こんにちは。レギュレーションDが楽しみすぎて久々に投稿します。
本育成論では、各ステータスのアルファベット表記(HP=H、攻撃=A、防御=B、特攻=C、特防=D、素早さ=S)や最低限の対戦用語を使用します。ご了承ください。
ダメージ計算にはポケモンソルジャー様のダメージ計算ツールを使用しております。
ラブトロス(霊獣)について
ヒスイ地方で新登場した準伝説ポケモンで、対戦環境への登場はSVのレギュレーションDが初めてです。
ラブトロス(化身)と比較すると、高めのACはそのままにBDを高く、Sを低くしたバランスの良い種族値になっています。フェアリー・飛行という珍しい複合タイプトゲキッスや、特性「ぼうじん」が特徴的です。
コンセプトと役割
火力と耐久を兼ね備えた種族値を活かすために、今回は瞑想+ドレインキッス型を考察します。先発で相手の起点作りをいなしながらの荒らし、耐久を活かしたクッションや後発での詰ませと多様な役割が期待できます。
環境で無視できないキノガッサやカバルドンに対面で不利を取らないことや、耐久・耐性・回復力の全てを備えた性能が強みです。
持ち物
- おんみつマント
今作の低速ポケモン全般の難点として、パオジアンイーユイなどの怯みで簡単に有利をひっくり返されてしまう点があります。そのリスクを避けつつ、受けにくるキョジオーンの「しおづけ」や環境に多そうなオオニューラの「フェイタルクロー」などのパワーを落とせる点を評価し、こちらを採用しています。
オオニューラオオニューラというポケモンの存在によりレギュレーションDでこの持ち物の重要性は更に上がると考えているため、パーティ内の他のポケモンと相談する必要はありそうです。
ちなみにヒードランの「マグマストーム」やランドロス(化身)の「うちおとす」の効果は防げないので注意が必要です。
特性
- ぼうじん
元々一択です。
キノガッサなどの「キノコのほうし」への耐性という構築に1匹は欲しい性能に加え、「ちょうはつ」と合わせてカバルドンを無傷で起点にできる点も偉いです。
性格・努力値と調整
性格:ずぶとい(A↓B↑)
実数値(努力値):H175(204)-A*-B173(220+)-C156(4)-D128(60)-S69(20)
H:定数ダメージ最小の16n-1
CD:「めいそう」の効率を考えて偶数
S:無振りカバルドン+2
BDは明確な意図はなく、「めいそう」や「ドレインキッス」の回復込みで物理特殊のどちらも良い具合に受けられるように割り振っています。詳しくは被ダメージ計算をご覧下さい。
技構成
- 確定枠
めいそう
コンセプト上確定です。耐久を活かして積み、遅いSによる被ダメを「ドレインキッス」の回復で誤魔化します。
ドレインキッス
コンセプト上確定です。
低威力ながら与えたダメージの75%を回復するという強力な効果があり、めいそう型と相性が非常に良いです。C4振りでも、タイプ一致・C種族値135のおかげでそれなりの火力=回復力が見込まれます。
- ほぼ確定枠
だいちのちから
ほぼ確定だと思っています。フェアリー技を半減しにくる鋼・毒・炎タイプに一貫して抜群が取れます。見た目上かなり不利なサーフゴーヒードラン等への打点になるのが偉いです。
ちょうはつ
カバルドンディンルーヘイラッシャあたりの起点作りポケ・受けポケに仕事をさせないための技です。Sが高くないため役割がピンポ気味ですが、ステロを撒いて吹き飛ばされたり「あくび」で流されると困ってしまうため優先度は高いです。
- その他候補
マジカルフレイム
鋼タイプへの打点となりつつ、「めいそう」と合わせて特殊ポケモンを咎められる技です。ヒードランの存在から「だいちのちから」の方が優先度が高そうですが、環境次第ではこちらもアリです。
てっぺき
物理受けの役割を強める技です。そこまでシナジーはないので、仮想敵次第。
いやしのねがい
自分が瀕死になる代わりに、次に出したポケモンのHPと状態異常を全回復する技です。裏のポケモン次第の採用になりますが、使い手が少なく使い所次第で強力な技なので記載しておきます。
テラスタル
- 炎
パオジアンセグレイブテツノツツミの氷技、イーユイの炎技、サーフゴーヒードランハッサムの鋼技などを半減で受けられ、毒技・電気技も等倍に抑えられます。岩技が一貫するのがネックです。
- 水
同じく氷・炎・鋼を半減で受けられますが、電気とフリーズドライが一貫します。
「めいそう」での特殊受けを考える以上、サンダーウォッシュロトムテツノツツミといった環境上位にいるであろう特殊ポケモンからの一貫を作られるのが厳しいと考え、今回は炎を採用しています。
与ダメージ計算
- ドレインキッス
無振りキノガッサに110 ~ 132(81.4 ~ 97.7%)=回復量83〜99
無振りパオジアンに104 ~ 126(67.0 ~ 81.2%)=回復量78〜95
C1↑で156〜186(100.6 ~ 120%)
等倍テラスの場合確定3発、C1↑で確定2発
無振りイーユイに33 ~ 39 (25.4 ~ 30.0%)=回復量25〜29
C1↑で48 ~ 57(36.9 ~ 43.8%、確定3発)=回復量36〜43
無振りハバタクカミに30 ~ 36 (23.0 ~ 27.7%)=回復量23〜27
C1↑で43 ~ 52 (33.0 ~ 40.0%、高乱数3発)=回復量32〜39
無振りテツノツツミに55 ~ 66 (42.0 ~ 50.4%)=回復量41〜50
C1↑で84 ~ 99 (64.2 ~ 75.6%)=回復量63〜74
H244カイリュー(実数値)に74 ~ 90 (37.6 ~ 45.7%)=回復量56〜68
マルチスケイルor等倍テラスタルで37 ~ 45 (18.7 ~ 22.9%)=回復量28〜34
H252のチョッキディンルーに60 ~ 72 (23.0 ~ 27.5%)=回復量45〜54
D252だと42 ~ 50 (16.0 ~ 19.0%)=回復量11〜13
- だいちのちから
無振りヒードランに172 ~ 204 (103.7 ~ 122.9%)
H252で172 ~ 204 (86.9 ~ 103.1%)
HD特化で124 ~ 148 (62.7 ~ 74.8%)
無振りサーフゴーに96 ~ 114 (59.3 ~ 70.4%)
H252で96 ~ 114 (49.5 ~ 58.8%、高乱数2発)
無振りオオニューラに106 ~ 126 (68.4 ~ 81.3%)
ドレインキッスと合わせて151 ~ 180 (97.5 ~ 116.2%)
H252レジエレキに197 ~ 234 (105.4 ~ 125.2%)
被ダメージ計算
- 物理
意地テクニシャンキノガッサの
「がんせきふうじ」:78 ~ 94 (44.6 ~ 53.8%)
等倍「テラバースト」:52 ~ 63 (29.8 ~ 36.0%)
意地カイリューの
ノーマルテラス「しんそく」:54 ~ 64 (30.9 ~ 36.6%)
鉢巻ノーマルテラス「しんそく」:81 ~ 96 (46.3 ~ 54.9%)
陽気パオジアンの
半減「つららおとし」:32 ~ 38 (18.2 ~ 21.7%)
等倍「噛み砕く」:60 ~ 72 (34.3 ~ 41.2%)
意地オオニューラの
「フェイタルクロー」:104 ~ 126 (59.5 ~ 72.0%)
等倍「フェイタルクロー」:52 ~ 63 (29.8 ~ 36.0%)
等倍「インファイト」:79 ~ 94 (45.2 ~ 53.8%)
無振りキョジオーンの
「しおづけ」:32 ~ 42 (18.2 ~ 24.0%)
- 特殊
臆病ハバタクカミの
「ムーンフォース」:79 ~ 94 (45.2 ~ 53.8%)
D1↑:52 ~ 63 (29.8 ~ 36.0%)
D2↑/炎テラス:40 ~ 48 (22.9 ~ 27.5%)
「シャドーボール」:67 ~ 79 (38.3 ~ 45.2%)
D1↑:45 ~ 54 (25.8 ~ 30.9%)
控えめイーユイの
「かえんほうしゃ」:109 ~ 129 (62.3 ~ 73.8%)
D1↑:73 ~ 87 (41.8 ~ 49.8%)
D2↑/炎テラス:55 ~ 66 (31.5 ~ 37.8%)
等倍「あくのはどう」:97 ~ 115 (55.5 ~ 65.8%)
D1↑:66 ~ 78 (37.8 ~ 44.6%)
臆病テツノツツミの
抜群「フリーズドライ」:110 ~ 132 (62.9 ~ 75.5%)
D1↑:74 ~ 90 (42.3 ~ 51.5%)
D2↑/炎テラス:27 ~ 33 (15.5 ~ 18.9%)
等倍「ハイドロポンプ」:85 ~ 102 (48.6 ~ 58.3%)
抜群「ハイドロポンプ」:116 ~ 138 (66.3 ~ 78.9%)
D1↑:116 ~ 138 (66.3 ~ 78.9%)
苦手なポケモン
ドレインキッスはゴツメに触ってしまうし、マジカルフレイムを採用してもミラーアーマーだと厳しいです。「ちょうはつ」まであると完全に詰みです。
- 虫テラスヒードラン
ネタなのかガチなのか分かりませんが、メジャーな型になるなら厳しいです。
相性の良い味方・構築例
- ヌメルゴン(ヒスイ)ヒスイヌメルゴン
考察不足ではありますが、とりあえず相性補完がとても良いです。
- イーユイイーユイ
相性補完がまあまあ良く、ほとんどの鋼、炎タイプに強い圧をかけることができます。
ラブトロスが誘うテラスタイプに軒並み有利を取ることができます。
- オーロンゲオーロンゲ等壁張り要員
壁で起点を作ってこのポケモンをエースにする動きも悪くはなさそうです。
終わりに
ダメージ計算を回している限りなんともギリギリの性能をしているなあ…という感じですが、間違いなく唯一無二の性能を持つ面白いポケモンだと思います。
型へのご意見やダメージ計算の追加記載のご要望、他に相性の良いポケモンなど、是非コメントにてご意見をお願いします。