はじめに
こんにちは。ねこまんと申します。5,6回目の投稿です。よろしくお願いいたします。
注意事項
- ポケモンはすべて理想個体を想定
- ダメージ計算は「ダメージ計算SS」を使用
- 個体値は「HABCDS」の略語を使用
グレイシアグレイシアについて
種族値:65-60-110-130-90-65
特性:ゆきがくれ/アイスボディ(夢)
イーブイの進化系の一角であり、氷タイプを有する。C種族値が130あり、SVの氷タイプにおいて、最も高い。耐久面についてはBD種族値が高水準(110-90)であるが、H種族値の低さ(65)により並程度。また、S種族値も65であり、鈍足である。
特性は通常がゆきがくれ、夢がアイスボディであり、雪が降っていないと効果が皆無であり、また自身で天候を変えるためにはゆきげしきを採用しないといけないなど、一歩劣っている。
と、種族値、特性だけでみるとパッとしない点も多い。
剣盾では、フリーズドライを習得した代わりにみずのはどうやめざめるパワーを没収され、高火力アタッカーでありながら苦手なポケモンへは何もできないことが多かった。しかしながら今作において、ひやみずの新規習得、みずのはどうの復活による自信の苦手な炎タイプへの牽制。めいそうによる地力の底上げ、さらに新要素テラスタルによる相性逆転の可能性などが相まってグレイシアグレイシアにとってはおいかぜとなっている。
そのため、この新要素 および 復活の要素、がグレイシアグレイシアの新たな強みであるといえる。
グレイシアグレイシアの採用理由
- ドラパルトドラパルトをはじめとする龍タイプのポケモンに対し、タイプ上有利であり、スイーパー役を務めることができること。
- 高火力アタッカーでありながら、技範囲が広いため、多くのポケモンに対し、優位をとり、対戦テンポをとることができること。
- きあいのタスキを持たずとも、等倍程度の攻撃であれば、中程度の耐久にてカバーすることができるため、行動保障を容易にとることができること。また、この行動保障とあくび、めいそう、バトンタッチといった補助技により、どんな場面で投げてもくさりにくい(なにかしらすることができる)。
- 環境トップであるサーフゴーサーフゴーをはじめとする鋼タイプを誘い出し、テラスタルを絡めることで、誘い+切り返しの動きが取れるポケモンであること。特殊アタッカー かつ 氷タイプ かつ もちものを考えない前提で、 テラバーストを絡めH4振りサーフゴーサーフゴーを確1にできるのはグレイシアグレイシアのみである。
以上のことから、グレイシアグレイシアを採用する流れとなった。
コンセプト
以下3つを本論の型におけるコンセプトとした。
- 物理受けへのあと投げ および スイーパー
- グレイシアグレイシアに対するあと投げで出てくる鋼タイプ (および 炎タイプ) への対応
- 高火力アタッカーとしての環境トップへの牽制
構成
努力値:H228 C252 S28(C↑A↓)
実数値:169-72-130-200-115-89
特性:ゆきがくれ/アイスボディ
もちもの:ラムのみ/あつぞこブーツ/ひかりのこな/たべのこし/(追記)たつじんのおび
テラスタイプ:炎
技:フリーズドライ/テラバースト/ (選択x2)
※どこを重く見るか、本グレイシアグレイシアにどこまでさせるかで選択技は変更。
構成意図
- 努力値
C252(244)振りすることでテラバースト(炎)にてH4振りサーフゴーサーフゴーを確1にできる。また、フリーズドライでドラパルトドラパルト確1。H252D4振りカバルドンカバルドンをオボンのみ込みで確2。そのため、252(および244)まで振る必要がある。(追記)たつじんのおびを持たせることでH252サーフゴーサーフゴーまで確1がとれる。
SはS4振りアーマーガアアーマーガアまで意識し28まで振った。
あまりはHに振り切ることで耐久値の底上げを図った。なお、流行りのこだわりハチマキドラパルトドラパルトのドラゴンアローなど確定耐えである。
- 性格
サーフゴーサーフゴーへのテラバースト(炎)を確1にするための火力がほしいため、「ひかえめ(C↑A↓)」で確定。
- 特性
自身でゆきを降らせるわけではないため、どちらでも問題なし。当方はゆきがくれで採用。理由はHP調整をしていないためである。たべのこしと絡めるのであれば、アイスボディで採用するほうがよいと考える。
- もちもの
カバルドンカバルドンへのあと投げや対面での動きを鑑み、あくびを一回流せる ラムのみ 推奨。カバルドンカバルドンの居座りによるあくび、後投げ直後のあくびにてグレイシアグレイシアが寝てしまうと簡単に起点となってしまうので、それを避けるべく、ラムのみ。ドヒドイデドヒドイデもどくどくなど採用しているケースもあり体力管理をできる、また、キノガッサキノガッサのきのこのほうし対しても切り返すことができる。
その他、候補に挙げているのは、あつぞこブーツ、たべのこし、ひかりのこなである。あつぞこブーツは、ラムのみとほぼ同じ採用理由となるが、後投げする際に打たれるであろうステルスロックに対して機能する。たべのこしについては、「ねがいごと」という回復ソースは持っているが、技スペースの関係で入れることが難しいため回復ソースとしての採用。ただし、たべのこし用にHP調整を施しているわけではないので、たべのこしを採用するのであれば、16n+1に調整しなおすのも一考。ひかりのこなは、上記もちものがほかのポケモンと被った際に雑に持たせることのできるもちもの一例として記載。
- テラスタイプ
今回、地面タイプではなく、炎タイプとした理由は、鋼タイプにより厚くしたためである。主に今回S4抜き調整にしているアーマーガアアーマーガアにはテラバースト(地面)は効果がない。役割遂行を考慮すると必然的にテラスタイプは炎となった。また、アーマーガアアーマーガアだけでなく、H252振りハッサムハッサムのバレットパンチまでケアすると、テラバースト(地面)だとハッサムは確定2発圏内であり、さらに、2回バレットパンチをもらうこととなるか、最悪引かれて不利対面を摑まされる可能性があり、そこまで鑑みた結果、本論では炎を採用。
- 技
フリーズドライ/テラバースト/(選択)(れいとうビーム、ひやみず、あくび、その他)
フリーズドライ:威力70 / 命中100 / PP20 / 10%で氷状態、水タイプへ抜群
テラスタル前は唯一の一致技でありメインウエポン。(※選択技でれいとうビームを入れた場合は、メインウエポンはれいとうビームとなる。)威力はれいとうビーム、ふぶきとくらべ大幅に劣るが、水タイプへの一貫性により、技範囲が広くなるため、採用。また、多くの受けポケモンに対し確2以上を取れるため、火力としては申し分ないと考えている。ただし、カバルドンカバルドンへの遂行力まで鑑みるとれいとうビームの選択は必須。
【仮想敵】
物理受け、等倍以上で通る相手全般
ドラパルトサザンドラヘイラッシャウォッシュロトムドヒドイデカバルドンヌオーキノガッサ(※)など
※キノガッサは相手の行動、もちもの次第では対面不利である。(マッパパンチx2など)
【ダメージ計算】
ドラパルト:103.0~121.4%
サザンドラ:87.4~104.1%
H252ヘイラッシャ:72.3~86.3%
H252ウォッシュロトム:80.2~95.5%
H252ドヒドイデ:64.9~76.4%
H252カバルドン:79.0~94.8%
テラバースト(炎):威力80 / 命中100 / PP10
テラスタル後はタイプ一致技でありメインウエポンとなる。主に、グレイシアグレイシアに対して繰り出してくる鋼タイプに対しての打点として採用。
【仮想敵】
グレイシアグレイシアを受けに来た鋼タイプ、テラスタル後、等倍以上で通る相手全般
サーフゴージバコイルアーマーガアドドゲザンミミズズハッサムなど
【ダメージ計算】
H4サーフゴー:100.6~119.0%
H252ジバコイル:94.9~111.8%
H252アーマーガア:84.8~100.4%
H252ドドゲザン:84.0~99.5%
(追記)以下たつじんのおび所持時
H252サーフゴー:101.5~120.1%
以下、選択技。
あくび:命中100 / PP20 /次ターン相手を眠りにする
苦手なポケモンに対して、雑に打ち起点を回避することができるので採用。今回、積み技採用していないことや、特殊アタッカーはラッキーに対し、一撃必殺以外の打点を持っていないため、そのような苦手なポケモンと対面した際にあくびを打ってから安定的に後続にひく動きが取れる。
ひやみず(選択):威力50 / 命中100 / PP10 / 100%相手のAが1ランクダウン
基本的な動きの中でテラスタル(炎)することで相手が取れる行動が炎タイプに対する受けの対応として岩、炎、水、龍タイプでの牽制である。水、龍タイプについてはフリーズドライが一貫しているため、岩、炎タイプに対して打点が欲しかったため採用。ただし、威力は異常に低い。
みずのはどうにしなかった理由としては、炎タイプのウインディウインディに当たり負けないようにするためで、混乱自傷を誘うみずのはどうよりもAダウンのほうが後続へも繋がるので良いと判断。また、岩タイプにおいても物理アタッカーが主であり、Aダウンが非常に効果的であると判断したためである。
さらに、シャドーボールを採用していないため、ミミッキュミミッキュに対し、打点がない状況であるが、上記同様、Aダウンを入れることで負荷をかけることができる。
とはいえ、グレイシアグレイシアの鈍足に伴い、炎、岩タイプを完全にシャットできるわけではないため、ここは選択枠とした。
【仮想敵】
テラスタル後のグレイシアグレイシアを受けに来た炎、岩タイプ相手全般
ウインディヒートロトムバンギラスキョジオーンなど
※コータスは特性ひでりかつ特殊アタッカーなので、対象外。バンギラスは物理アタッカーであることが多いので役割対象。
【ダメージ計算】
H252ウインディ:39.5~46.7%
H252ヒートロトム:38.5~45.8%
H252バンギラス(すな下):21.2~25.1%
H252バンギラス:30.9~36.7%
H252D252+キョジオーン:24.1~28.9%
れいとうビーム(選択):威力90 / 命中100 / PP10 / 10%で氷状態
採用した場合はフリーズドライに変わり、メインウエポンとなる。主に、カバルドンカバルドンへの遂行力を上げるために採用。環境に多い、無振りサザンドラドラパルトに対しては、基本的にフリーズドライでも役割が遂行可能であるため、選択枠とした。とはいえ、威力20の差は非常に大きく、H252D4振りまでのカバルドンカバルドンであれば確1でなる。
【仮想敵】
等倍以上で通る相手全般
カバルドンドラパルトサザンドラなど
【ダメージ計算】
H252D4カバルドン:101.3~120.9%
サザンドラ:111.3~132.9%
ドラパルト:132.5~155.8%
その他選択技
・こおりのつぶて:対タスキキノガッサ。
・みずのはどう:H252ウインディ乱2 H252ヒートロトム乱2
・シャドーボール:H4振りミミッキュ74.8〜88.5%
・めいそう:積エースとして採用するのであれば、採用可。ただし、回復ソースやHの低さを鑑みると優先度は低め。
【被ダメ】
※テラスタル前
A252+キノガッサマッハパンチ:56.8~67.4%
C252+サザンドララスターカノン:55.6~66.2%
A252+ドラパルトドラゴンアロー:46.1~54.4%
A252+ドラパルトハチマキドラゴンアロー:72.1~86.3%
※炎テラスタル後
C252+サーフゴーゴールドラッシュ:35.5~42.0%
C252+サーフゴーシャドーボール:47.9~56.8%
C252+サーフゴーシャドーボール(-1):31.9~37.8%
※ケアしておく部分をピンポイントで記載。追加は検討。
運用
- 物理アタッカーに出されるカバルドンカバルドン、ドヒドイデドヒドイデなどのポケモンに対し、詰む状況が発生しないよう、選出。そしてフリーズドライ、および れいとうビームによる受けポケモンを打破。そして、多くの場合、交代が予想されるが、交代先が等倍以上で通るポケモンであればれいとうビーム等でも大ダメージを与えることができる。
- 上記でも記載の通り、有利対面では、多くの場合交代が予想される。引き先としては鋼タイプが予想できるので、鋼タイプと対面したらテラスタル(炎)をきり、ダメージを与えに行く。特に環境に多い鋼タイプとしてサーフゴーサーフゴーがいるので、対面有利をとることができる。
- 死に出しで優位が取れる状況サザンドラドラパルト対面でも有利対面であるので、れいとうビーム、フリーズドライで制圧をしに行く。ひとつ注意点があるとすれば、サザンドラドラパルトにおいては、鋼テラスタルしてくることが想像できるので、相手のテラスタルの状況を鑑みながら対応をする必要がある。たとえば、すでにテラスタルを相手が切っている状態であれば、れいとうビーム、フリーズドライ。切っていない状態であれば、一度ひき、相手のテラスタルを確認してから再度対面しにいく。など。
- 引き先として、ウインディウインディなどの炎タイプがきた場合、ひやみず、みずのはどうを選択をしていれば、まずは突破よりも後続への負荷軽減を目的にダメージを与え、ひく。選択していない場合は何もできないため、ひく。同様にラッキーなどの高耐久のポケモンに対しても何もできないので、あくびをいれつつ後続へひく。
差別化
同様の動きができるポケモンとして、テツノツツミテツノツツミ、モスノウモスノウがいる。双方ともに、優秀な特性、種族値を持っている。そのため、以下差別化としたい。
- 双方とももちものを考慮しなければ、テラバースト後に一撃でサーフゴーサーフゴーを確1倒せないこと。(乱数1程度:96.9~115.3%)もちものを持たせて火力を上げれば問題なく同様の動きが可能であるが、やはり火力を上げるもちものをもたずに、役割を遂行できるグレイシアグレイシアに軍配が上がるといえる。
- 上記と同様にカバルドンカバルドンへの遂行力もグレイシアグレイシアへ軍配が上がる(乱数1程度:98.6~117.2%)。また、こちらは、特化時点の指標であり、特にテツノツツミテツノツツミはSが136あるので、わざわざSを削り同様の動きをさせるべきなのかは疑問である。
- あくびによる対面操作はテツノツツミテツノツツミ、モスノウモスノウにはできない。逆にテツノツツミテツノツツミはクイックターン、とんぼがえりでつなぐことができるので、あくびによる対面操作は必要ないが、先行クイックターン、とんぼがえりは後続へ負担をかける可能性があることを考慮するとあくびによる対面操作のほうが、より有効的であると考える。たとえば、ラッキーラッキー対面での引き方。あくびの場合は、あくびを入れ、グレイシアグレイシアが状態異常、および、ダメージを受ける。2ターン目は相手が眠り前の状態を解除するためにひく。ここで引くことで後続へは負担はない。一方で先行クイックターン、とんぼがえりはその名の通り、先行でぶつかって帰っていくので、後続に状態異常、およびダメージが入ることとなる。優秀な特性を持っているサーフゴーサーフゴーがいれば、話は別であるが、それは結果論であるため、ここではグレイシアグレイシアに軍配を上げたい。
- そもそもモスノウモスノウはフリーズドライを覚えない。
総括
グレイシアグレイシアは優秀なC種族値でありながら、氷タイプを有することで、使いにくさがあったが、今作のテラスタルという新要素により、苦手なタイプを誘って倒す動きが取れるのが大きいと感じる。さらに環境トップにサーフゴーサーフゴーが存在しているため、現段階において、この戦法ができるグレイシアグレイシアは、強いと感じる。また、もちまえの技範囲の広さから、ラッキーラッキーを除く、受けポケモンに対し役割を持てるのも魅力的である。
以上。
何点か加筆修正。H252サーフゴーサーフゴーまで見る場合、たつじんのおびが有効だったのでその旨文章に追記。全体のサーフゴーサーフゴーのうち、1/3ほどテラバーストで倒しキレない場面があったため。
再度加筆修正。テラスタイプに補足。