挨拶
こんにちは。読んで頂きありがとうございます。宜しくお願い致します。
ここでは少し珍しい型のドラパルトドラパルトについて考察します。お付き合い下さい。
前置き
本論では、互いのポケモンの個体値は全て理想的なものであるとしています。また、第9世代(SV)のランクマッチシーズン1の環境を条件として考察しています。
ドラパルトというポケモンについて
ここはポケモンに詳しい読者なら読み飛ばして頂いても問題無いです。
ドラパルトの初登場は前作の剣盾です。600族史上最速の素早さ種族値142を誇ります。突出している素早さ以外の能力に関しても、どれも環境の第一線で活躍させるにあたり必要最低限の水準は確保されています(さすが600族)。
ドラパルトの強みとして素早さ以外に挙げられるのは、特性や技の豊富さです。威嚇や岩石封じ等の能力ダウンに耐性を持つクリアボディ。壁や身代わりを無視できるすりぬけ。相手の技を封じることのできる呪われボディ。物理特殊ともに豊富な攻撃技。龍の舞やバトンタッチ、リフレクターや光の壁、鬼火や電磁波や呪いといった変化技も多数習得できます。
そこに今作からの要素であるテラスタルやテラバーストを考慮すると、「ドラパルトを使うプレイヤーが10人いたら、10匹とも全部違うドラパルトだと思え。」と言っても過言ではありません。
そんなドラパルトは前作に引き続きこのパルデア地方でもプレイヤー達の信頼をを勝ち取っています。
やはり高い素早さを活かし、あと少し足りない火力を持ち物で補っているようなアタッカー型のドラパルトが多い印象ですね。
このドラパルトの強み
- 身代わりを搭載することで低火力高耐久の受けポケモン達に対して強く出られる。
- 高い素早さから繰り出されるかなしばりによって敵のメインウェポンを封じることができる。
- 鬼火を搭載することで、敵の物理アタッカーを止めることができる。
- ドラパルトは様々な型があるので、この型のドラパルトに対する最適行動を敵が取りにくい。
- 特性の呪われボディによってHPが1でも残っていれば1/3の確率で敵の技を封じる仕事ができる。
- 流行しているアーマーガアドオーを身代わりを残しつつ突破できたり、コノヨザルコノヨザルに対しても、憤怒の拳をかなしばりしてしまえばドラパルトへの打点が無くなるので完封可能であったりと現在流行中のポケモンに対して強い。
役割
自分より遅いポケモンに対して、かなしばりや鬼火で意地悪をしていくのがこのドラパルトの役割となります。
シーズン1中盤頃に流行していたアーマーガアアーマーガア&ドオードオーの受けサイクルの対策をしたいというものがこのドラパルトを使う動機でした。
シーズン2が始まった現在、アーマーガアドオーのサイクルは数を減らしましたが、元々このドラパルトが対応できるポケモンの範囲が広いのでまだまだ戦っていけそうに思います。
持ち物
食べ残しです。
身代わりを使える回数をなるべく増やしたいので採用しました。
特性
呪われボディです。
運次第で勝ち筋を追い続けることができるからです。
身代わりを貫通して鬼火を当てられるすりぬけも一考の価値ありです(ちなみに特性すりぬけでなくても、かなしばりは身代わりを貫通するようです)。自分の能力ダウンはあまり気にならないのでクリアボディは考慮外とします。
性格・努力値
性格は臆病。
努力値は
HP236
防御156
特攻4
特防4
素早さ108です。
- 攻撃無振りアーマーガアのアイアンヘッドを身代わりが耐えること。(厳密には62.5%で耐え)
- 素早さが最速マスカーニャマスカーニャより高いこと。
- HPは食べ残しの回復量効率を考慮し16の倍数+1になること。
上記3つの項目を満足させるためには、性格が臆病のHP236、防御156、素早さ108振りは確定。
ここまでで努力値の残りは8なので、特攻と特防に4ずつ分けて終いです。
技構成
身代わり
ドオーの毒、あくびをシャットアウトするための採用です。
またかなしばりと組み合わせることで敵の技を封じるために使います。むしろ後者の使い方がメインとなっています。技マシン
かなしばり
敵が最後に使った技を4ターンの間使えなくします。敵がこちらのドラパルトに対して有効打となりうる技を1つしか持っていない場合、その技をかなしばりで封じてあげる動きがとても強いです。こだわり系アイテムで技を1つしか使えない敵にかなしばりを撃つと、交代しない限り悪あがきしか使えなくなります。遺伝技
鬼火
高い素早さを活かし、敵物理アタッカーに対して先に鬼火を撃ち込むことで敵の攻撃力を削ぎ、サイクル戦を有利にしたり敵を詰ませたりすることができます。技マシン
たたりめ
状態異常の相手に対しては威力が2倍になります。鬼火が入っている敵に対してはシャドーボールより高いダメージが見込めるので採用です。この技で目の前にいる敵を削ります。レベル技
テラスタル
本論ではドラゴンとしていますが、これは私の使っているドラパルトが生まれつきドラゴンテラスだったためです。
ドラゴンテラスで良かったと思った点は、まずはテラスタルした後もロトム達ウォッシュロトムヒートロトムのタイプ一致技に対する耐性を持てる点です。
あとは本来なら効果抜群で食らうかげうちを等倍にできることくらいですかね。
運用方法
基本的に鬼火やかなしばりで敵のポケモンの機能を奪うことで、敵が1番大事にしたい(HPを残しておきたい)ポケモンに対してサイクル戦に参加することを強要し、そのポケモンにも鬼火やかなしばりで嫌がらせをします。
このドラパルトが敵に対してダメージを与える手段は鬼火たたりめになります。
苦手だったり、仕事ができない敵に対しても、ただで下がるのではなく技を封じたり鬼火を撃ったりして敵の嫌がる行動をしてこちらの控えのポケモンに対する圧力を軽減してから交代します。
受けポケモン達への運用
対アーマーガア
元々ボディプレスが無効なので、アーマーガアからこちらに対して打点となりうる技はアイアンヘッド、ドリルくちばし、とんぼ返りくらいでしょう。これらの技は全てこのドラパルトの身代わりを1発で破壊できないので、身代わりを場に残しつつ鬼火たたりめをすることでこちらのペースに引きずり込めます。仮にビルドアップを何回もされてムキムキになられてもかなしばりで攻撃技を封じてしまえばOKです。
対ドオー
地震をかなしばりで封じるか、鬼火を入れることでドオーはこちらの身代わりを1ターンで壊すことができなくなります。ドラパルトへの交代のタイミングで毒を撃たれないように注意。
キョジオーンキョジオーンやヘイラッシャヘイラッシャ
これらのポケモンも基本的にこちらの身代わりを1ターンで破壊できませんので仕事ができ、有利をとれます。
対物理アタッカー達
大抵の場合こちらの方が素早さが高いので、鬼火を撃ち込んで火力を半減させたり、ドラパルト身代わり→敵が技を撃つ→ドラパルトかなしばり といった流れで敵の技を封じたりとやりたい放題できます。
鬼火の命中不安に関しても、敵の技をかなしばりで封じることでケアが効いているのが偉いです。
対特殊アタッカー達
鬼火を入れても火力を削ぐことができないものの、かなしばりで技を封じることでサイクル戦を有利にすることができます。
ハイドロポンプを封じられたウォッシュロトムがボルトチェンジで身代わりも壊せずに退散していく試合展開を何度も経験しました。
与ダメージ計算
特に断りの無い限り、こちらのドラパルトは非テラスタル状態で敵が状態異常になっているという条件で計算しています。
敵が状態異常になってないならちょうど半分のダメージが入ります。
防御特化アーマーガア
40.9〜48.7%確定3発
特防特化ドオー
22.7〜27.0%乱数4発(ほぼ5発)
特防4振りドラパルト
114.1〜136.1%確定1発
特防4振りマスカーニャ(草悪タイプ)
32.4〜38.4% 乱数3発
特防4振りサザンドラサザンドラ
23.9〜28.7%乱数4発
HP252振りサーフゴーサーフゴー(鬼火が効かないので状態異常ではないものして計算)
43.2〜50.5%乱数2発(ほぼ3発)
HP252振りウォッシュロトム
44.5〜53.5%乱数2発
HP252振りコノヨザル
74.6〜88.4%確定2発
被ダメージ計算
特に断りの無い限りこちらドラパルトは非テラスタル状態です。
無振りアーマーガアのアイアンヘッド
21.7〜26.4%乱数4発(ほぼ5発)
62.5%の確率で身代わりが残ります。
無振りドオーの地震
24.8〜29.5%乱数4発
無振りモロバレルモロバレルのヘドロ爆弾
14.5〜17.0%乱数6発
攻撃特化マスカーニャのじゃれつく(タイプ一致)
81.8〜97.4%確定2発
最速攻撃252振りガブリアスガブリアスの地震
44.6〜54.9%乱数2発
特攻特化ウォッシュロトムのハイドロポンプ
28.4〜34.1%乱数3発(ほぼ4発)
最速攻撃252振りドラパルトのドラゴンアロー
87.0〜105.6%乱数1発
苦手なポケモン
メジャーなところだとドラパルトやセグレイブです。
素早さを落としているため、ドラパルト同士の戦いでは不利を取ります。こちらが身代わりを残している状態で対面しても敵ドラパルトが特性すりぬけだと貫通されます。さすがにどうしようも無いです。
鬼火が効かず弱点を突かれるセグレイブも苦手です。身代わりを置いていてもつららばりで貫かれます。
とは言いましたが、この型のドラパルトが仕事できない敵は以下の条件
1.このドラパルトより素早さが高い
2.このドラパルトを1発で倒せる技を持っている
3.鬼火が効かないor特殊技を主なダメージ源としている
4.このドラパルトに対して有効打となりうる技を2つ以上持っている
これらのうち、1と2を同時に満たすか、3と4を同時に満たすポケモンたちです。
しかし仮にこれらを全て満たす敵に奇襲され、何もできずにドラパルトが倒されたとしても、3割で呪われボディが発動します。
相性の良い味方・構築例
ウォッシュロトムヒートロトムマスカーニャ等
他のポケモンでこだわり系アイテムをトリックして押し付けて、ドラパルトでかなしばりすれば敵は身動きが取れなくなります。