はじめに
はじめましてアイシアです。
育成論は初投稿ですのでお手柔らかにお願いします。
注意点
- 本投稿では非公式の用語(HABCDS、最速など)を使用します。
- ポケモンSVランクバトルシーズン1の対戦環境を想定しています。
- 持ち物や特性などの説明はサイト内の説明を引用させていただいております。
- ダメージ計算にはポケソル様のダメージ計算ツールを使用させていただいており、基本的に理想個体として計算しております。
- ご指摘、質問等はお気軽にコメントしてください。
ネッコアラについて
ネッコアラネッコアラは『ポケットモンスターサン・ムーン』にて初登場したノーマルタイプのポケモンです。その愛らしい見た目と、ネッコアラのみが持つ特性「ぜったいねむり」が印象的なポケモンです。
強みとしてはA(115)と並以上の火力と、D(95)と低くない特殊耐久があります。弱みはそこまで早くないS(65)ラインと不安要素であるB(65)の物理耐久です。
採用理由とコンセプト
ポケモンSVランクバトルシリーズ1では、サザンドラサザンドラやサーフゴーサーフゴー、ウルガモスウルガモスなど、強力な特殊アタッカーが猛威を振るっています。そんなポケモンをネッコアラネッコアラの特殊耐久にとつげきチョッキを持たせることで正面から勝利しようというのが採用理由とコンセプトです。何よりも意表が付けます。
持ち物
とつげきチョッキ
- 持たせると、『とくぼう』が1.5倍になるが、変化技を出せなくなる。
本投稿のコンセプトですので、とつげきチョッキで固定です。
特性
ぜったいねむり
- 常に『ねむり』状態で、他の状態異常にならない。『ねむり』状態で技を出せる。
選択肢がないので固定です。状態異常にならないため、『やけど』による火力ダウンを防いだり、あくびループを切ることもできる優秀な特性です。
性格・努力値
- 性格
いじっぱり
火力を最大限発揮するためいじっぱりにします。
- 努力値 ※()内は実数値
H148(159)...砂ダメなど最小にするため16n-1かつ8n-1
A252(183)...ネッコアラが出せる最大火力
B4(86)...努力値の余り
C0(-)...なし
D60(123)...残りの努力値で最大限特殊耐久を上げるため
S44(91)...無振り70族抜き
- Sについて
この調整についてですが、意識としてはラウドボーンラウドボーンやアーマーガアアーマーガアとなります。正直考慮しすぎな気もしますが、耐久面においてさほど変わりないので問題ないと思います。
ネッコアラを含めた3匹のS種族値関係はネッコアラ65<ラウドボーン66<アーマーガア67となっています。ネッコアラはHBラウドボーンにも十分ダメージを与えることができる(後述)ので上から動きたいのですが、ラウドボーンもまたアーマーガアを抜くためにSを調整していると思われます。アーマーガアもこのラウドボーンを抜くためにSを調整する...。このいたちごっこの妥協点が無振り70抜き調整です。
要するに(S実数値)、無振りアーマーガア(87)抜きラウドボーン(88)抜きアーマーガア(89)抜きラウドボーン(90)抜きネッコアラネッコアラ(91)となります。
最終的に抜きたいのはラウドボーンなのでここで止めています。
このS調整に関しては個人的にも悩んでいるので何か良い意見やご指摘などあればコメントいただければ幸いです。
主な仮想敵
環境に多い特殊アタッカーサザンドラサーフゴーウルガモスに強く出られるように意識しています。他の環境に存在するポケモンについても考えていますが、技構成は主にこの3匹に勝てるような技を選んでいます。
技構成
ネッコアラは今作では『ダストシュート』や『アイススピナー』など修得し、非常に優秀な技範囲を持ちます。その中でも仮想敵を意識し、十分に打点が取れる、立ちまわりやすい技を採用しています。ダメ計は後にまとめて記載します。
- じしん
メインウェポンです。サーフゴーラウドボーンドオーに対して強力な打点となります。
- じゃれつく
メインウェポン2です。サザンドラをはじめとしたガブリアスドラパルトカイリューなど環境ドラゴンタイプに対して強力です。
- いわなだれ
ウルガモスに強く出ることができます。また、ヒートロトムに打点が持てるようになります。
- ふいうち
ネッコアラの唯一の先制技です。後述しますが、サーフゴーは『じしん』で確定1発取ることができないため、この『ふいうち』を合わせる必要があります。
これがあるだけで1対1の対面の勝率を大幅に上げることができます。
- 他の技の採用について
技スペースがないため4つの技より採用価値は下がりますが、ネッコアラの技範囲として優秀なので紹介しておきます。上記の4つの技で採用する必要のない技があった場合にお好みで変更してください。
- けたぐり
ドドゲザン(威力100)やノーマルテラスタルのHBラウドボーン(威力120)、鋼テラスタルサザンドラ(威力100)に強くなります。
- ばかぢから
『けたぐり』よりも火力が相手に依存しませんが、火力が下がるのがネックです。
- ダストシュート
草テラスタルやフェアリーテラスタルウルガモスにも明確な打点となります。フェアリーテラスタルラウドボーンにも強くなりますが、命中80が不安要素です。
- アイススピナー
環境ドラゴンタイプに強く地面テラスタルセグレイブにも打点がありますが、『じゃれつく』を採用している上にH252カバルドンにもHBモロバレルにも確定2発取れないので、需要は低めです。
- ウッドハンマー
ウォッシュロトムトリトドンに打点が持てます。火力は十分ですがHBヘイラッシャを確定2発で落とすことができず、反動が重めです。水テラスタルに対して強くなります。
- とんぼがえり
対面操作できますが、技スペースを圧迫し需要も大してなかったのでおすすめしません。
- ギガインパクト
タイプ一致のギガインパクトは非常に強力ですが、前述した4つの技と入れ替えてまで採用するとなると3匹のいずれかのポケモンは重くなります。
テラスタル
- フェアリー
今回はフェアリーテラスタルで採用しています。『じゃれつく』の火力を上げることができ、弱点に鋼タイプを得ますが、ネッコアラが誘う格闘技やサザンドラの『あくのはどう』、環境に多いドラゴンタイプのドラゴン技を防ぐことができます。
耐性面、攻撃面ともにバランスが良いです。
- 他候補テラスタル
- じめん
『じしん』の火力を上げることができる地面テラスタルも有用です。後述しますが、『じしん』でH4サーフゴーを確定1発、HBラウドボーンを食べ残し込みで確定2発にすることができます。
立ち回りなど
今回ネッコアラとともに多く採用したポケモンは,HBユキノオーユキノオーとウォッシュロトムWロトムです。ユキノオーは『オーロラベール』を張ることができネッコアラの耐久の底上げ、さらにネッコアラの役割対象であるウルガモスを呼び込みました。また、サザンドラと対面した際には『ラスターカノン』や『かえんほうしゃ(だいもんじ)』などの不一致技を誘うため、比較的安全にネッコアラを着地させることも出来ました。サザンドラに関してはゴリ押し感が否めませんが。
ウォッシュロトムはサーフゴーと対面した際、ボルトチェンジでダメージを与え交代しつつ、ネッコアラの『じしん』圏内に入れることができます。さらにサーフゴー側も『ゴールドラッシュ』の選択が非常にしづらいため多くの場合が『シャドーボール』を選択していますが、これもネッコアラが安全に着地するための要因になりました。
与ダメージ計算
今回は前述した主要4つの技『じしん』『じゃれつく』『いわなだれ』『ふいうち』について与ダメージを記載します。また『じしん』『じゃれつく』についてはそれぞれネッコアラテラスタル時の与ダメージも記載しています。
- じしん
ネッコアラ非テラスタル時
H4サーフゴー...74.8%~88.3%(確定2発)
H252サーフゴー...62.8%~74.2%(確定2発)
HBラウドボーン...39.8%~47.3%(確定3発)
H252ドオー...72.5%~86.0%(確定2発)
HBドオー...47.2%~56.5%(乱数2発)(80.8%)
H252ドドゲザン...48.3%~57.0%(乱数2発)(87.5%)
ネッコアラ地面テラスタル時
H4サーフゴー...111.6%~132.5%(確定1発)
H252サーフゴー...93.8%~111.3%(乱数1発)(62.5%)
HBラウドボーン...59.7%~71.0%(確定2発)
H252ドオー...108.8%~129.1%(確定1発)
HBドオー...70.8%~84.3%(確定2発)
H252ドドゲザン...72.4%~85.0%(確定2発)
- じゃれつく
ネッコアラ非テラスタル時
H4サザンドラ...133.3%~159.5%(確定1発)
H4ドラパルト...80.4%~95.1%(確定2発)
H4マスカーニャ...90.7%~107.8%(乱数1発)(50.0%)
H4ガブリアス...59.7%~70.6%(確定2発)
HBガブリアス...36.2%~43.7%(確定3発)
H4カイリュー(マルスケ)...32.9%~38.9%
H4カイリュー...65.8%~77.8%(確定2発)
H4セグレイブ...58.6%~69.1%(確定2発)
H252コノヨザル...57.1%~68.2%(確定2発)
H252コノヨザル(B1段階上昇)...38.7%~46.0%(確定3発)
ネッコアラフェアリーテラスタル時
H4サザンドラ...200.0%~238.0%(確定1発)
H4ドラパルト...120.7%~142.6%(確定1発)
H4マスカーニャ...135.5%~161.8%(確定1発)
H4ガブリアス...89.1%~105.4%(乱数1発)(31.2%)
HBガブリアス...53.9%~65.1%(確定2発)
H4カイリュー(マルスケ)...49.1%~58.0%
H4カイリュー...98.2%~116.1%(乱数1発)(87.5%)
H4セグレイブ...87.9%~103.6%(乱数1発)(25.0%)
H252コノヨザル...85.7%~102.3%(乱数1発)(12.5%)
H252コノヨザル(B1段階上昇)...58.0%~69.1%(確定2発)
- いわなだれ
- ふいうち
被ダメージ計算
今回役割対象であるサザンドラサーフゴーウルガモスの被ダメージを記載します。他に必要であれば追加いたしますので、コメントしていただけると幸いです。
サザンドラサザンドラ
C252(おくびょう)
あくのはどう...27.0%~32.7%(確定4発)
りゅうせいぐん...45.2%~53.4%(乱数2発)(34.3%)
ラスターカノン...18.2%~22.0%(乱数5発)(58.8%)
C252(ひかえめ)
あくのはどう...30.8%~36.4%(乱数3発)(55.2%)
りゅうせいぐん...49.0%~58.4%(乱数2発)(96.4%)
ラスターカノン...20.7%~24.5%(確定5発)
C252(おくびょう)(こだわりメガネ)
あくのはどう...41.5%~49.0%(確定3発)
りゅうせいぐん...66.6%~79.2%(確定2発)
ラスターカノン...27.6%~32.7%(確定4発)
C252(ひかえめ)(こだわりメガネ)
あくのはどう...45.2%~53.4%(乱数2発)(34.3%)
りゅうせいぐん...73.5%~86.7%(確定2発)
ラスターカノン...30.1%~35.8%(乱数3発)(37.1%)
サーフゴーサーフゴー
C4
ゴールドラッシュ...36.4%~43.3%
きあいだま...49.0%~57.8%(乱数2発)(93.7%)
C4(C2段階上昇)
ゴールドラッシュ...71.6%~84.9%
きあいだま...95.5%~113.2%(乱数1発)(75.0%)
C252(おくびょう)
ゴールドラッシュ...43.3%~51.5%
きあいだま...57.8%~69.1%(確定2発)
C252(ひかえめ)
ゴールドラッシュ...47.7%~56.6%
きあいだま...64.1%~75.4%(確定2発)
C252(おくびょう)(こだわりメガネ)
ゴールドラッシュ...64.4%~76.1%
きあいだま...85.5%~101.8%(乱数1発)(12.5%)
C252(ひかえめ)(こだわりメガネ)
ゴールドラッシュ...70.4%~83.6%
きあいだま...94.3%~111.9%(乱数1発)(68.7%)
ウルガモスウルガモス
C252(おくびょう)
ほのおのまい...28.9%~34.5%(乱数3発)(5.4%)
ギガドレイン...18.2%~22.0%(乱数5発)(58.8%)
C252(ひかえめ)
ほのおのまい...32.0%~38.3%(乱数3発)(96.6%)
ギガドレイン...20.1%~23.8%(確定5発)
C252(おくびょう)(C1段階上昇)
ほのおのまい...43.3%~51.5%(乱数2発)(7.8%)
ギガドレイン...27.6%~32.7%(確定4発)
C252(ひかえめ)(C1段階上昇)
ほのおのまい...47.7%~56.6%(乱数2発)(83.9%)
ギガドレイン...30.1%~35.8%(乱数3発)(37.1%)
苦手なポケモン
主に物理受け、強力な先制技を使う比較的堅い物理アタッカーに対して強く出ることができません。役割を遂行するためには、できる限りHPは温存しておきたいです。
- アーマーガアアーマーガア
露骨に何もできません。いわなだれしかまともに通りません。
- ハッサムハッサム
ハッサムがSに多く振っていなければ上から『ふいうち』は通りますが、『バレットパンチ』はまともに受けると致命傷になります。
- マリルリマリルリ
こちらも『ふいうち』が上から通りやすいですが、威力は半減してしまう上、マリルリからは『ばかぢから』などネッコアラを簡単に倒す手段があります。
相性の良い味方・構築例
前述しましたが、ウルガモスを誘うためのユキノオーユキノオーが非常に相性が良かったです。ユキノオーには物理受けも担ってもらっていたので、強力な物理受けであるラウドボーンラウドボーンも良いと思います。ウルガモスを呼ぶという面ではハッサムハッサムとも相性がいいかもしれません。また、ネッコアラが苦手とするアーマーガアに対して強いポケモンも相性がいいと考えられます。
また、微妙に足りないダメージを補うために『ステルスロック』を撒けるポケモンもいるといいと思います。
おわりに
長文になってしまいましたが、本投稿では環境特殊アタッカーに強いアタッカーネッコアラについて紹介しました。最初は漠然と「ネッコアラ使いたいなぁ」と思っていましたが、考察を重ね使っていくうちに明確に役割を持っていると感じたため、育成論を書かせていただきました。テラスタルに関しても、ドラパルトの目の前でフェアリーテラスタルを切って『ドラゴンアロー』を透かしたり、悪半減のおかげで耐えた場面も多かったためこのネッコアラに助けられた場面は非常に多かったです。
考察が足りていない部分も多くあると思いますが、改善点やご指摘などございましたら、ぜひコメントをよろしくお願いいたします。
最後になりましたが、ここまで拙作を読んでいただき、誠にありがとうございました。