はじめに
初投稿で至らない点が多々あるかと思いますが、ご覧いただけると幸いです。
- 本論ではHP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをそれぞれH、A、B、C、D、Sの略称で記載します。
- 個体値は特記がない限り、すべて31を想定しています。
- 努力値252振りと性格による能力上昇を"特化"と表記し、性格による能力上昇なしで努力値も振っていない状態(防御側はHにも努力値を振っていない状態)を"無振り"と表記しています。
採用理由と役割
特性「かそく」と技「バトンタッチ」のみでも十分に有用ですが、悪・ゴーストタイプが多い環境とそれに対した悪タイプ技や「とんぼがえり」が弱点となってしまうエスパータイプを有効活用できないかと考え、「じゃくてんほけん」を発動から「バトンタッチ」により後続の火力を上げることを考えました。
持ち物
じゃくてんほけん
コンセプトとして確定となります。エスパータイプに対して虫、悪、ゴーストタイプが弱点となり、「はたきおとす」をされた場合にもダメージ上昇は受けますが、アイテムが無駄にならずに済みます。
特性
かそく
1ターン目にSを上げることを前提としているため必須となります。
性格・努力値と調整
- 性格
おくびょう(S↑A↓)
性格こみでS調整しており、「イカサマ」の威力を下げたいためほぼ確定です。
- 努力値
H148、B252、S108
Sは1段階上昇で「こだわりスカーフ」持ちS特化各種ロトムヒートロトムウォッシュロトムを抜けるように108振っています。
主に物理で弱点技を受けることを想定しているためBに最大まで努力値を振り、残りをHに振っています。種族値はBとDで変わらないため、特殊で受けたい方はBの努力値をDに振ってください。
技構成
ルミナコリジョン
相手の特防を2段階下げながら攻撃できる専用技となります。等倍以上であれば「じゃくてんほけん」の発動に関わらずクエスパトラクエスパトラで押し切ることも可能で非常に価値が高いです。
まもる
「まもる」ことで安定して「かそく」によるS上昇ができます。「トリックルーム」や天候変化のターン稼ぎにも有効です。
リフレクター
もともとの耐久が高くないため、物理技を半減して安定して弱点技を受けるために必要となります。「バトンタッチ」後の後続へのダメージも軽減してくれます。
バトンタッチ
コンセプト上、確定となります。「かそく」と「じゃくてんほけん」による能力上昇を後続に引き継ぎます。
- 選択技
アシストパワー
「ルミナコリジョン」との選択となります。1撃の威力を高めたい場合は採用してもよいです。「かそく」2回と「じゃくてんほけん」の発動でH252振りの各種ロトムヒートロトムウォッシュロトムやラウドボーンラウドボーンを70%程度の乱数1発で倒せます。「じゃくてんほけん」が発動すれば「アシストパワー」の方が優勢ですが、発動しない場合や発動済での2回目の登場の際には「ルミナコリジョン」の方が優勢となります。
マジカルシャイン
「ルミナコリジョン」との選択となります。悪タイプに強く出たい場合は採用してもよいですが、悪タイプ以外に対しては「ルミナコリジョン」が優勢かと思います。なお、「じゃくてんほけん」の発動またはフェアリーテラスタルを切らないと無振りサザンドラサザンドラが確定2発となります。
こらえる
「まもる」との選択となります。残りHPが少ない場合は「こらえる」が有用となりますが、先発要員であれば相手の出方を伺えるため「まもる」の方が安定します。
ひかりのかべ or めいそう
特殊技を受けたい場合に「リフレクター」を変えます。「ひかりのかべ」と「めいそう」は好みで選択ください。
フェザーダンス
「リフレクター」との選択となります。使用1回では「リフレクター」と効果は変わりませんが、相手の特性「まけんき」を発動しない「リフレクター」の方が優勢です。「フェザーダンス」の利点としては、相手の「かわらわり」や特性「すりぬけ」に対しても有効である点と、重ねがけできるため相手のポケモンが最後の1体となった場合は有用です。
テラスタル
ノーマル
基本的にクエスパトラクエスパトラでテラスタルを切ることを想定していませんが、ゴーストタイプをかわせるノーマルタイプが良いです。クエスパトラクエスパトラで押し切りたい方はエスパーやフェアリータイプも候補になります。
立ち回り例
1ターン目は「まもる」が安定です。相手の出方を伺えるうえ、安定してSを上昇できます。
2ターン目は「リフレクター」を張ります。先制技や「こだわりスカーフ」に注意が必要ですが、基本的にこちらが先に動けます。物理技であればダメージ半減で相手の技を受け、弱点であれば「じゃくてんほけん」が発動します。1ターン目の様子から、相手の特殊技でこちらが倒されてしまいそうな場合や「トリック」・「きのこのほうし」を打たれそうな場合は、この段階で「バトンタッチ」します。
3ターン目は「バトンタッチ」をします。「じゃくてんほけん」が発動していれば、A・C・Sそれぞれ2段階上昇を次のポケモンに引き継ぎます。クエスパトラクエスパトラで押し切れる場合はそのまま戦っても良いですが、耐久に余裕があるわけではないため1撃で倒せないと反対にやられてしまう可能性もあります。
与ダメージ計算
攻撃技は「ルミナコリジョン」を想定し、相手のD減少を考慮しています。
また、「じゃくてんほけん」発動によるCの2段階上昇を”発動時”と表記しています。
通常時:確定3発
発動時:確定2発
H252 キノガッサキノガッサ
通常時:確定2発
発動時:確定1発
H252 コノヨザルコノヨザル
通常時:確定2発
発動時:乱数1発(50%)
H252ヌメルゴンヌメルゴン
通常時:確定3発
発動時:乱数2発(94%)
H252ヘイラッシャ、ラウドボーンヘイラッシャラウドボーン(特性「てんねん」)
確定3発
被ダメージ計算
基本的にリフレクターによる威力半減で攻撃を受けることを想定していますが、先制技や「こだわりスカーフ」により2ターン目に先に行動された場合を想定し、技名の後ろに「リフレクター」の有無を記載しています。
ミミッキュ(A特化) ミミッキュ「いのちのたま」
「つるぎのまい」→「かげうち」(リフレクター無):乱数1発(25%)
マスカーニャ(A特化) マスカーニャ 悪テラスタル
「はたきおとす」(リフレクター無):乱数1発(50%)
ドドゲザン(A特化) ドドゲザン「こだわりハチマキ」 + 悪テラスタル
「ドゲザン」(リフレクター有):乱数1発(56%)
ラウドボーン(無振り) ラウドボーン
「シャドーボール」:確定2発
苦手なポケモン
サーフゴーサーフゴー
無振りでも「シャドーボール」により乱数50%で倒されてしまううえ、テラスタルでかわせたとしても、「ルミナコリジョン」を半減で受けられてしまいます。
ウルガモスウルガモス
無振りでも「むしのさざめき」で確定1発となります。また、「まもる」に「ちょうのまい」を合わせられるとかなりきつくなります。
ジバコイルジバコイル
ジバコイルに限らず等倍の特殊技で攻められると「じゃくてんほけん」を起動できず、うまく機能できません。中でもジバコイルはエスパータイプを半減で受けるため苦手となります。
モロバレルモロバレル
エスパータイプが弱点ですが、「じゃくてんほけん」を発動できていたとしてもH252D148で確定2発となり1ターンは動かれてしまいます。眠らされると「バトンタッチ」できず、「クリアスモッグ」で能力上昇を消されてしまいます。
サザンドラサザンドラ
「ルミナコリジョン」の採用では攻撃手段がなく、ノーマルテラスタルを使っても、C特化「こだわりメガネ」持ちの「あくのはどう」では乱数1発(25%)で倒されてしまいます。対面する機会が多く、フェアリーテラスタル「マジカルシャイン」の採用も有力な候補と感じています。
相性の良い味方・構築例
相手より先に「バトンタッチ」する関係上、1発は相手の攻撃を受ける必要があるため耐久がある方がよく、クエスパトラクエスパトラに対して打たれやすい悪・ゴースト・虫タイプを半減できるとなお良いです。「リフレクター」を張るため特殊受けのポケモンと相性がよく、クエスパトラクエスパトラに対してこだわり系アイテムの「トリック」をしてきた相手の変化技を封じることができる「とつげきチョッキ」持ちと相性がよいです。
また、加速を最大限に活かすためS4振りの2段階上昇でS特化ガブリアスと同速となる種族値65以上が好ましいです。
バンギラスバンギラス
Sがやや足りませんが、S4振りの2段階上昇でS特化サザンドラとならびます。
虫タイプは効果抜群ですが、悪・ゴースト技を半減で受けることができ、砂嵐によるD上昇も相性が良いです。
ヌメルゴンヌメルゴン
S種族値が80あるうえDがかなり高いため、苦手な特殊型に強く出ることができます。技範囲も広く、両刀型も可能なため「じゃくてんほけん」のA・C上昇を有効活用しやすいです。
カイリューカイリュー
特性「マルチスケイル」によって初撃を半減できるため、安定して交代することができます。S種族値も80あるうえ「しんそく」も持っているため「トリックルーム」内でも有利に戦えます。
コノヨザルコノヨザル
ゴーストタイプが効果抜群ですがS種族値が90あり、特性「やるき」により「きのこのほうし」を無効化できます。また、初撃や「リフレクター」を活かして多く相手の攻撃を受けることで「ふんどのこぶし」の威力も上げることができます。
アーマーガアアーマーガア
優秀なタイプで耐久もあり、S種族値も67と丁度いいです。はがねタイプと特性「ミラーアーマー」により「クリアスモッグ」や能力減少技を受けず、「つけあがる」を覚えるため相性がよいです。
最後に
読みづらい点など多々あったかと思いますが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
先発でマスカーニャマスカーニャやドラパルトドラパルトと対面する場合が多々あり、想像より「じゃくてんほけん」を発動する機会が多く使っていて楽しかったため、今回育成論を書かせていただきました。少しでも参考にしていただければ幸いです。