ご挨拶とご注意
初めましての方は初めまして。そうでない方は拙い育成論を目にしていただきありがとうございます。神風と申します。約2週間前にも同じポケモンで投稿しましたが、好きすぎるあまり懲りずに別の型を考えてきました。育成論も人生2本目ということでまだまだ未熟かと思われますが、何卒よろしくお願いいたします。以下、注意事項です。
- 一部の技や持ち物の名前を略す場合があります。
- このポケモン徹底攻略様のサイト内にある「ポケモンバトルの基礎知識」のページ内に記載されている内容は全て理解されている前提で話をさせていただきます。
ダイケンキ(ヒスイ)ダイケンキとは
第五世代出身の御三家であるミジュマルミジュマルの最終進化系です。ダイケンキ原種を簡単に説明すると「両刀鈍足並耐久に噛み合いの悪い夢特性」と言った具合で、お世辞にも強いポケモンとは言えませんでした(水御三家最弱との呼び声も高いレベル)。そんなダイケンキがLegendsアルセウスにおいて得たリージョンフォームが今回話題に上げる彼となります。両刀配分の無駄の多さは未だありつつもAとCが逆転したことで物理寄りになったため物理の技範囲の広さを活かせるようになり、Sも増えた事で抜ける範囲が広くなり、夢特性にSVから初登場したきれあじを獲得した事により火力が大きく伸びるなど、アタッカーとしてはかなり強化されたと言えると思います。引き換えに耐久方面の種族値は低下しており、とりわけ特殊耐久が低めな点には注意が必要です。
コンセプト
今回はダイケンキのサポート性能に目を付けました。彼は今作において優秀な変化技のアンコール、同様に変化技中心のポケモンを止めることができるちょうはつを習得することができます。また、タイプ一致ではたきおとすやふいうちを撃つことができ、専用技のひけん・ちえなみでは技の効果でまきびしを撒けるため浮いていない起点作成ポケモンたちや受けポケモンたちを機能停止させながら交換へ圧をかけることができます。単純にサポートするのみであればより耐久に優れた原種を採用すべきですが、専用技であるひけん・ちえなみが役割遂行の上で重要である点からヒスイの姿を採用します。
努力値と性格
- H220···持ち物をたべのこしとした際の回復最大効率の実数値16n+1。かつこだわりメガネ持ちサーフゴーサーフゴーに対してメガネをはたきおとした後の10まんボルトを確定耐え。
- A36···余り
- S252···最速こだわりスカーフ持ちサーフゴーサーフゴーに対して、スカーフをはたきおとした次のターンに先制できるように。
- 性格···上記S調整の理由からようき。
参考までにではありますが、余りの36をDに振った場合、持ち物と性格補正がないテツノツツミテツノツツミのフリーズドライ、同じ状態のサンダーサンダーのボルトチェンジを確定耐えできる耐久ラインになります。
特性
ひけん・ちえなみの直接の圧力を高めるためにきれあじとします。更に言えばこの型では技をアクアジェットくらいしか採用しないため、げきりゅうの発動機会はほぼ無いと思われます。
テラスタイプ
基本的にこのポケモンにテラスタルを切ることはしない前提とするため、正直なんでもいいと言えます。強いて言うのであれば、単純に耐性を得られるか辺りがオススメになりますが、元タイプの状態でもサーフゴーサーフゴー・パオジアンパオジアン・イーユイイーユイのタイプ一致技を半減で受けることができ、特性いたずらごころも無効化できるため切らない方が強い場合もありえます。
持ち物
複数の選択肢を提示します。
- たべのこし
- みがわりを張った際に減ったHPを回復してくれます。パーティ内に受け寄りのポケモンがいた場合はどちらに持たせるか要相談となりますが、みがわりを採用する場合はぜひ持ちたいです。
- ヨプのみ
- 効果バツグンの技を受ける時に食べて1度だけそのダメージを半分に抑えてくれるきのみです。テラスタイプを例えばにした場合、共通して弱点になるのがになるためその対策として持たせる…などが主な使い道となります。他の半減きのみもパーティ構築やテラスタイプの選択によって持たせる余地があると思います。
- きあいのタスキ
- 皆さんご存知の行動保証という点において最強と呼べるアイテムです。高速高火力のポケモンに対しても確実に役割を遂行できます。他に持たせたいポケモンがたくさんいると思いますので優先度は高めませんが、もしも持たせる場合、耐久に努力値を割く意味がないためその際は努力値をHではなくAに振り切ってしまって良いと思います。
- ふうせん
- 他に持ちたいポケモンがいる事があるため手持ちと相談になりますが、特に対受け性能を意識したときに受けポケモンたちがワンウェポンで採用することが多いじわれを無効化する事ができます。ただし技みがわりを採用する場合はそれで事足りるため優先度は下がります。
- オボンのみ、混乱きのみ
- HPが減少すると食べて回復してくれるきのみです。並の相手であればこれで確定数がズレる可能性もありますが、準伝説ポケモンたちやパラドックスポケモンたちの高火力には何の意味もなさないため過信は禁物です。優先度は低め。
技構成
確定枠と選択枠に分けます。
- 確定枠
- みがわり
- 相手の変化技、一撃必殺技や追加効果をシャットアウトする事ができます。さらにみがわりに対してこれらの技を空撃ちした相手を次ターンにアンコールで縛ることにより相手の行動を大きく制限でき、こちらがひけん・ちえなみなどを押しやすくなります。その他、環境が全体的に高速高火力で受けや起点もろとも殴り飛ばす方に寄っているため、機能停止した相手の交換先への行動回数を増やせる意味でも採用価値は高いと思います。
- ひけん・ちえなみ
- 命中90が不安要素ではありますが、攻撃し目の前のタスキを削りながらまきびしを撒いて後続まで負担をかけることができる優秀な技です。浮いているポケモンに対してまきびしが無力である点には注意が必要ですが、2〜3回撒くことができれば確定数が変わるほどのダメージが入る可能性もあります。これも役割遂行の上で重要であり、ダイケンキ原種ダイケンキとの差別化点でもあるため確定です。
- 選択枠
- アンコールorちょうはつ
- 変化技を中心に戦う積み・受け・起点作成ポケモンを機能停止に追い込むことができる優秀な技です。起点にされることを嫌って交代した先の相手にひけん・ちえなみのダメージやまきびし、はたきおとすの持ち物没収などなどかなりの負担をかけることができます。選択枠ではありますが、基本どちらかは採用になります。
- はたきおとす
- 物理技の中でもかなり強力な技です。相手が持ち物を持っているときに威力が2倍となり、持ち物を落とす事ができます。たべのこしやくろいヘドロを没収できれば受けポケモンを削りやすくなりますし、こだわりスカーフを没収できれば自身や後続が先攻を取れる可能性が生まれます。また、没収した持ち物を確認することで相手の他のポケモンの持ち物を予測する事も容易になり得ます。ちなみにですが、威力が2倍のはたきおとすと特性きれあじの補正込のひけん・ちえなみはダメージがほぼ同じになります。ダメージ感覚の参考にしてください。
- ふいうちorアクアジェット
- 優秀な先制技です。ふいうちは威力が高い代わりに相手が攻撃技を選択していないと失敗し、アクアジェットは相手に依存せず当たりますが威力が低いため、お好みに合わせて選択してください。
- こごえるかぜorじならし
- 攻撃しながら相手のすばやさを下げられる追加効果を持ちます。こごえるかぜは一貫性が高い代わりに特攻で計算されてしまいます。じならしは攻撃で計算されるため威力が上がりますがや特性ふゆうに無効化されます。これもお好みで良いですが、元々威力を求めることもあまりないのでこごえるかぜで良いかと思います。
- 技構成例
- 受け破壊特化
- みがわり
- ひけん・ちえなみ
- アンコール
- はたきおとす
- 先発適正高め、後続ケア重視
- みがわり
- ひけん・ちえなみ
- アンコール
- こごえるかぜ
- タスキ、マルスケ潰し中心
- みがわり
- ひけん・ちえなみ
- ふいうち
- こごえるかぜ
立ち回り例
その1(通常時)
- 先発で選出します。
- 相手のポケモンに合わせて相手を妨害し、自身の後続をサポートします。
技構成の作り方にもよりますが、1ターン目ははたきおとすかみがわり、ちょうはつがオススメです。このとき素早さが負けていたら、こごえるかぜなどで上を取れるようにすると良いと思います。ステロや積み技を積んできたり、身代わりに対しておにびやでんじは、やどりぎのタネなどを空撃ちさせたようであれば2ターン目にアンコールを押します。縛られて動けなくなった相手は引くことが多いので、このタイミングまでにみがわりを残しておき、相手の後続と対面して更なる負荷をかけていくのが理想となります(技構成の項目でも少し触れましたが、現環境は火力のインフレが激しいためダイケンキ(ヒスイ)ダイケンキが生身で受けられる攻撃は限られています)。逆に相手が1体目初ターンから攻撃する気満々の雰囲気を感じ取ったら、大人しく引くというのも選択肢だと思います。先発でウーラオス(れんげき)ウーラオスやパオジアンパオジアンとぶつかってしまうと、タスキ持ちでない限りはほぼ仕事をさせてもらえません。
その2(先発もしくは死に出しでサーフゴーと対面した時)
- とりあえずみがわりから入ります。
- 相手の行動を見て技選択します。
努力値の項目を見ていただくと分かる通り、調整先はほぼサーフゴーサーフゴーになっています。が、ダイケンキ(ヒスイ)ヒスイダイケンキの持ち物の使用率はポケモンHOMEによれば1位きあいのタスキ2位とつげきチョッキで使用率の50%をこの2つが占めており、環境で使われている型がもっぱらフルアタかアンコ+3ウェポンである事などから、持ち物に関わらずサーフゴーサーフゴー側がそのまま居座ることはまずありません。このため、交代読みかつ裏目を減らす一旦みがわり展開が安牌ではないかと思います。後は出てきた相手に身代わりを盾にしてはたきおとすやひけん・ちえなみを最低限入れた後に交代するのが安定します。なお、サーフゴーサーフゴーの10まんボルトはHP満タンでなければ耐えることはできませんので気をつけましょう。
得意な相手
特に受けポケモンや受けパーティに対して比類なき力を発揮してくれます。ちょうはつにより回復や搦手などの変化技の一切を封じ込めたりみがわりからのアンコールで相手を無意味な変化技しか撃てないようにしたり、引きたいところにもひけん・ちえなみで撒かれたまきびしが刺さり、はたきおとすで持ち物を没収できると、この1匹で受け対策できると言っても過言ですが、かなりの圧力にはなり得ます。総じて受けやサポートを刈り取る事に秀でていると言えます。
苦手な相手
逆に先発からゴリゴリに殴ってくる対面構築などはあまり得意ではありません。何度も言っていますが現環境は高速高火力が大正義の時代ですので、通常の構築に起点・受け対策として6匹目にスッと添える程度の使い方が良いと思います。
被ダメージ計算
与ダメージ計算については、もともと火力を求めた型ではないので取り扱いません。また、下記計算はたべのこしを含んでおりませんので、持ち物がたべのこしだった際には若干変動します。
ディンルーディンルー
A252+性格補正あり+こだわりハチマキのじしん
78.3 ~ 92.3 確定2発
A無振りのじしん
38.9 ~ 45.6% 確定3発
カイリューカイリュー
A252+性格補正あり+こだわりハチマキ+ノーマルテラスのしんそく
71.6 ~ 84.5% 確定2発
パオジアンパオジアン
A252+性格補正あり+こだわりハチマキ+わざわいのつるぎのつららおとし
46.7 ~ 55.5% 乱数2発 : 71.87%
ハバタクカミハバタクカミ
C252のムーンフォース
122.3 ~ 144.1% 確定1発
サーフゴーサーフゴー
C252+性格補正ありの10まんボルト
84.0 ~ 99.5% 確定2発
ウーラオス(れんげき)連撃ウーラオス
A252+性格補正あり+パンチグローブのすいりゅうれんだ
37.4 ~ 45.1% 確定3発
A252+性格補正ありのドレインパンチ
88.1 ~ 105.7% 乱数1発 : 31.25%
上記をヨプのみで半減した場合
44.1 ~ 52.9% 乱数2発 : 21.48%
テツノツツミテツノツツミ
C252のフリーズドライ
85.0 ~ 100.6% 乱数1発 : 6.25%
ヒードランヒードラン
C252のマグマストーム
31.0 ~ 37.4% 乱数3発 : 80.66%
ガチグマガチグマ
A252+性格補正ありのくさわけ
41.5 ~ 49.8% 確定3発
A252+性格補正あり+こんじょうのからげんき
129.1 ~ 152.4% 確定1発
ランドロス(霊獣)霊獣ランドロス
A252+性格補正あり+こだわりハチマキのとんぼがえり
88.1 ~ 104.7% 乱数1発 : 25%
おわりに
いかがでしたでしょうか。このポケモン、アタッカーのみならずかなりいろんなことができますので是非とも1度触れてみてください。何か誤植などございましたらコメントでご指摘くださると助かります。ちなみにアタッカー型を初投稿したものもございますので、もし良ければそちらもお願いします。↓
[育成論SV/2235]
修正履歴
- 6/21 いただいたコメントを元に、努力値配分・持ち物・技の欄を修正しました。
- 8/22 さらにいただいたコメントと、最新レギュレーション環境を踏まえて技、立ち回り例を中心に修正しました。また、修正日時点で使用率が高めのポケモンで被ダメージ計算をし直しました。最後に、追加された装飾などを使用し、育成論の見やすさ向上に努めました。
- 9/5 調整先であったサーフゴーに対しての動き方を一切明記していないことに今更気付いたため立ち回り例に追記しました。また、装飾を微修正しました。