はじめに
ほぼ初めて育成論を投稿することになるフランスパンという者です。自分は最初に"義務ミミズズ"という形で無理やりミミズズを使わされていたのですが、使っていくうちにこのポケモンの強さに気付き始め、今は「このポケモンの強さをできる限り多くの人に伝えたい!」という気持ちになっているので育成論という形でこのミミズズを宣伝させていただきます。
しかし、この育成論を書こうと思ったときには既に他の方がほぼ同じ技構成で育成論を書かれていました。型のコンセプトは違っているのですが、見た目がかなり似ているのでフォークとして投稿させていただきます。こちらの育成論はよりしっぽきりに重点を置いていて、ミミズズの長所をより活かした育成論になっているのでこちらもぜひご覧ください。↓
育成論SV/458
自分の育成論は鉄壁ボディプレに重点を置いた受けポケモン的なミミズズになります。ミミズズの魅力を皆様にお伝えできればと思います。
- ダメージ計算はポケモンソルジャー様のダメージ計算ツールを使わせていただきます。https://sv.pokesol.com/calc
- この育成論では略称を使用させていただきます。
<HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早さ>→<H/A/B/C/D/S>
A特化○○→性格補正+Aに252振り
ミミズズミミズズのここがすごい!
早速ですが、このキモかわいく、愛おしいミミズのいいところを紹介させていただきます。
1.圧倒的な物理耐久
今の環境、カイリューカイリューやガブリアスガブリアスといった物理600族ドラゴン、マスカーニャマスカーニャなど物理アタッカーが台頭していますよね?
「うちのパーティ、カイリューとかマスカーニャ重いなぁ…」
そんな経験ございませんか?そんな時に一家に一台このポケモン!!
ミミズズ「呼んだ?」
わかりやすいように3段活用でダメ計をしていきます。
A252マスカーニャマスカーニャのトリックフラワー:13.0~15.2%
ミミズズ「俺に今触ったか??」
流石に半減ですからね。この程度のダメージでは実感できないと思います。
では次に一般的なマスカーニャマスカーニャ対面で撃たれそうな技です。
同上のはたき落とす:持ち物あり→23.7~28.9%、持ち物なし→15.9~19.2%
ミミズズ「半分もいかないんだが(笑)」
現在環境トップレベルの物理アタッカー、タイプ一致等倍でこのダメージです。
最後に自分が使ってて一番驚いたダメ計です。
A252ガブリアスガブリアスの炎テラス、テラバースト:44.1%~52.0%
ミミズズ「役割破壊テラスタルがその程度ですか(笑)」
そうですこのポケモン、ハチャメチャに物理が堅く、抜群程度じゃ2耐えします。なんて言ったってB種族値145ですからね。弱いわけがないのだ。
2.環境で2匹しか使えない準専用技、しっぽきり
HPを半分削る代わりに身代わりを残して交代するこの技、当たり前ですが物理が堅いこのポケモンと相性ばっちりです。素早さの関係で後攻で尻尾を切ることが多いのですが、相手が物理アタッカーの場合は前述のとおり半分まで行くことが滅多にないので安定して後続に身代わりを残せます。そこで積みアタッカーなど出そうものなら無償で積めて試合を破壊してGGです。モトトカゲモトトカゲは素早さの関係上、先制で打つことになるので差別化はできています。(もちろん先制で打つしっぽきりもそれぞれの良さがあります。)
3.こいつ、土を食うんですよ
タイトルを見て何言ってるかわからないと思うんですけど、そのままです。こいつ、土を食うんですよ。
今作から新しく登場した特性どしょく。地面技を受けると体力が回復するというものですが、このポケモンと相性が良すぎます。まず弱点の少ない鋼タイプにおいて、そのメジャーな弱点を無効どころか回復します。さらにこのポケモンには優秀な回復技がないので貴重な回復ソースです。ストーリーやってないのか知りませんが、意外と地面技を打たれることが多いです。
そして何より、土を食うとフロアが沸きます。敵は動揺によりプレイミスをし、自分の頭の中では勝利確定BGMが流れ、フィールドにいるおばちゃんがいつもよりワクワクしているように見えます(個人の感想です)。とりあえず一回使ってみてください。土食った瞬間の興奮は忘れられないものとなるでしょう(個人の感想です)。
ここまでミミズズのすごいポイントを解説してきましたが、勘のいい皆さんならもうお気づきかもしれません。
そう!このポケモン、やってること「アーマーガアアーマーガアでよくね?」ってなりがちなんですよ。
その点については本育成論の後半で差別化したいと思うので、一旦型の詳細について解説します。
持ち物
食べ残し or オボンの実
オボンの実か食べ残しの選択になると思います。テラスタルして鉄壁を積む前提なら4ターン以上は場に出ていると思うので、確定枠では食べ残しにしました。しっぽきりを重視する場合はオボンの実でいいと思います。ぶっちゃけどちらも大差がないのでパーティと相談してください。
キョジオーンキョジオーンに親を殺されている人は隠密マントでもいいかもしれません。ただし、しっぽきりで後続にしおづけ状態なしで身代わりを残せるので裏でキョジオーンキョジオーンを倒せる場合は問題ないと思います。
特性
どしょくで確定です。最強です。フロアを沸かせてください。
性格・努力値と調整
腕白HB252D4
最初の「ここがすごい!」で説明したように、炎テラスガブのダメージがかなりギリギリになっているのでHB特化で確定にしたいと思います。余りはSに振ってもラウドボーンラウドボーンと同速で特に意味はないです。少しでも耐久を上げるためにDでいいと思います。
技構成
[確定枠]
しっぽきり
このポケモンのアイデンティティであるため確定です。汎用性はかなり高いですが、読まれやすくて挑発を誘うのと、予想外の火力でHPが半分以下になると使えないので注意が必要です。
てっぺき&ボディプレス
言わずと知れた最強コンボ。防御種族値145から放たれるボディプレはてっぺきを積んでいなくても強いです。
[選択技]
岩石封じ
起点になるのを回避する技。無効タイプがいないので確定枠ではこの技にしました。命中95という不安要素が常に付きまといます。
じならし
飛んでる相手に効かないものの、命中率が安定してるので不安だったらこっちの技でもいいかもしれません。
ステルスロック
最低限の仕事をミミズズでしたい方向け。正直この型でステロ撒く暇があるかと言われるとわかりません。
メタルバースト
不意な打点に対して反撃できます。でもやるなら襷持った方が良さそうです。
テラスタル
炎でほぼ確定です。
一応必要な要素としては、
- 炎技を半減にできる
- 格闘技が等倍以下
- 地面が無効になることも含めて耐性が優秀なタイプ
の3つなのですが、この条件を満たすのが炎、水、ドラゴンタイプであり、600族ドラゴンを見るうえで電気テラスタルやタイプ一致ドラゴン技のことを考えると炎一択になると思います。
また、頭にシャンデリアを乗せた可愛いミミズが見られます。
アーマーガアアーマーガアとの差別化
一通り型の説明をしたので、次に環境に多い物理受けで、いろいろもろ被りしているアーマーガアとの差別化をしたいと思います。
ぱっと見で被っているのは次の2点です。
- 物理耐久の高い鋼タイプ
- 鋼タイプでありながら、地面無効という耐性を持っている
自分も最初にパーティを組んだ時はアーマーガアを採用していたので役割としてはかなり近しいものを感じます。しかし、ミミズズのほうが優れている点を4つ説明したいと思います。
1.しっぽきりを覚える
一番最初に思いつくと思います。先述したとおり、しっぽきりを覚えるのは現状2体のみであり、十分差別化できます。アーマーガアアーマーガアは似たような場面で後攻とんぼ返りができますが、しっぽきりは有利対面+身代わりを残せるので、積みアタッカーなどでイージーウィンを拾いやすくなります。
2.ボディプレスの火力
何度も言うようにミミズズミミズズのB種族値は145ですが、対してアーマーガアアーマーガアのB種族値は105です。このポケモンのメインウェポンである「ボディプレス」はAではなくBの実数値で技のダメージが決まるため、この40の差は明確な火力の違いと言うことができます。
3.テラスタル時の耐性
テラスタルの項で説明しましたが、このポケモンは炎テラスタルを採用しています。「受けポケモンにテラスタル切るのって弱くない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このミミズはテラスタルは全然切ります。なぜかというと、役割対象である600族ドラゴンは炎技を持っていることが多く、この型のコンセプトである"受け"を考えると、いくら物理耐久が高いと言えど、高速回復技のないミミズズはジリ貧になってしまいます。
一番多かったケースだと対カイリューカイリューです。
A特化A1+カイリューカイリューの炎のパンチ:45.2~54.3%
これは運よく2回耐えられたとしても、カイリューのマルスケや、ボディプレス半減などの要因で向こうを崩すことができません。そこで炎テラスタルを切ると、ダメージが4分の1となり、鉄壁を安定して積んで簡単に勝てます。
同じパターンをアーマーガアアーマーガアでしたとします。その場合、飛行タイプが消えてしまうので、物理ドラゴン(ガブリアスカイリューセグレイブ)がよく採用している地震が抜群で入ってしまうことになります。
一方ミミズズは地面への耐性を特性の「どしょく」で得ているので、テラスタルしてもその耐性を失うことはありません。これはアーマーガアとの立派な差別化点になると思います。
4.おもしろい
考えてみてください。相手からしてみればよくわからないミミズにこっちのメイン物理アタッカーが止められるんですよ?こんなの面白いったらありゃしないじゃないですか。使っていて楽しい気分になれる。これも立派な差別化だと思います。
以上の4点が主な差別化になります。これだけ言っておいてなんですが、もちろんアーマーガアアーマーガアのほうが使われてますし、アーマーガアのほうが優れている点もいくつかあります。
- 高速回復技を持っていて、サイクルを回しやすい。
- 特殊方面の耐久もまあまあある。
一概にどちらの方が強いとは言えませんが、ミミズズミミズズにもミミズなりの強みがあると思ってください。
与ダメージ計算
すべてボディプレスのダメージになります。
B4振りウォッシュロトム水ロトム:40.8~48.8%
B4振りガブリアスガブリアス:30.7~36.7%
H252セグレイブセグレイブ:52.3~62.2%
被ダメージ計算
A特化ドドゲザンドドゲザンのドゲザン:26.0~31.0%
同上のかわらわり:26.0~31.0%
A特化セグレイブセグレイブのつららばり(5回):22.5~25.5%
A特化マリルリマリルリのばかぢから:53.2~63.3%
A特化ハッサムハッサムのインファイト:47.5~56.5%
等倍なら相手できますが、不意の高火力格闘技では半分以上削れてしまいます。
ダメージ計算は少なめにしていますが、もしリクエストがあったら追記します。
苦手なポケモン
特殊アタッカー
特にロトムやジバコイルがきついです。ボルチェンを打たれているだけでかなり苦しい展開になります。
挑発持ち
このポケモンはしっぽきりという技が最初期に有名になってしまったので挑発持ちは大体打ってきます。特にコノヨザルコノヨザルは挑発持ちが多い上に、ボディプレスを無効にしてくるので天敵です。
ゴーストタイプ
ボディプレスのダメージがない相手は耐えてもすることがないので苦手な対面ともいえます。素直に引くかしっぽきりをしましょう。ソウブレイズソウブレイズとコノヨザルコノヨザルは目立って辛い印象でした。
両刀があり得るドラゴン
特にドラパルトドラパルトやボーマンダボ ーマンダです。最近は特殊型カイリューカイリューもいるらしいのですが、不意な特殊技はマジで耐えられないので注意が必要です。
相性の良い味方・構築例
特殊受け
このミミズは物理は大体受けきれるのですが、特殊はぺらっぺらです。相手に特殊アタッカーが来た時にしっかり引き先を用意しておくと安定します。
積みアタッカー
しっぽきりの都合上、パーティに入れておいた方がイージーウィンを拾える可能性があります。ミミズズの弱点が炎、格闘なので、どちらも無効にできるもらい火ソウブレイズソウブレイズ、どちらも半減にできるマリルリマリルリは相性がいいと思います。ただし、積みを意識した構築にするならフォーク元の育成論のほうがいいと思うので、パーティに入れておくと便利くらいの認識で大丈夫です。
電気無効
苦手なポケモンにあるように、特殊アタッカーにボルチェンを回されるだけできついのでそこをカットできると回しやすいです。
実際に回していると、相手の選出が物理2体、特殊1体だった時に、特殊を倒すことができたらミミズズミミズズにテラスタルを切って勝つことができたケースが多かったです。なので先述した特殊受けや、スカーフによる奇襲で一体持っていく動きができるとミミズズが動きやすかったです。個人的には自分の本当の推しポケであるサーナイトサーナイトにスカーフを持たせると、
・割と高めな特殊耐久
・スカーフ道連れで強引な1対1交換
・マイナーゆえにあまりスカーフを警戒されない
などの理由で合わせやすかったかなと思います。
相性のいいポケモンはぜひこのミミズズを使ってもらっていろいろ試していただければなと思います!
おわりに
いかがでしたでしょうか?うちの自慢の炎テラスタルミミズズミミズズは環境トップの物理アタッカーをほぼ完封することができます。この育成論を読んで一人でも多くの方がミミズズに興味を持ってくれたら幸いです。
それでは最後に
「土(寿司)食いねぇ!!」