はじめまして。今回は来る禁止級伝説ポケモン解禁に向けて(めちゃくちゃ気が早いのは承知の上で)環境メタポケモンを考察してきたので投稿してみようと思います。
注意書き
- この育成論では非公式な略称、用語を使用します。
- ダメージ計算はポケソル様(https://sv.pokesol.com/calc)を使用します。
- 本育成論では特に注意書きのない場合、個体値は全て理想個体であるものとします。
- 禁止級伝説ポケモンは以下「禁伝」と呼称します。
- この育成論が想定する環境は開始前なので、普通の育成論よりも可能性や選択肢を広めに取っています。ご了承ください。
レギュレーションGへの考察と本育成論のコンセプト
レギュレーションGが発表され、5月から禁伝1体環境が始まることになりました。
前作剣盾ではザシアン(王)ザシアン(王)がトップメタとして猛威を振るい、1匹しか禁伝が採用できないのにも関わらず使用率1位になったりしました。
そして今作での「ザシアン枠」のポケモンは何か?と考えた時、真っ先に思いついたのがコライドンコライドンでした。
コライドンはAとSの種族値が135なことに加え、特性『ひひいろのこどう』により天気を『にほんばれ』にすることができ、さらに晴れ状態では『こうげき』が4/3倍(1.33倍)されるという強力なポケモンです。
タイプがなので晴れ下の技1.5倍をタイプ一致で打てず損をしているように見えますが、テラスタルを切ることによって、さらなる超火力を出しつつ4倍弱点であるを半減にできるというシナジーを持っています。
なによりという技範囲は超優秀で、全てを半減以下に抑えられる複合タイプは『』『』『』の3つしかなく、『』は未解禁の複合タイプであり、『』はメガチルタリスメガチルタリスしかおらず、『』は現状マリルリマリルリかアシレーヌアシレーヌの2匹しかいないためタイプ受けが不可能だと最初は考えました。
しかし、今作ポケモンSVで新登場したバウッツェルバウッツェルは単タイプで無効特性である『こんがりボディ』を持っており、先ほど挙げたのうちを無効に、を半減で受けられるうえ、種族値のわりにBがかなり高く、さらに技に受けだしできればB1段階上昇のおまけまで見込めるというコライドンコライドン受けとしてこれ以上ない性能を持っています。
なので禁伝1体環境はコイツ1匹でコライドンを見るくらいのつもりで考察しました。
持ち物
このバウッツェルというポケモンはおそろしく火力がないため『アッキのみ』でBアップをしてボディプレスを打つことを想定しています。
ただし火力補佐としての『ゴツゴツメット』や、シンプルな回復手段としての『たべのこし』や『オボンのみ』も選択肢となります。
いずれも『アッキのみ』よりも争奪戦になりやすいので、パーティと相談してください。
特性
コンセプト上『こんがりボディ』確定です。もうひとつの特性『アロマベール』も『アンコール』や『ちょうはつ』を無効化でき、変化技を押したい場面の多いこのポケモンにとって非常に有効な特性ではあります。
「バウッツェルに対して技打たない読み『アロマベール』も面白くはありますが、技に対する受けだしが効かないのでおススメはしないです。
性格・努力値と調整
この育成論ではボディプレスワンウェポンを想定しているのでHB特化としていますが、Aに100振ることで『じゃれつく』がH4コライドンを最低乱数切りの乱数1発まで入ることは書いておきます。(確定1発は124振りで行けます)
ただし、ポケモンに対してテラスタルも切らずに居座るポケモンは基本いないと思ってますので今回は選択肢にも入れてないです。
技構成
- 確定枠
- [ボディプレス]
- バウッツェルのメインウェポン。B115族に加え特性で思わぬところでBアップがあり得るためお得です。
- 選択枠
- ねがいごと
- 自身の回復のほか、これを打ってから引くことで後ろのポケモンの回復にもなります。
- あくび
- 雑に有利対面を作れるという面ではいいですが、もう1匹の禁伝であるミライドンミライドンが『エレキフィールド』を展開できたりするので若干優先度は落ちます。(ミライドン入りにはほぼ出さない前提なら関係ないですが)
- バトンタッチ
- B上昇を後ろのエースポケモンに引き継ぐ用として有効です。また『ねがいごと』の後にバトンタッチを打つことで安全に着地を狙える可能性があります。地味にS95族あるので「下からバトン」にこだわるならS下降補正もありだと思います。
テラスタル
テラスタルはかなり択が多く、今回は一応ザシアン(王)ザシアン(王)を受けられるテラスタルを採用しています。
選択肢としては『ボディプレス』の威力を伸ばすなどがあると思います。ただの耐性の良さを生かすことを第一にしている以上、火力アップテラスタルよりは耐性テラスタルの方がこのポケモン向きではあると思います。
立ち回り例
有利対面と不利対面がとてもはっきりしているポケモンです。有利対面には無限回後出しできます(計算上)ので、常に有利対面を作り続けることが普通以上に重要になるかと思います。
与ダメージ計算(微々たるものですが一応)
- ボディプレス
H4コライドンコライドン 41 ~ 49 (23.2 ~ 27.9%) 乱数4発 : 82.52%
H4ザシアン(王)ザシアン(王)41 ~ 49 (24.5 ~ 29.2%) 乱数4発 : 99.8%
H252ディアルガディアルガ80 ~ 96 (38.7 ~ 46.4%) 確定3発
H252ネクロズマ(日食)ネクロズマ(日食)38 ~ 45 (18.7 ~ 22.0%) 乱数5発 : 68.83%
H4パオジアンパオジアン224 ~ 264 (143.6 ~ 169.3%) 確定1発
H4イーユイイーユイ112 ~ 132 (85.5 ~ 100.8%) 乱数1発 : 6.25%
- B1↑ボディプレス
H4コライドンコライドン62 ~ 73 (35.3 ~ 41.5%) 確定3発
H252コライドンコライドン62 ~ 73 (30.0 ~ 35.3%) 乱数3発 : 19.48%
H4ザシアン(王)ザシアン(王)62 ~ 73 (37.0 ~ 43.5%) 確定3発
H252ザシアン(王)ザシアン(王)62 ~ 73 (31.2 ~ 36.7%) 乱数3発 : 66.35%
H252ネクロズマ(日食)ネクロズマ(日食)56 ~ 67 (27.5 ~ 32.9%) 確定4発
H4ゼクロムゼクロム59 ~ 70 (33.5 ~ 39.8%) 確定3発
H252ブラックキュレムブラックキュレム138 ~ 164 (59.5 ~ 70.7%) 確定2発
H252ディンルーディンルー114 ~ 136 (43.6 ~ 52.0%) 乱数2発 : 11.32%
HB特化ディンルーディンルー86 ~ 102 (32.9 ~ 39.0%) 乱数3発 : 99.21%
H252テラスカイリューカイリューマルチスケイル込み確定2発
1発目72 ~ 85 (36.4 ~ 43.0%) 2発目144 ~ 170 (72.8 ~ 85.9%)
H4オーガポン(かまど)オーガポン(かまど)79 ~ 94 (50.7 ~ 60.3%) 確定2発
H252ブリジュラスブリジュラス持久力込み乱数2発:72.26%
被ダメージ計算(アッキのみ非考慮)
A特化コライドンコライドン『アクセルブレイク』32 ~ 38 (19.5 ~ 23.2%) 乱数5発 : 99.44%
A特化鉢巻コライドンコライドン『アクセルブレイク』47 ~ 56 (28.7 ~ 34.2%) 乱数3発 : 2.02%
陽気A252ザシアン(王)ザシアン(王)『きょじゅうざん』126 ~ 150 (76.9 ~ 91.5%) 確定2発(ふとうのけん発動時確定1発]
A特化A1↑ザシアン(王)ザシアン(王)『きょじゅうざん』半減テラス時 51 ~ 61 (31.0 ~ 37.2%) 乱数3発 : 82.49%
A特化バドレックス(はくば)バドレックス(はくば)『ブリザードランス』88 ~ 105 (53.7 ~ 64.1%) 確定2発
A252ネクロズマ(日食)ネクロズマ(日食)『メテオドライブ』132 ~ 156 (80.5 ~ 95.2%) 確定2発
半減テラス時:33 ~ 39 (20.2 ~ 23.7%) 確定5発
A特化パオジアンパオジアン『つららおとし』67 ~ 79 (40.9 ~ 48.2%) 確定3発
苦手なポケモン
まず特殊ポケモン。これは受かりません。またボディプレスしか攻撃技を採用しない以上には一切ダメージが通りません。
コンセプトは「他のポケモンが受けられないポケモンを受ける」なので、バウッツェルにしかできないことが何かを理解して、そしてそれがパーティに足りないものなら採用する。そういうポケモンです。剣盾の時のヌオーヌオーがザシアン(王)メタで入っていたのと近いですね。
バウッツェルが必要な構築とは
このポケモンは軸になるものではなく、パーティに足りないラストピースを埋めるポケモンです。こんなことを言っては本末転倒かもしれませんが、パーティ単位でコライドンを始めとしたバウッツェルの役割対象が全く重くないのであれば、パーティに入れる意味はまるでありません。
ただ逆に言えばバウッツェルがパーティに入るときは、そのパーティの中で明確な役割があり、役割対象がいるときには絶対の自信をもって選出できるポケモンだと思います。
おわりに
レギュレーションG環境発表後すぐに考察したポケモンですが、それなりの説得力を持つものにはなったかなと思います。
当初は「じゃれつくを打ってワンパンしたろw」と思っていたのですが、A無振りだと耐久振りコライドンすら倒せないことに絶望したり、鉄壁がないことに絶望したりしながら考察した結果この型になりましたw
おそらく流行ることはないんだろうな〜と思いつつ、来月以降。これを読んでくれた人が、「あ、こんなポケモンいたな」といってバウッツェルを思い出してくれたら幸いです。
はじめての育成論ということで文章に拙い部分もあったこと思いますが、評価や質問の他、考察不足や認識違いなどありましたらコメントを頂けると大変ありがたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。レギュレーションGでお会いしましょう!