はじめに
「対物理対特殊専用サポーターの育成論はがんばれているから」
「どっちにも対応可能な対両刀のかんたんなサポーター育成論を、あと1回」
こんばんは、14回目のレイド用育成論にして初の対物理特殊兼用サポーターの投稿です。
今回のテーマは「お手軽」
・これまで散々取り扱ってきた輝石ポケモンではなく
・対物理対特殊レイドの区別をする必要もなく
・Twitterで注目していた人もあんまりいなくて
・それでいて伝説でも幻でもない、入手が可能な限り容易なポケモン
という厚かましい条件を全て満たした万能サポーター、アーボックアーボックのご紹介です。
種族値は低めで、耐久は良い方ではありませんが、その技範囲と特性から分かりやすい性能をしています。実際使ってみると思ったより便利です。
なお、前提として
1.レベル100の理想個体(個体値が32段階中最良)使用
2.HABCDSの略語使用
3.野良レイド=アタッカー選出過多かつ長期戦の環境
4.サポーターは、変化技が無効になるシールドを貼られても役割を果たせることが重要
5.野良レイドにおいては、パーティの誰か1体が退場するたび、残り時間ゲージが1/7削れる。よって簡単には退場しない高耐久高耐性である事が原則である
辺りが原則ですが、このアーボックに関しては5番目が適用されません。
採用理由〜対両刀、他におらんの?〜
既にいます、丈夫で便利なのが(即答)
前回ジメレオンジメレオンの育成論末尾で言及しましたが、すでにポケモン徹底攻略様でも両刀に応用可能な優等生がいます。
まずオマツ氏考案、輝石デンヂムシデンヂムシです。
育成論: 育成論SV/3402
これを物理/特殊両耐久均等であるH252B80D176振りにし、技構成をとびかかる/むしのていこう/ひかりのかべ/かいでんぱにすることでボーマンダのげきりんは低乱数3発、かえんほうしゃは確定4発という耐久十分な優等生が出来上がります。しかも特性『バッテリー』により、味方のアタッカーが特殊タイプである場合には火力1.3倍にしてしまう優れものです。
自身の火力も欲しいなら、ブリジュラスブリジュラスもいます。
育成論:育成論SV/3302
こちらの努力値構成BD252S4、そして技構成をワイドブレイカー/バークアウト/ボディプレス/てっぺきにすることで両刀共に雑に対応可能になります。おまけに特性『じきゅうりょく』によりガブリアスのじしんすら、テラス不一致なら最終的に生き延びてしまう怪物中の怪物です。ちゃっかりS種族値85もあり、ガブ抜き調整でもそんなに耐久は落ちない超絶優等生です。
ではこのアーボックは?
耐久でいえばデンヂムシに劣り、速さですらブリジュラスにちょいと劣るアーボックは何が得意か。
ズバリ
『いえき』により干渉できます、敵や味方の特性に。
それと対物理相手なら、出た瞬間に仕事をします。
前置き長くなりましたが、アーボックの役割とは、強みとはこのようになります。
役割
入手容易かつ『いえき』により特性に干渉可能な、対物理特殊両刀型サポーター
これら全て満たすポケモンは、今のところアーボックだけです。
アーボックどこ?
キタカミ地方、落合河原の草むらででんきテラスタルしてます。
もし万一追加コンテンツを購入されてない方でも、過去作かポケモンGOのどれかをやっていたら多分いるはずです。さぁポケモンHOME経由で持ってきましょう。
テラスタル
なんでもいいです。
性格
わんぱく(B↑C↓)
わんぱくな努力値配分と実数値
努力値:H104、B252、S152
実数値:287(104)-226-260(252)-149-194-234(152)
★6レベル90の100族抜き、かつ物理耐久を最大にしています。これによりボーマンダをある程度気をつけていれば対処可能です。
持ち物
大体の相手...おんみつマント
対ジャラランガ等...クリアチャーム
そんなものない...カゴのみorクラボのみ
『おんみつマント』は基本装備です。
追加効果を防ぐこのアイテムにより、のしかかりやアシッドボム等から自身の身を守ります。
『クリアチャーム』は、バンギラスの『いやなおと』、ジャラランガの『こわいかお』等の能力を下げる恐ろしい変化技から身を守るのに必要です。
カゴのみクラボのみは妥協中の妥協です。上2つをデリバードポーチで買うのが無難です。
とくせい
いかく
→出た瞬間に相手のAを1段階下げます。これにより対物理面での序盤がかなり安定します。
もしタイカイデンタイカイデンや★5ゴチルゼル等の『かちき』持ちに恨みがあるなら『だっぴ』ですが、対物理方面での役割対象がざっと見て15体ほど減ります。
また、コノヨザルコノヨザルは対象外です。実質確定急所のシャドークローで毎回確定2発です。
技構成(必須)
この3つは必須です。
・いえき
・ワイドブレイカー
・バークアウト
まず、『いえき』
これは前述の通り、相手の特性を無効化します。
例えばポリゴンZポリゴンZの『アナライズ』、ボーマンダボーマンダやヘラクロスヘラクロスの『じしんかじょう』、アローラゴローニャゴローニャ(アローラ)の『エレキスキン』等の厄介な特性を恒久的に消してしまい、以降の盤面を安定させることができます。
また、テラス電気サザンドラサザンドラの字面に釣られたランドロスランドロス(化身)のために『ふゆう』を消し、そのまま地面に叩き落してやるだとか、★5サーナイトで同席したレイスポスレイスポスの『くろのいななき』をコピーされてしまった場合に大慌てで対処するなんて芸当もできます。
『スキルスワップ』と違い、相手に強めの特性を押し付けるリスクもありません。実際安全。
何より嬉しいのはこれは状態変化。
退場するまでは効果が継続します。つまりレイドボス相手には実質永続します。
そして『ワイドブレイカー』『バークアウト』
シールド展開後でも一貫して相手のACに干渉するためにはこれらの技を外すことはできません。
技構成(選択)
地味ながら、素晴らしい技の数々を覚えます。お好きなものをお選びください。
・アシッドボム
相手のD2段階降下の特殊技、今回採用
・どろかけ
相手の命中1段階降下の特殊技
・じならし、マッドショット
S1段階降下の追加効果
・にほんばれ、あまごい
・サイコファング
『リフレクター』等の壁破壊。
テラスタルシールドじゃないよ
・きゅうけつ
与ダメの半分回復。アタッカー採用なら
・じごくづき
音技封じ。ガラルヤドキングやバルジーナを封じ込めたいならこれ
対物理のみ見るなら、たくわえるやのみこむ、とぐろをまくも面白い組み合わせになりそうです。
ちょうはつを覚えたアーボックは改造個体ですよ。
選出したらダメな相手、注意が必要な相手(★6)
まずは、ダメな相手から。
技とのテラスタイプ不一致であっても
(1)低乱数2発以上のダメージを、初手または特定タイミングから恒久的に撃ってくる状況になる相手
(2)『かちき』『まけんき』持ち
(3)『ワイドブレイカー』『バークアウト』『いえき』のいずれかを通す必要があるのに通らない。
(4)行動パターンが超危険
以上の理由によりどう足掻いてもダメな相手を、各地域毎にリストアップしています。
【地方不問】
・対物理のテラス「フェアリー」
→(3)ワイドブレイカーが通りません。
※『いえき』は相手がはがねタイプだろうが通ります。
【パルデア】
・ウルガモスウルガモス…(1)※序盤おいかぜにほんばれ以降かえんほうしゃが先手で高乱数2発
・エーフィエーフィ…(1)※弱点速度技構成何もかも無理
・カイリューカイリュー…(1)(4)専用サポーターでないと無理
・コノヨザルコノヨザル…(1)(2)(4)同上
・ガブリアスガブリアス…(1)※土台無理
・グレンアルマグレンアルマ…(1)弱点超火力
・サーナイトサーナイト…(1)(4)弱点技+無限瞑想
・ソウブレイズソウブレイズ…(1)サイコカッターはキツい
・タイカイデンタイカイデン…(2)※特性を『だっぴ』に変えたらギリギリ
・ペリッパーペリッパー…(4)『しろいきり』でデバフ不可
・ヤドキングヤドキング…(1)(2)初手バークアウトを外すとサイコショックで確定2発、おまけにあくび持ちで無理
・リククラゲリククラゲ...(1)(2)『だいちのちから』を素で1回受ける必要があるが、それが事実上確定2発で対処不能に近い
【キタカミ】
対処不能レイドはなくても、対処注意なレイドは結構あります
下の要注意リストをご覧ください。
【ブルーベリー】
・ガラルヤドキングヤドキング(ガラル)…バークアウトが通っても事実上確定2発のぶきみなじゅもん。とどめにアシッドボム持ち。
・ランクルスランクルス…(1)バークアウトが通っても確定2発のサイコキネシス
そしてこちらは要注意なレイド
テラスタイプと技タイプ不一致にも関わらず
(1)確定3発程度の攻撃が先制で飛んでくる
(2)まひorねむりを付与する変化技を使用する上に厄介な技持ち
(3)ちょうはつ・アンコール等により技を縛りに来る
(4)なんか気になる
に該当し、対処に注意を払うべき相手です
【パルデア】
・テラバーストじめん&エスパー…下げてない方で受けたら良くて確定3発
・アーマーガア...(1)初手2ターンにいえき→ワイドブレイカーの挙動を最速で取らないと詰む難関
・カバルドン...(1)HP50%のデバフ解除とねむりが重なったら詰む。黒に近いグレー
・オノノクス...(1)A実数値は★6レイド中最高、終盤りゅうのまい後特に注意
・キノガッサ...(2)他にも言えるけど味方をねむりから守れない
・キョジオーン(1)(4)特性クリアボディ時に確定3発のストーンエッジを考慮する必要あり
・サザンドラ...(1)(3)初手ちょうはつ。
・サンダース...(1)(2)主にすべてが先手。他サポーターに任せた方が無難
・シャワーズ...(2)テラバーストも併せて注意
・デカヌチャン...(2)速い
・ドオー…(1)(2)じしん&あくびの組み合わせは凶悪、黒寄りのグレー
・ドラパルト…(4)全部先手
・ニンフィア…(2)テラバーストも注意
・バンギラス…(4)いやなおと持ち、要クリアチャーム
・パーモット…(2)全部先手
・ブラッキー…(4)専用サポーターの方が無難。くすぐる持ち、要クリアチャーム
・ブロロローム…(3)ちょうはつ持ち。
・ボーマンダ…(1)役割対象だが痛いものは痛い。常にチラつく確定3発
・ミミズズ…(1)じしんが痛い
・ムクホーク…(1)初手が痛い、その後も先手
・モロバレル…(2)イカサマでテツノカイナが飛ぶのを見守るしかない
・ルガルガン…(3)先手でちょうはつ確定
【キタカミ】
・カビゴン、シャンデラ、グライオン…(1) 純然たる高火力
・ジャラランガジャラランガ…(1)(4)HP残45%&30%時に『ソウルビート』でABCDS1段階上げてくる。要クリアチャーム
・ニョロボンニョロボン…くろいきり持ち。特性すいすいを安全に消すまでは可能だがその後は気持ち程度しか貢献できない。だいぶ黒寄り
・ピクシーピクシー…(1)(3)(4)速攻でてんねんを消そうとするとアンコールからのサイコキネシスで詰み
かといってバークアウトをかけようとするとてんねんを消すまでにほぼ確実にシールド展開の難敵
・マンムーマンムー…(1)じならしでいずれ先手を取られるようになるが、そのじならしが素で受けると確定2発という破壊力
・モルペコ…(3)(4)全てが先手
【ブルーベリー】
・エレキブル、サンドパン(アローラ)、ダグトリオ(アローラ)、ドサイドン、ドリュウズ、フライゴン、ポリゴン2、ポリゴンZ、ガラルヤドラン…以上(1)
・キングドラ...(4)かいまくきあいだめで常に急所と思ってだ方が良い
・マホイップ…(1)(3)特性を消すのは諦めてバークアウトに専念しないと高乱数2発のサイコキネシス
ざっと挙げてこれくらい。多分なんかまだいそうです。
万能であるがゆえ、繊細です。
立ち回り
基本どっちかです。相手の特性次第。
(1)いえき→バークアウトorワイドブレイカー連打&速攻テラスタル
(2)バークアウトorワイドブレイカー連打&速攻テラスタル
テラスタルはアタッカーのテラスタル発動を心理的に促すためです。これが結構効きます。弱点を突かれなければ切りましょう。
また、特性の『いかく』を活用するために自分から退場するという最終手段がありますが、そうしなければ戦線が崩壊することが明白でないなら、基本控えてください。
レベル100ポケモンが退場した時のペナルティは残り時間-60秒です。しかも再出撃までにラグがあります。ボーマンダ等の両刀超火力&特性が厄介な相手にはそうせざるを得ないことがままありますが、あくまで最終手段です。
被ダメージ計算
物理方面はおなじみ★6オノノクスのげきりん
そして特殊方面はボーマンダの等倍テラバーストです
これらに確定3発以上で耐えられるなら他の等倍打点はまず大丈夫です
「オノノクス確定2発じゃねえか、どこが平気じゃコラ」
心配ありません。
アーボックの『いかく』により、A1ランク下がった状態でのスタートになります。つまりこう
オノノクスげきりん(威力120A326&1ランク↓)99〜117(確定3発)
さらにS100族抜き調整をしているので、ワイドブレイカーが通り、その初動ダメージは
げきりん(威力120A326&2ランク↓)75〜88(確定4発)
となります。
ここまでくると安全です。
素で受けるダメージ量を頭に入れつつ立ち回ることがコツです。
アーボックもうひとつの選択肢
実はアーボックには兼アタッカーという選択肢があります。
(ソース:テラレイド攻略wiki)https://wikiwiki.jp/teraraid/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF
AB252振りで技構成をワイドブレイカー/とぐろをまく/ダストシュート/選択技にし、基本盤面を安定させることを第一に、チャンスがあればアタッカーに転じる挙動です。対特殊方面を切り捨てていいなら、この構成は安定します。
おわりに
「幻や伝説のポケモンってね、とってもすごいんだよ?」
前々回のウェルカモの育成論で書いた気がしますが、筆者はほぼ一年間ポケモンをサボっていました。
久しぶりに野良レイド環境にまともに戻ってきて驚いた一番の変化は、幻や伝説ポケモンと頻繁に同席するようになったことです。
このアーボックと戦場に出て、側から見て感じるその暴力的な種族値や技範囲の優秀さ。ディアルガがメトロノームつけてラスターカノン連打して最速でテラスタルを切ってくれるだけでも相当な火力でした。
でもまだ、改善の余地はある。
そのポケモンにしか出来ない、役割と言うものがある。
そういうことで、次回次次回は幻および伝説のポケモンの育成論です。
テツノカイナ、ハラバリー、コノヨザルの三大アタッカーに次ぐレイド適性を持つアタッカーポケモンと、ディアルガ並に頻繁に見るけどフル活用されてないなと思う伝説ポケモン。この2匹です。
ではでは。