前書き
初めまして、廃皆丼と申す者です。当育成論が初投稿となります。
突然ですが、皆さんは対戦でアップリューを見たことがありますか?私は剣盾から対戦を始めてからずっと彼を相棒にしてきた者ですが、SVになってからは自分以外にアップリューを対戦に連れてきている人と戦ったことがありません。
それでも嬉しいことにこのサイトにはアップリューの育成論が載せられておりました。そこで、僭越ながらアップリュー使いを環境に増やすべく、アップリュー歴3年以上である私の考えた現環境で精一杯頑張っている相棒アップリューを紹介しようと思います。
ご了承下さい
当育成論では
- HABCDSの各ステータスの略称を使用しています
- ダメージ計算はポケソル様の、 「ダメージ計算SV byポケソル」https://sv.pokesol.com/calc を使用しています
- 先に言っておきますが、アップリューで無双することは不可能です。当育成論はアップリューで無双することではなく、アップリューを「出来るだけ選出させ、その上で活躍させること」を目標にしております。(どうか彼に無理をさせて責めないで……)
以上の点をご了承下さい。
みんなの採用データとの比較
まずはアップリューアップリューのことを知らないという人のために。
彼のことを簡単に説明すると、
剣盾で対の存在であるタルップルタルップルと初登場を果たす
種族値:H70 A110 B80 C95 D60 S70……とぱっとしない(というか弱い)
特性:じゅくせい くいしんぼう (はりきり)
→種族値上最初の2つは死に特性となります
専用技:Gのちから→威力80命中100 100%相手のB↓
コレは意外と強いです。(もはや本体)
……と、こんな感じです。
コンセプトと役割
そんなわけで使用率が低い彼ですが、少なからず育成論はポケ徹様には存在します。
それらの型としては大きく
1:きあいのタスキフルアタ型
2:竜の舞型
3:じゅくせい鉄壁耐久型
の3つです。
その中の全てを使用した私の個人的な意見としては
1:確かにGのちからで防御を下げてからのふいうちへつなげるコンボは強力でしたが、
ヘイラッシャヘイラッシャなど相手がせっかく有利なポケモンを選出してくれたときに火力が微妙に足りず、アップリューが倒れた後にヘイラッシャが攻撃を一発耐えてあくび……としっかり仕事をされてしまう という状況に陥りがちなところがもったいないと感じました。また、驚くことに意外とふいうちが読まれ(意図した訳ではないかもしれませんが)交換や身代わりをされることが非常に多く、Gのちからを連打したときが一番活躍してる感じがしました。さらに、ウォッシュロトムウォッシュロトムやチオンジェンチオンジェン、ディンルーディンルー……などタスキの必要無い相手が意外と多く、現環境では他のポケモンにきあいのタスキを持たせたほうが強いですね。
2:現環境ではブーストエナジーによって出たときに素早さが1.5倍になるチート共ハバタクカミテツノツツミトドロクツキのせいで竜舞しても素早さが足りず、アップリューのためにわざわざ起点作りを行うことと活躍の可能性が釣り合っていないと感じました。
3:そもそもタルップルが種族値から完全に上位互換です。
持ち物
そこで、こだわりハチマキです!
これによって、微妙に足りなかった火力を補うことができます。
特性
はりきり以外あり得ませんね。
愛が有れば、そして個人の感想ですが「ニュートンダンス」聞いている時はGのちからは外れません。
性格・努力値と調整
・性格
意地っ張り:火力は高いほうが愛着が湧きます
……というのは建前で、こだわりハチマキやはりきりの補正が乗るので攻撃を高くしたほうがお得だからです。
・努力値
A252:火力は高いほうが(略
B108:意地っ張りA252カイリューカイリューの+1、ノーマルテラスタルしんそく耐え調整。また、チオンジェンチオンジェンなどのイカサマに対してのお守り程度に。
S:余り
後述の立ち回り上、あまり関係ないです。
技構成
★確定枠
Gのちから
専用技であり、アイデンティティ。
こだわりハチマキとはりきりを並用すれば、チオンジェンチオンジェンやラウドボーンラウドボーンなど半減程度ならば後投げでは受けられません。但し、HBのディンルーディンルーにはどうしても一発耐えられてしまいます。(初手のディンルーって誰でワンパン出来るんだ)
地味に非接触技です。
とんぼがえり
こちらも確定枠。こだわりハチマキをもたせる関係上、離脱手段があったほうが裏のクッション枠に繋ぎやすいです。(彼にはクッション必須です)
ふいうち
彼の唯一持つ先制技のため確定。
彼のふいうちはホントに火力があります。
テラスタルを切れば、初手から出せるふいうちの火力(ドドゲザンドドゲザンの総大将とアラブルタケアラブルタケのこだわりハチマキ+古代活性を除く)としてはハチマキあくテラスタルパオジアンパオジアンに継ぐパルデア2位を誇ります。
以下選択
タネマシンガン
彼はマイナーなために択を回避するためによく身代わりを撃たれます。また、超火力を試そうとして一番鬱陶しいきあいのタスキなどを貫通するための技です。基本的にはこの技を採用してください。
げきりん
火力としては最高峰ですが交代とテラスタルを封じられ、様々なフェアリーテラスタルにボコられてしまいます。
つばめがえし
ほとんど対チヲハウハネチヲハウハネ専用。非推奨。
テラスタル
ふいうちのリーチ(確定一発におさめられる範囲)を伸ばすためあくテラスタル推奨です。
Gのちからの火力をどうしても高めたい人はくさテラスタルも考えられます。
トリセツ(立ち回り例)
彼が現環境で相手に負荷をかけられる道は、
・彼より素早さの低いポケモン(主に耐久ポケモン)に対して上から超火力を押し付ける→いわゆる「弱い者いじめ」
・自分より相手が素早い場合は、ふいうち圏内であれば不意打ちで倒し、無理そうならば交代
……という外道のみ。
という訳で、ここでは環境トップをピックアップリューして立ち回り例を、自分の経験からできる限り丁寧に説明します。
★有利対面
・耐久ポケモン
1:(無理やり初手に合わせずに後投げからでも十分有利です)
ディンルーディンルー&ヘイラッシャヘイラッシャ、キョジオーンキョジオーン
Gのちからぶっ放しましょう。
キョジオーンに関してはゴーストテラスタル+鉄壁を覚えていてもGのちからのBダウンのおかげでゴリ押すことができます。
2:(対面なら勝てます)
ドヒドイデドヒドイデ など
Gのちからぶっ放しましょう
等倍でGのちからが通る鈍足ポケモンはほとんどここです
3:(相手から後投げしてきたのであれば勝てます)
チオンジェンチオンジェン&ラウドボーンラウドボーン、クレベースクレベース
Gのちからぶっ放しましょう。もしくはとんぼがえりです。
詳しいダメ計は後述。
4:(対面でも後投げでも見た瞬間撤退しましょう)
アーマーガァアーマーガア
基本的に素引きです。
流石に四分の一はゴリ押せませんでした。
逆に言えばアーマーガァ以外は受け切られたことはほとんどないです。
・アタッカー(運用が多い)ポケモン
1:居ません。悲しいことに。
2:ウォッシュロトムウォッシュロトム&マリルリマリルリ、イルカマンイルカマン(ナイーブ)、ハバタクカミハバタクカミ、テツノドクガテツノドクガ
ウォッシュロトム&イルカマンには基本的にGのちから、裏に 4 のポケモンがいるときはとんぼがえりです。
ハバタクカミやテツノドクガに対しては不意打ちで倒しましょう。なお、ブーストエナジーを発動したハバタクカミには身代わりに注意してタネマシンガンかふいうち、テツノドクガはテラスタルふいうちでワンパンできます。
3:サーフゴーサーフゴー&ヒートロトムヒートロトム、ガブリアスガブリアス
Gのちからが安定します
サーフゴー、ヒートロトムにGのちからが半分以下のダメージの場合、S無振りかCに努力値をあまり裂けてないので基本的にGのちから連打です。Bダウンのおかげでほとんど倒せます。
ガブリアスは耐久無振りの場合Gのちからで乱数なので倒せるかも……といった感じです。倒せなければ引きましょう。
4:カイリューカイリュー&ミミッキュミミッキュ、ハッサムハッサム、パオジアンパオジアン、イーユイイーユイ、テツノツツミテツノツツミ
速攻撤退しましょう。しかし、カイリューにはげきりん打たれない限り2ターンは安定して行動できるので、タネマシンガンを撃てばゴリ押せる可能性ありです。またテツノツツミはブーストエナジーを発動した場合身代わりをしてくる可能性が高いのでその時はタネマシンガンを撃つ覚悟もしておいてください。
与ダメージ計算
★Gのちから
ディンルーディンルー
HD:(92.3〜113%)乱数1発 : 75%
HB:(71.0 ~ 84.8%) 確定2発
ヘイラッシャヘイラッシャ
HD: (105.1 ~ 123.8%) 確定1発
HB: (77.1 ~ 91.1%) 確定2発
キョジオーンキョジオーン(HDわんぱく)
(105.4 ~ 125.7%) 確定1発
キョジオーン(HDわんぱく、ゴーストテラスタル)
1発目: (52.7 ~ 62.4%) 確定2発
→キョジオーンてっぺき(GのちからでBダウンしているのでこの時Bは+1)
2発目 :(35.3 ~ 42.1%)
→キョジオーン自己再生(この時GのちからでBダウンによりBはプラマイゼロ)
この時点でのキョジオーンのHPは、
100-52.3-35.3+50=62.4%
3発目:1発目と同じために省略
と、Gのちからを当て続ければテラスタルを切ったてっぺきキョジオーンでも確実に削ることができます。
チオンジェンチオンジェン(HBわんぱく)
1発目: (21.4 ~ 25.0%)
2発目(B1段階ダウン): (31.8 ~ 37.5%)
3発目(B2段階ダウン): (42.2 ~ 50.0%)
合計: (95.4 ~ 112.5%) 瀕死率 : 90.45%
ラウドボーンラウドボーン(HBずぶとい)
1発目: (25.5 ~ 30.4%)
2発目: (38.4 ~ 45.5%)
3発目:(51.2 ~ 60.7%)
合計:(115.2 ~ 136.5%)
クレベースクレベース(HBわんぱく)
1発目: (34.7 ~ 41.6%)
2発目: (52.0 ~ 61.4%)
合計:(86.7 ~ 103.0%) 瀕死率 : 8.2%
このように、大抵のポケモンは半減だろうが数値が化け物だろうが3発で倒すことができます。ただの確定3発ではなく、相手のBが下がり続けるため回復も確実に追いつきません。
サーフゴーサーフゴー
CS:(48.2 ~ 56.8%) 乱数2発 : 88.67%
HBずぶとい
1発目:(28.9 ~ 34.0%)
2発目:(43.3 ~ 51.1%)
合計:(72.2 ~ 85.1%)
ヒートロトムヒートロトム(HBずぶとい)
1発目:(32.5 ~ 38.9%)
2発目:(49.7 ~ 58.6%)
合計:(82.2 ~ 97.5%)
★ふいうち
ハバタクカミハバタクカミ(CS)
通常:(108.5 ~ 127.7%) 確定1発
テツノツツミテツノツツミ(CS)
通常: (60.4 ~ 71.0%) 確定2発
テラスタル:(90.1 ~ 106.2%) 乱数1発 : 37.5%
テツノドクガテツノドクガ(CS)
通常:(85.2 ~ 100.7%) 乱数1発 : 6.25%
テラスタル:(127.8 ~ 151.0%) 確定1発
★タネマシンガン
ハバタクカミハバタクカミ
2発の場合
CS:(117.0 ~ 138.5%) 確定1発
3発の場合
Bぶっぱ: (124.7 ~ 147.7%) 確定1発
この技を撃つときは相手は身代わりを張っているので、耐久に努力値を振っている場合は3発当てる必要があります。
被ダメージ計算
ディンルーディンルー(A4振り)
・地震:(22.7 ~ 26.9%) 乱数4発 : 19%
・しっぺがえし:(45.6 ~ 53.8%) 乱数2発 : 34.37%
マリルリマリルリ(意地っ張りA252)
・アクアブレイク
(ちからもち):(15.9 ~ 19.4%) 乱数6発 : 99.32%
(そうしょく): (8.2 ~ 9.7%) 乱数11発 : 0.14%
・じゃれつく
(ちからもち): (138.0 ~ 162.8%) 確定1発
(そうしょく): (70.4 ~ 82.8%) 確定2発
サーフゴーサーフゴー
・シャドーボール
C252:(72.5 ~ 85.6%) 確定2発
C4 :(60.0 ~ 71.1%) 確定2発
・ゴールドラッシュ
C252:(108.3 ~ 128.3%) 確定1発
C4: (89.7 ~ 106.3%) 乱数1発 : 37.5%
苦手なポケモン
カイリューカイリュー
アーマーガアアーマーガア
イーユイイーユイ
パオジアンパオジアン
特にこの4体にはほぼ勝てませんでした。
相性の良い味方・構築例
★クッション枠が必須
自分のお勧めは ハッサムハッサム@ゴツゴツメット です。
ガッツリ耐久に努力値を振ることでパオジアンなどの物理アタッカーに安定して後投げができ、ゴツメダメージを入れながらとんぼがえりで対面操作をします。また、こいつは耐久ポケモンを非常に呼びやすいので受け出された耐久ポケモンにとんぼがえりからアップリューを降臨させる動きがとても強かったです。
その他にはスイーパーとして優秀なテツノツツミやハバタクカミとも相性が良いと思います。
<後書き>
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。当育成論を読んで少しでも相棒アップリューに興味を持っていただけたならば、是非このアップリューと共に対戦へ赴いて頂きたいです。
- 編集履歴
4月23日:誤字を訂正いたしました