はじめまして、コスモスと申します。
育成論初投稿となりますので至らぬ点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
今回は藍の円盤で登場した『テラパゴス』のテラレイド用育成論を紹介させていただきます。
全体を通しての注意事項です。
・論内において、本サイトで頻出の用語(種族値・個体値・努力値など)・略称(H=HP、A=こうげき、B=ぼうぎょ、C=とくこう、D=とくぼう、S=すばやさ など)を使用しております。
・テラレイドバトルの基本的な仕様などは割愛させていただきます。
・レベルは100まで上げてください。レベル85で捕獲できるポケモンなので、ふしぎなアメを15個あげてしまうのが安上がりかと思われます。
・ソロ攻略用の型です。マルチプレイ、特にランダムマッチングのゲストとしての選出はなるべくしないようお願いいたします。
・ある特定の要素を持つレイドを例示する場面が複数ありますが、いずれも一部の例であり挙げられていないレイドだからと気にしなくてよいわけではありません。すべてを列挙するにはテラリウムドームのテラレイドについてあまりにも知らないことが多く、また数が多すぎるためこのような形とさせていただきました。
あらかじめご了承ください。
コンセプトと役割
☆6までの大部分のテラレイドバトルを最低限のポケモンでクリアしたい、という需要に応える型となっております。
ハピナスドドゲザンを筆頭に相性のきわめて悪いレイドも複数あります。例外も多いため目安は示しづらいですが、パルデア本土のレイドはキタカミ・テラリウムドームに比べて凶悪である傾向があります。大雑把には☆5レイドはどのマップもよほど相性が悪くなければ(苦手なポケモンの項を参照)、本土の☆6レイドはかなり苦しめ、キタカミ・ドームは☆6もそこそこいける…といった具合でしょうか。
また、ソロ攻略用ゆえに半ば当然ではありますがワンパン戦法にも一切対応はできませんし、藍の円盤配信翌日である12月15日現在は開催されていませんがさいきょうテラレイドイベントにも原則としては対応できないものと思われます。
持ち物
かいがらのすずで確定です。テラパゴスが覚えられる技ラインナップの都合上、他の持ち物への浮気は一切許されないと思っていただいて構いません。
特性
テラパゴステラスチェンジ → 倒された後を含め戦闘に出てテラスチェンジが発動した後テラパゴス(テラスタル)にテラスシェル → テラスタルしたときテラパゴス(ステラ)にゼロフォーミング
他の特性は無いため確定です。
いかにHP管理が上手くいかなくとも、レイドボスの最初の一撃は必ずテラスシェルが発動し効果はいまひとつに抑えられるため、特に上からめいそうを積めない特殊アタッカーにめっぽう強いです(先日まで開催されていたイベント☆5ディアルガなどが好例。トリックルームで上を取られた直後の初手りゅうせいぐんやてっていこうせんで痛い目を見たトレーナーの方もおいででしょうが、テラパゴス(テラスタル)ならめいそうを積めていない開幕の技が何であろうと半減できます)。最初の攻撃を凌ぐことができればNPCががっちりぼうぎょを使ってくれるため、の物理技(最たる例はパーモットローブシンバサギリなどのインファイト)などでなければ安定してめいそうやからにこもるを使うことができます。
一方のゼロフォーミングですが、ソロプレイの場合なら打ち消されるものはNPCオリーヴァの特性こぼれダネによるグラスフィールド、もしくはレイドボスによる天候・フィールド系の技と特性によるもののみです。NPCのこぼれダネはまず間違いなく再発動しますし、それ以外のレイドボスによるものは基本的にこちらに有利にはたらく場面が極めて少ないです。そのためにわざわざテラスタルを遅らせてまで発動させる必要は無いですが、あって困ることもあまりないでしょう。発動以降、かいがらのすずの効果でHPが満タンまで持ち直したとしても、テラスタルジュエルが砕け撃破される(=立ち回りの項で後述しますが実質的に負ける)まではテラスシェルが発動してくれないことには留意してください。
ただし、マルチプレイの場合は話が変わってきます。天候ならばにほんばれによる技の威力低減やあまごいによるうるおいボディの発動、フィールドならばミストフィールドによる状態異常耐性やミライドンのハドロンエンジンなど、プレイヤー側が意図的に用いる場面が多い要素を妨害してしまう可能性が出てきます。かと言ってテラパゴス(テラスタル)がテラスタルしないなどという立ち回りをすれば、選出意図そのものであるテラクラスターの本領が発揮できず、あえて誇張した表現を使うならば"置物"となってしまいます。こうなってしまうと立ち回りやそもそもの選出などが高難度化するため、前述のとおりソロでの選出に限定しておく方が気楽かつ堅実にテラパゴス(テラスタル)を輝かせられるでしょう。
性格・努力値と調整
性格:ある程度の耐久を持った特殊アタッカーであり、物理技は採用しないこととより多くのレイドの攻略を目的としていることからひかえめで確定です。
努力値:B252 C252 あまりをDに4
レイドボスのHPがきわめて高いテラレイドバトルにおいては、Hに努力値を振らずBまたはDに厚く振ることで被ダメージの数値を抑えつつかいがらのすずによって吸収するHPの最大HPに占める割合を増やすことができます。
これによってHPが満タンまで回復する場面が増え、特性テラスシェルの発動条件を容易に満たしやすくなるため更に被ダメージを抑えられます。
後述しますが、D方面は必然的に立ち回りで補うこととなるため対処の薄くなりやすいBに努力値を最大まで振ってください。
技構成
確定枠
テラクラスター…テラパゴス(テラスタル)の専用技にしてメインウェポンです。威力120命中100の特殊技で、普段はの技ですが、テラスタルしてテラパゴス(ステラ)になっている間に限り、テラレイドバトルのレイドボスが必ずテラスタルしていることから必ず抜群を突くことができます。
このときは既存18タイプのいずれにも当てはまらないタイプであるため、例えば特性ふゆう(フライゴンロトムサザンドラクワガノンなど)かつテラスタイプがのレイドであろうとも問題無く抜群で攻撃することが可能です。
一方でPPは5とかなり少ないため、必ずポイントアップかポイントマックスを使用しPPを8まで増やしてください。
また、特性プレッシャー(☆6ドドゲザン、☆5ヨノワールなど)のレイドボスに対しては最大でもわずか4回しか攻撃できません。彼らのレイドに関しては、いかなるテラスタイプのレイドであろうともテラパゴス(テラスタル)での攻略は諦めることを強く推奨します。
めいそう…自分のCランクとDランクをそれぞれ1段階ずつ上げる変化技です。安定してCランク・Dランクを上げられる、テラパゴス(テラスタル)にとって唯一の技です。
からにこもる…自分のBランクを1段階上げる変化技です。こちらもテラパゴス(テラスタル)が安定してBランクを上げられる唯一の技です。
選択・カスタマイズ枠
いずれも特殊技かつ命中100で、威力は80以上・PPは10以上のサブウェポンとなっています。以下の選択技全てに共通するため、個別の紹介に関して技の区分と命中の記載を省略させていただきます。また、PPに関しても運用上10以上であれば具体的な数を問題とするわけではないため、こちらも記載を省略させていただきます。
原則として挑みたいテラレイドのテラスタイプとレイドボスに合わせて抜群を突ける技を選び、適宜技思い出しで思い出させることになります。タイプ相性については例外を除き述べませんので、本サイトのタイプ相性表を参考にしていただきたく思います。
トライアタックだいちのちからを除いてわざマシンで覚えさせる必要がありますが、基本的には全てあらかじめ覚えさせておき、いつでも思い出せるようにしておくことを推奨します。
仕様として、技思い出しで思い出させた技はかつて覚えていたときに使用されたポイントアップポイントマックスを持ち越しません。本論のテラパゴス(テラスタル)はこの選択枠の技を何度も忘れさせ思い出させることが大前提となっていますが、いずれも上述した通り10以上のPPを持っておりサブウェポンとして必要十分であるため、ポイントアップポイントマックスを使用する必要はありません。
また注意事項として、結晶巣穴にアクセスした後の「ポケモンをいれかえる」からは技構成を変更することができないため、マルチプレイのゲストとしてランダムマッチングで参加する際も残念ながら入れ替えることはできません。
トライアタック…のレベル技です。威力は80、追加効果として20%の確率で相手をまひ・やけど・こおりのいずれかにすることがあります。タイプ一致でこそありますがどのテラスタイプにも抜群を突けません。後述するようにサブウェポンでは抜群を突けないテラレイドが存在するため、そういったレイドへ挑む際のサブウェポンの選択肢となります。
だいちのちから…捕獲時にも覚えている、のレベル技です。威力は90、追加効果として10%の確率で相手のDランクを1段階下げることがあります。テラクラスターと違い特性ふゆうのには無効化されるため、レイドボスの確認を徹底してください。どうせソロとはいえ、透かされると気まずいでしょうしね…
アシストパワー…のマシン技です。ヤドランやシャワーズでのワンパンに使われる印象が強いかとは思いますが、先述の通りワンパンには使いません。めいそうを2回積むことで威力は100となり、テラパゴス(テラスタル)が覚えられないサイコキネシスの代用として使えるようになります。
マジカルシャイン…のマシン技です。威力は80です。
ラスターカノン…のマシン技です。威力は80、追加効果として10%の確率で相手のDランクを1段階下げることがあります。
あくのはどう…のマシン技です。威力は80です。テラレイドのレイドボスはひるまないため追加効果は実質ありません。
パワージェム…のマシン技です。威力は80です。
はどうだん…のマシン技です。威力は80、どろかけを持つ☆5カビゴンなどごく一部の場面でしかはたらきませんが必中です。
りゅうのはどう…のマシン技です。威力は85です。ミストフィールドを持つサーナイトデカヌチャンなどには威力を抑えられる場面もあるため、これらのレイドでは別の技を選択することを推奨します。仮想敵がのテラレイドに限られ、そのに抜群を突けてより威力の高いれいとうビームがあるためおそらく最も出番が少ない技ではありますが、特性あついしぼうである可能性のあるタルップルマンムーなどに対してはマジカルシャインよりわずかに高い威力もあって選択が可能です。
エナジーボール…のマシン技です。威力は90、追加効果として10%の確率で相手のDランクを1段階下げることがあります。
なみのり…のマシン技です。威力は90ですが、にほんばれまたはひでりを持つ☆6コータス☆5シャンデラ☆5ブーバーンなどには威力を抑えられる場面もあるため、これらのレイドでは別の技を選択することを推奨します。
かえんほうしゃ…のマシン技です。威力は90、追加効果として10%の確率で相手をやけどにすることがあります。また、あめふらしまたはあまごいを持つ☆6ヌメルゴン☆6イダイトウ♂☆5ミロカロスなどには威力を抑えられる場面もあるため、これらのレイドでは別の技を選択することを推奨します。
10まんボルト…のマシン技です。威力は90、追加効果として10%の確率で相手をまひにすることがあります。
れいとうビーム…のマシン技です。威力は90、追加効果として10%の確率で相手をこおりにすることがあります。ですが、レイドボスにとってこおりは上述のやけどやまひと比べて治りやすさが段違いであるため、基本的には追加効果は無いものとして考えることを推奨します。
むしのさざめき…のマシン技です。威力は90、追加効果として10%の確率で相手のDランクを1段階下げることがあります。音技であり特性ぼうおんを持っていることがある☆5ジャラランガなどに無効化される可能性があるため、これらのレイドでは別の技を選択することを推奨します。
テラスタル
ですが、そもそもテラパゴスはテラスタイプ変更を受け入れてくれないポケモンです。
既存18タイプの技がテラレイドでは回数制限無しに強化されるとは言っても、テラスタルシールドに対してはタイプとテラスタイプ、更に使用する技のタイプの全てを一致させた場合と比べると通りが一回りほど悪いと推定されています。
テラパゴス(ステラ)も、テラスタルシールドに対してはサブウェポンではなくテラクラスターを使用することでより効率的にダメージを与え、またかいがらのすずで回復することになります。
立ち回り例
まずめいそうを2回、選択技を3回(途中でテラスタルオーブのチャージを吸収された場合はテラスタル可能になるまで)使用します。HPが減りすぎているようであればめいそうを2回積む前に選択技を使いかいがらのすずで回復するなど、柔軟な対応が望ましいです。
それができ次第テラスタルテラパゴス(ステラ)し、テラスタルシールドが貼られるまでは引き続き選択技を使ってください。
先述の通りテラクラスターはPPの余裕がほぼ無い技であり、同時にテラパゴス(ステラ)にとっては最も効率よくテラスタルシールドを削ることのできる技であると推定されています。この技をテラスタルシールドに対して十分にぶつけていけなければ時間切れのリスクも間近に迫ってくるため、テラスタルシールドが貼られていない間はテラクラスターのPPの節約を意識して立ち回る必要があります。
強化解除を受けた後にも序盤と同様めいそうを2回積んでください。また、テラレイド全般に言えることですがテラスタルした後テラパゴス(ステラ)は倒されてはいけません。テラパゴス(テラスタル)ではテラクラスターが単なる技になってしまうため、確定で抜群を突けるテラパゴス(ステラ)のテラクラスターと比べるとサブウェポン含めて火力面で遠く及ばなくなってしまいます。
相手が物理技を使ってくるレイドボスであれば、HPが確保できており回復が間に合う場面でからにこもるを適宜使用してください。
エールについては特段必須とすべき場面が無いため、これも臨機応変に使用してください。
苦手なポケモン
ハピナス…特殊技で攻めるべき相手ではありません。ヌメルゴン程度の特殊耐久までならば、☆6レイドであってもめいそうでCランクを3段階以上に積んでから攻撃するよう意識すれば間に合うこともあります。
カイリューコノヨザルテツノイサハ…物理技のダメージが何らかの形で凄まじく強烈なレイドボスです。テラパゴス(テラスタル)でなくとも強敵に分類されるレイドボスも多く、汎用ポケモンでの勝利は概ねきわめて困難です。
ドドゲザンヨノワールヤドキング(ガラル)(☆5のみゲンガー)など…プレッシャーうらみぶきみなじゅもんなどのPPに関する要素を備えたレイドボスです。テラクラスターをすぐに使い切らされてしまうため、まず勝ち目はないでしょう。ただし☆6のゲンガーに関してはうらみを持っていないほか、のろわれボディで技をのろわれても攻撃に使える技がもうひとつ残るため逆に得意だとすら言えます。
サーナイトリククラゲヌオーなど…まひやねむりなどの状態異常技が豊富なレイドボスたちです。テラパゴス(テラスタル)はいやしのエール以外で状態異常に対応できないため、これらのレイドで満足に動くことを期待しすぎてはいけません。
ドオーピクシーなど…特性てんねんを持っていることがあるレイドボスです。めいそうが無視されるためまともにダメージが出ません。
このほかにもテラパゴス(テラスタル)が不利なレイドはいくらかあります。あくまでもソロ用汎用特殊アタッカーであり、いかに種族値が高かろうが万能無敵ではないことをくれぐれもお忘れなきようお願いいたします。
おわりに
長文になってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
従来のテラレイドにおける諸々の常識を覆し、特に対策が必要ではない…言い換えれば比較的シンプルに殴り合うレイドならばだいたいなんでも勝てそうなポケモンだと思います。初期投資の技マシンこそ多めに必要ですが、活躍の機会はそれ以上に多いはずですので育成してみていただければ幸いです。
マルチプレイに関してですが…味方に影響のある技はほとんど覚えないポケモンであり、またそういった技を採用する技スペースの余裕もありません。ソロプレイとできること・すべきことがほとんど変わらない上に、先述の通り選択技のカスタマイズができないことが大きな縛りとなるばかりです。テラスタル時テラパゴス(ステラ)のゼロフォーミングも、わざわいのつるぎをはじめとした四災ポケモンチオンジェンパオジアンディンルーイーユイの特性に比べれば誤差とはいえ、味方にとってもレイドボスにとっても有利不利どちらにも傾きうる強烈な特性です。繰り返しになりますがマルチプレイでの選出はしない方がよいでしょう。