前回のジャラランガの育成論ではコメント評価ありがとうございました。
大天使と申します、今世代では4回目の投稿となります。
前置き
- お互いに理想個体を想定します。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをお借りしました。
- HBS等の略語を用います。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除きDMと略させていただきます。
エースバーンとは
今世代初登場の炎単タイプの御三家です。
典型的な高速物理ATの種族値をしています。見た目相応のS種族値S119と今世代のSデフレによりスカーフやSバフでもかかっていない限り環境のほとんどのポケモンの上を取ることができ、高い攻撃力と技範囲(炎・格闘・悪・鋼・毒等)を持つため高い抜き性能を持ちます。低耐久ATや抜群を突かれるポケモンで固めると7世代のゲッコウガのように簡単にPTは壊滅状態に追い込まれます。
また似た種族値のゲッコウガと比較すると両刀に向かない代わりに、ステロや壁などの場の状況を変えるコートチェンジを習得できる点や、H80-BD75とギリギリ紙耐久を脱却できている耐久種族値(逆にこれを下回ると無振りで多くの攻撃を耐える事が難しい)で耐久調整を施しやすい・猛火を発動させやすいという特徴があります。
尚まだ未解禁ですが、今後隠れ属性のリベロが実装されるそうです、現在でも強ポケなのに問題のサブウェポンの火力不足を解消できるので過去のゲッコウガ同様トップメタに躍り出る事間違いないと思います。過去の
ゲッコウガと比較すると物理一本で構成を読まれやすい欠点があるものの、前述したコートチェンジ、ビルド、最低限の耐久、DMとの相性、火炎ボールの火力等で
ゲッコウガ以上に恐ろしい事になると睨んでいます。
今回はそんなエースバーンの中でも使用率が低いとチョッキ型を解説します。
チョッキの利点
Googleで「チョッキエースバーン」と入力しても殆ど考察文は見当たりませんでした。動画が1件、構築記事がぽけっとふぁんくしょん様から5件(ただし構築記事であるためチョッキエースバーン単体を概観するのに十分な考察量とは言えない)といった具合でした。
そこで本育成論を通じ持ち物の選択肢の一つとしてどのような特徴があるのかを概観していきます。
チョッキを着せるのには大きく二つの目的があると思います。一つはサイクル戦(目の前に有利なポケモンを後出しする事でアドバンテージを取っていく戦法、交代戦ともいう)で後出しに必要な耐久を確保する為(利点A)、もう一つは目の前のポケモンの攻撃を2耐えすることで対面性能を底上げする為(利点B)かと。尚、利点Bに関してですが一回耐える程度の耐久しか確保できないなら意義は薄いケースが多いです、その場合チョッキで耐えない特殊技や物理攻撃にも反応する襷の方が汎用性は高くなるので。エースバーンは後述するようにこの二つに全く当てはまっていない、という訳ではないものの、耐性の少なさと紙以上並以下という程度の耐久しかなく二耐えや高火力への後出しが安定するかは微妙な為、合致するかと言われると怪しいです、それを踏まえた上で利点を考えます。
主要なメリット
- 1. 襷の温存をしつつ行動保障を得る
- 2. ステロや先制技等への耐性
- 3. DMとの相性の良さ
- 4. 一部の仮想敵との打ち合い性能の向上
一つ一つ紐解いていきます。
襷の温存をしつつ行動保障を得る、について
8世代では襷の需要は高まっていると言えます。DMの登場により居座る必要のある場面が増えた事、ドラパルト
ドリュウズなど高速〜中速かつ並または紙耐久ポケモンが環境上位に躍り出た事でそれらを採用する際持たせたい、襷貫通+超火力の
メガガルーラが居なくなった事が背景と思います。
その為多くのPTでは襷の奪い合いになりがちです、このエースバーンも紙ではないとはいえお世辞でも高いとは言えない耐久とASに努力値を割きたくなる点から当てはまります。
そのように奪い合いの状況かつPTでPT全体の耐久が不安な場合チョッキが候補に入るわけです。本論の振り方で臆病眼鏡サザンドラの流星群程度なら一耐えする耐久となる為、大抵の攻撃を一発耐えるようになる為、特殊に関しては等倍で出オチする事はなくなります。
単体考察の場で持ち物争いの話を出すのはいかがと思われそうですが、私はそうは思いません、襷を他に回せるのは立派なメリットです。私自身がチョッキ型を採用、および考察を開始したのも、現構築で襷枠はドリュウズ、球枠は
ドラパルトで埋まっており、かつPT全体で耐久値が不安だった為消極的に採用した、というのが本音です。
ステロや先制技等への耐性、について
とはいえ単体考察の場で襷の温存だけを理由に考察を片づける訳にはいかないでしょう。エースバーンはギリギリな耐久な為中火力技+先制技やステロを受けた後裏の攻撃を耐える事が困難です。
一回ステロを喰らえば無振りだと耐久指数は11043(B4ゲンガーの物理耐久程度)と壊滅的数値となります。
またヒートロトムの眼鏡ボルトチェンジ+
ミミッキュのかげうちで乱数落ちするなど高火力を一発貰えば次のターン縛られやすいのが難点です。
しかしチョッキを着せたことでその欠点をある程度補えるようになりました。
本論の構成の場合ステロを喰らっても耐久指数18192と無振りサザンドラ程度の数値となる為腐りにくくなります。また臆病
サザンドラの流星群+
ミミッキュの球かげうちを耐えるなどスカーフ奇襲された・打ち合い後も落とされにくいです。
DMとの相性の良さ、について
上ではただ対面性能を高めたいなら襷の方が汎用性が高くなると書きましたがDMする場合その限りではありません。
HP2倍+チョッキ補正により通常の3倍の耐久が確保できます、本論の構成の場合耐久指数48513相当の数値となります、これはHD特化クレセリア以上(45400)と高速ATの中では異常な数値です、DM同士の打ち合いに強くなりますし、解除後も半端な攻撃を一発を耐え抜けるようになります。
ここもDMと相性が悪い襷との違いです。
一部の仮想敵との打ち合い性能の向上、について
他の鈍足ATのように何発も耐える事は多くありませんがそれでも利点Bで挙げたように2耐え以上することで有利になったポケモンも一定数います。時にDMを絡める事で本来不利なDMポケとの有利不利を逆転させることが出来ます。
非DM同士
DM同士
トゲキッス...持ち物なしダイジェットを三回耐える、ダイバーン+晴れダイバーンで乱数1(37.5%)、持ち物補正込みだとジェットは乱4〜確3だが猛火で火力を上げたダイバーンで遂行を早められる。
ラプラス...晴れの水技ダメージ半減込みでターン枯らし、もしくは突破が可能、帯ダイストリームを3回耐える。ただし努力値や動き方で大きく左右されます、詳しくは下の欄で。
このように複数回攻撃を耐える事で優位になる例もあります、特にDMを絡める事で本来縛られたDMとの殴り合いが可能になる、ラプラスへの誤魔化しになる点が魅力です。
以上がチョッキエースバーンの魅力です、その他にも
ニンフィア
ブリムオンのフェアリーや不一致文字等やむを得ない場合は受け出し可能な点も魅力です。
また元々が補助技を駆使し長期戦を仕掛けるタイプではない為自然とフルアタになりやすく最速110族抜きや同族勝負を捨てた以外努力値も本来のASと大差はない為、奇形の割に基本性能を維持できている型と言えます。
総括すると、襷や球ラムなどPT全体で持ち物枠が埋まっている状態で行動保障を得たい場合、またはDM時の性能や特定の仮想敵への殴り合いを重視する場合採用といった所です。
採用理由・強味・仮想敵・DMについて
- 1. 炎格闘+αの技範囲+猛火とS119、チョッキの耐久による対面性能
- 2. 高いS種族値による縛り性能・終盤の抜き性能
- 3. とんぼ返りによる対面操作、不利対面の誤魔化し、襷潰し
- 4. DM時の抜き性能
仮想敵
・DMなくてもほぼ確実:ナットレイ
エルフーン
アーマーガア
カットロトム
アイアント
ギルガルド
ルカリオ
・DMされなければ非DMでも行けるorDMしないとDMが厳しい:トゲキッス
サザンドラ
ヒートロトム
ニンフィア
ジュラルドン
シャンデラ
ガオガエン
アーマーガア
ブリムオン
ミミッキュ
ストリンダー
・どちらともいえない、型次第</u>...カビゴン
ヒヒダルマ(ガラル)
リザードン
エースバーン
ドリュウズ
バンギラス
ドラパルト
ラプラス
・DMを切っても非DMに勝つのが精一杯or倒せはするが仕事をされる....パルシェン
オーロンゲ
ローブシン
ブラッキー
・不利、蜻蛉でつなぐか諦めるしかない...ドヒドイデ
オノノクス
パッチラゴン
ウオノラゴン
カバルドン
ヌオー
サニーゴ(ガラル)(物理受けは抜群突けないor事前にDMで積みがない限り基本勝ち目はないと思ってください。)
- エースバーンとDM適正について
必須とは言わないものの、DM適正は高く、エースとして運用可能、特定の仮想敵との殴り合いでは必須といった所です。
ダイバーンの晴れ+ダイナックルで底上げした火力をS種族値119から放てる為抜き性能が大幅に上がります。
また元々陽気球ミミッキュのダイホロウ(シャドクロ)程度なら一発耐える耐久が底上げされるため、硬い・速い・痛いの三拍子揃った強力なATが出来上がります、特に特殊方面はHD特化
クレセリア以上の化け物となる為非常に相性がいいです。
チョッキによる特殊技への耐久温存や追加効果による火力の底上げ、猛火でDM切れた後も高い単体性能を維持できます。
またラプラス
トゲキッスなど一部のDMとの殴り合いでは必須となります。
しかしとんぼ返りやふいうちの効果が失われる点や非DMでも機能する点、物理受けを崩しておかないとDMの無駄打ちになってしまう点、エースバーン入りの構築は基本対面構築で
エースバーン以外にもDM適正の高いポケモンも多いであろう点からDM適正は高くエースにもなりうるが必須ではない、程度の認識で居てください。
差別化は不要です、アイアントの上を取りつつ一致炎+格闘技が放てるという制圧力を持つ、かつ物理特殊双方で最低限の耐久を持つのは現時点で
エースバーンのみで独自の性能を持ちます。
構成
- 努力値
H12 A252 B4 D60 S180(S↑C↓)
調整:A...化けの皮解除後の無振りミミッキュを火炎ボールで丁度確定1、H4が93.7%
HB...陽気球ミミッキュのダイホロウを(シャドクロ)耐え、特化球
ミミッキュの球シャドークロー+かげうちを耐え、
ドラパルトの球ドラゴンアローをほぼ耐え
HD...眼鏡サザンドラの流星群を臆病の場合確定、特化の場合は6割で耐え、帯
ラプラスのダイストリームをDM+晴れ時耐え、
ギルガルドの弱点保険シャドーボール耐え
S...最速アイアント抜き
耐久指数:物理...15073 特殊...16171(×1.5=24265)
- 特性
猛火一択です。体力が3分の1以下になると炎技の火力が1.5倍になります、並耐久で発動機会に恵まれ、高いSと相性がいいです。
- 持ち物
とつげきチョッキの育成論です。
- 技構成
かえんボール/とびひざげり/ふいうち/とんぼがえり
高火力一致技でフレドラと違い並耐久を削る事なく打てるかえんボール、バンギラス
サザンドラロトム系統等炎が通らない相手に通りがよくDM時Aを上げる手段となるとび膝蹴り、
ギルガルドとの打ち合いに必須で
ドラパルトへの唯一の打点になる、また削れたスカーフ持ち・積みATへの留め等何かと便利なふいうち、そして不利対面・襷持ちの誤魔化しになりDM時相手のCダウンも狙えるとんぼ返り、これで基本的に技枠が埋まります。
敢えて外すならとんぼ返りです、先制蜻蛉後裏に引く相手がおらず、襷へのケアができるなら外してもいいかもしれません。
その場合はDM時Sを上げられる、副産物に非DMで相手のDMターン枯らしになるとびはねる、ミミッキュ
ニンフィアの打点になり怯みやDM時B上昇もおいしいアイアンヘッドが候補になります。
仮想敵シミュレーター+ダメージ計算(vs特殊)
環境で比較的見かける特殊を対象に「元々が仮想敵になる」「チョッキを着た事で居座れる可能性が出てきた」「型次第で勝てる」敵に対する解説とダメ計を記したいと思います。
与ダメはDM時は指定を入れ、被ダメは非DMで行います(ラプラス除く)、DMはHP二倍となる為200%とすればどれくらい入るか想像できると思います。
被ダメ C252眼鏡流星群:80.8~95.5%
与ダメ 無振りへとび膝蹴り:89.9~106.5%(37.5%)
無振りへダイワーム:82.6~98.2%
非DM同士ならとび膝蹴り+ふいうちでスカーフでも眼鏡でも大抵殴り合えます。相手がDMを切ると飛び膝二回を乱数耐えする上、ダイドラグーンでAを下げて来るので勝てませんが、DMが読めているor死に出しであればこちらも切る事で対策できます、その場合ダイワームでCを下げつつナックルの起点にするのが定石です。球ダイドラグーンはダイワームで3耐え。
被ダメ 弱点保険特化シャドーボール:78.9~93.6%
特化インファイト:63.6~75.1%
与ダメ H252へかえんボール:86.2~101.7%(12.5%)
弱保を恐れることなく火炎ボールを放てます、ふいうちで影うちを無効化できるため弱保+物理型でない限り有利対面です。
DMは特性との相性の悪さからラス1でもない限り切られにくいです。
被ダメ 特化眼鏡ハイパーボイス:33.7~40.1%
特化ダイフェアリー:26.7~32.4%
与ダメ HB特化へかえんボール:44.5~52.4%
B252へダイバーン:67.0~79.4%
フェアリー半減なため有利、DM切られなければ繰り出し可能です、最高火力を想定してもこれです。欠伸はとんぼ返りでループ解除できます。
後出し時DMを切られる+B振りだとかえんボール3発で落としきれずやや不利ですがDMで巻き返しは効きます、ダイアタックは1.2割しか響きません。
被ダメ 特化シャドーボール:40.7~48.4%
特化ダイホロウ:65.6~78.3%
与ダメ 無振りへふいうち:60.7~72.5%
H252へダイアーク:82.6~98.2%
シャドーボールを二回耐えつつふいうち二回で落とせる為比較的有利です、眼鏡でも耐える点や一発被弾程度なら十分体力に余裕を残せる点が優秀です。ふいうちを読まれ補助技を使われるのが痛いですが。
ダイホロウは耐え、特化球ダイホロウも12.5%の乱数1なのでDMもこちらが切りに行くことで対処できます、ただし弱点保険+耐久振りは厳しいか。ラプラスの登場ですり抜けの方が多そうですが、もらいびがある為かえんボールはリスキーです。
被ダメ 特化10万ボルト:36.9~43.9%
特化ダイサンダー:52.2~61.7%
与ダメ H252にかえんボール:114.6~135.0%
DMもかえんボールで確定2なので基本的に対面からでは有利対面です。
スカーフ10万を2回耐えるのでDM切られなければ非DMでも後出し可能です。
被ダメ 特化サイコキネシス:42.6~51.5%(6.2%)
特化ダイサイコ:63.0~74.5%
与ダメ H252へかえんボール:60.9~71.9%
サイキネをほぼ二回耐える為トリルを貼られたり二耐えされても巻き返しが効きます。DMを切る事で後出しから瞑想型へのストッパーにもなりえます。
被ダメ 特化10万ボルト:36.9~43.9%
特化ダイサンダー:52.2~61.7%
無振り10万:26.7%~32.4%
与ダメ:H252へとび膝蹴り:41.4~49.0%
H252へダイバーン:33.1~39.4%
HB特化へとび膝蹴り:30.5~36.2%
非DM同士ならほぼ勝てます、スカーフ10万は2耐え、飛び膝×2で落とせる、チョッキやオボンも上から二発飛び膝+ボールorふいうちで叩いて落とせます、また無振り10万程度なら3回耐えるので外しさえしなければオボン+HB特化でも競り合えます、尤もその外しと放電が怖いのですが。
DM同士だとダイサンダーを丁度3回耐えるのでラス1や切っても問題ない状況ならダイナックルの起点にしましょう。
被ダメ 特化流星群:57.9~68.7%
特化ダイドラグーン:61.7~73,2%
与ダメ H252へとびひざげり:70.0~82.4%
H252へダイナックル:50.8~61.0%
H252へダイワーム:9.6~11.2%
非DM同士なら眼鏡特化流星群を87.5%で耐え、上から二発、スカーフも膝+ふいうちで対処できるため有利です。
DM同士だと微妙です、ダイドラグーン×3で乱数落ちかつ、Aを追加効果で落としてきます。こちらが落とされるのが怖いならダイワームから入るのもありですが、ダイワーム→ダイナックル→猛火かえんボールも乱数と安定しません。(4.8~5.5%(ダイワーム)+16.9~20.3%×2=38.6~46.1%+47.4~56.4%)
しかし乱数ながらも勝ち目がある、DMターン枯らしが出来る、また非DMでは技を外さない限りほぼ確実に勝てるのはチョッキの利点です。
被ダメ C252エアスラッシュ:30.5~36.3%
C252ダイジェット:52.2~61.7%
与ダメ 無振りへかえんボール:62.5~73.7%
無振りへダイバーン:71.8~85.0%
無振りへ晴れダイバーン:107.5~127.5
非DM同士だとスカーフの怯みが怖いですがエアスラを2〜3回は耐える為従来より施行回数は稼げます。猛火発動→ふいうちも狙えます。
DM同士の打ち合いの場合、C252ダイジェットなら確定3にしつつダイバーン+晴れダイバーンで乱数(37.5%)で落とせます、ただし有利な乱数ではなく耐久振りも痛い為最後にダイナックルを使う、また相手がダイウォールを使ってきた場合ふいうちを打つ、などの臨機応変な対応が求められます。
最初にダイワームを使うと耐久面で安定しますが、晴れ以外にアドが取れない点やダイウォールを絡められると怯みゲーに持っていかれる点が辛いです。
命の玉の場合だとダイバーン+晴れダイバーンで問題なく落とせます。
鋭い嘴は微妙です、ダイジェット3回で62.5%で落としてきますがダイジェット二回目の猛火発動で巻き返せる、ただし63.0~74.5%と発動しないケースもまれにあると運要素が絡みます。
強運型は五分五分
ラプラス→これのみDM前提での殴り合いとなる為両方DMの体力で計算します。
被ダメ 帯ダイストリーム(晴れ):26.1~32.1%
特化キョダイセンリツ:10.5~12.4%
与ダメ H252へダイバーン:28.0%~33.1%
H252へダイバーン(晴れ+壁):20.8~24.6%
H252へダイバーン(雨):13.9~16.4%
H252へとび膝蹴り:35.0~41.3%
偶発対面のみ相手にできます、が、難しいです。
帯ダイストリーム(アリア)は確定4、球でも31.2%と現実的な確率で攻撃は3回耐えます、相手がダイストリームしか打ってこない場合、DMを切らせたうえでとび膝蹴りで落とせます。
問題はキョダイセンリツを絡められた場合です、その場合DMターン枯らし+削りという最低限の仕事はできるものの切れた後押し負ける可能性があります。
想定される場面の一例を書きました。(なおダイナックルは非考慮とします、弱保発動がリスキーだからです。)
A.初手キョダイセンリツ...ダイバーン→晴れ壁ダイバーンで4~5割、雨壁ダイバーンで
(28.0%~33.1%+20.8~24.6%+6.9~8.2%=55.7~65.9%)入りその後とび膝蹴りが低乱1といった所で安定はしないです。CSやS調整も多いので実際はもう少し落とせる可能性は高いですが、不安定な対面と言わざるを得ません、雨泡沫は耐えません。
B.二ターン目キョダイセンリツ...ダイバーン(28.0%~33.1%)+雨ダイバーン(13.9~16.4%)+壁晴れダイバーン(20.8~24.6%)=(62.7~74.1%)です、最低乱数ばかり引いても97.7なのでこちらに有利な乱数落とせます。
C.三ターン目キョダイセンリツ...壁を長く残されダメージも少ないです。ダイバーン(28.0%~33.1%)+雨ダイバーン×2(13.9~16.4%)=(41.9~49.5%)しか入りません、しかし帯または球の場合相手は雨を残せない為猛火晴れ火炎ボールが刺さります。持ち物無しだとそこまで削れませんがその場合は乱数でアリアを耐えれます。帯ダイスト×2+センリツが(26.1~32.1%)×2=(52.2〜64.2%+10.5~12.4%)=(62.7%〜76.6%)で高乱数で猛火圏内、持ち物なしダイストだと(21.6〜26.7×2++10.5~12.4%=53.7〜65.8%)、その後の非DM同士の泡沫が(31.8%〜38.2%)なのでもうか発動しない代わりに現実的な乱数で耐えれます。
ただこちらに有利な乱数とはいえ何も乱数が絡む。
D.ダイウォールについて...こちらもパターン分けします。aが1ターン目ウォール、bが2もしくは3でウォールを使った場合です。
aa.2.3ターン目にダイストリームしか打ってこなかった場合は問題なく飛び膝で落とせます。
ab.2ターン目センリツ→3ターンストリーム→致命傷は与えられるが飛び膝圏内にならない
ac.2ターン目ストリーム→3センリツ→相手は雨を諦めざるを得ない為耐久に余裕が出てくる。
ba1ターン目ダイストリーム→ここでウォールを挟むと3ターン目雨か壁かどちらかを諦めなくてはならなくなるため勝てる
bb.1ターン目センリツ→ウォール+ストリーム→壁ターン枯らしにはなるが圏内になりません。
と見ていきますと努力値・相手の動き方・ダイウォールの有無、乱数に左右され安定しているとは言えません、若干こちらに有利といった程度です。
しかし、従来敵わない相手に対し、耐久を活かし最低でも9割程度のダメージとターン枯らし、あわよくば突破できるようになったのは大きいです。
ちなみにあまり見かけませんがダイロックも痛いです。帯ダイロックが(31.2~37.5%)なのでダイワームを絡める事で3ターン粘れますが、読まれダイストリームを打たれるのが痛いため分の悪い読み合いです。
一例を上げましたが他にも、ストリンダーなどDMされなければ体力に余裕をもって殴り合えるようになった相手もいますし、晴れを絡める事で一部の水も相手にできます。
その他の仮想敵は各自計算をお願いしたいのですがこれは載せた方が良いというものがあればコメントをお願いします。
ダメージ計算(vs特殊以外)
- 与ダメ:火力の指標になりそうなダメ計は上に揃っているので最低限しか載せません。
かえんボール
H4ミミッキュ:96.1~112.9%(皮ダメ込み乱数1(93.7%))/101.5~119.8%
無振りドリュウズ:143.7~169.5%/178.4~210.7%
HB特化アーマーガア:65.3~77.0%/76.0~90.7%
とびひざげり
HB特化ブラッキー:45.5~54.4%(53.3%)/33.6~40.5%
HB特化カビゴン:48.6~57.6%(93.3%)/35.2~41.9%
H252威嚇込みガオガエン:50.4~59.4%/33.6~43.5%
ふいうち
無振りドラパルト:57.6~68.7%/98.1~116.5%
とんぼ返り
無振りドリュウズ:15.1~17.8%/25.4~30.2%
無振りパルシェン:17.6~21.6/31.2~26.8%
- 被ダメ(物理のみ)
陽気球ミミッキュのダイホロウ:84.7~99.3%
陽気ドラパルトの球ドラゴンアロー:84.0~100.6%
B特化アーマーガアのボディプレス:35.0~41.4%
特化ヒヒダルマ(ガラル)のつららおとし:50.2~59.2%
特化ガオガエンの地震:91.7~108.2%
物理方面もギリ並、紙よりは高いという程度にはある為等倍一発は耐え抜きます。
不一致地震から乱数といった所です、しかし特殊のように先制技・ステロ等を喰らって余裕がある耐久ではありません。
運用
- 1. 先発、もしくは事前に殴り合う相手を決めた上で死に出し。落とせそうなポケモンはそのまま殴る、不利対面・襷持ち・または物理受けへの交換が予測される場合はとんぼ返りを打ちます。相手がDMを切ると予測される場合はこちらも切って対抗します。
- 2. 削れた相手や圏内の相手に死に出しし、DMを消費、ダイバーンやダイナックルを打って全抜きを狙います。
- 3. 高いSとふいうちを活かし試合の終盤の掃除役をします。
チョッキを持たせたとはいえ基本的な運用法は普通のエースバーンと変わりませんがやはり特殊で殴り合える範囲が広がった事、多少消耗しても殴り合いやDM時の耐久が確保可能な点は大きな差異です。また上のシミュレーターで記したように
カットロトムなどSと耐久を盾に後出し可能な相手もいます、ただし超高耐久という訳ではない為DMを切られると返り討ちにされたり、他の攻撃を耐えることが出来なくなるまで削られる可能性があるのは気を付けてください。
総括
- 特殊への対面性能を上げたチョッキ型の考察である、襷との違いは(襷ほどは)競争率が高くない点、DMとの相性、一部の相手との殴り合い性能、ステロや先制技を喰らうと多くの攻撃が確1圏内に入る欠点を克服した点に集約される。
- 珍しい型ではあるが少ない努力値で必要な耐久・Sを確保できる上フルアタと相性が良いため基本性能は落ちていない、高速・高火力・中耐久三拍子揃った汎用ATとして運用可能。チョッキの耐久を盾にダイバーンやダイナックルを積んでも良い。
終わりに
ご覧いただきありがとうございました。
今回のエースバーンは以前投稿したチョッキ
ギルガルド育成論サンムーン/1897ようにこの型が最善、というよりこのポケモンにチョッキを持たせるとどうなるのか?、という知識・選択肢の一つとしての側面を重視して書いたつもりです。ただし基本性能は下がっていませんし汎用性が低いとは考えておりません。
ご意見やご指摘があればコメント欄でお願いいたします。