はじめに
略称を用います。 H: HP (A: こうげき) B: ぼうぎょ C: とくこう D: とくぼう S: すばやさ
準速=性格補正なしS252振り
最速=性格補正ありS252振り
1.1倍の性格補正ありの場合は「↑」と表現することもあります。
紛らわしくないよう書いたつもりですが、
「H244振り」と書いてあった場合は努力値、
「H171」と書いてあった場合は実数値のことを指します。
初めまして。みずかまと申します。
基本的にダブルバトルをやっております。
本育成論では私自身が使ってみて、とても強かったと感じた『マタドガス(ガラル)』を紹介します。基本型ではありますが、ダブル向けの育成論がなかったために投稿します。
『マタドガス(ガラル)』とは
初代から登場している『マタドガス』のリージョンフォルム。原種との違いはの有無かどうか程度で、種族値は全く同じです。
防御が高く、おにびを覚えるため7世代以前のマタドガスは物理受けとして主にシングルで活躍していました。
8世代からは特性『かがくへんかガス』を獲得し、唯一無二のアイデンティティを獲得しました。特にレジギガスのデメリットを消して大暴れさせる通称「ギガスドガス」はとても強力な構築として環境入りしていました。
特性『かがくへんかガス』」について
この育成論でも唯一無二の特性『かがくへんかガス』を強みにしているのですが、この特性は非常に複雑なため、仕様等をまずは説明します。
- 出た瞬間、他のどの特性よりも早く発動する。
場に出ると真っ先に発動し「あたりに かがくへんかガスが 充満した!」と表示され、他の特性は発動しません。そのため、マタドガスマタドガス(ガラル)のミラーを除き、素早さの確認にはなりません。
- 一部の特性を除き、無効化する。
無効化される特性の中で、無効化する価値が高いものを表に羅列します。
特に採用価値になる程重要な特性は太字になっています。
- 無効化されない特性がある。
特性無効と言っておきながら、無効化されない特性もあります。
逆に、ここにない特性はフォルムチェンジ系であっても無効化されます。
参考: [https://wiki.ポケモン.com/wiki/とくせいなし]
- マタドガスマタドガス(ガラル)が引っ込むか倒されると特性が発動するようになる。
マタドガスマタドガス(ガラル)が場を離れると特性が発動するようになります。いかく、ゆきふらしのような出た瞬間に発動する特性はその場で発動し、ねつこうかんややるきなどの特性では瞬時に状態異常が治ります。
これを利用して味方のいかくを2回発動させるコンボもできますが、基本的にマタドガスマタドガス(ガラル)を交代させる時は注意しよう、と覚えておきましょう。
より詳しい仕様等は以下のページを参照してください。ちなみに、私は全て理解しているわけではないので、上記だけ気をつければ大丈夫だと思います。
[https://wiki.ポケモン.com/wiki/かがくへんかガス]
持ち物
私が使用していた形と同じものが確定枠になっていますが、候補は多いです。
- 『リリバのみ』
技を半減するきのみ。鋼技をマタドガス(ガラル)に撃ってくる相手はヒードラン サーフゴードドゲザンエンペルトテツノカイナジャラランガヌメルゴン(ヒスイ)と結構多いので、発動機会は多いです。
- 『シュカのみ』
技を半減するきのみ。ランドロス(霊獣)ガチグマ(アカツキ)ガブリアス相手に。ガチグマは特性無効により火傷で火力が半減するため、木の実なしでも問題なく耐えられます。
- 『ウタンのみ』
技を半減するきのみ。クレセリアリキキリンイエッサン♀グレンアルマのサイコキネシスのダメージを抑えます。これらのポケモンはタイプ上不利でもトリックルームや特性を止めるために繰り出していかなければいけない相手です。C無振りなら問題なく耐えられますが、多めに振られてて一撃で倒されてしまった、という事故を防げます。
- 『オボンのみ』
体力が半分以下になると使用し、最大体力の1/4回復する、場持ちを良くするためのアイテムその1。オボン込みで2耐えできる技も結構多いので、採用価値は高めです。
毎ターン終了時最大体力の1/16回復する、場持ちを良くするためのアイテムその2。ガッツリ選出負け・読み負けをしない限り4ターン以上生き残っているため、回復量の期待値は『オボンのみ』より高いです。
特性
『かがくへんかガス』
コンセプト上確定です。
性格・努力値と調整
- 調整案1
ずぶとい H244 B4 C4 D52 S204
(実数値 171-x-155-106-97-106)
H: ほぼぶっぱ(奇数)
D: 余り
S: 無振り85族(イエッサン♀クレセリアゴリランダー)抜き
上記のポケモンたちにちょうはつやおにびを撃てるようS調整しながら耐久を高めた形。この1下には準速ガチグマ(アカツキ)、すぐ下には無振りギャラドスミロカロスカイリューなどがおり、ここら辺も抜いておきたいです。
B実数値が11nに近くてお得感があります。
- 調整案2
おくびょう H244 B4 C4 D4 S252
(実数値 171-x-141-106-91-123)
H: ほぼぶっぱ(奇数)
S: 最速
技構成
- 確定枠
- まもる
- ダブルバトルを象徴する技。
- 相手が特性を発動させたいと考え、ヘイトをマタドガス(ガラル)に強く向けて来ることががあります。その際、まもるで1ターン延命することで、試合を有利に持っていくことができます。このポケモンは盤面に長く居座るだけで試合展開を有利に進められるため、まもるの価値は他のポケモンと比べても非常に高いです。
- ちょうはつ
- 相手を3ターンの間、変化技が使用できない「ちょうはつ状態」にします。
- 実際にランクマッチで潜ってみて、非常に使用回数が多かった技。味方のS操作と併せてトルネロス(化身)のおいかぜを止めたり、トリックルームを止めたり、モロバレルのキノコのほうしを止めたり。この技も外せないです。
- 選択枠(ほぼ確定)
- マジカルシャイン
- 威力80の範囲攻撃技。
- 主に削りに使います。範囲技であり、1体へのダメージが3/4倍されてしまうため火力としては貧弱ですが、弱点をつければ意外といいダメージが出ます。
- 個人的には、これ1ウェポンで十分だと考えております。
- また、フェアリー技を入れない場合はマタドガスで良いです。
- おにび
- 命中率85の相手1体を火傷にする技。
- 主にテツノカイナカイリューゴリランダーに撃ちます。相手の火力を下げることでマタドガス(ガラル)自身も場持ちが良くなります。
- 特性が無効になるので、不意の交代でヒードラングレンアルマのもらいびを発動させるリスクがないのが良いですね。
-
ここ最近すっごい外れるんですけどどうなってるんですかね(怒)
- 選択枠
- ヘドロばくだん
- 威力80の技。
- おにび等との入れ替え候補。 オーガポン(かまど) オーガポン(いど)を始めとし、キュウコン(アローラ)ゴリランダーの弱点もつけます。にも等倍で入るため、候補としては1番有力だと思います。
テラスタル
基本的にサポーターであることから、テラスタルは他のポケモンに譲りがちです。テラスタイプは弱点を消すタイプがオススメです。
弱点を等倍に抑えながら、マジカルシャインの威力を上げることができます。剣盾の[まどろみの森]で捕まえればテラピースも節約できます。
弱点全てを等倍に抑えつつ、ねこだまし、しんそく、ハイパーボイス等を透かすことができます。
よくあるクレセリアテツノカイナの並びに安定してちょうはつが撃てますが、元々格闘は1/4なので恩恵は少ないかと思います。
立ち回り例
基本的に止めたい相手(トルネロス(化身)クレセリアキュウコン(アローラ))は初手から出てくることもあるので、先発に選出してずっと盤面に居座り続けさせます。
その間はちょうはつで味方の盤面展開を止めたり、相手の物理アタッカーにおにびを入れたり、マジカルシャインで削りを入れます。
相性の良い味方・構築の組み方
- 構築の組み方
マタドガス(ガラル)はその仕様上、火力がないのに盤面に居座り続けます。そのため構築自体は対面構築寄りに組み、基本選出はかがくへんかガスと相性の良いポケモン×2、かがくへんかガスと相性の悪くないスイーパー×1という選出をします。
火力のないポケモンを並べてしまうと制圧力がなくなって弱いので、パーティに別のサポーターを入れる場合は「マタドガス(ガラル)と同時選出はしない」と割り切った方が良いでしょう。
- 相性の良い味方
- 『トドロクツキ』
- 個人的イチオシのポケモン。特性こだいかっせいは先述のとおり無効化されず、相手からいかくをうけないのが大きいです。タイプ相性的にもマタドガス(ガラル)の苦手なやサーフゴーに強く、トドロクツキの苦手なキュウコン(アローラ)はマタドガス(ガラル)によって選出が抑制されます。
- トドロクツキおいかぜ+マタドガス(ガラル)ちょうはつでトルネロス(化身)のおいかぜを防ぐ、トドロクツキはたきおとす+マタドガス(ガラル)ちょうはつでメンタルハーブを貫通してトリックルームを防ぐ動きが可能です。さらに、私は採用していませんでしたが、ワイドブレイカーで相手のAを下げ、マタドガス(ガラル)の場持ちをさらに良くすることもできます。
- 『オーガポン(かまど)』『オーガポン(いど)』
- 現在使用率1位の大人気ポケモン。特性は無効化されても特に困るものではなく、や特にオーガポン(かまど)はにも強いです。
- このゆびとまれでマタドガス(ガラル)を守ることもできれば、最後のスイーパー役も担わせることができ、非常に優秀なポケモンです。使用率1位は伊達じゃない。
- ただし、テラスタル後のおもかげやどしは無効化されてしまうのでそこだけ注意。
- 『ハバタクカミ』
- 特筆することが逆にないくらい、純粋に強いポケモン。特性こだいかっせいは先述のとおり無効化されません。ガチグマ(アカツキ)の特性を無効化することで、ブラッドムーンやハイパーボイスを透かすシナジーがあり、対トリパでは重要なテクニックになることもあります。
- 一応ハバタクカミこごえるかぜ+マタドガス(ガラル)ちょうはつでトルネロス(化身)のおいかぜを防ぐ動きもできます。
- 『テツノツツミ』
- ハバタクカミと双璧をなす(と勝手に思っている)ポケモン。特性クォークチャージは先述のとおり無効化されません。こちらはに強いですね。
- ハバタクカミと同様、テツノツツミこごえるかぜ+マタドガス(ガラル)ちょうはつでトルネロス(化身)のおいかぜを防ぐ動きもできます。ちなみにちょうはつで変化技を不発にさせたあと、その変化技をアンコールで固定させることはできません。
- 『アラブルタケ』
- リキキリンイエッサン♀にふいうちを封じられることがなく、サーフゴージャラランガコノヨザル等をキノコのほうしで眠らせることができます。タイプ的にもマタドガス(ガラル)の苦手なに強いです。
- モロバレルリククラゲと違い、火力があるのもGood。
- 『ケッキング』
- デメリット特性なまけを無効化します。最近は種族値インフレが進んでケッキングの強みが薄れつつあること、マタドガス(ガラル)が早期に倒されてしまうと非常に弱いことを加味しても、強いと考えました。種族値的にはそこそこ速く、他の能力もわずかに高いガチグマみたいな感じです。
- すてみタックルを覚えない点だけが非常に残念。
- 『カイリュー』
- 9世代最強スイーパー。「おいおいマルチスケイル無効化しちゃうだろ」って思うかもしれませんが、せいしんりょくが候補に上がることを踏まえると、マルチスケイル無効のデメリットよりも、「いかくされない」「しんそくを封じられない」メリットの方が大きいと考えております。
- それに、このポケモンにはスイーパー役を担わせれば、マタドガス(ガラル)が倒されてマルチスケイルが有効になった状況でタイマンすることも多々あります。
与ダメージ計算
与ダメ・被ダメは調整案1で計算しております。
また、ダブルバトルでは対面する相手が2vs2なので純粋に多く、キリがないので特筆すべきものだけ挙げています。
マタドガスの仕様上、特性や天気、フィールドはないものとして計算しています。
マジカルシャイン (ダブルダメージ) | H155-D86パオジアン (H0-D4振り) | 54.1%〜65.8% |
H239-D110とつげきチョッキテツノカイナ
(H76-D172振り) | 18.4%〜22.5% | |
H175-D81ウーラオス(れんげき)(水) (H0-D4振り) | 51.4%〜61.7% | |
H181-D121トドロクツキ (H4-D0振り) | 66.6%〜80.0% | |
H151-D125ジャラランガ (H4-D0振り) | 74.6%〜90.6% | |
H165-D145ファイヤー(ガラル) (無振り) | 30.3%〜36.3% | |
ヘドロばくだん | H155-D116オーガポンオーガポン(かまど) オーガポン(いど) (無振り) | 61.9%〜73.5% |
H14-D120キュウコン(アローラ) (H4-D0振り) | 60.8%〜72.9% | |
H207-D91ゴリランダー (H252-D4振り) | 57.9%〜69.5% |
火力不足感は否めませんが、弱点をつければそこそこ良い火力が出ます。一方、半減されてしまうとかなり悲惨な威力となります…
あくまで削りと割り切りましょう。
被ダメージ計算
テラスタル後等は載せていません。各自タイプ一致なら4/3倍、不一致なら3/2倍して考えてください。
- 物理
A189オーガポン(かまど) オーガポン(いど) (252↑振り) | ツタこんぼう | 49.1%〜57.8% |
A211テツノカイナ (252↑振り) | ヘビーボンバー | 72.5%〜85.3% |
ワイルドボルト | 40.3%〜47.9% | |
A172パオジアン (252振り) | つららおとし | 31.5%〜37.4% |
A200しんぴのしずくウーラオス(いちげき) (252↑振り) | すいりゅうれんだ | 59.6%〜73.6% |
A216ランドロス(霊獣) (252↑振り) | じだんだ じしん (ダブルダメ) | 67.8%〜81.8% |
A205ドドゲザン (252↑振り) | アイアンヘッド | 70.1%〜84.2% |
A120ヌメルゴン(ヒスイ) (無振り) | アイアンヘッド | 70.1%〜84.2% |
A204こだわりハチマキカイリュー (252↑振り) | しんそく | 35.0%〜41.5% |
じだんだ | 65.4%〜78.3% | |
A211火傷ガチグマ (252↑振り) | ぶちかまし | 54.3%〜63.7% |
からげんき | 63.1%〜74.2% |
さすがの物理耐久で、大体の攻撃は弱点でも1発は耐えてくれます。しかし、下手にまもると、じだんだの威力が2倍になって耐えられなくなるため、タイプのポケモンと対峙した際は注意しましょう。
- 特殊
C205こだわりメガネハバタクカミ (252↑振り) | シャドーボール | 84.2%〜98.8% |
C200ヒードラン (252↑振り) | ラスターカノン | 108.7%〜129.8% |
だいちのちから | 81.8%〜97.0% | |
ねっぷう (ダブルダメ) | 49.1%〜57.8% | |
C179エンペルト (252↑振り) | ラスターカノン | 98.2%〜115.7% (81.2% 乱1) |
C203サーフゴー (252↑振り) | ゴールドラッシュ (ダブルダメ) | 123.9%〜147.3% |
C205ガチグマ(アカツキ) (252↑振り) | ブラッドムーン | 89.4%〜105.2% (37.5% 乱1) |
ハイパーボイス (ダブルダメ) | 42.6%〜50.8% | |
だいちのちから | 115.7%〜136.8% | |
C167ジャラランガ (252↑振り) | ラスターカノン | 60.8%〜72.5% |
C139クレセリア (252↑振り) | サイコキネシス | 85.3%〜101.7% (6.2% 乱1) |
C115イエッサン♀ (無振り) | サイコキネシス | 70.1%〜84.2% |
C131リキキリン (4振り) | サイコキネシス | 80.7%〜95.9% |
特殊耐久は比較的脆いため注意しましょう。
終わりに
最近の環境ではトルネロス(化身)キュウコン(アローラ)が多くて非常に選出機会が多いです。トルネロス(化身)は構わずおいかぜをしようとしてきますし、キュウコン(アローラ)に至っては雪が降っていないのにオーロラベールをしてきます。なんでやねん
ランドロス(霊獣)でいかく+こだわりスカーフ+とんぼがえりサイクルでAを下げられる心配もないので、特に「『トドロクツキ』強化されたし使ってみたいなー」と思っている方にオススメします!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。何か要望があればコメント欄にて対応します。