皆様、初めまして。DJサニーゴと申します。今回は、ディンルーディンルーについて考察する回にしようと思います。時々混ざるボケは許して
注意
- H(HP)A(こうげき)B(ぼうぎょ)C(とくこう)D(とくぼう)S(すばやさ)他非公式の略語を使用します。
- 本論は、比較考察の観点からディンルーディンルーを検討する物であり、当該育成論の筆者の方々を非難・否定するものでは一切ありません。
- 持ち物・技構成の組み合わせはオリジナルのため、育成論についてもフォーク投稿とはしません。引用元の育成論は明記いたしますので、そちらをご参照ください。
- 比較+育成論という形になっております。育成論だけ見たいと言う方は、予め目次の方から「コンセプトと役割」にスキップしていただく事を推奨いたします。
なお、ポケモンの使用率他データベースはポケモンデータベース様
https://sv.pokedb.tokyo/pokemon/list?season=12&rule=0
ダメージ計算についてはポケソル様
https://sv.pokesol.com/calc
を参照しております。
比較パート
ディンルーディンルーの現状と長所・短所
まずは現状のディンルーディンルーが、どのように育成されているかを再確認しましょう。技構成は『じしん』『カタストロフィ』+2つ という構成がほとんどだと思います。残りの2枠の技別にまとめましたので、以下に羅列していきます。
相手のサイクルに負担をかけるタイプの型で、シーズン12で最終11位を獲得された方も使用されていました。同シーズン最終3位を獲得された方のディンルーディンルーには『カタストロフィ』ではなく『みがわり』採用、同シーズン最終12位を獲得された方は『じしん』ではなく『ヘビーボンバー』を採用する等、パーティの仲間によって攻撃技をカスタマイズされている事が多いようです。努力値配分はH200BD100ずつを目安にバランス良く配分されています。持ち物は『オボンのみ』『たべのこし』が多いようです。
・長所
・短所
こかつ様の育成論を拝借いたしました。育成論SV/1846
SV販売直後に理論上最強と議論されたタイプの型で、努力値配分は特殊受け特化でAD252H4振りとなっています。僕も環境を追っていったのですが、DLC解禁前はこの型が環境ディンルーの半数を占めていた体感です。ディンルーディンルー解禁直後のシーズン5では最終5位を獲得された方がH68A252D108S76余りBという独特な調整で運用されていました。火力アップアイテムより『とつげきチョッキ』が多く採用されているようです。シーズン12でも似た調整が上位帯でも運用されていますが、A110という種族値が中途半端に感じる方が多かったか、メジャーな運用では無くなって来たようです。
・長所
・短所
- 確定数自体が変わらない相手がいる(『みがわり』が貼れるか否かの干渉のみ)
- 耐久調整が至難の業で、初心者でも調整ツール抜きでは育成が大変
ヤヴェ様の育成論を拝借いたしました。育成論SV/2062
上記2つの間を取った型と言っても差し支えないと思います。努力値配分はこちらを参照にしました。対面性能を限界まで引き上げた型であり、特にテラバーストでの奇襲性能は抜群でしょう。
・長所
- 努力値配分が明確で分かりやすい
- 『テラバースト』による高い奇襲性能
- 起点作成・相手による起点作成阻止・奇襲
・短所
下手にパーティに組み込むと文字通り置物になりかねない、かなり奥の深い型と言えます。
他にも素晴らしい育成論は沢山拝見させていただきましたが、キリが無くなってくるのでここまでにさせていただきます。
ディンルーディンルーが求められている役割
次に、これまでディンルーディンルーに各トレーナーがどのような役割を要求しているのかまとめました。アタッカーディンルーディンルーの可能性を探るべく調査していきましょう。
- 電磁波による起点化の阻止
- 『いたずらごころ』を貫通した起点作成
- ハバタクカミハバタクカミ対策
- ガチグマ(アカツキ)ガチグマ(特殊)対策
- サーフゴーサーフゴー対策
テラバーストによる奇襲
以上を踏まえると、主に特殊アタッカーへの反撃手段or起点作成という目的になっていると言えるでしょう。特に、先に述べた起点作成型が多く用いられている事を踏まえると、一般にトレーナーがディンルーディンルーを見かければ「起点作成だ」と思いやすい、という傾向が見えてくると思います。
では、育成論の方に話をシフトしていきましょう。
コンセプトと役割
比較考察パートを踏まえた上で、起点作成として優秀なディンルーディンルーをわざわざアタッカーとして運用するために僕が求めた事を挙げます。
- 環境上位の各種特殊アタッカーを止め、後出しでも役割が遂行できる事
- 奇襲性能=『ちょうはつ』を受けたターンに致命傷を負わせられる事
- 4つの技がどの場面でも腐りにくく、命中が比較的安定している事
- 読みが外れてもリカバーを自身で完結出来る事
- 元の種族値・優秀な特性の効果をを遺憾なく発揮した耐久力
- 特殊アタッカーが出てこなかったとしても、クッション以外の役割が持てる事
- テラスタルを切らなくても役割を遂行出来る事
では、まずは性格・努力値配分から検討しましょう。
性格・努力値と調整
物理アタッカーとして物足りないA110を補うべく、『いじっぱり』にしました。耐久が不安ですが『しんちょう』では火力が…うーん…というのが僕の所感です。
努力値配分ですが、アタッカーなのでA252振りは確定。この時点でHBD均等に振っても中途半端な耐久で終わってしまうのでいずれかのステータスに思い切り振ることになりますが、HB無振ディンルーディンルーは想像以上に脆いです。例えるなら、A特化ウーラオス(れんげき)水ウーラオスの『インファイト』を2回確定で耐えられません。物理・特殊の「両受け」は無理でもせめて両方に最低限の役割を持てるようH252振り、残りは低いDを補う形にします。
持ち物
・『とつげきチョッキ』
コンセプトに挙げた6つの要件をバランス良く満たすもちものと感じました。努力値をDに配分できない分、もちもので耐久を補填します。
その他試しに使ってみるもボツにした持ち物がこちら。
・『ちからのハチマキ』
チョッキより耐久が明らかに劣るのでボツ。瞬間火力は増すが…
・『いのちのたま』
反動ダメージが自身の耐久を削るのでボツ。
・『こだわりハチマキ』『こだわりスカーフ』
使い勝手が異様に悪くなるのでボツ。技が相手を選んでしまうのも相性×
・『オボンのみ』『たべのこし』『フィラのみ』
瞬間火力はさておきHAじゃ耐久を疑似的に増す意味が見いだせなかったのでボツ。
・『ブーストエナジー』『こだいかっせい』が発動しないかなぁ…と持たせるも不発。当然ボツ。
特性
『わざわいのうつわ』のみ。
技構成
太字は優先度が高い技。下線付きは必須
・じしん
威力100 命中100
安定のメインウェポン。相手が浮いてなければ誰にでも撃てる強技にして安定択。
レベルアップで覚えさせる場合はレベルに注意。
・カタストロフィ
威力 - 命中90
相手の体力を攻撃直前の半分にする技。カイリューカイリューの『マルチスケイル』を剝がしたり、ヘイラッシャヘイラッシャキョジオーン伯方の塩を削ったりと何かにつけて必要。
・ヘビーボンバー
威力 - 命中100
役割対象であるハバタクカミハバタクカミを葬る技。実は耐久無振なら『じしん』でも乱数。『ちいさくなる』の対策にもなる。
・じごくづき
威力80 命中100
貴重なタイプ一致あく技。後攻であれば『しっぺがえし』の方が威力が高いが『トリックルーム』にタダ乗りする事も多かったのでこちらに。正直どっちでもいい。僕は音技食らうのが大嫌いなのでこちらを採用。
・しっぺがえし
威力50or100 命中100
レベルアップで覚えるあく技としては最高打点。威力100を安定して出せなかったので不採用にしたがありっちゃあり
以下、不採用にした技を理由と合わせてどうぞ。
・ストーンエッジ/いわなだれ/しねんのずつき/ギガインパクト
抜群でもない限りダメージが(命中の割に)ショボく感じたので今回は不採用。
・じならし/がんせきふうじ
起点作成が目的ではないので不採用。
・からげんき/うっぷんばらし/あばれる
最大火力を出す条件がシビアなので不採用。
・テラバースト
テラスタルを切らないと使い物にならないので不採用。
・じわれ
運ゲーがしたいわけではないので不採用。
テラスタル
『じしん』を最高火力で撃ちたいのでじめんテラスタル。フェアリー・どく・むしでもいいとは思いますが「ディンルーディンルーにテラスタル権・テラピースを割くべきか」という哲学にぶち当たったので僕は遠慮しました。
与ダメージ計算
特記したものを除き相手は「ぼうぎょ」に性格補正をかけていないものとします。テラスタルは互いに切らないものとします。相手への最大打点となる場合のダメージを掲載する形にします。ここに書いていないポケモンには、まず『カタストロフィ』を撃つことをお勧めします。
HAオーガポン(かまど)炎オーガポン
97 ~ 115 (51.9 ~ 61.5%) 確定2発
HBサーフゴーサーフゴー
138 ~ 164 (71.2 ~ 84.6%) 確定2発
HCイーユイイーユイ
204 ~ 240 (126.0 ~ 148.2%) 確定1発
HCテツノツツミテツノツツミ
69 ~ 82 (52.7 ~ 62.6%) 確定2発
HAトドロクツキトドロクツキ
102 ~ 120 (48.2 ~ 56.7%) 高乱数2発
HAハッサムハッサム
84 ~ 100 (47.5 ~ 56.5%) 高乱数2発
HBキョジオーンキョジオーン(性格補正有)
102 ~ 122 (49.3 ~ 59.0%) 高乱数2発
・いじっぱりHAディンルーディンルーの『ヘビーボンバー』は…
HCハバタクカミハバタクカミ
214 ~ 254 (132.1 ~ 156.8%) 確定1発
HAオーガポン(かまど)岩オーガポン
156 ~ 184 (83.5 ~ 98.4%) 確定2発
HAパオジアンパオジアン
136 ~ 160 (72.8 ~ 85.6%) 確定2発
HCキュウコン(アローラ)キュウコン(天候:雪)
228 ~ 272 (126.7 ~ 151.2%) 確定1発
HAミミッキュミミッキュ(化けの皮が剝がれた状態)
160 ~ 190 (98.8 ~ 117.3%) 確定1発
HCヒードランヒードラン
64 ~ 76 (32.4 ~ 38.4%) 高乱数3発
HCラウドボーンラウドボーン
134 ~ 162 (63.6 ~ 76.8%) 確定2発
HBウォッシュロトムロトム
51 ~ 61 (32.5 ~ 38.9%) 高乱数3発
被ダメージ計算
相手はA又はCに252振り、性格補正有で計算します。
カイリューカイリューA1段階↑スケイルショット×5
155 ~ 185 (59.2 ~ 70.7%) 確定2発(1発で11.9~15.1%)
ハバタクカミハバタクカミ@こだわりメガネ ムーンフォース
168 ~ 198 (64.2 ~ 75.6%) 確定2発
オーガポン(かまど)炎オーガポンA1段階↑ツタこんぼう(ほのおテラス)
178 ~ 210 (68.0 ~ 80.2%) 確定2発
サーフゴーサーフゴー@こだわりメガネ ゴールドラッシュ
103 ~ 123 (39.4 ~ 47.0%) 確定3発
ウーラオス(れんげき)水ウーラオス@パンチグローブ すいりゅうれんだ
198 ~ 240 (75.6 ~ 91.7%) 確定2発
ガチグマ(アカツキ)ガチグマ(特殊)@いのちのたま ブラッドムーン
82 ~ 97 (31.3 ~ 37.1%) 高乱数3発
パオジアンパオジアン@こだわりハチマキ つららおとし
228 ~ 270 (87.1 ~ 103.1%) 低乱数1発
イーユイイーユイ@こだわりメガネ オーバーヒート
151 ~ 178 (57.7 ~ 68.0%) 確定2発
トドロクツキトドロクツキ@ブーストエナジー アクロバット
118 ~ 139 (45.1 ~ 53.1%) 中乱数2発
テツノツツミテツノツツミ@ブーストエナジー ハイドロポンプ
156 ~ 186 (59.6 ~ 71.0%) 確定2発
ハッサムハッサム@こだわりハチマキ とんぼがえり
164 ~ 194 (62.6 ~ 74.1%) 確定2発
他に載せるべきと感じたものがあれば追記します。
対面して苦しいポケモン
- 水タイプのポケモン
水タイプのポケモンは物理・特殊共に技の最高威力が高く、相性有利ではないです。
- 浮いているポケモン
ランドロス(霊獣)ランドロスはじめ、『じしん』の入らないポケモンには非常に苦しいです
- 物理受け専門のポケモン
ヘイラッシャヘイラッシャ・キョジオーン伯方の塩にはどう頑張っても受け切られる+じわれを当ててくるので『カタストロフィ』をさっさと当てて裏に引きましょう。
相性の良い味方・構築例
これは僕がマスターボール級まで上げた構築ですが、その一部をご紹介します。
- HBハバタクカミハバタクカミ@たべのこし
『あまえる』『めいそう』『ドレインキッス』『アシストパワー』
ランドロス(霊獣)ランドロスカイリューカイリューキョジオーン伯方の塩ヘイラッシャヘイラッシャに強く打って出られる積みアタッカーです。
- HBパオジアンパオジアン@オボンのみ
『カタストロフィ』『せいなるつるぎ』『ふいうち』『つららおとし』
対パオジアンパオジアン最終兵器ですが、カイリューカイリューにも打撃を与えられます。
最後に
長々と失礼しました。如何だったでしょうか。ディンルーディンルーという、強い立ち回りが開発されているポケモンにも拘わらず敢えてその道を逸れる構成ではありましたが、皆様にとって「こういう考えかたもあるんだ」という一つの道しるべになればなと思っております。
もしよろしければ高評価・コメントをよろしくお願いいたします。