6世代から育成論投稿をさせていただいている大天使と申します、今度の投稿でソードシールドは16回目となります、前回の論ではコメントありがとうございました。
前置き
- お互いに理想個体を想定します。
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをお借りしました。
- HBS等の略語を用います。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除きDMと略させていただきます。
- 本論では随所随所に脚注(※)を入れます。
- 現シリーズでは禁止されているポケモンも本論ではある程度他のシリーズでも普遍的に戦える型を目指す点、冠の雪原の解禁が近い点、この2点から考察対象に加えます。
フォーク元との違い
まちこり様が既に論を上げてらっしゃいます。(育成論ソードシールド/597)
スカーフサナを運用したいと思い拝見したのですが、「特殊スカーフATとして採用したいのでぶっぱ」という文言がやや引っ掛かりました。(理由は後述します。)
また、シリーズの関係やDLC解禁前の論である為新たに考察を書き直す必要があると感じた事、他、仮想敵や技構成等で考えの違いがあったため、フォークさせていただきます。
- CSベース→BSベース(物理に対する行動回数の確保と対
パッチラゴン)を重視
- スカーフの採用理由を詳述した
- 技構成のトリックをおきみやげに変更
- シリーズの違いによる仮想敵の追加
- その他諸所で考え方が異なる。
CSスカーフ
サーナイト(フォーク元)の概要
構成:スカーフ自体は2020/10/17現在最も使用率が高いです。
- 種族値:68-65-65-125-115-80
- 努力値:CS252 D4(耐久指数 B:12155 D:19448)
→性格はドラパルト抜きの為おくびょう
- 技:ムーンフォース 10まんボルト マジカルフレイム トリック、他サイコキネシス、きあいだま等が候補
長所
S80と低い物理耐久を補い行動回数を確保します。
技威力は控えめなものの、C125からの妖・超・αの技範囲の打ち分けで中耐久程度の抜群を一撃で縛れます。抜群なら耐久指数18800(ムーンフォース→H180振りウオノラゴン)までを確定にできます。スカーフと範囲を活かしたフィニッシャーとしての運用も可能です。
またDが115と高く、高火力でも耐え抜ける耐久性(C252サザンドラのあくのはどうを2耐え)を持つため、特殊であればSも相まって殴り合いに強いです。
またトリックを扱えます。中火力+スカーフ持ちが苦手とするDM適正の無い数値受けを機能停止に追い込めます、先発起点ポケの簡易的対策にもなります、拘り解除も相まって相性がいいです。
→総じて、中火力広範囲による縛り性能、特殊相手への打ち合い、トリックによる数値受けへの牽制等が特徴で活躍の幅が広いです。
一方で以下のような短所があります。
運用上の課題
- 1,Bが終わっている
一番の難点で耐久指数は紙耐久のヒヒダルマ(ガラル)(13500)の0.9倍です。特化
ウーラオス(いちげき)の鉢巻ふいうち、A無振り
ハッサムのバレットパンチが乱数圏内です。
簡単な中火力さえ耐え抜けないため一撃で落とせない物理への打ち合いは不可能ですし、またスカーフ奇襲への耐性も皆無です。
- 2,火力不足
上では抜群を取れば中耐久(指数18000まで)を確定にできると書きましたが裏を返せばその程度で、等倍や不一致抜群では低耐久さえ落とせません。現環境で耐久指数10000以下はほぼいません。
前述のBも相まって打ち合い性能は低いです。特殊耐久も高いとはいえ、高火力を2耐え出来ませんし。
また今世代ではDMが登場し、ダイジェットを始めとした追加効果の起点にされる恐れが増えました。火力故負担をかけられません。
- 3.起点にされやすさ
中火力+動き固定+ランク補正込みの火力を耐えぬける耐久がないため、積み技・前述のDM等の格好の起点です。PTに組むこむ際はそのリスク管理が不可欠となります。
トリックもDMに解除される点とスカーフ明け渡し後の問題の2つから、耐久ポケの積み防止はともかく、ATへの回避手段としては微妙と言わざるを得ません。耐久とSの関係上拘り解除の手段としてのDM適正が低いのも問題です。
→といったところです。一定の汎用性とAT適正を有するものの、物理低耐久中火力で対面性能はスカーフであるにも関わず不安がある欠点を抱えています。DMにも弱いです。
ではどうするか
そこで以下の措置を取りました。
- 1,B振り
Bがないのであれば簡単な話です、努力値で補えばいいのです。
本論の振り方(B204振り)で耐久指数は15873、無振りの1.3倍、無振りFCロトム程度となります。ウーラオス(れんげき)の特化すいりゅうれんだ・特化球
ギャラドスの威嚇トレース込みダイジェットを確定耐え、また
パッチラゴンの特化球ダイジェット、
ウーラオス(いちげき)の特化あんこくきょうだ※1、特化
ハッサムのバレットパンチを8~9割程度の確率で耐えます。ちなみに無振りだとすべて確定落ちの攻撃です。
これにより、物理特殊共に一耐えする並耐久・中火力広範囲・高速の3点を両立でき、安定性が大幅に増します。またスカーフやダイジェット等にも耐久により耐性がつくのもいいですね。スカーフウーラオスや耐久振り・弱保以外のダイジェット
パッチラゴンに対面勝ちを狙えます。
なおここまで振ると火力に支障が出そうですが、弊害は後述します。ただ、火力は素の種族値が高い為、落としてもBほど極端に下がらない点※2、無振りウオノラゴン(指数16500)を確定1と低耐久への打ち合い・弱点への縛りにはさして影響はないともいえる点、この2点からデメリットにはなれど、C振りとB振りのトレードオフに持ち込める程度のものと判断しました。いずれも等倍を一撃で落とせない構図は同じですしね。
- 2.おきみやげ(+マジカルフレイム)による起点回避・腐りにくさの確保
ダイジェット等の起点にされやすい点は前述しました。
一致抜群を突けない相手へDMを使われるとトリックによる技縛りも解除され、なすすべがなくなります。また、サーナイトは対面構築に入れる故、不利多面では引くに引けない状況も頻発します。
これの克服の為、本論ではおきみやげを採用します。
不利対面、またはDMが予測されるとき打つことで、能力UP等を阻止しつつ、相手の火力を削ぎ、裏のタイマンに役立てる、または裏の積み技・DM持ちの起点作りという役割を持たせられます。サーナイトが腐りそうな場面でも裏の耐久補助という形で役割を果たしてもらいます。
またこれはフォーク元でも採用されている要素ですが、マジカルフレイムも重要です。ラプラスや
アシレーヌ等、2発で落とせない高耐久と対面した場合、Cを下げるのみならず削りも入れることで裏の積みATの通りを良くすることもできます。
※1:襷が多い為対面突破は安定しないが、ふいうち読みで裏のATに引き終盤のフィニッシャー・クッションという役割を持たせられる点、個体数の多いスカーフの奇襲に備えられる点から、特化あんこくきょうだ耐えは無駄と筆者は考えない。
※2:無振りのB実数値とB204振りの実数値の差は1.30倍に対し、68振りと252振りの差は1.14倍とマシである。相手を落としきれないと体力が削れ疑似的に耐久が減るなど一概に比べられない部分はあるが、数値だけで言えば耐久振りの方が数値の効率が良い。
総括・この型の短所
従来のスカーフサーナイトには物理耐久の低さによる(こだわりATにしては)低い対面性能と、数値の低さによるDMへの弱さ・腐りやすさという問題がありました。
本論ではこの欠点克服のため、B振りとおきみやげを採用します。無振りウォッシュロトム程度の指数があるため物理特殊共に打ち合いが可能となりました。またおきみやげにより、自主退場による起点回避のみならず、裏の起点作り+対面の円滑化という役割を持たせられ、多くの局面で腐りにくくなりました。役割対象がいなく腐りそうな場合は後出しから強引に攻撃を受けて先制おきみやげというクッションの動きもできます。
その一方で、火力不足(DMサザンドラが中乱数、
ジバコイルや
カットロトムがマジフレ2回で落ちないなど)、トリック未搭載による数値受けへの弱さという課題が生まれたため、そこをPT単位でカバーすることが重要となります。※3
※3:一例としては、ステロやクッション役・先制技持ちと組ませ火力を補う、PT単位で高火力の並びにすることで数値受けを牽制する+強みのおきみやげを存分に活かせるようにする、などが挙げられる。
採用理由
→通りの良い特殊フェアリー技、おきみやげを両立しつつ、高CDと弱点の少なさを兼ね備えているポケモンはサーナイトのみですので差別化は不要とします。
他のおきみやげ持ちと比べると、エルフーンなんかは紙耐久+弱点多数、そもそもCが低い、
エルレイドはインファイトの耐久低下で実質的には紙耐久かつ、龍との打ち合いに弱いなど、特に耐久面で様々な差異が見られます。
仮想敵一例
ここではほぼ相手のDMは想定しません、DM想定するものや特殊な敵は注釈で言及します。
また技構成は確定欄を想定しています。
・ほぼ確実:サザンドラ
パッチラゴン※4
キュウコン(アローラ)
ドラパルト
オンバーン
ドヒドイデ
ウオノラゴン
・型次第、やや有利:ウーラオス(両形態)
アイアント※5
ナットレイ
オノノクス
ブラッキー
マンムー
ワルビアル
・どちらともいえない、起点回避は可能(マジカルフレイムによるCダウン含む):ゲンガー※6
ポリゴンZダイジェット持ち(
ギャラドス
トゲキッス
リザードン)※7等、鈍足中火力(
ラプラスFCロトム
ジバコイル等)
ハッサム
・対面不利:ミミッキュ
ヒヒダルマ(ガラル)鋼(
ドリュウズ
ギルガルド
アーマーガア}等)※8
ウルガモス数値受け(
ハピナス
ニンフィア
ポリゴン2等)、先制技+物理積み技(
マリルリ
ゴリランダー等)
※4:本論の最大仮想敵、スカーフでも抜け、珠ダイジェットをほぼ耐えるため、ダイサンダーからはいられない限りは極めて有利である。パッチラゴンが猛威を振るうシリーズ6においてはこの点は特に大きいと言えよう。自分自身この型を考えた経緯がフェアリー+スカーフ枠なのに
サーナイトを採用すると
パッチラゴンが重くなる点に問題意識を感じたためである。
※5:珠であいがしら、タスキまで考慮すると安定しない。
※6:襷+ヘドロウェーブには勝てない、ヘドロばくだんでも高乱数落ちである。後述する味方にどく無効が多く、霊技からはいられることが筆者は多かったこと、そして4割ほどは襷でない点、襷が潰れればDMのストッパーにもなれる点から絶対的不利ではないが、有利対面とは言えない。
※7:マジフレまたはおきみやげ、いかくトレースによる対面操作が可能だが、打ち合いはやや不利、上を取られている関係もあり非DM同士でもスカーフや積み技で上から2発殴られる可能性がある。
※8:マジフレ確定なため、アーマーガア以外受け出しは許さない。
アーマーガアはマジフレでは火力が足りないのとミラーアーマーの関係上不利、しかし、10まんボルト搭載でどちらともいえない程度の関係まで持っていける。
構成
特性:トレース
持ち物:こだわりスカーフ
努力値:B204 C68 S236(S↑A↓)
技構成:ムーンフォース・マジカルフレイム・おきみやげ(確定)
サイコキネシス(サイコショック)、10まんボルトから選択
- 特性
シンクロが現環境で活きる機会がほぼないためトレースで確定です。
ギャラドス
ワルビアルのいかくトレース、
ラプラスのちょすいトレース→マジフレと合わせたDMターン枯らし、
ポリゴンZの適応力トレース、
エースバーンのリベロトレース、
マンムーのあついしぼうトレース、
ドラパルトのすりぬけトレース等がシリーズ6兼それ以前の環境でめぼしい特性でしょうか。抜き性能・対面性能の底上げなります。
冠の雪原では、ボーマンダ
ランドロス(霊獣)のいかくトレースによる裏の処理の円滑化、
バシャーモやBBトレースによる単体での抜き性能の向上、
ボルトロス(霊獣)の電気技に繰り出す→マジカルフレイムで起点作成など、活きる機会は増えました。
- 持ち物
コンセプト上必須のこだわりスカーフで確定です。
- 調整
HB(耐久指数:15873)(実数値:143-111)
・確定耐え:特化ウーラオス(れんげき)のすいりゅうれんだ、
ギャラドスの特化珠ダイジェット(いかく)、剣舞
ミミッキュのようきかげうち耐え
・ほぼ耐え(()内は致死率):パッチラゴンの意地珠ダイジェット(6.2%)、特化マンムーのじしん+あついしぼうトレースこおりのつぶて(12.5%)、
HD(耐久指数:19305)(実数値:143-135)
特化ウォッシュロトムのこだわりメガネハイドロポンプ耐え、C252
ゲンガーのシャドーボールが18.7%、
トゲキッスの特化エアスラッシュが0.3%の乱数2
C(実数値:154)
・ムーンフォース:無振りウオノラゴンが確定
・マジカルフレイム:H252ハッサムをほぼ確定(99.4%)、無振りキュウコン(アローラ)が確定2、
ジバコイルが44.1%
S(実数値:143(*1.5=214))※8
・S252ドラパルト抜き、ダイジェット1積み
パッチラゴン・スカーフ
ウオノラゴン抜き
※8:シリーズ6においてはドラパルトが出禁なため、S220振り(最速スカーフ
パッチラゴン)抜きまで抑えて、Cに振るのもよい。DM
アイアントを9割程度で落とせたり、
ジバコイルやDM
サザンドラの乱数が繰り上がる。
- 技
一貫性・火力ともに高く龍への遂行に必要なムーンフォース、妖、その他、超で通らない鋼こ交換読みに必要なり、Cダウンで起点作り・高耐久特殊ATへのごまかしになるマジカルフレイム、そしてコンセプト上必須のおきみやげは極めて優先度が高い為確定です。
残り1つは自由枠。サイコキネシスはサーナイトの苦手とするどくに刺さり、
ドヒドイデ
モロバレル
ゲンガー等の受け出しを許さない(ラス1で勝ちを狙える)です。ムーンフォースがメインウェポンなため、エスパー技は実質サブウェポン扱いですが、それでも火力の高さと毒・炎(
ヒートロトム等)への打点になりうる点から優先度は高いです。サイコショックは
ウルガモス
ウツロイド、瞑想
ニンフィア
アシレーヌの起点阻止をしたい場合に採用、あくまで起点阻止が目的で
ハピナスなどの耐久は崩せないのは注意。
10まんボルトは苦手なアーマーガア
エアームド意識です。
リザードン
ギャラドス
アシレーヌ
トゲキッスなど他のサブウェポンと比べ通る相手は多く、フォーク元でも有用性は語られていますが、火力を落としている点から耐久振り
トゲキッス
アーマーガアは安定しません。
他にもガマゲロゲ
トリトドン
ウォッシュロトムに有効なエナジーボール、
バンギラス
ポリゴン2
ドリュウズに有効なきあいだま等がありますが、相手のピンポイントさと、前者は最低限ムーンフォースでも打点を持て、後者は命中と火力不足ゆえ落としにくい為候補に入れませんでした(D4
ドリュウズに25.0%、H252
ポリゴン2に5.0%)
なお向こうで採用されたトリックは、今回おきみやげによる"DM等の起点にされやすさと腐りやすさを補う"コンセプトと"対面性能"と"起点作り"という二面性を採用理由にしているため候補外ですが、あくまでコンセプトに引っかかるだけなのでおきみやげが不要と判断されれば入れてください。
起点作成防止や数値受けの対策、こだわり解除と用途は広いです。
ダメージ計算
与ダメージ
- ムーンフォース(21945)
無振りウオノラゴン:101.8~120.0%
H252ウォッシュロトム:42.-0~49.6%
無振りDMサザンドラ:91.0~107.7%
無振りトゲキッス:38.1~45.6%
H252アシレーヌ:32.6~39.0%
H252ウーラオス(れんげき):99.5~118.8%(93.7%)
- マジカルフレイム(11550)
H252ハッサム:99.4~117.5%
H252ジバコイル:45.1~54.2%
無振りキュウコン(アローラ):50.0~59.4%
H252カットロトム44.5~53.5%
H252ラプラス:16.4~19.4%
無振りアイアント:96.2~11.4%(75.0%)
- サイコキネシス/サイコショック(20790)
H252ドヒドイデ:62,4~76.8%/5.5~62.4%
H252ヒートロトム:40.1~47.7%/35.0~42.0%
H252ニンフィア:25.7~31.1%/40.5~48.0%
無振りリザードン:49.6~58.8%(98.4%)/47.0~55.5%(75.0%)
- 10まんボルト
被ダメージ
A特化パッチラゴンの珠ダイジェット:85.3~100.6%
A特化ハッサムのテクニバレパン:85.3~102.0%
ミミッキュのようきかげうち:41.9~50.3%
特化アーマーガアのダイジェット:76.2~90.2%
マンムーのじしん+あついしぼうトレース込みこおりのつぶて:71.3~84.6%+14.6~17.4%
A特化ゴリランダーの特化グラスライダー:94.4~111.1%(62.5%)
A252ワルビアルのいかくトレースこみじしん:40.5~48.2%
特化ウーラオス(いちげき)のあんこくきょうだ:86.0~101.3%
特化ウーラオス(れんげき)のすいりゅうれんだ:81.8~96.5%
特化FCロトムのボルトチェンジ:36.6~42.6%
C252サザンドラのあくのはどう:41.9~50.3%
特化ラプラスのキョダイセンリツ:57.3~67.8%
C252ゲンガーのシャドーボール:85.3~102.0%
C252ポリゴンZのさわぐ:72.7~86.7%
C特化ウォッシュロトムのハイドロポンプ:55.2~65.7%
C特化フシギバナのヘドロばくだん:99.1~104.8%(31.2%)
運用
対面構築における特殊ATとして選出します、繰り出し性能は皆無なので先発・竜技読みの交換、ボルトチェンジ等で場に出します。
こだわりで動きが固定され、打ちたい場面で置き土産を打てない、基点にされるリスクがある為特殊対面でのマジフレなど一貫した行動をとる、またクッション役などサーナイトのこだわりを補えるポケモンを控えさせるのが望ましいです。
- 低耐久or抜群をつける相手(竜、格闘等):裏に引き裂きがおらず居座りが予測される場合は殴る、鋼等の交換が予測される場合は交換読みマジカルフレイムなどの対処を取ります。
- 中火力AT(FCロトム、スカーフ
ウーラオス等):上と同じく殴りに行きます、高めた物理耐久指数のおかげである程度ある程度強気の突っ張り・居座りができますが、火力低下と先制技で縛られるリスクは頭に入れておく必要があります。
- DMが予測される場面・不利対面:引き先がいない・
サーナイトを捨てて問題ない場合は、おきみやげ、または特殊であればマジカルフレイムを連打します。問題がある場合は、受けやボルトチェンジ持ちなどに引きます。
- その他:後続に控えておき、削れた相手のフィニッシャー、スカーフのSを活かしたダイジェット後の
パッチラゴン等のストッパー、強引な後出しからのおきみやげクッションなどの運用法があります。
仮想敵に関する注意点は別欄で触れたため、構築・選出に関する話をします。
対面性能は高いですが、代償にこだわりによる技固定という足かせがあります。おきみやげで捨てていい場面を除き、トリックがないため欠点は顕在化しています。そのため、ヒートロトム(鋼半減・ヒヒダルマ(ガラル)に対する牽制など)などのクッションと併用することが望まれます。
また、サーナイトの起点作りを活かす+数値受けを抑制する観点から制圧力・積ませ性能・崩し性能の高いDMATと組ませることを推奨します。一例ですが、私は
サーナイトが苦手とする受け・鋼を制圧できる
パッチラゴン(
パッチラゴン側は竜技透かしなどのシナジーがある)、苦手な特殊受けや
ドリュウズの引き先になりつつ、単体で極めて高い詰ませ性能を持つちょうはつ+タラプのみorじゃくてんほけん
アーマーガア、出禁組まで含めると相性補充ができており、剣舞すなかきダイロックで簡易的な全抜きが可能、鋼と
ミミッキュに強い
ドリュウズが挙げられます。
最後に、こだわりを解除しないと詰む場面とラス1以外ではこのサーナイトにDMを切ろうとは思わないでください。耐久に振ったとはいえ、DM技は2発耐えるのが関の山ですし、Sが下がるためフィニッシャーや上からの縛りといった従来の特色が失われます。何よりおきみやげによる起点作りという採用理由を兼ねている関係上、DM権の奪い合いが起こりやすいため、その観点からも推奨できません。ワイドフォース非採用はこのような理由によります。
カプ・テテフとの差別化について(2020/11/17追記)
カプ・テテフの利点:種族値が完全上位互換で、B108振りだけで今回の
サーナイトと同格のB耐久とSを実現しつつ、HPや火力に回せます。更に、PFによりエスパー技の火力が違い、上述のC振りとかも併せて
ドヒドイデ等も乱数にできます。PFでPT全体に先制技体制を付与できる。
サーナイトの利点:こちらは起点作り性能と一部の相手への対面性能を意識する場合、
カプ・テテフを差し置いて採用価値があります。まずマジカルフレイムを覚えない為
ナットレイ等に弱いです。そしてCダウン可能な技がないことと、おきみやげがないことも含め、不利対面をごまかしつつ、裏のDM・積み技の起点にするという芸当が出来ません。
また、特性トレースも大きな差異で、ボーマンダや
ランドロス(霊獣)のいかくをトレースして打ち合いに役立てるor裏の起点にする、BBでCを上げる、
ボルトロス(霊獣)への繰り出し性能、
バシャーモを加速で縛るなど新規組にこれが刺さる事は多いです、特にいかく組は前述の起点作成性能ともかかわる部分で、裏の制圧力の高いエースへの補佐や、前述した重い相手へPT単位で耐性をつけたい場合採用の余地があるでしょう。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました。カプ・テテフとの差別化は需要があれば、解禁後に書き足す予定です。(投稿感覚は開ける予定でしたが、投稿を急いだのは解禁されると差別化が困難になるという理由によるものです。)
案の定、冠の雪原で解禁されましたが、いざ蓋を開けるとマジカルフレイムとワイドフォース未収得でした。トレースが環境的に優位に働く相手が多いこと含め、起点作成性能で個人的には明確な棲み分けが可能であると考えています。