ポケモンパーティ構築(シングル)

【S8シングル 最終848位】ギャグから始まるギミックリレー 〜ヤドキング・テツノツツミ・ガチグマ〜

2023/08/01 20:43 / 更新:2023/08/02 18:36

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投稿者:奈良漬(@nara_zuke5455)

ポケモンSV / シングル / シーズン8 / 最終848位

レンタルチーム有

奈良漬と申します。
ポケモンSVにおけるシングルバトルにてシーズン8で3桁の順位に乗せることができましたので、構築の紹介をいたします。
記事の中でお気づきの点がありましたらご意見・ご指摘いただけますと幸いです。

構築経緯

まず、本シリーズで解禁されたポケモンの中から数値受けを許さないガチグマガチグマに魅力を感じ、ガチグマガチグマを通すためのギミックの検討から構築を始めました。
ガチグマガチグマは高めの耐久と最高峰の火力と引き換えに以下の2点の大きな弱点があります。
 #素早さが遅く、相手のアタッカーの攻撃を2発受けるとおおよそ落とされること。
 #登場から最大火力の発揮までに1ターンのラグがあること。
1点目の弱点はトリックルームで補うことができますが、トリックルームと2点目の弱点の相性が悪く、立ち回りや構築での工夫が求められます。

例えばクレセリアクレセリアのトリックルーム+三日月の舞とガチグマガチグマの組み合わせを考えるとします。
この場合、クレセリアのトリックルームから火炎玉の発動までに3ターンかかり、クレセリアの消費と引き換えに2ターンしかガチグマガチグマを強い状態で場に残すことができません。
また、トリックルームから無理やりガチグマガチグマを後出しをするとカイリューカイリューの神速等の先制技で縛られやすくなり、やはり安定した活躍を期待することは難しくなります。
この問題の自分なりの回答として、本構築においてはトリックルームと壁を同時に採用することで2点の弱点を補い、安定したガチグマガチグマの活躍を目指す構築としました。

壁とトリックルームを両立するにあたっては効率よくギミックをつなぐことが重要な要素となります。
本構築では実用的なラインでギミックを成立させるため、テツノツツミテツノツツミヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)の天候を交えた組み合わせを基本選出として採用しました。
続いてガチグマを通すことが難しいアーマーガアアーマーガアミミズズミミズズに強く、壁との相性がいいコノヨザルコノヨザルを裏のエースとして採用。
ここまでのポケモンで重いイーユイイーユイに対しての牽制としてマリルリマリルリを採用し、最後に採用率の高いポケモンにほんのりと強く地面の一貫を切れるサザンドラサザンドラを採用しています。

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使用ポケモン

構築のエースとして採用しました。
鬼火で止まらない物理アタッカーでありながら数値受けが成立しない強力な物理アタッカーです。
トリックルーム下においては環境のほぼすべてのポケモンに有利対面となりうるポテンシャルの高さから、このポケモンのためだけにギミックを採用する価値があります。
一方で、このポケモンを強く使う上での制約はやはり重く、トリックルームのターン内に勝ちきることが重要なポケモンでもあります。
また、メインウエポンのノーマル技と地面技がどちらもメジャーなタイプに無効にされるため、例えばカイリューカイリュー+サーフゴーサーフゴーのような並びで簡単に一貫を切られることから技選択が難しいポケモンでもありました。
そのため、ガチグマは先発よりも相手にテラスを切らせた後の詰めの適性が高いです。

技構成は空元気・地震・剣の舞までは確定として、残りの1枠が選択になると思います。
本構築におけるガチグマガチグマのサブウエポンとしてはカイリューカイリュー+サーフゴーサーフゴーの並びを意識して電気のテラバーストを採用しています。
カイリューカイリューの飛行テラバーストやサーフゴーサーフゴーのゴールドラッシュをケアしながら安全に剣の舞を積むことができ、また電気技は本環境において意外に一貫しやすいことから使用感は良好でした。
他のサブウエポンでは火力不足から択になりがちな場面においても、テラバーストであれば火力不足に悩みにくくお薦めです。(物理防御特化のサーフゴーに対して電気テラバーストが中乱数2発)
選出率は3位。

調整
H:16n-1
A:特化
D:余り

個人的にこのシーズンで追加されるポケモンの中で最も注目していたポケモンです。
しかし、環境にあまりにも天敵(ハバタクカミハバタクカミパオジアンパオジアンサーフゴーサーフゴーなどなど)が多く、受けとして採用するにはかなりの向かい風だったと思います。

本構築では搦手となる技の豊富さと1回は攻撃を受けることができる耐久を活かして、展開役兼クッションとしての採用をしています。
採用技は構築のコンセプトとなるトリックルームと寒いギャグは確定で、カイリューカイリューディンルーディンルーに打ちたい毒毒を採用。
最後の一枠には不気味な呪文を採用しています。

この不気味な呪文がユニークでありながら非常に悩ましい技で、音技であることから身代わりを貫通効果を持っており、また相手の最後に使った技のPPを3減らす追加効果を持っています(隠密マントで無効にされる)。
そのため、トリックルームや壁の弱点である身代わりや回復技の連打によるターン稼ぎにわずかながら耐性をつけることができ、この技のお陰で勝てた試合も確かに何戦かありました。
一方で目の前の身代わりを壊す手段を持たないことから、不意の高耐久ポケモンの身代わりで思わぬ負け筋につながることもあったため、サイコキネシスとは好みによって相談なのかなと思います。

雪の展開要員としてテツノツツミテツノツツミと組み合わせるに当たっては特性で雪を降らせることができるユキノオーユキノオーと組み合わせることが有名ですが、構築の匿名性の高さやテツノツツミに使える雪ターンの長さを考えると個人的にはトリックルームの有無を問わずヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)の採用を推したいです。
構築の要であり選出しないと勝ち筋がないことから、選出率は1位。

調整(耐久ライン)
H:3n(再生力意識)
HB:意地っ張りランドロス(化身)ランドロス(化身)の地震耐え
  意地っ張りパオジアンパオジアンのかみくだく耐え
  陽気水ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)の水流連打2耐え
HD:臆病ハバタクカミハバタクカミのシャドーボール耐え
  臆病眼鏡ハバタクカミハバタクカミのシャドーボール中乱数1発(68.75%)
S:最遅

持ち物を考慮しなければ環境最速のアタッカーであり,本構築では壁要員を兼ねての採用です。
テツノツツミテツノツツミ自体はエナジーブースト型と眼鏡型で環境に存在する型と技構成はほぼ定まっていることから、壁型は考慮されていないといいなと思いながら使っていました。
このポケモンはハイドロポンプ+フリーズドライで攻撃面の技範囲は事足りていることから補助技の適性が高く、オーロラベールを組み込んでも攻撃面の性能が落ちないことが偉いです。

環境で数少ない雪との相性が非常に良いポケモンです。
雪の恩恵として、攻撃面では命中不安のハイドロポンプと火力不足のフリーズドライの隙を埋める吹雪がシンプルに強い技であるため、技構成としても丁度良く4枠目に入ります。
防御面においては雪の防御UP効果と壁の相乗効果により、特に物理方面での硬さがとんでもないことになります。
一例を挙げると陽気パオジアンパオジアンの聖剣2回と不意打ちを余裕を持って耐えることから、対面から壁を張った上で処理することが可能になります。

また、自身に火力があり壁の展開役とアタッカーを兼業できるため、交代や退場による壁ターンのロスが発生しないことも壁要員としては唯一無二で強い要素だと考えます。。
天候要員を用意してまでテツノツツミテツノツツミで壁を張るかは構築や環境との相談だとは思いますが、壁構築の選択肢には十分入れて良い性能だと思いました。
ヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)と共に殆どの試合で選出し、選出率は2位。

一般的に壁コノヨと呼ばれているあいつです。
本環境からはウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)という壁構築の天敵が現れましたが、それでもシンプルに壁と相性の良く、性能の高いポケモンだと感じました。

このポケモンを使うに当たっては、相手から攻撃されずに火力を出せない状態のまま壁ターンを切らされることがわかりやすい負け筋になります。
そのため、相手の攻撃に合わせて無理やり後出しして憤怒のスタックを貯めることが地味ですが重要なポケモンだと思います。
シーズン8では環境の中期からほとんどの構築にハバタクカミハバタクカミが組み込まれていてテラスタルを強要されることから、昔のように壁下で雑に投げて強いという時代は終わっていることを感じました。
一方でガチグマガチグマ対策のポケモンは特殊なポケモン(アーマーガアアーマーガアミミズズミミズズフワライドフワライドなど)が多く、それらポケモンやカイリューカイリューサーフゴーサーフゴーに対して有利であることから、相手を選んで投げれば必ず活躍するポケモンでした。
選出率は4位。

  • 調整

H:16n+1
B:余り
S:最速70族抜き

ここまでイーユイイーユイがどうしても重く、選出を抑制する効果の期待を込めての採用しました。
壁+トリックルームとの相性が悪くなく、第3のエースとなることも期待をしていました。

しかし、カイリューカイリューウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)がどの構築にもいて腹太鼓+アクアジェットの通りが悪いこと、不意の水テラスが多くて見えない負けのリスクが大きいことから信用できずにほとんど出してあげることができませんでした。
また、わかりやすくイーユイイーユイの牽制になるかと思っていたのですが、大体は選出されていたので効果としても疑問でした。
最後までイーユイイーユイが構築の課題となっていたので、もし参考にしてくださる方がいらっしゃればここらへんが改善点になると思います。
選出率5位。

  • 調整

H:4n
A:ぶっぱ
S:余り

イーユイイーユイの抑制になることと地面の一貫を切れることの条件を満たしつつ壁の相性や対受け構築の性能が高いポケモンを探していたらこうなりました。
浮遊+鋼テラスが今の環境で強く、カイリューカイリュー{へイラッシャ}ハバタクカミハバタクカミドオードオークレセリアクレセリアランドロス(化身)ランドロス(化身)等々机上論では多くのポケモンを積みの起点にしながら倒すことができるのではないかと思いました。
しかし、スタンダードな構築が相手だとガチグマガチグマコノヨザルコノヨザルを選出すれば良く、受け構築にはほとんど当たらなかったため、選出する機会が自然と来なかったです。
単体の要素としては強いものがあるとは思いますが、本構築ではほぼ見せポケでした。
選出率6位。

  • 調整

H:16n-1
A:余り
S:+1で最速テツノツツミテツノツツミ抜き

戦術と解説

戦術としてはシンプルで大凡以下の手順で対戦を進めることを目標に技を選択します。

  1. 初手にヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)を繰り出し、相手の攻撃を受けながら寒いギャグでテツノツツミテツノツツミにつなぎます。
  2. テツノツツミテツノツツミでオーロラベールを張り、壁を活かして対面のポケモンを落とします。
  3. (相手が自分のエースより早い場合は)ヤドキングヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)を再び出し、トリックルームを展開します。
  4. 壁を活かしてエースを繰り出し、(場合によっては積み技を押しつつ)相手のポケモンを倒して勝利を狙います。

選出

選出は基本的に2パターンのみです。
刺さっているエースを選択します。

  • 基本選出

ヤドキングヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)+テツノツツミテツノツツミテツノツツミ+ガチグマガチグマガチグマ

本構築の基本選出で7割方はこの選出で投げていました。
この選出では、後続でのテラスタルの必要性が高くないため、初手のヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)にテラスタルを切ることができます。
そのため、相手のポケモンの型を見つつ、不意の強化アイテムのケアをしながら場を整えることができ、安定性が非常に高いです。
壁+トリックルームの展開はテラス権を失うことよりも遥かにポイントが高いため、怪しいなら気軽に初手からテラスタルを切ることを推奨します。

初手からテラスタルを切ることを検討したいポケモンとしては以下のような面々です。
ハバタクカミハバタクカミ(ブーストでない)/イーユイイーユイ/ウーラオス(いちげき)ウーラオス(いちげき)(悪)/パオジアンパオジアン/ランドロス(化身)ランドロス(化身)

  • 裏選出

ヤドキングヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)+テツノツツミテツノツツミテツノツツミ+コノヨザルコノヨザルコノヨザル

ガチグマガチグマを通しにくいアーマーガアアーマーガアミミズズミミズズ等がいる構築に投げたほか、ハバタクカミハバタクカミが不在でコノヨザルコノヨザルが通りやすい構築に投げていました。
コノヨザルコノヨザルが元のタイプのままだとやや戦いにくいため、ヤドキング(ガラル)ヤドキング(ガラル)にテラスを切る余裕がなく初手の出し負けでは眼鏡や鉢巻を割り切ることも視野に入れる必要があります。
壁さえ張ってしまえばコノヨザルコノヨザルに後を託せるので、取り回しはシンプルな選出です。

レンタルコード

DM198X

おわりに

シーズン8お疲れ様でした!
(自称)ギミックリレー構築はシーズン前から素案としては用意していたので、最後までこの構築で戦えて良かったです。

今回の構築は雪+壁+トリックルームのギミックを1つの選出の中に無理なく詰め込んでいて、なおかつ選出や試合の流れはシンプルな構築に組めたかなと思います。
使って楽しい構築だと思いますので、スタンダードな構築に飽きた方やギミック構築を探している方はよろしければ触っていただけると嬉しいです。
また、構築としての完成にはまだ遠く成長途中のものですので、少しでも皆様の構築の参考となれば望外の喜びです。

最後にここまでこのような拙稿をお読みいただいたこと、感謝の念に耐えません。
わかりにくい点やコメント等ありましたらtwitterなどで何なりとおっしゃってください。

投稿日時 : 2023/08/01 20:43

最終更新日時 : 2023/08/02 18:36

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