みなさんこんにちは。ヴィオラと申します。
この育成論を読んでいただきありがとうございます。
今回の育成論は前回書いたウォーグルに引き続き2つ目となります。ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
今回の育成論のコンセプトは、
・ハバタクカミとテツノドクガをはじめとした特殊アタッカーを絶対に倒す
・倒したあともサイクルパーツとしてある程度機能させる
ということです。
この育成論では、HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをそれぞれHABCDSと省略表記します。また、こだわりスカーフ、こだわりハチマキ、こだわりメガネはそれぞれスカーフ、鉢巻、眼鏡と省略表記させていただきます。
ウォーグルというポケモンの解説
- 種族値・・・合計種族値は510と一般ポケモンの中ではかなり高め。加えてC種族値が57とかなり低いため、ほかの部分への配分が高めに設定されている。A種族値123の攻撃面は決して低くなく、物理耐久が低いポケモンに対しては圧力をかけることができる。H種族値100とB・Dともに75という数値からなる耐久面は高いとは言えないがある程度の等倍の攻撃なら耐えることができる。
- タイプ・・・ノーマルと飛行の複合はゴーストと地面の2つのタイプを無効にできる。また、弱点は電気、氷、岩の3つと比較的少ないため、サイクルに加入させやすい。
- 特性・・・ちからづく、まけんき、するどいめの中から選択。
するどいめは命中率・回避率の変動を無視する特性であるが、発動条件がピンポイントすぎるため使いづらい。除外されがち(今回も選択肢からは除外)
ちからづくは追加効果のある技の威力を1.3倍する。命の珠を持っている場合は追加効果のある技を打った時のみ珠ダメが消える。
まけんきは相手の特性・技によって自分の能力が下がった際に自身の攻撃が2段階上昇する。
ちからづくとまけんきは現環境でどちらも有用性があり、どちらにもメリット・デメリットがある。どちらを取るべきかはのちの項目で詳述する。
コンセプトと役割
レギュレーションBで特殊アタッカーが増加したことを受け、主な役割対象を特殊アタッカーに絞り、それらを対面で処理するアタッカーを任せます。また、とんぼ返りによる対面操作でサイクルを可能にします。
他のチョッキ持ちとの差別化
現環境ではチョッキの奪い合いが熾烈化しています。そのなかでも特にメジャーなのがセグレイブ・テツノカイナ・ジバコイルですが、セグレイブとテツノカイナはフェアリー弱点のためテラスタル前提の動きを強いられます。また、ジバコイルはミラーコートの採用でハバタクカミを対面処理できる可能性があるものの、マジカルフレイムが抜群で入るのは痛いうえ、Cダウンという爪痕を残されるため後続との対面で確実に不利をとってしまいます。
「テラスタルを切らずにフェアリー・ゴースト・炎を等倍以下で受けることができ、ハバタクカミを対面処理可能なポケモン」としてウォーグルは上記3匹のチョッキ持ちと明らかに差別化できています。
同じ条件でハラバリーが挙がりますが、ハラバリーはカバルドンをはじめとした地面タイプを出されることによって対面操作すらも不可能になってしまうのに対し、ウォーグルのとんぼ返りは無効化されずに対面操作ができるためこれも差別化できています。
なによりも使用率が圏外であり、チョッキを持っていることがあまり読まれないというのもメリットです。
持ち物
コンセプトのため、とつげきチョッキで確定です。
特性
ちからづくとまけんきのどちらかから選択。どちらにもメリット・デメリットがあるので悩ましいですが、個人的には力づくを推します。
・ちからづく
〇耐久に厚く努力値を振る都合上足りなくなりがちな火力を補うことができる。
×発動しない際(インファイトやとんぼがえりなど)には火力が上がらない。
・まけんき
〇ハバタクカミが役割対象になる都合上、ムーンフォースやマジカルフレイムへの受け出し、あるいは対面で甘えるを打たれた際に能力上昇が見込める。能力上昇後、裏にいるキョジオーンやアーマーガアを貫通して倒せる可能性がある。
×能力上昇後にそれを利用して攻撃できない可能性がある(Sが遅く、先制技を全く覚えないため)。あるいは、裏にヘイラッシャやラウドボーンといったてんねんポケモンがいた際に能力上昇が無効になってしまう。また、ちからづくでないと積んでいないときの火力が単純に足りず相手のポケモンを落とせないケースがある。(ちからづくだとテツノドクガを落とせるがまけんきだと落とせない)。
ロマンを取るならまけんき、確実性を取るならちからづくです。個人的には火力を安定して出したいのでちからづくにして、物理受けはほかのポケモンに任せる動きがおすすめですが、ハバタクカミ対面でまけんきの発動シーンもそこそこあったため、まけんきも捨てがたいです。
性格・努力値と調整
- 性格→いじっぱり(A↑C↓)
努力値効率重視。耐久に振りつつも火力を確保。
- 能力実数値、()内は努力値
H189(108)-A178(148)-B95(0)-*-D127(252)-S100(0)
- 調整意図
HD・・・ハバタクカミの臆病メガネムーンフォース確定3発(41.7~49.7%)
A(ちからづく込み)・・・アイアンヘッドがハバタクカミに確定1発(141.9~167.9%)
しねんのずつきがテツノドクガに確定1発(112.2~132.9%)
格闘テラスインファイトがH204振りセグレイブまで確定1発(216~254)
※まけんきの場合、しねんのずつきがテツノドクガに対して乱数1発(87.7~103.2%)
技構成
インファイト
この育成論における最高打点。テラスインファイトでテツノツツミやセグレイブをワンパン、サザンドラに対してもテラスを切らずにステロ込みで最低乱数以外ワンパン、ドドゲザンもテラスを切らずに確定1発。今の環境は格闘弱点のポケモンが少なくないので外せません。
アイアンヘッド
主にハバタクカミなどフェアリーに対する打点。ちからづくが乗りそこそこ高い火力になるので耐久振りスカーフなどに対しても確定1発をとれる。ハバタクカミは使用率1位を走るTier神のポケモンであるため、メタる価値は十分にあると考え確定。
しねんのずつき
テツノドクガやドオー、一応コノヨザルにも抜群で入る。これにもちからづくが乗るのでそれなりの火力にはなる。命中不安(命中90)なのがやや心配ではあるが、打つ場面は十分多いのでこれも確定。
とんぼがえり
対面操作技として非常に優秀。もともとS80が微妙なラインだが、努力値を割り切って無振りにすることでウォッシュロトムやサーフゴーなどに対し安心して後攻とんぼ返りができる。裏にはウォーグルで倒せないポケモンを倒すことができそうな特殊アタッカーを控えさせるのがおすすめ。これも確定。
テラスタル
- 格闘
テラスしてインファイトを打つことで火力を補いつつ、弱点だった電気・氷・岩を等倍以下に抑えられる。
- 鋼
アイアンヘッドの火力を上げつつ、こちらも同じく電気・氷・岩を等倍以下にできる。はじめ鋼テラスタルで使っていたが、鋼テラスアイアンヘッドだとセグレイブを落とせずに次のターンに地震で落とされるのが弱い。
立ち回り例
・選出段階で出せるかどうかを判断する。
ハバタクカミ、テツノドクガ、サザンドラ、ジバコイル、セグレイブなどが役割対象。役割対象が少ない場合は選出せずほかの選出ルートを考える。
ウォーグルの攻撃力は決して高いとはいえないため、相手を1発で倒せない場合には相手から食らうダメージも増えてしまう。したがって役割対象を見極める必要がある。
・選出する際は初手に置くのがおすすめ
ウォーグルを初手に置くことで、相手の初手に出てきやすいハバタクカミ、セグレイブ、サザンドラなどとの対面を作ることができる。
・有利対面では殴り、不利対面ではとんぼがえり
ハバタクカミやテツノドクガなどとの対面を作ったら積極的に殴りにいく。サーフゴーやウォッシュロトムなどとの対面はウォーグルが特殊攻撃を余裕もって耐えることができるので、安心して後攻とんぼ返りを押すことができる。ロトムの鬼火を受け入れてとんぼ返りするか、鬼火をケアして素で引くかはその都度判断。
セグレイブ対面では注意が必要。初手で対面した場合に初手テラスを切ると、倒せる可能性こそ高いものの、裏のポケモン2体とテラス無しで戦うため結果的にあまり有利とはならないことが多い。また、初手のセグレイブは襷の可能性があるので、素直に交代ボタンで物理受けに交代するのがおすすめ。
与ダメージ計算
- インファイト
H252ドドゲザン
→232~276:(112.0~133.3%)確定1発
悪テラスH252ドドゲザン
→116~138(56.0~66.6%) 確定2発
格闘テラス後:174~206(84.0~99.5%)確定2発
H4テツノツツミ
→122~144(93.1~109.9%)乱数1発56.2%
格闘テラス後:182~216(138.9~164.8%)確定1発
無振りサザンドラ
→146~174(87.4~104.1%)乱数1発25.0% ステロ込み乱数1発93.7%
格闘テラス後:218~260(130.5~155.6%)確定1発
H4セグレイブ
→144~170(75.3~89.0)確定2発 ステロ込み確定1発
格闘テラス後:216~254(113.0~132.9%) H204振りまで確定1発 H252振りを乱数81.2%
H4トドロクツキ
→178~210(98.3~116.0)乱数1発87.5%
格闘テラス後:266~314(146.9~173.4%)確定1発
HB252わんぱくミミズズ
→76~90(42.9~50.8%)ほぼ確定3発
格闘テラス後:114~134(64.4~75.7%)確定2発
HB252ずぶといブラッキー
→90~108(44.5~53.4%) 乱数2発33.5%
格闘テラス後:134~162(66.2~80.1%)確定2発
HB252わんぱくキョジオーン
→80~96(38.6~46.3%)確定3発
格闘テラス後:120~144(57.9~69.5%)確定2発
ミミズズブラッキーキョジオーンは相手にテラスタルをされると結局受けきられるので無難にとんぼで逃げましょう。
無振りウォッシュロトムヒートロトム
→64~76(51.2~60.8%)確定2発
格闘テラス後:96~114(76.8~91.2%)確定2発
HB252ずぶといウォッシュロトムヒートロトム
→47~56(29.9~35.6%)確定4発
格闘テラス後:70~84(44.5~53.5%)乱数2発31.2% オボン持ちが多いので基本的に2発では落とせない。
ロトム対面は基本的に不利なのでとんぼ返りを押しましょう。
- アイアンヘッド
H4ハバタクカミ
→186~220(141.9~167.9%)確定1発
[まけんきの場合:144~170(109.9~129.7%)]確定1発
- しねんのずつき
無振りテツノドクガ
→174~206(112.2~132.9%)確定1発
[まけんきの場合:136~160(87.7~103.2%)]乱数1発(18.7%)
H208B76コノヨザル(参考:育成論SV/231)
→128~152(61.5~73.0%)確定2発
[まけんきの場合:98~116(47.1~55.7%)乱数2発76.1%]
H252ドオー
→174~206(73.4~86.9%) 確定2発
[まけんきの場合:136~160(57.3~67.5%)確定2発]
被ダメージ計算
臆病眼鏡ハバタクカミムーンフォース
→79~94(41.7~49.7%)確定3発
控え目眼鏡テツノドクガオーバーヒート
→123~145(65.0~76.7%)
炎テラス後→164~194(86.7~102.6%)乱数1発18.7%
これを確定耐えにする(H108→156まで振る)か迷いましたが、炎テラスタルを切られたあとはテツノドクガをしねんのずつきで倒せないので割り切って火力に割きました。
等倍でドクガのオバヒより強い特殊攻撃は現環境では存在しないので、これ以外の等倍特殊攻撃はすべて耐えると思ってください。
控え目眼鏡テツノツツミれいとうビーム
→144~170(76.1~89.9%)確定2発
格闘テラス後:72~85(38.0~44.9%)確定3発
抜群でも耐えてしまう驚きの耐久。
苦手なポケモン
・ウォッシュロトムサーフゴー
特殊攻撃を耐えることは基本できるので後攻とんぼ返りは確実に決まるものの、倒すことができないので苦手。裏にこれらを倒せるポケモンを控えさせる必要がある。
ロトムは特に鬼火に警戒する必要がある。
・物理受け全般
相性の良い味方・構築例
・眼鏡テツノドクガ、眼鏡テツノツツミ
ドクガはエナジーボールで、ツツミはフリーズドライでロトムを落とせる。サーフゴーに対してはドクガはオーバーヒート、ツツミはハイドロポンプを打つことで落とすことができる。物理受けのヘイラッシャアーマーガアラウドボーンなどにも不利は取らないのでかなり相性が良いと言える。
・物理受けポケモン
ウォーグル自体が物理にあまり耐性がないので、安定して引けるクッションを用意したほうが良い。
選出としては、ウォーグル+特殊アタッカー+物理受け が最も安定し、サイクルを組めると思う。
最後に
個人的にウォーグルはカッコよくて1番好きなポケモンであり、この型も決して弱くはないので、是非皆さんに使っていただいて使用率圏外を脱却してほしいです。
なにかご意見・質問等ございましたらコメントに書き込んでほしいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。