はじめに
こんにちは、橙と申します。この度は二度目の育成論投稿となりますが、未だに至らぬ点もあるかと思います。何か気になることがございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。
今回は第九世代におけるカバルドンの基本型について、第八世代の基本型をもとに考察していきたいと思います。今作のランクマッチでもよく見かけるポケモンですので、初心者にも分かりやすい育成論を目指します。
※この育成論ではHABCDSなどの略称を用い、個体値は全て理想個体を前提としています。また、ダメージ計算は「ダメージ計算SV」を使用しています。
採用理由と役割
カバルドンはその優秀な種族値や豊富な変化技を活かし、過去世代では厨ポケとしてランキング上位に君臨していました。今作でもその力は健在であり、多くのパーティーで活躍しています。
採用理由および役割は起点作りです。ステルスロックとあくびのコンボを使えるポケモンは他にもドオーや
トリトドンなどがいますが、これとふきとばしによる起点回避を両立できるポケモンは、現時点では
カバルドンしかいません。これは差別化点としては十分だと思います。
性格・努力値と調整
性格:わんぱく
努力値:H252-B252-D4
実数値:H215-A132-B187-×-D93-S67
シンプルなHB特化です。今作は特殊アタッカーが少なく物理寄りの環境なので、基本的にはこの配分で問題ないと思います。ただし一部の眼鏡持ちにはワンパンされてしまうので、調整案として一番メジャーであろうHD特化型も記しておきます。
調整案
性格:しんちょう
努力値:H252-B4-D252
実数値:H215-A132-B139-×-D136-S67
持ち物
オボンのみ
HPが半分を切った際に最大HPの1/4を回復する、昔ながらの定番アイテムです。HPを実質5/4倍にするので、多くの場合で確定数をずらすことができます。行動可能回数が増えればその分だけ仕事を遂行できるポケモンなので、基本的にはこれを持たせましょう。
混乱実
HPが1/4を切った際に最大HPの1/3を回復します。オボンのみと比べて回復量は多いですが、発動条件が厳しいので玄人向けです。
ゴツゴツメット
直接攻撃を受けたとき、相手の最大HPの1/6のダメージを与えます。イッカネズミなど連続技を使うポケモンに刺さりますが、HPを回復できません。相手が攻撃すればするほどダメージを稼げる道具なので、これを採用する場合はなまけるを覚えさせることをお勧めします。
メンタルハーブ
ちょうはつやアンコールによって技が出せなくなったとき、一度だけその状態を回復します。上記の技を搭載したポケモンは現環境にも一定数存在するので、どんな相手にも確実に仕事を遂行したい場合は採用する価値ありです。
特性
すなおこし
夢特性としてすなのちからを持ちますが、定数ダメージやタスキ潰しを考えるとすなおこしで確定です。
技構成
じしん
タイプ一致の高威力高命中技です。攻撃技が一つもないと、それだけ行動の幅が狭まります。カバルドンは無振りでもそこそこ火力が出るので、基本的にはこの技が安定です。
ステルスロック
交代で出てくる相手に最大HPの1/8のダメージを与える設置技です。相手が岩弱点ならさらにHPを削ることができます。タスキや頑丈で耐えられる可能性を潰せるので、後ろに控えるエースポケモンを通しやすくなるのは大きな利点です。後述のあくびとのコンボも強力なので、採用しない理由がありません。
あくび
次のターン終了時に相手を眠り状態にします。多くの場合、相手は眠らされることを嫌って交代してきますが、そこにもう一度この技を打つことで同じような状況を延々と作り続けることができます(これを通称「あくびループ」と言います)。ここに前述のステルスロックを挟むことで、攻撃せずとも相手のHPを削ることができるというわけです。
ふきとばし
必ず後攻になる代わりに、相手を強制的に交代させる技です。あくびとは異なりみがわりを貫通するので、みがわりを盾にこちらが起点にされることを阻止できます。今作ではテラスタルの様子見を兼ねてみがわりを採用したポケモンを一定数見かけますし、前作のようにダイマックスで無効化されることもありません。採用する価値はかなり高いと思います。
じわれ
3割の確率で相手を倒せる一撃必殺技です。浮いている相手には無効ですが、簡単に有利不利を覆すポテンシャルを秘めています。とはいえ運に頼る部分が大きく、苦手なポケモンもあくびやふきとばしで流せることを考えると、採用する価値は低そうです。
なまける
最大HPの半分を回復する高速回復技です。耐久の高いカバルドンには打ってつけの技であり、
カバルドンに確定2発を取れない相手を詰ませることもできます。今作からPPが半分になってしまった点はネックですが、強力な技であることには変わりないでしょう。
じならし、がんせきふうじ
攻撃しつつ相手の素早さを下げられる優秀な技です。一見するとタイプ一致で命中の高いじならしのほうが強いように思えますが、がんせきふうじには浮いているポケモンに無効化されないという利点があります。採用する場合は、好みで使い分けてください。
ほえる
効果はふきとばしと同様ですが、あちらは風乗りに無効化されるのに対し、こちらはじごくづきに封じられる、防音に無効化されるといった違いがあります。今回はじごくづきを加味してふきとばしを確定枠としましたが、環境に合わせて好みで使い分けてください。
テラスタル
立ち回り例
前述したように、カバルドンの強みはステルスロックとあくびによるコンボとふきとばしによる起点回避にあると思っています。
基本的には初手あくびが安定ですが、状態異常にならないサーフゴーや
キョジオーンには注意が必要です。
キノガッサ対策のラムのみ持ちも一定数いるので、可能な限り最新のトレンドを確認しておきましょう。
ポケモンホーム解禁まだですか
あくびループで相手の選出を確認しつつ、タイミングを見てステルスロックを打ちます。具体的には、カバルドンに確定2発を取れないポケモンが出てくるタイミングがベストです。
相手が眠った場合は、後ろのエースポケモンに交代していきましょう。カバルドンが倒れていなければ、ふきとばしで流していく選択もありです。エースポケモンは積み技を持つポケモンがいいと思います。眠った相手を起点にして、全抜きを狙いましょう。
性格や努力値の振り方によって、仕事を遂行できる回数や相手が変化します。仮想敵を設定し、自分に合った調整とプレイングを行ってください。
与ダメージ計算
じしん
がんせきふうじ
- H4
ウルガモス (86.9~104.3%)乱数1発(18.7%)
被ダメージ計算
※オボンのみは計算に入れていません
わんぱく H252-B252-D4
- A252
ミミッキュシャドークロー (14.4~17.2%)乱数6発
- A252
マスカーニャトリックフラワー (48.3~58.6%)乱数2発(95.7%)
- A特化テクニシャン
キノガッサタネマシンガン (44.6~130.2%)乱数1発(4~5回)
- A特化ちからもち
マリルリアクアブレイク (53.9~64.1%)確定2発
- C特化
サーフゴーゴールドラッシュ (68.8~81.3%)確定2発
- C特化眼鏡
サーフゴーゴールドラッシュ (102.3~121.3%)確定1発
- C特化
サザンドラりゅうせいぐん (71.1~84.1%)確定2発
- C特化眼鏡
サザンドラりゅうせいぐん (106.5~125.5%)確定1発
- C特化
ウォッシュロトムハイドロポンプ (106.9~126.5%)確定1発
- C特化
ウルガモスギガドレイン (57.6~68.8%)確定2発
→草テラスタル時 (86.5~103.2%)乱数1発(18.7%)
しんちょう H252-B4-D252
- A252
ミミッキュシャドークロー (19.5~22.7%)乱数5発
- A252
マスカーニャトリックフラワー (64.1~76.2%)確定2発
- A特化テクニシャン
キノガッサタネマシンガン (57.6~172.0%)乱数1発(4回)
- A特化ちからもち
マリルリアクアブレイク (72.5~86.5%)確定2発
- C特化
サーフゴーゴールドラッシュ (47.4~55.8%)乱数2発(75.3%)
- C特化眼鏡
サーフゴーゴールドラッシュ (71.1~83.7%)確定2発
- C特化
サザンドラりゅうせいぐん (48.8~57.6%)乱数2発(95.3%)
- C特化眼鏡
サザンドラりゅうせいぐん (73.0~86.5%)確定2発
- C特化
ウォッシュロトムハイドロポンプ (73.4~87.4%)確定2発
- C特化
ウルガモスギガドレイン (40.0~47.4%)確定3発
→草テラスタル時 (59.5~70.6%)確定2発
苦手なポケモン
相性の良い味方・構築例
後ろに控える積みエースは、素早さも上げられるセグレイブや
ウルガモスなどがよさそうです。それだけでは天然やちょうはつ持ちが重いので、純粋に火力の高い
サーフゴーや
マリルリのようなポケモンもパーティーに欲しいと思います。
おわりに
いかがだったでしょうか。基本型の育成論が投稿されていなかったため筆を執りましたが、カバルドンの最低限の強みは示せたかと思います。繰り返しになりますが、何か気になることがありましたらコメントにてご指摘お願い致します。最後までご覧いただき、ありがとうございました!
編集履歴
- 2022/12/21 メンタルハーブ、ほえるについて追記
- 2023/01/28 ふきとばしの項の風力電気に関する記述を削除