ポケモンパーティ構築(シングル)

S11シングル 最終日最高990位 アカツキガチグマに後出し可能な特殊受けサンダーとその仲間達

2023/11/03 12:05 / 更新:2023/11/04 11:53

★★★★★★ loadingいいね! 閲覧数:3332  いいね:5

投稿者:わいろ@ポケ(@wairo_poke)

ポケモンSV / シングル / シーズン11 / 最終1531位

レンタルチーム有

S11で解禁されるポケモンで最も流行ると思ったのがアカツキガチグマ(以下、本記事では長いので「暁ガチグマ」と呼ぶ)であり、このポケモンをいかに崩すかをシーズン初期から考えました。
そうした中、サーフゴーを除いた環境にいる多くの特殊ポケモンの積み技が「悪だくみ」ではなく「瞑想」である事に注目し、二段階ダウンさせる「怪電波」を搭載していれば暁ガチグマを骨抜きに出来るのではと思いつきました。
なお、「度忘れ」でも一見対処出来そうではありますがお互い積み合戦となった場合は結局フラットになってブラッドムーンを当てられてしまうため、相手の特攻をダウンさせる「怪電波」の方に分があると考えました。
そこで暁ガチグマの上から「怪電波」と高速回復技を採用可能なポケモンを調べた所、該当したのは「サンダー」と「タイカイデン」、「原種ヌオー」、「ハラバリー」の4体のみであったため上から怪電波を放ち地面技を無効化出来る2種の中でステータスが優れた「サンダー」を中心に据え構築を組みました。

本構築は最終日に使用した構築で、10/31のPM10時に1968位からスタートしました。
11月1日のAM2時時点で瞬間990位になるも集中力が続かず、程度の低い判断ミスが続いてしまったためレートを溶かし、翌日仕事があるためAM3時に諦めて寝ました。そのままシーズンが終了してしまっため最終順位は3桁に入る事が出来ませんでしたが、暁ガチグマを選出された試合ではほぼ負けなしであったためもう少し時間的に余裕があれば最終3桁入りも可能であった構築だと思い、公開する事にしました。
暁ガチグマの対処に困っていた方には是非読んで欲しい記事です。

スポンサーリンク

使用ポケモン

<調整意図>
HB … 特化パンチグローブ持ち水ウーラオスの水テラス水流連打を最高乱数切って耐
特化カイリューのノーマルテラス神速2耐
HD … C252テツノツツミの氷テラス冷凍ビームを最高乱数切って耐
C … 余り。放電で無振テツノツツミ確1、無振水ウーラオス68.7%の確1
   暴風でH252チョッキ暁ガチグマに32.0〜38.6%の高乱数3発、
   チョッキなしに49.0〜57.7%の高乱数2発
S … 準速キノガッサ抜

本構築の主役であり、MVP。
技はコンセプトである怪電波と羽休め、麻痺による上振れを期待した放電、主に暁ガチグマに打つ暴風で完結している。
本来対面的な処理を強いられる暁ガチグマに対し、後出しから流すまたは刈り取る事が可能な数少ないポケモンであり、暁ガチグマ入りの構築には100%選出して撃破率9割以上を収めた。
本PTの勝率の大部分は暁ガチグマ入り構築から頂いたものであり、暁ガチグマ選出は言わばボーナスゲームであった。
暁ガチグマに対しては後出しの際にノーマルテラスブラッドムーンを被弾しない限りはシルクのスカーフ持ちだろうが珠持ちだろうが瞑想持ちだろうが残飯持ちだろうが怪電波で弱体化してからの攻撃で突破する事が出来る。
詳細は最後に記すが、ざっくり展開を説明すると、
特化ブラッドムーン(後出し被弾)→(上から怪電波)2段階下落ノーマルテラスハイパーボイス→真空破を耐えるため、
後出し→怪電波→羽(相手交代想定するならこちら)or怪電波(居座り想定ならこちら)という流れが安定する。
ブラッドムーンが使えない2ターン目には羽休め読みで大地の力を選択される事も多いが上記のとおりノーマルテラスブラッドムーンすら耐えるためわざわざ羽休めを選択する必要はなく、無償で怪電波をぶち込めた事も多々ある。

暁ガチグマへの攻撃技は通常は暴風で攻めるが、対面で無理やり突破しようとノーマルテラスタルを切ってくれる事も多かったので放電で突破したことも多い。
暴風は普段使いとしては使いづらい技であるが、相手を弱体化して以降は何回外れようがそこまで影響がなく、逆に飛行タイプで一貫性が高く3割の混乱効果もある暴風は相手の交代先への負担も大きく、交代を抑制し、暁ガチグマを確実に葬るために非常に強力だった。
瞑想採用で特防が6段階まで上昇した個体ですら混乱を絡めて対処する事が可能となる。
一度だけ急所にあたってやられた事もあったが、基本的に暁ガチグマに負ける事はななかった。

テラスタイプは弱点タイプである氷と岩共に、対処したいノーマル技とフェアリー技、ドラゴン技を半減できる鋼。
ステルスロック等で残りHPが削れており役割遂行が困難な場面でもテラスを切って耐える事で逆転出来る機会が多く、正解だったと思う。
(一応説明すると抜群大地の力<ノーマルテラスブラッドムーンであるため鋼テラスを切る事はそこまで問題ではない)

環境としてはハバタクカミの電磁波採用率増加も追い風で、無償後出しから怪電波で弱体化しつつ、古代活性を流したり、(ムーンフォースで特攻を下げられつつも)放電で麻痺にして突破する等、対特殊ポケモン全般に強く、単なる暁ガチグマ要員に収まらない汎用性の塊だった。
眼鏡持ちでさえも対面なら怪電波展開から対処可能であり、や後出しからでも鋼テラスを切れば突破する事が可能。
ちなみに身代わりや挑発持ちハバタクカミもムーンフォースの特攻低下次第では若干つらい部分もあったが、麻痺で突破出来る事も多く、怪電波と羽休めに頼らなくとも何とかなった事が多い。(ただ身代わりと瞑想両採用だけはどうしようもなかった)
環境にいる特殊ポケモンで明確に苦手なポケモンは隠密マント持ちサーフゴーとイーユイぐらいであるため他のポケモンはそのあたりに強いポケモンを組ませた。
なお、放電だけでなく怪電波も無効にされてしまう霊獣ボルトロスは一見不利そうであるが、暴風と羽だけで全然突破できるため脅威でも何でもない。

最後に、特殊方面に厚く振っているが防御方面も決して柔らかくはなく、調整意図のとおり対面であれば水ウーラオスの最高打点水流連打を耐えて五分以上で突破が可能と高水準。
特性の静電気から負け濃厚場面で爆弾として後投げし、相手を麻痺させて勝利した試合も多い運ゲの申し子。もっと評価されて良い。

選出率1位

<暁ガチグマからの被ダメージ>
全てC特化を想定。食べ残しのHP12(6%)回復込みで受けきる事が可能。
左から0段階、-2段階、-4段階 ※鋼テラス時は下記よりノーマル技半減

・ブラッドムーン  57.8〜68.5% 、28.9〜34.0% 、19.7~23.3%
・無ブラッドムーン 77.1〜91.3% 、38.5〜45.6% 、26.3〜31.4%
・ハイパーボイス  37.0〜44.1% 、18.7〜22.8% 、12.6〜15.2%
・無ハイパーボイス 49.7〜58.8% 、25.3〜30.4% 、17.2〜20.3%
・だいちのちから  74.1〜88.3% 、37.5〜45.6% 、25.3〜30.4% 

<調整意図>
H カタストロフィやステロでオボンのみ発動を期待し偶数
B 11n
C 余り
D C252ハバタクカミのシャドーボールをオボンのみ込みで最高乱数切り2耐
S 無振バンギラス、S4振エンペルト、ジバコイル抜

今シーズンから解禁されたポケモン要素。
サンダーの暁ガチグマ突破をサポートする目的で毒びしが撒きたく、また、サンダーの飛行タイプを活かせる地面弱点タイプであるため採用する流れとなった。
今期は毒びしの通りが非常に良かった印象。

基本的に先発で選出し、場を整える。
環境にいる物理ポケモン全般に非常に強く、浮遊ではないため地面弱点であるが大抵は対面鬼火からの毒びしを完遂し、それ以上の仕事もこなしてくれて八面六臂の活躍をしてくれた。
環境に増えたスケイルショットカイリューにも強く、カイリュー相手に安心して後出し出来るのも良い。
コノヨザル対面では挑発をされる事が多いため、まずワンダースチームから入り、次ターンから挑発をされていなければ鬼火を行う動きとした。(初手から命がけをされる事も多かったが)
ディンルーやガブリアス等の地面ポケモンであれば被弾しながらでも鬼火で受かり、ワンダースチームで突破出来るのだが、さすがに攻撃がより高くとんぼ帰りで鬼火を逃げられて特殊ポケモンに交代されてしまう可能性があるランドロス相手には選出を躊躇した。

技4のみちづれは先発で暴れようとしてくる暁ガチグマを相打ちにするため。
サンダーの項目で説明したとおり、サンダーは後投げから暁ガチグマを流す事が可能であるが後出し時にノーマルテラスをされてしまうとPTが崩壊してしまうためなるべく負担をかけないよう、初手からの道連れで対処する目的で採用した。
特殊方面はペラペラなお陰で大地の力どころかブラッドムーンでも確1であるため、相手が余程Sを振っているか様子見のハイパーボイスやあくびをされない限りは綺麗に決まった。
ただし、体感としてテラスを切られた事は一度もなく、8割はブラッドムーンを温存するための大地の力選択であったため普通にサンダー引きが正解だったと思う。
むしろこの技はサンダーのような暁ガチグマへの受け出し要員がいないPTの方が輝けた技かもしれない。

明確に苦手なポケモンは当然ハバタクカミやイーユイをはじめとした特殊全般。
最終日深夜帯は特に挑発や身代わり持ちのハバタクカミが増えたため、道連れをやめてジャイロボールを採用した呑気個体にしようか悩んだ。

選出率2位

<調整意図>
A 特化
C D4振りウーラオスが流星群+神速で確定
 H252D4振りヘイラッシャに45.5〜53.6%
H 残り

採用しない理由がない現レギュレーション最強ポケモン。
今回は対面的な駒として採用。
ヘイラッシャが相手のPTにいようと、恐れることなく選出出来る型としている。
持ち物は最終日序盤はラムのみであったが、キノガッサやヘイラッシャが全く遭遇しない事から深夜1時ぐらいから弱点保険に変更し、変更後無双していたポケモン。
弱点保険カイリューはS10から結果を残している構築が多く、ステータス振り等は様々な記事を参考にしながら調整した。
1体で1.5体を十分に持っていくスペックを持つ。
カイリュー対面ではほぼ確実にテラスタルの切り合いになるため、勇気を出して地震を選択した事もある。
スケイルショット鋼テラス、本当に増えましたね。

選出率3位

<調整意図>
A +2テラスツタこんぼうで特化クレベースが鉄壁間に合わない
 HB特化ブラッキーを75%で確1
B 特化ノーマルテラスカイリューの1舞神速を最高乱数切って耐
S 最速グライオン抜

主に受けループやキョジオーン入り構築の対処枠として採用。
S10で炎オーガポンを防御を厚くして身代わりを採用する事でキョジオーン対策枠としている構築が上位で結果を残しており、そこからヒントを得て採用するに至った。
S10での水オーガポンといえばサイクル寄りのステータス振りや技構成が結果を残していたが、今回はそれとは異なりかなり攻撃寄りな調整としている。

受けループには相手のドヒドイデに合わせて初手から選出し、身代わりからの剣の舞⇔黒い霧合戦を合間合間にツタこんぼうを挟みながら制し、裏から出てくるクレベースを攻撃+2の状態で対面することで全抜きという流れを決めていた。
草技はなくとも貯水身代わりによりヘイラッシャを完封出来ること、グライオンの地震を半減、毒々を身代わりで対処出来るのもポイントであるため相手の物理受けがこれらの場合はテラスはなるべく温存して戦った。

ウッドホーンなどの草技を外してじゃれつくを採用しているのは使用率1位のカイリュー入り構築に強気に選出出来るようにするため。
一応草技があればテツノツツミやヌオー、水ウーラオス戦を制せた場面も多々あったが身代わりと剣の舞はコンセプト上外せないために技選びは本当に頭を悩ませる所である。

オーガポン全般に言えることだがこのポケモンは活躍するときは鬼神の如く活躍し、やられる時は何も結果を残さずあっさりと逝くポケモンで非常にピーキーな性能をしている。
ただ、S11では最終的に上位帯で水オーガポンがかなり結果を残したようで、やはり水オーガポンに注目した着眼点は間違いじゃなかったと思う。

選出率5位

<調整意図>
特になし、ぶっぱ

PTで重くなりがちなイーユイとドオーの対策枠として採用。
テラスタイプは初手要員であるガラルマタドガスを不利を取り勝ちなランドロスを想定外の一撃で突破し、戦闘を開始するため&パオジオンのつらら落としを半減する目的でこおりを選択。
特に語ることなく無難に強かったが、シーズン終了後に準速でも最速イーユイを抜け、悪技も半減出来るトドロクツキで良かったんじゃないかと思ったり。

選出率4位

<調整意図>
A … 聖なる剣で無振イーユイ確1
  ふいうちの火力は陽気A252悪ウーラオス以上、特化悪ウーラオス未満
HB … 特化鉢巻パオジアンの聖なる剣を毒テラス時2耐
   特化カイリューのノーマルテラス神速を2耐
S … 最速オーガポン抜き抜き

地雷枠。
ガラルマタドガス以外が重くなりがちなパオジアンに対し、鉢巻相手でも後投げから処理出来るポケモンが欲しくなり、「毒は毒をもって制す」のとおり、毒テラスのパオジアンの採用に至った。
相手の想像より遥かに硬く、毒びし展開後は自己再生とゴツメで粘ったり、相手の攻撃を耐えて想定外の崩し枠として機能する事もあった。
テラスタイプは格闘技とフェアリー技を半減出来る毒で正解だったと思う。

ただし、明らかに火力不足であり、ハバタクカミですら防御振り個体が多いために攻撃を耐えられる事が多かった印象。
火力面で信用しきる事が出来ず、対パオジアン以外に安心して選出出来なかったため要件等枠である。

選出率6位

戦術と解説

PTメンバーの役割に応じた選出は以下のとおり。

先発要員
・ガラルマタドガス … 毒びしの通りが良く、ランドロスがいない場合
・ガブリアス … 初手ランドロス想定
・カイリュー … 初手ハバタクカミ、岩オーガポン想定
・水オーガポン … 初手ドヒドイデ、キョジオーン想定
・パオジアン … その他

クッション
・サンダー … 暁ガチグマ入り構築での選出率100%
・パオジアン … 主に相手にパオジアンがいる構築のみ選出。
・マタドガス … カイリュー、パオジアン等物理全般への後投げが可能。ただし、炎オーガポンは無理。

vs受けループ
・水オーガポン+ガラルマタドガス+α … 純正受けループは水オーガポンだけで大抵なんとかなった。

vsキョジオーン入りサイクル
・水オーガポン+カイリュー+α … 塩漬けで弱点保険が発動すればイージーウィン

重かったポケモン
・イカサマスケイルショットカイリュー … ガラルマタドガスが生存していない場合、鋼テラスタルを強要されてしまう
・身代わりハバタクカミ … 身代わりされながらムーンフォースで特攻を下げられまくるとどうしようもない。
・炎オーガポン … 初手選出要員をかなり悩まされる。一番丸いの初手要員はカイリューとなる。

いかがでしたでしょうか。
今回は特殊受けサンダーの事を語りたいがために本記事を公開しました。
このサンダーは基本的なチョッキや火力アイテムUP持ちの暁ガチグマは完封出来るスペックがあります。
なお、構築記事書いてて、そういえばあくび暁ガチグマに一度しかマッチングしなかったなぁと思い出しました。
後出しでなければ怪電波を一回ぶち込めるため、サンダーでなくとも対処出来るようになるので勝ちましたが、今後あくび持ちがもっと流行ってくると後出しがさらに安定しなくなり、対処がややこしくなるかもですね(-_-;)

レンタルパーティーも公開しておりますので、是非使ってみてください。

→ K5YQX3

X(旧Twitter)では他のパパ友勢と一緒にたまに呟いていますので良ければ是非そちらもフォローして下さい。 → @wairo_poke
このサンダーに合う良い相方等の助言がありましたら是非コメント頂けたらと思います。

それではS11お疲れ様でした!S12でまた会いましょう!

投稿日時 : 2023/11/03 12:05

最終更新日時 : 2023/11/04 11:53

スポンサーリンク

コメント(2件)

1フォール
大変細かい記事すばらしいです。ただ、ガラルマタドガスでの表記「ガチグマ」ですが,暁ガチグマかヒスイガチグマか少し分かりにくかったです。表記を統制してはどうでしょうか。
23/11/04 10:50
2わいろ@ポケ(@wairo_poke)
フォールさん、コメントありがとうございます。
表記の件、確かにわかりづらかったので「暁ガチグマ」に統一しました。
23/11/04 11:54

削除キー:

コメントを投稿

投稿者のアカウントが削除され、最終更新日から30日以上経過した育成論にはコメントできません。