フワライド- ポケモン育成論SV

はじめに

はじめまして。
U.C.Nと申します！
普段はどちらかといえばマイナーポケでランクマッチを遊んでいます。
前回投稿のエルレイド(育成論SV/1126)との補完役となりますが、単体でも謎の強さを発揮します。知らないと相手が詰むことがしばしばあります。

つたない文章や指摘点等などの考察の甘い部分などがあるかもしませんがご了承ください。

• 個体値は特に記載がない限りすべて31が前提になっています。
• 努力値はH-A-B-C-D-Sの非公式用語を用います。

フワライドフワライドについて

HP 150
攻撃 80
防御 44
特攻 90
特防 54
素早 80
平均 83 (計498)

この育成論をごらんになった皆様はフワライドフワライドにどのようなイメージを抱いているでしょうか。おそらくちいさくなるをはじめとした害悪な変化わざの印象が強いのではないでしょうか。回避バトンオニゴーリオニゴーリ楽しい
たしかに種族値についてはH以外はお世辞にも高いとは言えず、サポーターとしての側面が強いかと思います。
そんなフワライドには実は専用特性ねつぼうそうがあります。やけどの時にCが1.5倍になる代物です。(こだわりメガネと同倍率)
いろいろかみ合いが悪いとか言ってはいけない
今回の育成論は優秀な変化わざとその特性を活かして、場に状態異常無効で居座りつつカチカチでありながら火力を叩きだすフワライドフワライドを目指した育成論になります。

採用理由と役割

前回のエルレイドエルレイドの育成論（はじめにのところのURL参照）でも記述しましたが、重要なことなのでもう一度記述します。前回とまったく同じ内容なので、前回の育成論を読まれている方は枠内を読み飛ばして構いません。

それを考えると物理受け特殊アタッカーは刺さる場面は多いです。

Bが高く、Cが高いポケモンの候補を挙げていきます。
ジバコイルジバコイル　B115　C130　S60
シロデスナシロデスナ　B110　C100　S35
グレイシアグレイシア　B110　C130　S65
ウォッシュロトム各種ロトム　B107　C105　S86
グレンアルマグレンアルマ　B100　C125　S75
ラウドボーンラウドボーン　B100　C110　S68
あたりでしょうか。
この辺のポケモンとの差別化点は何といってもHの高さによる安定感、そこそこのSの速さ、環境にマッチしたゴーストタイプとカバルドンドオーヘイラッシャあたりの耐久ポケモンの地面技ワンウェポンを透かすことができるひこうタイプにあります。
そしてフワライドは最強のぶっ壊れ変化わざちからをすいとるを習得します。これによる居座り性能と火力、能力変化依存でない火力の確保により、てんねん受けポケモンにも強くでることができる点が差別化点になります。

わざとらしくSも列挙しましたが中速であるという点も評価ポイントです。
理由は運用のところで後述しますが、このフワライドフワライドは敵の3体のサイクルに合わせてSが早かったり遅かったりしなくてはなりません。

そして採用するにあたって一番重要な点は、優秀な変化わざを駆使するというイメージから発生する奇襲性にあります。まさかフワライドがエースということはないだろう、でも出てきたら害悪だから強く出れるあく・こおりタイプは選出しようという心理に相手を落とし込むのが今回のポイントです。

役割としては

• かくとうをはじめとした物理アタッカーに対する受けだし
• 倒そうとして出てきたあく、こおり、ゴーストポケモンの討伐
• やけどによる状態異常無効と積むことによる居座り
• 特性による火力の高い特殊アタッカー

が主なものになります。

持ち物

コンセプト上、かえんだまで確定。
これがなければ特性が発動しません。はたきおとすは天敵。
トリック、すりかえなら耐久して勝ち。

特性

こちらもコンセプト上、アタッカー運用なのでねつぼうそうで確定。
やけどの時にＣが1.5倍。変化わざ使えるメガネ。

技構成

• 確定枠

シャドーボール
タイプ一致×特性で実質威力90×1.5×1.5＝202.5
通りがいいメインウェポン。相手がDダウンしたら勝ち。

テラバースト
実質威力80×1.5＝120
テラスタル切って奇襲用。かくとうとしてもノーマルとしても通りがいい。
かくとうが苦手なポケモンは大抵DよりBが高いため、特殊わざというのも優秀。

たくわえる
BとDを1段階あげる。3回まで上がる。
マックス積めれば、BD両方カチカチのお化け風船ができあがる。

ちからをすいとる
ぶっ壊れ技。
相手のAを1段階下げて、その相手のAの分HPを回復。
じこさいせいなどの回復わざの倍近くのPPがあるのも優秀。

変化技は好みによって選択。
今回はコンセプト的に上記2つで確定だが、以下候補。

なげつける
威力30　物理わざ
さっそく変化技じゃない
相手をやけどにできる、どっちかというとかるわざ用のわざ。
トリックなどでこだわりを押し付けてくるポケモンにはシャドーボールをうつので使わない。

おにび
あいてをやけどにする。
実質相手のA2段階ダウン。
ただHP回復を兼ねるちからをすいとるの方が居座り性能が高い。
味方のBの低さを補うなら採用。

まもる
こんじょうアタッカーをはじめとする、かえんだま確定発動の常套手段。
継続性はないため選択。

ちいさくなる
フワライドの代名詞。運に任せるなら期待値は一番高い。
ただドドゲザンを役割対象にする関係上今回は不採用。（ドゲザンが必中技）

テラスタル

受けにも攻めにも転じやすいかくとうで確定。
たくわえるを積めていれば、あくタイプの攻撃でも耐えるので無効3タイプを捨てるかどうかはその時次第。

性格

すこしでも足りないBを補うためにずぶとい(B↑A↓)確定。

個体値・努力値

個体値はA0推奨、H26で確定。
Hの個体値をさげることで無振実数値223になり16n-1でやけどのダメージが最小になります。
Hに努力値を割くより、個体値で調整してBに努力値を割いた方が耐久指数がよくなります。

続いて努力値です。
C252 B196 S60
アタッカーなのでCぶっぱです。
Sを60振ることで実数値108になり、無振セグレイブセグレイブ1抜き。無振ロトム各種2抜き。
残りをBにすべて振ります。
私はおいかぜをサポートのヤミカラスヤミカラスと一緒に運用しているため、Sが2倍になった際に、最速ドラパルトドラパルト（実数値213）を抜けるように調整するついでに役割対象のセグレイブセグレイブを抜く調整をしています。
Sの調整なんかいらんわって方は、BかDに振ってください。Dに振った際はたくわえる込みで特殊アタッカーにもかなり強気で戦えます。

与ダメージ計算

(表記ない場合は無振)
技ごとの役割対象とその方面に固いドオーを記載。

• シャドーボール

サーフゴー(96.3 ~ 116.1%) 乱数1発：81.25％
コノヨザル(84.4 ~ 101.7%) 乱数1発：6.25％
ラウドボーンHD252 (64.5 ~ 77.8%) 確定2発
ドオーHD252 (30.4 ~ 36.3%) 乱数3発：41.91％

• やけど状態シャドーボール

サーフゴー(143.3 ~ 170.4%) 確定1発
コノヨザル(127.6 ~ 151.4%) 確定1発
ラウドボーン HD252(96.7 ~ 115.7%) 乱数1発 : 87.5%
ドオーHD252(45.6 ~ 54.1%) 乱数2発

• かくとうテラバースト

ドドゲザン（141.8 ~ 166.9%）確定1発
セグレイブ（64.2 ~ 76.8%）確定2発
バンギラスすなあらし（82.2 ~ 98.2%）確定2発
サザンドラ(69.4 ~ 83.8%) 確定2発
ジバコイル（80 ~ 96.5%）確定2発

• やけど状態かくとうテラバースト

ドドゲザン（93.8 ~ 112.0%）乱数1発：68.75％
セグレイブ（95.7 ~ 113.6%）乱数1発：75％
バンギラスすなあらし（123.4 ~ 146.2%）確定1発
サザンドラ（105.3 ~ 125.7%）確定1発
ジバコイル（121.3 ~ 144.8%）確定1発

被ダメージ計算

特殊わざ方面にはワンパンはされないまでも再起不能クラスにダメージくらうので省略。ジバコイル対面はアナライズ込みでも10まんボルトをかくとうテラスタルで耐えます。結果Sが勝ってるので勝ちます。対面の多いサザンドラだけかくとうテラスタル受けで記載。

サザンドラあくのはどう (31.1 ~ 36.8%)　乱数3発：75.39％

ドドゲザン・バンギラス対面はSが勝ってるので確実にこちらのBが1段階あがるか、相手のAが1段階下がるかでランク差が1開きます。それ込みでの計算になります。

ドドゲザンA252ランク差1
ドゲザン（77.3 ~ 93.7%）確定2発
バンギラスA252ランク差1
かみくだく（56.8 ~ 67.5％）確定2発
ストーンエッジ（70.2 ~ 83.5%）確定2発

かくとうテラスタル
ドドゲザンA252ランク差1
ランク差1ドゲザンA252（19.1 ~ 23.1%）乱数5発
バンギラスA252ランク差1
かみくだく（14.2 ~ 16.8%）乱数6発
ストーンエッジ（17.3 ~ 20.8%）乱数5発

セグレイブはりゅうのまい前提でSを振っていることがあります。
そのためランク差がつけられない場合、つららばりでもつららおとしでもやけどの定数ダメージ込みで高乱数で落とされます。
かくとうテラスタル受けのみ記載。
セグレイブA252
つららばり5回（73.3 ~ 86.6%）確定2発

以下対面が多いポケモンに対する通常受け
コノヨザルA252
ふんどのこぶし1回目（48 ~ 56.8%）乱数2発
ドラパルトA252
ドラゴンアロー（63.6~77.1%）確定2発
カイリューA252はちまき
げきりん（87.4~102.6％）乱数1発：18.8％

苦手なポケモン

Sが早い特殊アタッカー。
ヌメルゴンヌメルゴンなどの特殊受け特殊アタッカー。
何回たくわえるを発動できたかによって引くべきが考えましょう。

立ち回り・運用

まずはかえんだまでやけどになるまで生き残らなければなりません。
もちろん後攻ボルトチェンジなどで安全に着地してそのままやけどになるのが理想ではありますが、物理に受けだししなければならない場面や、死に出しで出さなければならない場面の方が多いです。
そこで重要になってくるのが相手とのSの関係と2つの変化技になります。
これは単純で、自分より早い相手にはちからをすいとる、遅い相手にはたくわえるを積むのが安定行動になります。
ランク差が1つくだけで耐久性が大きくかわります。ちからをすいとるは貴重な回復わざでもあるのでなるべくPPは節約した方がいいし、たくわえるを積めるチャンスがあるなら迷わず積むことで特防も上がり、どんどん両受けが可能になっていきます。
ちからをすいとるは継続して使うと回復量がどんどん落ちていってしまいますが、特性のおかげで火力も高いフワライドフワライドなら相手にダメージ負荷をかけ続けることでサイクルを強いらせることができます。そのたびに回復量は復活し、地道なたくわえるによってこちらだけカチカチになっていくという寸法です。

ではここに強い点を箇条書きにしていきます。

1. やけどなので、ねむり、どくどくにならない。そのため、あくび搭載型の耐久ポケモンでも突破不可能。
2. 一撃必殺技のじわれ、ハサミギロチンが無効。ぜったいれいどは通るがそもそもテラスタルがタイプ有利のため、うたれるまえに倒せる。
3. ちょうはつをうってくる相手には最初から攻撃をしかけることで、倒しつつちょうはつターンを消費することができる。
4. 能力ランクによる火力の高さでないためてんねん持ちにも強い。
5. 弱点が多いため、相手の技が読みやすく受けテラスタルが切りやすい。
6. 奇襲性が高く、相手のアタッカーを大体ワンパンできる。

ここに挙げただけでもかなり強みがでていることが分かるかと思います。

そしてこのフワライドの何よりやばい点は、一見タイプ相性的に圧倒的に不利な低速アタッカーをテラスタルを温存した上で起点にすることができるという点になります。
フワライドのちいさくなるを警戒して選出されやすいドドゲザンドドゲザンで例を挙げます。（）内はアドをとれるターン数です。

1. 相手がフワライドに対して受けだしでドドゲザンを出す。（1）
2. ドドゲザンより先に動けるのでたくわえるで確定2発耐え（2)
3. 先に動いてちからをすいとるで相手のAダウン＋HPほぼ全回復（3）、確実におとすためにふいうちで来るならノーダメージ（実質4）

ここまでで確実に攻撃と防御に2ランク差が付きます。タイプ不利でもまず負けることはありません。
ここで相手のとれる選択肢は1.無理と見て引く、2.つっぱるの2択ですが、どちらでもたくわえるを積むことは容易なので、必然的に両面カチカチかつ火力1.5倍で状態異常を受け付けずHP回復手段持ちの特殊アタッカーが出来上がります。属性もりもり過ぎるタイプの主人公かよ

そこからはテラスタルを切って蹂躙していくも良し、散々荒らした後に他のポケモンでテラスタル切って倒しに行くことも可能です。

急所などにも弱いのでたくわえるを積んでいても慢心せずにマスカーニャマスカーニャは2回目のトリックフラワーを打たれる前にちからをすいとるを打ちましょう。1回は大体耐えるので。

"追記"
ドドゲザンが特性まけんきだったらどうすんのという話ですが、たくわえるを2回積んでからちからをすいとるが元々安定択なので問題ありません。ランク差が1以上は確実につくので。
気づいた時点でテラスタルを切って対処すればランク差あろうがなかろうが耐えます。

相性のいいポケモン

今回のフワライドは物理受け特殊アタッカーなので、特殊受け要員が必要です。
私は前回投稿の特殊受け物理アタッカーであるエルレイドとセットで起用しています。

積む前に変化わざを封じられると生存性が大きく落ちるので、ちょうはつもちポケモンの上からちょうはつをうてるマスカーニャや、ちょうはつ持ちポケモンに圧力をかけられる純アタッカーポケモンなどもオススメです。
私は上記もしましたがヤミカラスを使っています。

ドドゲザンに出てきてほしいので、起点にもなるミミッキュ、Sが早いドラパルト、タイプ相性的に不利なサーフゴー、あたりもいいかもしれません。

おわりに

今回のフワライドフワライドは書いてあることは強いのですが、いざ実践で使うとなると選出・素早さ・タイプ相性などの多くの読み合いが必要になります。正直、誰が使っても強いというポケモンではないです。私も本当に使いこなせているのか疑問に感じることもしばしばあります。
しかし相手が対処を知らなければ詰みに持っていくことができる型付和雷同なんて言葉は似合わない独特な個性になっていますので、ぜひ1回使ってみて体感していただきたく思います。

子供の頃にやっていたBW以来のポケモン復帰初心者ですので、読みづらい点多々ありましたかと思います。ここまで読んでいただきましてありがとうございます。