大天使と申します、26回目の投稿です。
前置き
- お互いに理想個体を想定します。
- ダメージ計算はダメージ計算SSのツールをお借りしました。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除き"DM"、ミストフィールドは"MF"と略させていただきます。
- いくつか他育成論からの文章のほぼ引用した(幾つか追記・修正は施してます)箇所がありますが自分の過去の育成論からの転記です。
カプ・レヒレの概要
種族値:H70-A75-B115-C95-D130-S85
特性 ミストフィールド/テレパシー
水・フェアリーのタイプと耐久寄りの種族値、MFが特徴的なポケモンです。
耐性は竜格闘悪等7つ、弱点は3つのみ、またラグラージ以上の物理耐久とアシレーヌ以上の特殊耐久を併せ持つため、一撃落ちしにくく大抵1~2回の行動が可能です。
また、技の豊富さとミストフィールド(以下、MF)も特徴的です、MFによる耐久ポケモンが積んでいるケースが多いどくどくやねっとうのやけどを後続含め踏み倒すことができ、ちょうはつ・トリックで低火力ポケモンの動きを封じることができます、その隙に"めいそう"や"てっぺき"を積むことで全抜きを図る事も可能です。
広い等倍範囲、しぜんのいかり、低くないS種族値を活かしためいそう型やこだわりアイテムを軸としたアタッカーも存在します。型のカスタマイズ性の高さもあり、高い使用率を誇ります。
構成等
特性:ミストメイカー
持ち物:こうこうのしっぽorまんぷくおこう
努力値:H252 B180 D76(B↑A↓)
実数値:177-85-173-115-160-94~105
調整意図
HD(28320):C252いのちのたまサンダーの10まんボルトを確定耐え
HB(30621):特殊耐久調整のあまり、A特化エースバーンのダストシュートを確定で耐える。
その他
・H極振りで耐久指数最大化
・A個体値はイカサマやトリック後混乱木の実での自傷ダメージを抑えられるようなるべく低くすることが好ましい。
・特化サンダーの10まんボルトまで見るなら(D↑A↓)の選択肢もある。
技構成:トリック/しぜんのいかり/ちょうはつ/ムーンフォースorなみのり※2
※1:S個体値はゴリランダー対面で後攻でMFを展開することを意識するなら下げる事も視野に入れて良いでしょう。
ゴリランダーとは同族である為、下を確実に取りたいなら下げるに越したことはない一方、こうこうのしっぽを明け渡した後尚上から耐久ポケモンにちょうはつを行う場合はSが欲しくなる為、下げすぎるのは勧めません。
本論では 、S4振りエアームド抜き抜き調整となる個体値8を最低ラインに定めます。
※2:後述するコンセプト上、トリックとしぜんのいかりまでは確定で入ります。
また、トリック後に積み技やバトンタッチ等を使わせない、しぜんのいかり後に回復技を抑制させる、壁貼り防止、その他トリック後鈍足ポケモンの起点回避としてちょうはつも確定です。
もう一枠はみがわり破壊、またはしぜんのいかりだけでなく単独突破を図りたい場合が多いことから、タイプ一致で安定した火力を出せるムーンフォースかなみのりとする。格闘(ウーラオス(いちげき))、竜(ガブリアスボーマンダウオノラゴンカイリュー)を見るかつ、ラプラスに対しての水無効を危惧するならムーンフォース、カバルドンドリュウズランドロス(化身)鋼等への遂行速度を意識するならなみのりです。
単純な汎用性を重視する場合、無効されないかつ、5威力が高い+Cダウンの勝ち筋を残せるムーンフォースに軍配が上がります。
コンセプト・強み
※1:この型は主として先発兼、ウツロイドバシャーモ等殴りながら能力上昇を狙える制圧力の高いエースとの兼用を前提としています。
- 1.こうこうのしっぽトリック+しぜんのいかりによる削り、裏のDMエースの補佐
- 2.ちょうはつによる展開阻止、しぜんのいかり+トリック込みでの耐久ポケモンの弱体化
- 3.トリックルームエース・ダイジェットエースのストッパー
※2:こうこうのしっぽ(まんぷくおこう)トリックとは、S実数値の差を無視し所持者の行動順番を最後にするアイテムの性質を利用し、相手の高速ATを骨抜きにできる戦術のことです。
現環境は、相手のDMエースやきあいのタスキ持ち等対面性能の高い駒をいかにしてやりすごしつつ、裏のDMATの一貫を通すかが問われます。そこで、相手の優先度を疑似的に下げることでSにステータスを依存するエースの性能を大幅に低下させることができます。更には、きあいのタスキや火力補強等のアイテムを奪うことで基本性能自体の大幅な低下も狙えます。
Sの遅いポケモンが行動回数を稼ぐ意味合いでも有効な戦法です。
- 1.こうこうのしっぽトリック+しぜんのいかりによる削り、裏のDMエースの補佐
前述の通り、このポケモンは多耐性と高耐久で一撃落ちしにくいです、エースバーンの持ち物なしダストシュートと、サンダーのいのちのたま10まんボルトを確定耐えします。
この落とされにくさのお陰でトリックが非常に決まりやすいです。初手出しで、ほぼ確実にトリックを決めて、目先のポケモンの機能停止+持ち物の確認、弱体化というアドバンテージを取れます。
その後は、相手のHPの50%を強制的に削るしぜんのいかりを用いる事で相手の耐久値に関係なく削れます。裏での処理が容易になるほか、特性じしんかじょう・ビーストブースト・かそく持ち、ダイナックル・ダイジェット・ダイアシッド持ちの起点に押し込み、こちらが一方的に能力上昇残したDMポケモンを場に残すことができるというアドを得られます。
目先のポケモンがカプ・レヒレと打ち合う為DMを切ってきた場合や、アーゴヨン等起点にしようと積み技を使ってきた場合は爆アドです。(裏で処理できる駒がいることが前提ですが。)
- 2.ちょうはつによる展開阻止、しぜんのいかり+トリック込みでの耐久ポケモンの弱体化
ちょうはつ+MFにより、壁貼り(リフレクター・ひかりのかべ)・バトンタッチ等一部の戦略に強く出ることができます。
例えば、先手で壁貼りドラパルトカプ・コケコと対面した場合、トリックからちょうはつを押すことで片方の壁を貼るのを防止(裏に物理ポケが居れば被害を食い止められる)できますし、バシャーモペンドラーのつるぎのまいバトンタッチ等も防ぐことができます。
また、MFによりカバルドンラグラージ等のあくび、他耐久ポケモンの状態異常技を後続含めシャットアウトしつつ、トリックちょうはついかりで弱体化を図ることで裏の一貫を作ることができます。
ただし、こうこうのしっぽで先手で動けない為、カバルドンのステルスロック等鈍足への起点作成性のは低下している点、技を一回使われてしまうのには注意したいです。
- 3.トリックルームエース・ダイジェットエースのストッパー
これは基本的に先発起用前提なのであまり関係しませんが、一致抜群以外一回耐える耐久性能により相手のDMポケモンやトリックルームエースのストッパーにもなれます。フェアリーを活かしてダイドラグーンに繰り出したり、しぜんのいかりで裏の処理を円滑にできたりもします。
ただ基本的には初手運用が前提なので、このカプ・レヒレでサイクル戦になった場合、またはどうしても重いポケモンを死に出しから見る必要がある場合位しかこの動き方はしません。
総括・短所・比較
- 総括・短所
トリック+しぜんのいかりにより制圧力の高いATを無償降臨させつつ通すのに向いています。
ちょうはつにより、相手の起点作成・展開を最低限に抑えつつ、MFによる状態異常耐性付与も相まって裏のエースの補佐性能が極めて高いです。
耐久値と数値の如何にかかわらず通る技のお陰で腐りにくく、ダイジェットエース・トリックルームエースの対策にもなる為、何かしらの事情で初手で出せない・サイクル戦になった場合でも活用できます。
その一方、しぜんのいかりの性質と火力の低さゆえ、単体で相手を突破する・殴り合う性能が低い点、こうこうのしっぽで従来上からちょうはつを決められた相手に一回行動を許す点、相手のちょうはつにより戦術が破綻(しぜんのいかりにより削りは行える)が問題点と言え、そのリスクをどう見積もるかがこのポケモンの評価の分かれ目と言えるでしょう。
なお、他のS操作の手段としてはでんじはやがんせきふうじ・こごえるかぜなどがありますが、でんじははラムのみ持ちに無力・相手のS実数値・ランク次第では抜かれる可能性がある点、後者はでんじは以上に抜かれる可能性が高い点から明確な差別化が図れています。トリックによる持ち物奪取で相手の火力耐久等の弱体化を図れる点も魅力。カプ・レヒレの独自性という観点からも比較不要です。
- 比較
トリック+ちょうはつを使え、一定の耐久値(耐久全振りでいのちのたまエースバーンのキョダイカキュウとおくびょうサンダーのいのちのたまダイジェット耐え)と弱点の少なさ(3つ以下)を有するポケモンにはミカルゲヨノワールゴチルゼルミミッキュオーロンゲがいます。(ミミッキュオーロンゲは耐久値は満たせないものの、攻撃一回無効・先制トリックで補えている。)
それらと比較すると、自主退場手段を持たない(ミカルゲヨノワールミカルゲののろい、削りにしても永続のバフによりしぜんのいかりより有効な場合もある)点、ボルトチェンジが抜群で目先の相手にトリックが決まらないケースがある点、他ミミッキュのばけのかわやオーロンゲのいたずらごころ等の壊れ特性と比較すると単純に特性が見劣りする可能性がある点等では劣ります。
その一方、こちらはしぜんのいかりというあらゆるポケモンに通る攻撃技により、裏のDM用の削り性能が非常に高いです。(のろいと比較した場合、とつげきチョッキを受け取った後やちょうはつ後も打てる、単純に半分通る為、お互い1ターンで退場した場合25%削れる体力が違う→裏の確定数に差が生じやすい)点で勝ります。
またMFによりvsカバルドンドヒドイデラッキーヌオー等状態異常を駆使するポケモンへの性能は高い他、カプ・レヒレ退場後も裏に耐性を付与できます。
他、ゴースト勢・ゴチルゼルと比較した場合、先発ウーラオス(いちげき)(いちげき)ドラパルトミミッキュに、悪勢と比較した場合はミミッキュマリルリ等に比較的強い点も大きな差異です。特に悪・ゴチルゼルと比較した場合、初手ウーラオス(いちげき)(いちげき)で選出をゆがめられないのが優秀です。
有利不利
ここでの有利とは、
1.対面トリックによる弱体化としぜんのいかりによる削り
2.ちょうはつによる展開阻止、しっぽ明け渡し後の機能停止
3.単独突破
4.後出し
のいずれかを指すものとし、特に1に主眼を当てます。3.4のみができることを役割対象と呼ぶことはしません。
- 有利
・ウーラオス(いちげき)(両種)ランドロス(霊獣)ドラパルトカイリュードリュウズアーゴヨンウツロイドミミッキュヒードランバンギラスボーマンダファイヤー(ガラル)バシャーモガブリアスウオノラゴンマンムーリザードンラプラスブリザポスガマゲロゲフェローチェ
- 条件付き有利
・サンダー:基本的には有利ですがボルトチェンジに注意しましょう、いのちのたまダイサンダーで落ちるものの、いのちのたまアタッカーの場合、DM温存の10まんボルト、または裏の地面タイプ読み兼SUP狙いのダイジェットで入る事がほとんどなのでその心配はほぼしなくていいです。
・エースバーン:いのちのたま+ダストシュートで落ちます。また、こだわりスカーフをトリックで受け取るリスクもあります。
・アーゴヨン:いのちのたまヘドロウェーブで31.2%の乱数1です。
・ヒヒダルマ(ガラル)ハッサム:こだわりアイテムトリックで問題がない状況下なら有利です。
・ギャラドスアーマーガアエアームド:ちょうはつ持ちの可能性
・カプ・レヒレFCロトム:スカーフトリック・こうこうのしっぽトリックミラーになる可能性があります。
- ちょうはつ+MFが刺さる
- 不利対面
・レジエレキ:じしゃく10まんボルトで高乱数1発、壁貼り方なら条件付き有利
・パッチラゴン:でんげきくちばしで何もできずに落とされます。
・オーロンゲ:しぜんのいかり+ムーンフォースによる打点はあるものの、ちょうはつ+両壁+ソウルクラッシュで逆に相手の裏の起点にされる恐れがあります。
・ゴリランダーカミツルギ:こだわりハチマキウッドハンマー・いのちのたまリーフブレードでそれぞれ確定1です、ただし、ゴリランダーのグラスフィールドは後攻MFにより発動を抑えられます。
・ちょうはつ持ち全般
採用構築・運用
- 採用構築・相方
じしんかじょうボーマンダカイリューアーゴヨンウツロイドギャラドスバシャーモ等、受けで止まりやすい・素のS・耐久が高くない等の欠点を抱えながら、低速相手に能力上昇をすることで高い制圧力を発揮できるポケモンと併用することが前提となります。
またランドロス(霊獣)、第二の起点作成役にカバルドン等、苦手な電気・草の抑制要因は欲しいです。
- 運用
基本的な運用は、裏に一貫を取れる場合トリックを打ちSを逆転+持ち物を奪い相手の弱体化を図ります。その後は、ちょうはつからのしぜんのいかりで捨て気味に扱い、相手方に削りを入れ、裏のダイジェットやダイナックル等の圏内に入れます。ジバコイル等一見不利に見える相手でも、持ち物奪取+しぜんのいかりで最低限の仕事はできます。
注意したいのは、ウーラオス(いちげき)対面等、引きが予想される場面ではそのまま殴った方がいいケースもある事です、しぜんのいかりのお陰でトリックを安定行動にしやすいですが、それでもドヒドイデ等、トリックのうまみが少ない相手出された場合、ディスアドバンテージになりがちです。もし、トリックを打ちたい特定の相手が場合はサイクル戦や後発運用になる可能性も加味した方がいいです。
また、こだわりハチマキ・メガネ、とつげきチョッキ等をトリックした場合、しぜんのいかりまたはムーンフォースを連打するしかなくなります、それで後続の起点にされる場合は安易なトリックは控えたほうが良いです。
ダメージ計算:()内は指数
- ムーンフォース(16387)
無振りウーラオス(いちげき):89.1~106.2%
H252ミミッキュ:31.4~37.0%
無振りガブリアス:63.3~76.5%
H252ラプラス:22.7~27.0%
- なみのり(15525)
- 被ダメージ(B:30621/D28320)
A特化エースバーンのダストシュート82.4~97.1%
特化ウオノラゴンのエラがみ:36.7~43.5%
A特化ウーラオス(いちげき)のかみなりパンチ:38.4~45.1%
無振りカバルドンのじしん:24.3~29.3%
A252ギャラドスのいのちのたまダイソウゲン:88.1~104.5%(31.2%)
A252ランドロス(霊獣)のダイジェット:47.4~56.4%(85.5%)
いのちのたまカミツルギのリーフブレード:101.1~120.3%
C252サンダーの10まんボルト:83.6~98.3%
C252アーゴヨンのいのちのたまヘドロウェーブ:88.1~105.6%
C252ウツロイドのパワフルハーブメテオビーム:64.4~76.2%
C252トゲキッスのダイジェット:44.6~53.1%
C無振りFCロトムのボルトチェンジ:37.2~44.0%
C特化ポリゴン2のダウンロード込みトライアタック:41.2~49.1%
以上です。