はじめに
皆様初めまして、もしくはお久しぶりです。aburaageと申します。
育成論は今回で2度目で、ある種その続き物です。前回書いたのがシーズン1だったこともあり、至らぬ点も多々あると思いますが、読んでいただければ幸いです。
以下注意点。
・非公式用語を使用します。(HABCDS、種族値・個体値・努力値)
・個体値はC以外はV想定です。
・ダメージ計算は全てポケモンソルジャー様のダメージ計算ツール(https://sv.pokesol.com/calc)を使用しています。
ストライクの簡易説明
初代から登場している虫・飛行タイプのポケモンです。
進化後のハッサムと同じ合計種族値500であることを利用し、第7世代までは毒々・羽休めを利用した輝石耐久型。第8世代ではこの両方の技を奪われましたが、最高の個性ともいえるダブルウイングを習得。これを主軸にしたアタッカー型が主流でした。
……しかし第9世代になり、ダブルウイングも没収されてしまいました。
――だが、今は違う!(ギュッ)
DLC前半「碧の仮面」にて、ダブルウイングが戻って来たのです!
そんなストライクの特徴を簡単に説明すると以下の通り。
➡まともに喰らうと持ち物次第で等倍でも〇ぬ。
採用理由と役割
私の相棒だからです。
ピカ版から始めた私のポケモン生活、ずっとストライクと共に遊び続けていました。なのでSVでも主軸に組んで遊んでいます。
そして今回のパーティにおけるストライクの役割はサイクル物理アタッカーです。控えに受けポケモンを用意しながら初手に出し、相手を見て行動を決めていきます。
前回の育成論でも書きましたが、タイプ受け(草・格闘・地面)であればストライクでも後出しが可能です。さらに今回ダブルウイングを取り戻したことで、初手性能+一度に出来る仕事量が跳ね上がっています。
持ち物
こだわりスカーフで確定です。
準伝・パラドックス・ヒスイなどが魍魎跋扈するシーズン10。彼らと戦っていく中で、前回では難しいと思っていたスカーフ型は続行可能なのではないかと思いました。
と言うのもこの型一番のネックだったのが、ストライクより早いテツノドクガハバタクカミテツノツツミ等のパラドックスポケモン。この辺がブーストエナジーを持っていた場合、形勢が逆転します。スカーフを持っていた場合も同じですね。
しかしこの辺のポケモンにスカーフ型はほぼ存在せず、ブーストエナジーだった場合は素早さが相手のほうが高いのはわかり切っている状況なのです。ここで蜻蛉返りをせずに引いたとしても、それは相手にとって違和感を抱くような行動ではないでしょう。つまりは安定して交代できる高耐久の受けポケモンがいれば解決しました。
さらに今回の型の仮想敵はハバタクカミパオジアンオーガポン(かまど)。スカーフ型が存在しにくい彼らを超えるためにも必須だと考えました。
特性
テクニシャンでこちらも確定。
この特性を持つことでダブルウイングが
- 威力120のタイプ一致技
- タスキ貫通
- デメリットなし
というイカれた性能になります。やっぱヤベエなこれ
性格・努力値と調整
性格はいじっぱり。努力値はA252B4S252です。
A……火力確保のため特化
B……残り
S……最速スカーフ91族と同速(ランドロス(霊獣))
前回「ようき」だった性格を「いじっぱり」にした理由は、ポケモンの数がそろってきたことで想定していたガブリアスミミッキュの最速スカーフ型が数を減らしたからです。また後述するダメージ計算でも大きく変わるためほぼ固定。
A特化は確定なので、最速136族(テツノツツミ)を抜けるまで振り、あとはどのスカーフ型まで見るかを想定してSを振れば耐久調整も可能かもしれません。
一応「ようき」かつSを188まで振れば準速オーガポンがテラスタルしても抜くことができますが、向こうからまともな打点がないので気にしなくてもいいかと。え、がんせきふうじ?
技構成
- ダブルウイング
- 最強技。これがあるおかげでハッサムではなくストライクを選ぶ理由が生まれます。タイプ一致+テクニシャンで実質威力180のメインウェポンです。
- 採用上位の主な撃ち先:ハバタクカミパオジアンオーガポン(かまど)ウーラオス(れんげき)イーユイ
- とんぼがえり
- タイプ一致の交代技。初手で倒せない場合はこの技から入り、有利な受けポケモンを出すことでサイクルを回していきます。
- 採用上位の主な撃ち先:カイリューサーフゴーディンルーテツノツツミランドロス(霊獣)
- インファイト
- タイプ補完枠。一致技を両方半減以下で受ける鋼タイプへの打点です。
- 採用上位の主な撃ち先:ディンルーヒードランヌメルゴン(ヒスイ)
上記3つは確定で、どろぼうは他の技に変えてもいいと思います。
ただ今回はスカーフ型+飛行テラスタルなため、あまりいい技が思いつきませんでした。もし仮想敵に対して有効な技があればそちらでいいと思います。
テラスタル
で確定です。
これをすることで仮想敵たるパオジアンオーガポン(かまど)イーユイが相手の場合、テラスタルすればH4なら確定1発。H100B4までなら有利な乱数で1発を取ることができます。「ようき」だとH4でも中乱数1発になってしまうので性格補正をかけています。
この時の火力指数は42720。これは特化サーフゴーのてっていこうせん、特化イダイトウ♂の適応力ウェーブタックルに相当する火力です。この火力を未進化であるストライクがいきなり出せるとは思われにくいので、かなり通すことができました。
立ち回り例
相手パーティを見て4体以上に仕事ができる場合に選出し、基本初手に出します。
➡ここでの仕事とは「先制確1を狙えるor抜群技を打てるor先制で交代技を打てる」こと。
ここから相手の初手次第で行動を変えます。
テラスタルしてダブルウイングをお見舞いします。H4振り程度なら確定1発、H100B4までなら有利な乱数でタスキケアをしながら倒せるため、ためらわずブッパするのです。
一応パオジアンの場合、初手こおりのつぶてorふいうちだとダメージを負いますが、この対面でその技を振ってくることはないと言っていいでしょう。もし打ってきたら原因はこの育成論
- 抜群技を打てる:ウーラオス(れんげき)コノヨザルドドゲザン
抜群技をテラスタルせずに打ちましょう(基本ダブルウイングorインファイト)。ウーラオスはスカーフの場合ほぼ準速のため、居座ってきた場合は確1とれる上に道具の特定もできるので爆アドです。
とんぼがえりで受けポケモンに交代しましょう。マルスケ・タスキ潰しはできるので最低限の仕事はできます。
またハバタクカミテツノツツミはブーストエナジーによって素早さが逆転される場合がありますが、スカーフ型と違って素早さの優劣が事前にわかるので大人しく素交代をしましょう。これでスカーフがばれることもありませんし。
その後はサイクル戦で負荷をかけつつ、ゆっくりと優位に立っていきましょう。
そしてサイクルの中でストライクを出せる状況は主に以下の3つです。
- 草・格闘・地面タイプの技を打ってくるのが読める
- 死に出し
- あと一発で倒せる+最速S91or準速S105以下のポケモンが蝶舞or龍舞を積んできそう
与ダメージ計算
仮想敵となる採用率上位ポケモン、または抜群が取れる相手の計算を行います。あと指標としてすべて等倍のH4ガブリアスガブリアスの計算も行います。
- ダブルウイング
- H252B4ハバタクカミハバタクカミ……超高乱数1発(97.6 ~ 116.1%)
- H4パオジアンパオジアン……確定2発(77.0 ~ 92.4%)
- テラスH4炎オーガポンオーガポン(かまど)……確定2発(74.4 ~ 89.8%)
- H4イーユイイーユイ……中乱数1発(91.7 ~ 110.0%)
- H252B4連撃ウーラオスウーラオス(れんげき)……超高乱数1発(98.6 ~ 116.0%)
- H188B124コノヨザルコノヨザル……超高乱数1発(99.6 ~ 120.6%)
- H4ガブリアスガブリアス……確定2発 (56.6 ~ 68.5%)
- テラスタル+ダブルウイング
- H4パオジアンパオジアン……確定1発(102.6 ~ 123.1%)
- テラスH4炎オーガポンオーガポン(かまど)……確定1発(100.0 ~ 120.6%)
- H4イーユイイーユイ……確定1発(122.2 ~ 146.6%)
- H4ガブリアスガブリアス……確定2発(76.1 ~ 91.4%)
- とんぼがえり
- H76B4ディンルーディンルー……確定3発(40.9 ~ 48.4%)
- H4トドロクツキトドロクツキ……超低乱数1発(86.2 ~ 102.8%)
- H4ガブリアスガブリアス……乱数3発(33.2 ~ 39.7%)
- インファイト
- H196B4ヒードランヒードラン……確定2発(67.1 ~ 79.6%)
- H252ヒスイヌメルゴンヌメルゴン(ヒスイ)……確定2発(72.8 ~ 85.6%)
- H252B156↑キョジオーンキョジオーン……超低乱数2発(42.6 ~ 50.3%)
- H4ガブリアスガブリアス……確定3発(38.1 ~ 45.2%)
- どろぼう
- H4サーフゴーサーフゴー……確定2発(65.1 ~ 77.4%)
- B4イダイトウ♂イダイトウ♂……確定2発(71.8 ~ 85.2%)
- H4ドラパルトドラパルト……確定2発(78.1 ~ 92.7%)
- H4ガブリアスガブリアス……超低乱数3発(28.9 ~ 34.3%)
被ダメージ計算
まずタイプ一致弱点技は無振りでもない限り一撃で〇にます。また不一致でも4倍弱点の岩技は無振りだろうと〇にます。
逆に言うと不一致2倍弱点程度なら一発耐えるのでその辺の計算、あと有名所の先制技とスカーフドラパルトマスカーニャの計算も行います。
※追記:ハバタクカミハバタクカミに限り、無振りでも性格or持ち物に補正があると確1を取られることが判明しました。HB特化眼鏡なんざ予想できねえよ
特化ドラパルトドラパルト
➡ドラゴンアロー(2発分)……確定2発(74.5 ~ 88.3%)
かえんほうしゃ……確定2発(78.7 ~ 93.8%)
だいもんじ……乱数1発(95.2 ~ 113.2%)
特化マスカーニャマスカーニャ
➡はたきおとす(持物有)……確定2発 (66.9 ~ 79.4%)
テラス新緑トリックフラワー……確定4発(26.9 ~ 31.8%)
ハバタクカミハバタクカミ
➡C252:マジカルフレイム……確定2発(73.2 ~ 86.9%)
10万ボルト……低乱数1発(88.3 ~ 104.9%)
➡C無振り↑眼鏡:マジカルフレイム……確定1発(100.7 ~ 118.7%)
先制技
➡A252パオジアンパオジアンふいうち……確定2発 (62.1 ~ 73.2%)
A252パオジアンパオジアンこおりのつぶて……確定2発 (70.4 ~ 84.2%)
A252ミミッキュミミッキュかげうち……低乱数4発 (22.7 ~ 26.9%)
特化カイリューカイリューしんそく……超低乱数2発(42.8 ~ 50.4%)
特化マリルリマリルリアクアジェット……確定3発 (35.2 ~ 42.1%)
※持ち物やテラスタルで火力が増加しますが、その倍率に合わせて計算すれば大体のダメージは見えてきます。
苦手なポケモン
基本的には以下の条件に当てはまるポケモンだと思います。
- タイプ一致の弱点技or岩技を持っている(カイリューテツノツツミランドロス(霊獣))
- 飛行半減+抜群技がない(サンダーウォッシュロトム)
- 抜群技無し+数値の高い物理受け(ヘイラッシャドヒドイデサンダー)
- ステロ持ち(ディンルーランドロス(霊獣)ガブリアスキラフロル)
の4つです。相変わらず多すぎますねぇ
採用率上位のポケモンの中だと、物理はカイリューディンルーランドロス(霊獣)、特殊はサーフゴーヒードランウォッシュロトム付近を苦手としています。これはパーティの受けポケモンに対策を積んでおきましょう。
……え、キョジオーンやルガルガン(たそがれ)の対策は考えたのかって?
無理に決まってるでしょう。難しいですね。キョジオーンなら立ち回りで対応できる場合もありますが、アクセルロック持ちはマジできついです。相手にいたら選出しないようにしましょう。
相性の良い味方・構築例
サイクルである以上、引き先は絶対に必要です。そしてそれがストライクを出しやすくするタイプならより良いですね。
今回私はタイプ補完というよりは、採用率上位ポケモンに対応できる物理受け・特殊受けを意識して組みました。
物理受けにHB特化ゴツメクレセリアクレセリア、特殊受けにHC特化眼鏡ヒスイヌメルゴンヌメルゴン(ヒスイ)を採用しています。
先程キツイと言っていたカイリューディンルーランドロス(霊獣)への打点としてクレセリアには「れいとうビーム」を搭載し、サーフゴーヒードランへの打点としてヌメルゴン(ヒスイ)には眼鏡+「だいもんじ」「マッドショット」を搭載しています。
またヌメルゴン(ヒスイ)は格闘・地面が弱点であることから、ある程度ストライクの受けだしを狙えます。タイプ補完枠としても優秀ですね。
後、最悪炎オーガポンと戦えるようにクレセリアは炎テラスにしています。ここはお好みで変えてもいいかと。
基本この3匹を基本選出にして、ストライクで奇襲して1匹倒し、残り2匹をサイクルで回しながら追い詰めていきます。
残り3枠中2枠は受け要因が苦手なタイプの相手に対して強い受け要因をそれぞれ用意し、最後の1枠にはピンポイントメタを入れるのが最も安定しました。
さいごに
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
長々と書いてしまってすみません。ですがもし、この型のストライクが少しでも面白そうだと思ってくだされば幸いです。
私はこのパーティでマスボ級到達できました。ただ特殊受けとして暁ガチグマガチグマ(アカツキ)を使いたいと考えていたため、今シーズンは到達した時点で一区切りとしています。
現在のパーティ構成になってからはスーパーボール級から勝率8割+ストライクの選出率も約7割程度でマスボ級に到達したので、悪くない結果だと思っています。
この育成論を投稿することで対策が練られる可能性もあるとは思いますが、それ以上に私は私も知らないストライクの可能性を見つけたいと思っています。ですのでコメント・ご指摘等あればぜひよろしくお願いします!
ではまた、別のストライクの育成論で会いましょう!!