二の仕事ができるのでは?と期待しております。
しかし、運用してると意外とこのフェアリーテラバ奇襲は決まるのですが、安定はせず、確実にコライドンを突破できる安定択が無い以上、タイトルの【コライドンメタ】は誇張表現だと自覚しています。しかし、コライドン相手に安定択を持てる一般ポケの方が少ないので、一つのオプションとしてバクフーン(ヒスイ)の採用を検討頂ければ幸いです。テラス切らずとも『おみとおし』強いです。『ふんか』気持ちのいい技です。