はじめに
はじめまして。あぶそばと申します。初投稿です。
至らない点もあると思いますが温かい目で見ていただきたいです。
注意
本育成論では、「努力値」「種族値」「個体値」などの非公式用語、略称を使用します。
各ステータスを「H-A-B-C-D-S」と表記します
ファイヤー原種ファイヤーの概説
- ご存知の通り、初代ポケモンから登場している所謂三鳥の一角です。
- 近年の対戦環境ではあまり日の目を浴びることがなく、前作の剣盾でもリージョンフォームであるファイヤー(ガラル)の台頭、そしてリージョンとの同名問題のために原種は活躍の場を奪われてしまいました。
- そんなファイヤーですが、今作でヌメルゴン(ヒスイ)ヒスイヌメルゴンという、互いの弱点をカバーし合える相性補完に優れた相方を手に入れました。単体性能としてはそこまでですが、強力なヌメルゴンとの相性補完を武器に新環境で戦って行けるのではないでしょうか。
コンセプトと役割
- コンセプトは「ヌメルゴン(ヒスイ)の苦手な相手に受け出す物理受け」です。
- 注意として、相手を火傷状態にすることは確率依存になります。そのため火傷にすることが出来ないと不利に陥ってしまいます。ですが、鬼火と炎の体を合わせることで火傷の抽選率はかなりのものになります。本育成論では火傷引きを前提として考察を進めていきます。
- 等倍の物理技に対しては火傷抜きの素の耐久でも意外と余裕を持って耐えて(ダメ計参照)鬼羽のムーブで処理することができます。が、素引きで受けれるほどの余裕はないので、受け出しは半減以下で相手の技を受けれるときに限定しましょう。火傷状態にさえできれば等倍以下の多くの物理型を処理できます。
- 役割対象である地面タイプのポケモンは、サブウェポンに岩技を持っていることが想定されます。一応テラスタルなしでも下記のダメ計の通り、乱数が絡みますが大体は火傷込みの岩封を耐えることが出来、また先制したときにのみ限りますが、飛行タイプの消える羽休めを使うことで威力を抑えて耐え切ることができます。(但し格闘・地面への耐性が弱まるので注意)ガブリアスやランドロス(霊獣)に先制することは難しいので、こいつらに対面したときはテラスタル切りを推奨します。先制が取れている状況下でも、読み合いに自信がない場合もテラスタルしてしまいましょう。
- テラス抜きではどうしても岩技に弱く、役割遂行にも支障が出てしまう所がファイヤーの弱い点です。しかし例に挙げたガブリアスやランドロス(霊獣)の他にもテラスタルを切ることによって有利を取れる相手が増えるので、テラスタルを切る価値はあると言えます。
役割対象まとめ
1.ヌメルゴン(ヒスイ)が苦手としファイヤーが安定して勝てる相手
イダイナキバ、エルレイド、ディンルー、コノヨザル等
2.役割対象だが不安要素のある相手(一部は羽休めで対処可、またはテラスタルで安定)
ランドロス(霊獣)、ガブリアス、テツノカイナ、キノガッサ、ウェーニバル等
3.役割に関係なく対面で処理できる相手
神速鉢巻カイリュー、ドドゲザン、ミミッキュ等
テラスタルを切れば、マリルリやダイケンキ(ヒスイ)等にも勝てるようになります
同タイプとの比較
- オドリドリ(めらめら)オドリドリ(炎)
鬼火、炎の渦の有無で差別化可能
- リザードンリザードン
鬼火・渦をこちらも使えますが、羽休めを覚えずS以外の種族値で勝り、また特性が攻撃的なリザと防御的なファイヤーで異なる点で差別化可能(7世代での鬼羽のイメージが強いポケモンですが羽休めは没収された模様)
- ファイアローファイアロー
S以外の種族値で勝っているもののアローも鬼羽と渦を扱える上に炎の体も被っており、ファイヤーの覚えない挑発を使えるという強みがあります。ファイヤーには種族値という優位点がありそこで差別化できますが、役割の似た競合相手となります。
持ち物
- ゴツメ 炎の体と相性がいいです。
特性
- 炎の体 推奨はこの特性です。前述の通り火傷の抽選率を上げることができるほか、ラムの実、受け出しのケアなどにも有用です。必要ないという方やTODを狙いたい方はプレッシャーを選択しましょう。
性格・努力値と調整
- 性格 図太い 耐久を確保するため図太い推奨
- 努力値
H236 Sに割いた余り 実数値は奇数になります。
B252 ぶっぱです。
S20 準速60族抜き調整で、S無補正4振りランドロス(霊獣)を抜くこともできます。これには先制で鬼火を巻けるというメリットがあります。
余談ですが、図太いH172B252まで振るとA特化パオジアンの氷柱落としを2耐えできます。先制して羽休めによる耐性変更を利用しやすいよう、Sに厚く振るのもありです。
技構成
- 確定枠
鬼火
羽休め
炎の渦
鬼火or炎の体で火傷にし、渦と羽休めでじわじわ削っていくという動きがしたいのでこの3つの技は確定とします。(*先述しましたが羽休め使用ターンは飛行タイプが消えて格闘技が等倍に、特に地面技が抜群で入ってしまう点があります。ですが使い方を誤らなければ問題なくなり、最悪攻撃種族値145であるA特化ランドロス(霊獣)までの地震を火傷込みではあるものの確定で二発耐えることができるので許容範囲内とします)
- 選択肢
エアスラッシュ 守る 身代わり等
鬼火と渦の定数ダメ稼ぎの守るや身代わりか、格闘への打点やワンチャン怯みを狙えるエアスラの選択です。無振りですが、C125あるのでそこそこ威力にも期待できます。
テラスタル
- 草 これが推奨です。地面の耐性を残しつつ、苦手な水と電気への耐性を獲得できます。4倍→等倍の威力となるので岩技にも強くなり、胞子を無効化できるというメリットがあります。(相方であるヌメルゴン(ヒスイ)の特性が草食なら旨味は薄いが)
- 炎or飛行 元のタイプベースです。特に飛行は岩弱点こそ残るものの役割対象である地面・格闘技をテラス後も半減以下にできるというメリットがあります。また飛行テラスタルは、羽休めをしても飛行タイプが消えないという仕様があります。
- 地面 岩を半減し、電気を無効にできます。 水技に弱いのが痛手
立ち回り例
(ヌメルゴン(ヒスイ)と格闘or地面タイプの対面を前提とする)
- 格闘・地面技を読んでファイヤーに交代
- 鬼火か炎の体で相手を火傷状態に
- (被ダメが多ければ羽休めをした後)炎の渦で相手を拘束
- 羽休めや4つ目の選択技を駆使して相手を削り、倒す
当然、渦で拘束する前に交代されることが考えられます。出てきた相手がテラスタルを切って勝てそうな相手なら居座り、勝てなさそうな相手ならヌメルゴン(ヒスイ)に引いてサイクルを回しましょう。
羽休め
再三言いますが、耐性が変わる羽休めの扱いには気をつけましょう。不用意に使えばファイヤーの命を縮めてしまいます。ですが相手の行動を読んで扱うことができれば、逆にファイヤーの可能性を広げることができます。
与ダメージ計算
- 炎の渦(+毎ターン8分の1スリップダメージ)
HAハッサム →67.8~81.4%
無振りキノガッサ→53.4~63.8%
HBチオンジェン→19.7~25.0%
無振りパオジアン→43.9~54.2%
無振りランドロス(霊獣)→18.2~22.0%
- エアスラッシュ
HBチオンジェン→41.7~50.0%
HAチョッキハリテヤマ→40.7~48.7%
HD特化モロバレル39.0~47.1%
被ダメージ計算
- 特殊 特殊受けする予定はないので数控えめです
臆病CSハバタクカミシャドボ→41.6~49.3%
C特化イーユイ悪の波動→60.6~71.3%
- 物理 ()内に火傷時の被ダメを記載
最速ASコノヨザル憤怒の拳 威力100(最低一回は渦を撃つ必要があるため)→31.3~37.5%(15.4~18.5%)
ビルド+1の場合 →46.7~55.4%(23.0~27.7%)
A特化エルレイドサイコカッター →38.5~45.0%(19.0~22.5%)
A特化ランドロス(霊獣)→岩封65.7~78.0%(32.9~39.0%)
A特化ガブリアス岩封→59.5~71.8%(29.8~35.9%)
逆鱗の場合→44.7~52.9%(22.0~26.2%)
A特化キノガッサ岩封→90.3~106.7%(45.2~53.4%)
A特化パオジアン氷柱→40.0~47.7%(20.0~23.5%)
A特化テツノカイナ雷パン→59.5~70.8%(29.8~35.4%)
A特化オオニューラフェイタルクロー→29.8~35.9%(14.9~18.0%)
特化ノーマルテラス鉢巻カイリュー神速→46.2~54.4%(23.0~27.2%)
特化命の珠A+2ミミッキュシャドクロ→52.9~62.6%(26.2~31.3%)
- テラス(草)時
A特化ガブリアス岩封→14.9~18.0%(7.2~8.7%)
A特化ランドロス(霊獣)岩封→16.5~19.5%(8.2~9.7%)
A特化キノガッサ岩封→22.5~26.7%(11.2~13.4%)
A特化バサギリ岩石アックス→25.2~29.8%(12.4~14.9%)
A特化ダイケンキ(ヒスイ)秘剣・千重波→32.4~38.5(15.9~19.0%)
苦手なポケモン
特にガチグマとセグレイブは火傷が却って餌になってしまうので注意が必要です
- 特殊型に対してはヌメルゴン(ヒスイ)で受けましょう
さいごに
僕は皆様に耐久型ファイヤーの強みを知っていただきたく、本育成論を投稿しました。新環境での活躍が期待されるヒスイヌメルゴンの相方として、ファイヤーを検討してみてはいかがでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今後また育成論を投稿することがあれば、より読みやすい育成論になるよう善処します。