レイスポス- ポケモン育成論SV

はじめに

こんにちは。ナマコ48と申します。剣盾時代にいくつか育成論を投稿していましたが、今作SVでは初の育成論投稿となります。不慣れな点や拙い点があるかと思いますがご容赦ください。また、不明な点やおかしな点、ご意見等あればコメントを頂けると幸いです。

さて、今回はレイスポスの育成論です。レギュレーションDで解禁された高速特殊アタッカーの準伝説ですが、今作ではハバタクカミに役割を完全に奪われる形になっており、使用率は80位ほどになっています。主にフェアリーテラスタルでドレインキッスの威力を高める型がメインですが、今回は耐久調整を行い、環境上位の速さと、今作では希少な性能を持つ特性「くろのいななき」を生かした全抜きを目指す「のろいのおふだ」型の考察となります。

• HABCDSなどの略称を用います。その他、検索すればわかる専門用語などを用いる場合があります。
• ダメージ計算は「ダメージ計算SV　forポケモン　スカーレットバイオレット」様を使わせていただいています。
• ダメージ計算時の相手ポケモンの個体値は31を想定しています。

レイスポスの基礎考察

まずレイスポスのタイプ・種族値・特性について考察していこうと思います。

攻撃面では、比較的通りの良いゴーストタイプを一致わざとして使うことができます。
また、特攻145はレギュレーションDではボルトロス(霊獣)と並んで最高であり、サブウェポンであるドレインキッスですら馬鹿にならない火力が出ます。さらに特性「くろのいななき」は、相手を倒すことで特攻が１段階上昇するという効果であり、勢いがつけば止まらない強さがあります。今回の育成論では、ゴーストの通らないガチグマノーマルテラスタルカイリュー弱点を突けるヒードラン、ヌメルゴン(ヒスイ)を意識したかくとうテラバーストを採用することで、前作では課題とされていた技範囲も克服しています。技範囲や火力を保障できていることから、今回はあえて火力を少し落とすことで、耐久調整を行っています。
また、素早さ種族値は130あり、今環境でも十分高速といえる値です。今回の調整では耐久がぎりぎりのため、耐久に回していますが、それでも最速マスカーニャを抜くことができます。
以上のことから、今作のレイスポスは高い汎用性を持った全抜きを狙える高速アタッカーとしての適性があることが分かります。

防御面では、ゴースト単タイプであり、弱点は今環境メジャーな悪・ゴーストが抜群であり、正直優秀とはいいがたいです。しかし、現在猛威を振るっているカイリューのしんそくやガチグマのからげんき、ウーラオス(れんげき)のインファイトを無効にできることを考えると、うまく相手の動きを読むことができれば受け出しも可能なタイプといえます。また、今回のテラスタルかくとうは、環境に多い悪技を半減でき、素早いレイスポスに撃たれがちなふいうちを半減で受けられます。
数値面では、詳しくは後述しますが、H100、D80と特殊面ではそこそこの耐久があり、最速ハバタクカミのシャドーボールを確定で耐えられる程度で、特殊等倍わざなら２耐えすることも難しくありません。また、おにびによる対物理性能や、ドレインキッスによる回復もあり、ウーラオス(れんげき)には型次第で対面から勝つことができます。
以上のことから、レイスポスは相手の行動を読むことができれば十分に戦える性能があるといえます。

他の持ち物との差別化

レイスポスの持ち物としては、ドレインキッスを回復ソースとして使うことを前提にした「たべのこし」や「オボンのみ」、耐久を補う「きあいのたすき」、より素早くなることを狙った「こだわりスカーフ」あたりが多いようです。
しかし、今回はテラスタルかくとうを使って全抜きを狙う調整のため、耐久型のアイテムや、技の打ち分けができなくなるこだわりアイテムとは相性が悪く、先述のそこそこの耐久を生かすため、「きあいのタスキ」や、反動のある「いのちのたま」も候補から外れます。そこで、今回は通りの良いタイプ一致わざを生かし、やや落ちた火力を補う「のろいのおふだ」での運用となります。

他のポケモンとの差別化

やはり差別化の対象となるのは同じゴーストタイプであるハバタクカミでしょう。
ハバタクカミとの大きな差別化点は数値とおにびによる対物理性能です。
ハバタクカミには「あまえる」がありますが、ウーラオス(れんげき)の確定急所には無効であり、タスキにも弱いです。それに比べおにびによるやけどは急所にも効果があり、ダメージも与えることができる点で優れています。また、環境にはほのおタイプの物理アタッカーも多くなく、通りも十分であるといえます。また、ハバタクカミのH55、B55に比べレイスポスはH100、B60と(高くはないものの)最低限の耐久力はあり、対物理タスキでも止まらず、起点にできます。
　

性格・努力値と調整

• 性格

高速アタッカーとしての性能を確保するため、おくびょうで確定とします。

• 努力値振り

確定欄の振り方はこちらになります。
H60-B4-C156-D76-S212

・耐久方面はC252ハバタクカミのシャドーボール確定耐え、A252やけどウーラオス(れんげき)のすいりゅうれんだを確定3発、あんこくきょうだを確定耐えです。この調整により、環境上位のポケモンに対面から勝つことができます。
・CはH4ハバタクカミをおふだ込みで確定1発に調整しています。
・Sは耐久のこともあり削っていますが、それでも最速マスカーニャを抜くところまで振っています。最速の場合と比べると抜けなくなるのは準速スカーフギャラドスサーナイトエルレイドカイリューイダイトウ♂、準速ドラパルトで、環境には多くないと判断し、このSラインとしています。

技構成

• 確定欄

シャドーボール
ゴーストタイプ　威力80 命中100 20%の確率で相手の特防を1段階下げる
タイプ一致技であり、「たたりめ」を除けば最高火力です。おふだの効果もあり、等倍でもかなりの火力が出ます。確定技とします。

おにび
ほのおタイプ　命中85　　相手をやけど状態にする
優秀な変化技です。やや命中に不安があるものの、対物理アタッカーにはこれがないと始まりません。また、ふいうち透かしにも優秀です。確定技とします。

テラバースト
かくとうタイプ（非テラスタル時ノーマル）　威力80 命中100
先述の通り、ノーマルタイプのポケモンやヌメルゴン(ヒスイ)ヒードランなどに撃ちます。ゴースト・かくとうを両方半減以下で受けられるのは現状ゾロアーク(ヒスイ)のみです。コンセプト上確定技とします。

• 選択技

ドレインキッス
フェアリータイプ　威力50　命中100　与えたダメージの3/4だけ回復する
今作から習得の待望のフェアリー技です。シャドーボールとの相性補完もよく、火力もそこそこ出るので、この型と相性がいいです。推奨技とします。

ちょうはつ
あくタイプ 　変化技　 　相手の変化技を使えなくする
先発として相手の起点づくりと戦わせる場合や、受け構築が重いのなら。
高い素早さで先制することも多く、レイスポスとの相性がいい技です。

立ち回り例

先発での起用、もしくはサイクルで削ってからのスイーパーが主になります。
呼びやすいウーラオス(れんげき)やハバタクカミは先発で出てくることが多く、先発適性もあると考えています。しかし、「ステルスロック」使ったサイクル戦で消耗した相手ポケモンを倒して特性での全抜きが主な運用になるかと思います。
立ち回りとしては、対面から通りの良いシャドーボール、その後交代先のポケモンに最もダメージのある技を打つといったものになります。ふいうちが予想されるポケモンには鬼火を狙っていきたいところです。対面からの役割対象はハバタクカミウーラオス(れんげき)サーフゴーテツノツツミサンダーなどが挙げられます。

与ダメージ計算

• シャドーボール

• テラバースト（かくとう）

• ドレインキッス

被ダメージ計算

相性の良い味方

ステルスロックを撒いてサイクルを回せるガブリアスディンルーカバルドン、スイープ後に暴れられるパオジアンウーラオス(れんげき)等の高速物理アタッカーなどが相性がいいと思います。

このポケモンの対策

一定以上の特殊耐久を持つポケモンドオーハピナス等には受けられてしまう他、ほのお物理のエースバーン、スカーフ持ちの高速物理アタッカーウーラオス(れんげき)等には仕事ができません。

おわりに

拙い育成論でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。現環境では兎にも角にもハバタクカミに役割を奪われがちなレイスポスですが、おにびを軸にした耐久と高速特殊アタッカーとして申し分ない性能、特性による抜き性能、環境ポケモンへの相性の良さなど、強い要素を持ったポケモンです。
もし他の振り方や調整、必要だと思われるダメージ計算などの意見やリクエスト、質問などがあればぜひコメント欄にお願いいたします。
ありがとうございました。