ゲッコウガ- ポケモン育成論SV

　はじめまして。ピカチュウ好きのシロと申します。今回はゲッコウガを考察しました。よろしくお願いします。

コンセプトと役割

　レギュレーションEには以下のような特徴があると私は考えています。

　依然としてカイリューの勢いは絶えないままであり、低耐久ポケモンは窮屈な立ち回りを強いられます。

　さて、そのような環境において必要なものとはなんでしょうか。

　そうですね、相手の構築に対する対応力ですね。

　対応力は誤魔化し性能とも言い換えられます。この対応力の高いポケモンの代表例としては瞑想甘えるハバタクカミが挙げられるでしょう。上から飛んでくる甘える瞑想による対面性能は不意の壁やバトン構築に対して有効です。受けに対しても、瞑想+サイコショックによって気持ち強く出ることができます。

　ただ、ハバタクカミは環境一線級のポケモンであり、基本的に対策はなされているものだとみなせます。要するにこの環境で有効に対応力を発揮するためには、器用さがあり、なおかつ使用率の低いポケモンである必要があるわけです。

　そこでゲッコウガが考察の机上に上がりました。

　例示すると上のような魅力があるわけです。

とくせい

　へんげんじざいです。上からの耐性変化、そして優秀な技範囲の火力補強ができるゲッコウガの個性ともとれる優秀な特性です。この特性はあらゆる種族値が少しずつ足りないというゲッコウガの短所を補いあまるものです。

　同様の特性を持つポケモンとしてはエースバーンやマスカーニャがいます。エースバーンに対してはすりかえの有無、マスカーニャに対しては対パオジアン受けだし性能で差別化されています。

持ち物

　こだわりスカーフです。絶妙な素早さラインの調整や、スカーフすりかえによる対応力の高さを演出することができます。どの場面ですりかえを選択するかによって、勝敗は大きく左右されます。

　他の候補としては火力不足を補うこだわりメガネやこだわりハチマキなどがありますが、パオジアン対面に弱くなってしまうことが難点です。

　余談ですが、こだわりメガネを持つとテツノツツミの劣化、こだわりハチマキを持つと水ウーラオス(れんげき)の劣化、気合のタスキを持たせて毒びしをまくとキラフロルの劣化となり、ゲッコウガの器用貧乏感が際立ちます。

性格・努力値と調整

A252、性格補正

かわらわり	無振パオジアン	178.1 ~ 211.7% 確定1発
ダストシュート	無振オーガポン	135.5 ~ 160.0% 確定1発

H92,B28

オーガポン A特化	ツタこんぼう 面有半減	44.1 ~ 52.3% 乱数2発 : 15.62%
	ウッドホーン 面有半減	66.7 ~ 79.3% 確定2発
パオジアン 意地A252鉢巻	かみくだく	78.7 ~ 93.1% 確定2発
ハバタクカミ メガネC特化 半減	ムーンフォース	76.2 ~ 90.0% 確定2発

S:最速ランドロス(霊獣)+2

いじっぱりH92,A252,B28,D4,S132

これがゲッコウガの使われない理由です。

技構成

挙げていない技としては冷凍パンチ、岩石封じ、アクロバット、かげうちなどがある。

テラスタル

　特性とテラスタルの相性が絶望的に悪いため、基本的にテラスタルは切りません。下に簡単にテラスタルの仕様を書いておきます。要点を述べると、テラスタルをする直前のタイプとテラスタイプを一致させないと(×2.0)補正が掛からず、テラスタルが無駄になってしまいます。

立ち回り

　このポケモンは初手性能が高いため、初手での選出を念頭に置いて構築します。

　変化技を読める場面ではすり替えを、それ以外では適切な攻撃技を選択するのが基本です。

　スカーフすりかえは変化技に対する妨害手段であると同時に、終盤の詰め筋の一つでもあります。ディンルーなどのステロ枠に対して刺すことが大抵ですが、すりかえを選択した時点で様々な高速ポケモンに対しての対面性能が低下します。

　攻撃技を選択する際は、相手の攻撃を半減するタイプの技か相手を倒せる技かの、どちらかを選択するよう意識しましょう。

与ダメージ計算

※計算はすべてタイプ一致

与ダメージ計算

ダストシュート	オーガポンH252	112.3 ~ 132.7% 確定1発
	ウーラオス(れんげき)H252	52.0 ~ 61.8% 確定2発
	ハバタクカミ	111.6 ~ 132.4% 確定1発
けたぐり	パオジアン	234.9 ~ 278.8% 確定1発
	ディンルーB252	54.8 ~ 65.3% 確定2発
	ガチグマ(アカツキ)	83.0 ~ 99.0% 確定2発
とんぼがえり	パオジアン	82.6 ~ 98.1% 確定2発
	ディンルーB252	32.2 ~ 39.2% 確定2発
	トドロクツキB252	57.8 ~ 70.0% 確定2発

全ての技を記載しているとキリがないのでこの程度にとどめます。

被ダメージ計算

被ダメージ計算

カイリュー A特化	じしん	53.5 ~ 62.9% 確定2発
	しんそく	42.8 ~ 50.4% 乱数2発(1.17%)
	しんそく テラス	64.2 ~ 75.5% 確定2発
ディンルー A4	じしん	51.6 ~ 61.1% 確定2発
ウーラオス(いちげき) A特化 半減	インファイト	47.2 ~ 55.4% 乱数2発
ウーラオス(いちげき) A特化	アクアジェット	32.0 ~ 37.8% 乱数3発(88.37%)

苦手なポケモン

ガチグマガチグマ(アカツキ)

重戦車型配分のポケモンは苦手です。ゲッコウガ+裏のポケモンで削りきる処理を目指すとよいでしょう。

サーフゴー

つじぎりを搭載していても怪しい対面です。

相性の良い味方

ヌメルゴン(ヒスイ)

最良の相方。非メガネテツノツツミハバタクカミへの安定した引き先であり、スカーフを押し付けた後の詰ませ性能も高い。

カイリュー

ゲッコウガが倒しきれなかった相手をしんそくでスイープする。選出単位で相手のカイリューに弱くなりがちなのは頭の片隅に入れておく必要がある。

以上です。指摘などがあればお気軽にお願いします。