はじめに
- 本育成論で紹介するこのポケモン、タケルライコタケルライコは本作の追加DLC第三弾碧の円盤にて初登場したライコウライコウのパラドックスポケモンです。このポケモンが現在の環境上位にとても刺さっていたため、今回育成論を書きました。
- 本育成論内では一部HABCDSなどの非公式用語を用います。
- この型は2024年1月からのレギュレーションFを想定しています。
- ダメージ計算ツールはポケモンソルジャー様のものを使用しています。
タケルライコタケルライコというポケモン
- タイプ
原種であるライコウのにが加わったというかなり攻撃的なタイプ。
- 種族値
耐久方面に富んでおり、すばやさは最低限に留め、いらない攻撃は削ぎ落とし、さらには特攻はミライドンハバタクカミガチグマ(アカツキ)をも超越した137という圧巻の数値を誇る。
コンセプトと役割
- 瞑想による積みによる制圧と迅雷によるスイープ
具体的に示すと、タケルライコタケルライコの最強の数値が物理相手には対面突破、特殊相手には瞑想によって起点にすることを可能にし、また、対戦の終盤にはこのポケモンの最大の強みである専用技、じんらいを用いて足りない素早さを補いつつ相手を殲滅するのが主な役割。
持ち物
- オボンのみ
HPが半分以下になった際にHPの4分の1を回復するアイテム、このアイテムによって相手の攻撃を何度も受けながらも安定した積みを可能にする。同じ系統の食べ残しも候補に挙げられるが、タケルライコの性能を活かし迅速に要塞化し全抜きする今回の型とは相性が悪く不採用。
特性
- 古代活性
耐久の都合上今回ブーストエナジーは持たせないため発動しない。
性格・努力値と調整
ひかえめ(特攻↑攻撃↓) H201(4)-Ax(0)-B135(188)-207(252+)-117(60)-96(4)
- 起点作成のポケモンハバタクカミの狩り残しを先制技のじんらいで確実に倒しつつ、積みによって誰も止められない火力を手にするために特攻に252振りと性格補正をかけている。
- 現在の環境で最も主流であるスケイルショット型カイリューの性格補正ありスケイルショットを水テラスタルで受けることによってオボンのみの回復込みで5回ヒット×2でも確定耐え、また、目安程度にC187(特攻に252振り補正なし)ハバタクカミのムーンフォースをテラスを切らずに高乱数で耐える調整。
- また、すばやさの4は端数、周囲に抜く必要のあるポケモンがおらず、ウーラオス(れんげき)パオジアン等のタケルライコより速いポケモンには先制技の迅雷ですばやさを無視しながら上から攻撃できるため最小限に抑えている。
(追記:本育成論ではわかりやすく火力を出すためにCに全ぶっぱしているが、耐久に振ったカイリューのアンコールやサーフゴーの悪巧みなどの絡めてを嫌う場合、それらのS実数値である103、104付近を抜くために素早さに84振りして特攻を172振りまで落とすとかなり汎用性も得ることができる。しかし、102以下での調整は基本的に役割対象がおらず中途半端に振っても無駄になる場合が多く、さらに速くする場合は無振りランドロス抜き実数値112(140振り)が考えられるが火力が落ちすぎてしまうため注意)
技構成
- 迅雷(確定)
- 威力70の先制技にしてタイプ一致技、相手が攻撃技を選んでいた場合のみ先制攻撃をすることができる。タケルライコの素早さの遅さを補い対面性能を飛躍的に向上させる本育成論の要。
- 瞑想(確定)
- 特攻、特防を1段階ずつ上げることで特殊方面との打ち合いを可能とする積み技、耐久火力共に手のつけられないレベルにする必須枠。
- 10万ボルト(ほぼ確定)
- 竜技を入れない場合はタイプ一致威力90命中安定のメインウェポンとなる。
- 竜技(竜星群or龍の波動)
- 竜星群は高火力ながらも特攻の2段階ダウンと瞑想の噛み合いが悪く、迅雷のリーチが短くなるため本来ワンパンできるはずのウーラオス(れんげき)等のパーティーをスイープできない、龍の波動を選択した場合は環境に仮想敵がカイリューオーガポン(かまど)ぐらいしかおらず火力も不十分。これらの欠点を踏まえ今回はどちらも採用せず。
テラスタル
タケルライコタケルライコのあまり良くない耐性を変化させ等に耐性をつけつつ、サブウェポンとしてのとの補完と通りの良さを考慮し、テラス、テラスのどちらかを強く推奨。
テラスの場合はガチグマ(アカツキ)オーガポン(かまど)に強く出ることができ、テラスの場合はカイリューへの高打点を持つことができ、水、悪両方のウーラオス(れんげき)に有利を取ることができる。
また、本育成論ではに強くなれるテラスを選択しているが、後述するラティオスラティアスを重く見るならテラスにするべき。
立ち回り例
相手の初手の起点作成ディンルーランドロス(霊獣)など地面枠とは対面したくないため、それらに強いポケモンで起点作成をし、場を整えてから物理相手には迅雷を活かして対面突破を試み、特殊相手には瞑想を積むことで両対応した動きをしていく。先制技の迅雷によって打ち合いのあと疲弊した状況でもスイープしていく。殆どの場合サイクルはあまり回さず、テラスもタケルライコこのポケモンに使うことで真価を発揮する。
追記となるが、レギュレーションFで解禁されるスイクンアシレーヌの2体には元々の、10まんボルトで圧力をかけられるため、無理やりテラスタルを吐かせることができることを利用して有利を取りつつ積み合いの主導権を取ることができる(なおラティアスにはテラスでない限り大きく不利を取る)
与ダメージ計算
与ダメージ計算
10まんボルト
カイリュー無振りに2回打ったとき
マルスケありで80.2%〜95.8%
ハバタクカミ無振り
51.6%〜62.4%
確定2発
サーフゴーH252D4
48.5%〜57.8%
乱数2発(95.31%)
イーユイH4
58.1%〜63.8%
確定2発
ラティオス無振り
26.5%~31.0%
確定4発
アシレーヌ等倍テラスH228D4
41.9%~49.5%
確定3発
スイクン等倍テラスH236D4
38.1%~45.4%
確定3発
ジャローダH4
30.5%~35.8%
乱数3発43.82%
(これはタケルライコが瞑想2積みかつジャローダが光の壁を貼っているときと同じダメージ=壁を貼られても瞑想で突破可能)
- +2状態の10まんボルト
カイリューH252D4マルスケ込みで
44.0%~51.6%
確定2発
ハバタクカミH244D4
83.9%〜99.4%
確定2発(殆どのカミはワンパンできる)
オーガポン(かまど)H252
48.2%〜57.3%
乱数2発:91.4
ラティオス
52.3%~62.3%
確定2発
ポリゴン2HD特化進化の軌石持ち
45.9%~54.7%
乱数2発53.51%
(つまり殆どのポリゴン2は瞑想による積みで強引な突破が可能)
じんらい
ウーラオス(れんげき)(水)
106.3%〜126.9%
確定1発
パオジアン
56.8%〜67.8%
確定2発
テツノツツミ
142.0%〜169.5%
確定1発
- +1状態のテラステラバースト
オーガポン(かまど)H252
64.8%〜77.1%
確定2発
ガチグマ(アカツキ)D252とつげきチョッキ
86.2%〜102.2%
乱数1発(12.5%)
ディンルーH244D100災の器
71.3%〜85.1%
確定2発
ランドロス(霊獣)H252D252
108.2%~128.6%
確定1発
ラグラージH252D4
オボン込み
乱数2発98.04%
ウガツホムラH4
68.6%~81.3%
確定2発
被ダメージ計算
カイリュー
A特化
じしん×2オボン発動込み
88.6%〜110.5%
乱数43.75%
スケイルショット5回ヒット
84.6%〜109.5%
超低乱数1発(3.49%)
ハバタクカミ
c252無補正
ムーンフォース
84.6%〜101.5%
低乱数1発(6.25%)
ガチグマ(アカツキ)
c252補正あり
だいちのちから
75.5%〜89.6%
確定2発
ドリュウズ
A特化
じしん
84.6%~101.5%
乱数1発6.25%
パオジアン
A252無補正災の剣
つららおとし
81.6%〜96.6%
確定2発
ウーラオス(れんげき)
A252補正ありオボン発動
アイススピナー
確定3発
オーガポン(かまど)
A252補正ありお面補正ありオボン発動
じゃれつく
乱数2発43.75%
ハバタクカミ
C特化テラス眼鏡
ムーンフォース
乱数3発(オボン込み)瀕死率94.36%
ガチグマ(アカツキ)
C特化テラス
ブラッドムーン
38.9%〜46.8%
ガチグマ(アカツキ)
C特化テラス
ブラッドムーン+ハイパーボイス+しんくうは
オボンのみの回復含めて
57.8%〜74.2%
イーユイ
C特化テラス眼鏡災の珠
あくのはどう
確定3発(オボン込み)
ラティオス
無補正眼鏡
りゅうせいぐん
42.3~50.8%
乱数2発1.95%
苦手なポケモン
瞑想を詰んでいない状態で対面する眼鏡イーユイハバタクカミラティオスなどの特殊高火力や、展開を阻害してくるディンルーラグラージ、瞑想を持ったハバタクカミなど。
また、単純に範囲の狭さからラティアスカミツオロチの2体にはガン不利を取りカモられてしまうが、テラスの場合逆にカモることができる。
相性の良い味方・構築例
- 起点作成
ディンルーディンルーなどによるステロ展開を阻害できる挑発持ちのポケモン、例えばHBハバタクカミハバタクカミ、ブーストエナジーで素早さを上げる調整のトドロクツキトドロクツキなどが好ましい。
ハバタクカミトドロクツキ
また、積みアタッカーなのでステルスロックを負ける起点作成とはもちろん相性が良いが、とりわけタケルライコにテラスタルを回せるコノヨザルラグラージなどのポケモンとの相性がいい。
- タケルライコの代わりの対面性能の高いスイーパー
万が一タケルライコタケルライコが倒されたときスイーパーとしての役割を持てるパオジアンウーラオス(いちげき)(悪)など
パオジアンウーラオス(いちげき)
一見に一貫を取られると思いがちだが、タケルライコにテラスを切る場合が殆どなのであまり気になる場面は少なく、かつこの型のタケルライコが大きく不利を取るラティアスカミツオロチに弱点をつくことができたり、はたき落とすで役割を持つことができたらなお強い。
- 構築例
展開構築
この型の性質上積極的にタケルライコにテラスタルを切りたいため、テラスタルを切らなくても強いポケモン、
また、起点作成+タケルライコ+スイーパーの形が使いやすいと思う。
さいごに
最後まで読んでくださってありがとうございます。
確実にレギュレーションFの環境で暴れるポケモンの一体ですので、ぜひ参考にして育成してみてくださると嬉しいです。メガタブンネ