はじめに
初投稿です。
CS特化型が最も汎用的に強いですが、デンチュラ先発を読まれてセグレイブなどのいかさまダイス型やドラゴンアロー持ちのドラパルトを先発されることがあったため、それらが多いと感じた際に型変更を行うために、対策用デンチュラを考察しました。
この型の場合、2回行動できる相手が増えます。
デンチュラをSVで使いたいという方はぜひ参考にして下さい。
- 注意
以下のような略称や非公式用語を使用します。
H…HP
A…攻撃
B…防御
C…特攻
D…特防
S…素早さ
ネット展開…「ねばねばネット」を設置すること。またはその状態。
特化…努力値252かつ性格補正×1.1のステータスのこと。
論内に関して間違いや指摘等ございましたら、コメントにてお願いします。
- 「ねばねばネット」の必要性
ネット展開は、素早さに関してパーティ全体を支援することができるため、後続のポケモンを耐久振りかつ高火力な構築にすることができます。
また、S上昇調整ブーストエナジーを狂わせることができます。
- 2回行動の必要性と可能性
この型での2回行動とは、主に「でんじは」+「ねばねばネット」を指します。
ネット展開だけであれば他のポケモンでも可能ですが、「でんじは」によって相手のSを落とし高速のポケモンに対して先攻でネット展開を安定してできるのはデンチュラの特権です。
相手を麻痺にすることで、S実数値半減はもちろん、25%で行動不能になるため、ネット展開だけなく、デンチュラまたは後続のポケモンが動きやすくなるため、「でんじは」+「ねばねばネット」の2回行動は試合をより有利に進めるために重要視したいポイントです。
コンセプト
- 確実にネットを展開し、隙あらば麻痺をばら撒きます。
- 等倍以上なら、最大打点の「かみなり」によって相手に圧力をかけることができます。
- テラスタルとテラバーストは奇襲性が高く、相手によってはデンチュラを初動アタッカーとして活躍させることができます。
持ち物
- きあいのタスキ
- 確実にネット展開するために必須です。
特性
- ふくがん
- 「でんじは」や「かみなり」などの命中率を上げることで、ストレス要素や不安定さを削ぎ落とすことができます。
- 耐久が低くSにあまり振っていないため、技を外すことが試合の勝敗に直結しやすいので、今回の型においてはこれで確定とします。
性格・努力値と調整
おくびょう
デンチュラの種族値ではSが最も高く、性格補正による実数値の上昇量が最も効率が良いため、余った努力値を耐久に割り振ることができます。
S
テツノツツミブーストエナジー込みに麻痺状態を考慮したS実数値154(非状態異常時はS実数値309)より1高くなるように調整(「ブエナ最速ハバタクカミ抜き調整」抜きの意)。
HB
環境上位のポケモンの連続技を高確率で耐えるよう調整。
技解説
上から順にオススメです。
- ねばねばネット
- 後続の自分ポケモンが先攻しやすくするための技で、コンセプト上確定です。
- でんじは
- 麻痺は、25%の確率で行動不能になり、S実数値が半分になる。
- S実数値半減による先攻奪取と行動不能による運勝ちを狙えるためほぼ必須。
- かみなり
- 「ふくがん」により命中91となる。
- 「10まんボルト」の威力の期待値が90であるのに対し、「かみなり」は100.1であり、麻痺にする確率が高く、Cが低いデンチュラにはありがたい最大打点であるため可能なら採用したい。
- テラバースト
- 自身のテラスを見せずにテラス前テラバーストを打ち、瀕死圏内に入ったらテラスタルしてテラバーストをすることもある。
- 奇襲性が高いため形勢逆転を狙いやすく、従来の型のデンチュラのような「ねばねばネットさえ撒ければいい」ではなく「対策で先発に出した相手のポケモンを返り討ちできる可能性がある」と、活躍の幅が増えるため、可能なら採用したい。
- ただし、テラスタルを使いかつ弱点を突けなければ弱い点から、「かみなり」より優先度は低く、パーティの構築によっては「むしのさざめき」よりも優先度は低い。
- むしのさざめき
- 「タイプ一致でこの技を覚える」という事実だけで、一定の相手ポケモンに「みがわり」をさせないよう圧力をかけることができるため、採用せずとも実質効果を発揮しているといえる。
- テラスタルを使わずに「かみなり」とある程度のタイプ補完ができるタイプ一致技のため優秀。
- エナジーボール
- 「でんじは」や「かみなり」が効かない地面タイプのポケモンに対する対抗手段となる。
- テラバーストを除くタイプ不一致技の中で唯一まともな特殊攻撃技。
- ひかりのかべ
- デンチュラが覚える唯一の壁。
- デンチュラに対して後続のガチグマ(アカツキ)を交代してくることがあり、「でんじは」や「かみなり」が効かないため、「めいそう」の起点にされると厄介な点も踏まえて採用価値は高い。
- いとをはく
- 「でんじは」の代わりに対面のSを下げることができる優秀な技だが、環境でよく見るポケモンのうち、Sダウンしておきたい地面/電気タイプが少ないため優先度が低く、両刀の優先度も低い。
- エレキネット
- 攻撃しつつ相手ポケモンのSランクを1下げることができる。
- 環境上位に速いポケモンが多いため、 Sに努力値をあまり振っていない今回の型ではあまり活躍の機会がない。
テラスタル
方向性としては「相手の先発をワンチャン倒せる」程度の選出で良い。
お好みのテラスタルでデンチュラを活躍させて下さい。
- ねばねばネットが効かない飛行タイプ及び,電気タイプの技が効かない地面タイプなどに対してテラバーストで反撃することができる。
- 弱点を突きやすいが故に相手のテラスタルによって半減にされることが多いことは注意が必要。
- 苦手なロックブラストを半減でき、バンギラスチラチーノパルシェンに対してテラバーストでほぼ確実に仕留めることができる。
- 突撃チョッキ/真空波不採用のガチグマ(アカツキ)に対して有利をとれることがある。
- スケイルショットやドラゴンアローを無効にできるためタスキを温存できることから、テラバーストによる反撃性能が高いので、タスキ持ちかつ連続技を誘いやすいデンチュラと相性が良い。
- CS型の方が相性が良い。
- キノコの胞子を無効にし、エナジーボールの威力を上げることができる。
- 最大打点であるかみなりの威力を上げることができる。
- カイリューのしんそくやイッカネズミのネズミざんを無効にできる。
- また、特性を無効にしたガチグマ(アカツキ)のノーマル技を無効にできる。
- ノーマル/いわ/ドラゴン/こおりタイプの技を半減でき、ギリギリ「ネズミざん」を耐える。
- 無振セグレイブに対して鋼テラステラバーストが6割前後入る。
立ち回り例
主に先発で、ネット展開の役割を持っているが、相手のポケモンによっては先に電磁波を使うなどする。
1
相手:ハバタクカミムーンフォース
自分:デンチュラでんじは
自分:デンチュラねばねばネット
2
相手:ハバタクカミめいそう
自分:デンチュラでんじは
自分:交代
相手:ハバタクカミめいそう
自分:オーガポンアンコール
与ダメージ計算
特に指定がない場合、努力値無振,持ち物なし,テラスタルなし,理想個体とします。
カッコ内の数字は、「乱数〇発」なら〇発で瀕死になる確率で、「確定〇発」なら1撃で減るHPの割合を表しています。
- ガチグマ(アカツキ)
- H4 D252 突撃チョッキ:テラバースト確定3発(35〜42.4%)
- H252:テラバースト確定2発(61〜71.9%)
- H252 D4:エナジーボール乱数2発(37.89%)
- H4 D252突撃チョッキ:エナジーボール確定4発(26.5〜31.8%)
- タイプ変更H4 D252 突撃チョッキ:かみなり乱数4発(92.22%)
- テツノツツミ
- タイプ変更:かみなり確定2発(74.1〜87.8%)
- ハバタクカミ
- Dランク+1:かみなり確定4発(26.2〜32.4%)
- ウーラオス(れんげき)(水)
- D60:かみなり確定1発(100.6〜120%)
- ランドロス(霊獣)
- 慎重突撃チョッキ:テラス前テラバースト乱数6発(0.02%)
- 慎重突撃チョッキ:テラバースト乱数1発(6.25%)
- 上記ふたつ:瀕死率:94.14%
- エナジーボール確定4発(26.3〜31%)
- アーマーガア
- HD特化:かみなり確定2発(50.8〜61.5%)
- ラグラージ
- HD特化:草テラスエナジーボール確定2発(81.2〜94.7%)
- H252:エナジーボール確定2発(75.4〜90.9%)
- ガブリアス
- H252 D12:テラバースト確定1発(100.5〜119.1%)
被ダメージ計算
特に指定がない場合、努力値無振,持ち物なし,テラスタルなし,理想個体とします。
カッコ内の数字は、「乱数〇発」なら〇発で瀕死になる確率で、「確定〇発」なら1撃で減るHPの割合を表しています。
カッコのみの場合のカッコ内は、ダメージの割合を表しています。
- ウーラオス(れんげき)A特化 パンチグローブ
- 水流連打:乱数1発(1.78%)
- ガブリアスA252 いかさまダイス スケイルショット
- 5回命中かつ1回急所:確定2発(82.9〜98.1%)
- チラチーノA252 テクニシャン いかさまダイス ロックブラスト
- 4回命中:乱数1発(98.62%)
- オノノクスA252 いかさまダイス スケイルショット
- 5回命中かつ1回急所:乱数1発(33.29%)
- セグレイブA特化 いかさまダイス
- 4回命中つららばり+こおりのつぶて:(101.4〜122.9%)
- セグレイブA特化 いかさまダイス つららばり
- 5回命中:乱数1発(35.32%)
- 5回命中する確率:50%
- 5回のうち最低1回は急所に当たる確率:19.16180657%
- 初動で瀕死になる確率:約27%
- カイリューA特化 いかさまダイス スケイルショット
- 初動で瀕死になる確率:約9%
- カイリューA特化
- じしん+しんそく:(81.7〜96.8%)
- じしん+テラスしんそく:瀕死率94.14%
- こだわりハチマキしんそく:確定2発(54.3〜64.1%)
- ドラパルトA252 こだわりハチマキ ドラゴンアロー
- ようき…確定2発(84.1〜99.4%)
- いじっぱり…乱数1発(50.78%)
- ハッサムA特化 テクニシャン
- ダブルウイングテラス:確定2発(77.8〜93%)
苦手なポケモン
瞑想の起点にされる恐れがある場合やタイプ相性が不利な相手などに弱いため、パーティの構築内に補完するポケモンが必要。可能な限りすぐ交代したい。
瞑想された場合、麻痺を考慮しても負けに繋がりやすいため、ネット展開または電磁波後交代する。ただし、交代先に攻撃された場合も負ける可能性が高まる。ウルガモスの場合は即交代でも良い
ゴーストテラスを使わなければタイマンで勝てない
テクニシャンダイス型の場合、上からのロックブラストでまず瀕死になる。
相手視点最速デンチュラの可能性があっても、先発チラチーノならロックブラストを選択している可能性が高いため、かくとうテラス不採用なら不利対面である。
相性の良い味方・構築例
- [エクスレッグ]
- 特性:「いろめがね」の攻撃性能、上をとれる範囲が広くなることで「とんぼがえり」を使えるポケモンの範囲が広くなる点、「ちょうはつ」できる点、「ねばねばネット」が効かないポケモンに対してもタイプ一致「であいがしら」「ふいうち」をできる点で優秀な物理攻撃アタッカー。
- 最速:158
- 準速:144
- [ハバタクカミ]
- 「あまえる」「めいそう」等で麻痺状態の相手を起点に耐久力を上げつつ後続の相手ポケモンに対して1撃で倒す準備ができる。
- Sに努力値を振らずに相手ポケモンに対して上から行動しやすい点が優秀。
- 無振:155
- 性格補正有無振:170
- [テツノイワオ]
- 耐久調整することで、鋼テラステクニシャンハッサムの「バレットパンチ」を耐えるなど強力な抜群の先制技を耐え「しんそく」を半減で受けることができ、「ねばねばネット」の効かない飛行タイプに対して強力な岩技を構えることができる点も優秀。
- 相手が受け寄りの構築の場合デンチュラ非選出になることがあるが、テツノイワオが受け寄りのパーティに対して強く出れる点を踏まえてデンチュラの相方適正が高いと思われる。
- 無振:144
- 性格補正有無振:158
- [テツノツツミオーガポン(かまど)イッカネズミなど]
- 積みの起点にした相手を先攻でアンコールでき、攻撃性能も高い。
- イッカネズミは瞑想するガチグマ(アカツキ)に対して「ネズミざん」で倒せる。
S比較簡易早見表
- デンチュラの初動に関わるS比較
- Sランク-1のS比較
デンチュラと組み合わせるポケモンの素早さを調整する際に活用して下さい。
この表はすべてSランク-1におけるS実数値です。
オーガポンの場合はSランク±0です。
オーガポン | 準テラスタル | 162 |
---|---|---|
ウーラオス(れんげき) | 最スカーフ | 162 |
イーユイ | 準スカーフ | 151 |
オノノクス | 準スカーフ | 148 |
サーフゴー | 最スカーフ | 148 |
テツノツツミ | 最 | 137 |
イダイトウ♂ | 準スカーフ | 129 |
- ねばねばネットが効かないポケモンとのS比較
ランドロス(霊獣) | 準スカーフ | 214 |
---|---|---|
ドラパルトクリアボディ | 最 | 213 |
ラティオス | 最 | 178 |
サンダー | 最 | 167 |
サザンドラ | 最 | 165 |
メガヤンマ | 最 | 161 |
ランドロス(霊獣) | 最 | 157 |
ボーマンダ | 準 | 152 |
トゲキッス | 最 | 145 |
カイリュー | 準 | 132 |
CS特化型の強み
CS特化型とは、C252 S252控えめまたは臆病デンチュラのことです。
C特化
より相手に対して圧力をかけることができます。
S特化
デンチュラを瀕死にさせず残した状態で戦った場合に、有利に戦えることがあります。
また、「でんじは」+「ねばねばネット」だけでなく、「ねばねばネット」+「あまごい」がしやすくなるのでブリジュラスと組み合わせたい場合等、「でんじは」「ねばねばネット」「いとをはく」以外の変化技を使うならS特化が良い。
今回の型によって増える2回行動の相手
セグレイブ
「ねばねばネット」+「かみなり」または「でんじは」+「ねばねばネット」or交代の動きができる。
相手視点デンチュラはセグレイブに打点がないため、考えるプレイヤーなら交代ケアで「つららばり」+「じしん」が安定であることから、「でんじは」+「ねばねばネット」が可能であるパターンが存在する。
「りゅうのまい」で起点にされることがあるため、初動「でんじは」が安定と思われる。
カイリュー
いかさまダイス型を含む非ハチマキ型に対して2回行動できるようになりました。
ドラパルト
環境にようき/おくびょうが7割を占めているため、それ前提の場合テラスタルを使われなければ物理アタッカー型に対して2回行動できます。いじっぱりハチマキだったとしても、50%の確率で耐えます。
最後に
まだまだデンチュラ研究中なので、相性の良いポケモン・苦手なポケモンが他にもいましたら、ぜひコメントにて教えて下さい。
バチュルがねばねばネットを覚えるIFストーリーが見たい!