前書き
こんにちは!炊き込み淡水です。
今回はアローラの守り神の一体カプ・レヒレを3種類の型で考察したいと思います。
注意!
- この育成論ではHP=H、こうげき=A、ぼうぎょ=B、とくこう=C、とくぼう=D、すばやさ=Sなどの略称を使います。
- 個体は特に理由が無い限り理想個体とします。
- ダメージ計算はスマホアプリ「SWSH」を参照しています。
- 不明な点などありましたらコメントで指摘して頂けると助かります。
- 気になったところなどを随時追記しています。
カプ・レヒレとは?
第7世代登場のポニ島の守り神です。ただいまガラルにバカンス中
種族値は、
H70 A75 B115 C95 D130 S85 合計570
HPが若干低めですが、それを補うように高いぼうぎょととくぼうが特徴です。
採用理由と役割
カプ・レヒレは独自性が高く、なおかつそれだけで採用理由に繋がる優秀な要素を2つ持ちます。
- 特性ミストメイカー
- 非常に優秀なタイプみず・フェアリー
1.ミストメイカー
フィールドを「ミストフィールド」にする特性です。
ミストフィールドは5ターンの間、お互いの浮いていないポケモンは状態異常にならず、受けるドラゴン技のダメージを半減する状態にするというものです。
これだけで相手のラグラージカバルドン等のあくびや、ドヒドイデ等のどくどく等の状態異常技に対する対策となります。
ダメージソースを状態異常に頼っていたり、補助技でのサポートを目的としているポケモンは基本的に低火力であり、それらを封印するだけでも容易にそのポケモンを起点にしやすくなります。
また、後続のポケモンに擬似的にドラゴン技への耐性をつけることができる点も強力です。存在だけでドラゴンタイプのポケモンに対する抑止力となります。
ダイフェアリーを使用することで、フェアリー技を使用できればどんなポケモンであろうとミストフィールドを展開することは可能ですが、やはり場に出るだけで展開するのと、3ターン限定であるダイマックスを使用して展開するのとではアドバンテージに差が出ます。特に交代際に打たれる変化技を無効化しながら繰り出せる点は非常に優秀です。
2.みず・フェアリータイプ
7タイプへの耐性とドヒドイデやフシギバナ等のごく一部の複合タイプ以外には等倍以上のダメージを与えることができる攻撃範囲を持つ、攻守に優れたタイプです。
カプ・レヒレ以外にこの複合タイプを持つポケモンにはアシレーヌマリルリがいます。
アシレーヌマリルリはカプ・レヒレよりも火力が高い傾向にありますが、カプ・レヒレはミストメイカーでの状態異常耐性、耐久力とすばやさ、使用できる技で優位性があります。
本論では、状態異常への耐性を持ち、どくどくやあくびで行動を阻害されにくく、低火力ポケモンに行動回数を稼ぎやすい点と、攻守共に優秀なタイプである点を活かす形で、回復アイテム+めいそう型を考察します。
ベースライン
個体値: 31:0:31:31:31:31
性格:ずぶといorひかえめ
必須努力値:H252(或いは定数ダメージ意識の236振り)
持ち物: 回復アイテム
技: みず技 フェアリー技 めいそう 自由枠
努力値は最も耐久力の効率が良くなるH振りをベースとし、採用理由に直結した一致技、及びめいそうは確定とします。
性格はB振りにするかC振りにするかで選択とします。
また、めいそうでの積みや行動回数を増やせる回復アイテムを確定とし、今回は瞬間的に大きい回復を見込めるウイのみ等の混乱実、低火力ポケモンや特殊型ポケモンへの詰ませ性能を高めることができるたべのこしの2種類の道具から考察します。
- 確定技
めいそう
とくこうととくぼうを1段階ずつ上昇させる技です。
コンセプトのため確定とします。
ミストメイカーの状態異常耐性、自身のそれなりに高い耐久力によって、低火力、或いは自身より遅い特殊アタッカーを起点にすることができます。
みず技、フェアリー技の考察
- みず技
なみのり
威力90 命中100のみず技です。
威力、命中共に安定したみず技です。
基本的には役割遂行の安定性のためにこちらを推奨します。
ねっとう
威力80 命中100のみず技です。30%の確率でやけどにすることができます。
ミストメイカーとは少し相性が悪いですが、テッカグヤ等のミストフィールドの影響を受けないポケモンにはやけどを狙うことができ、ミストフィールド後の物理アタッカーへの機能停止を狙えます。
ハイドロポンプ
威力110 命中80のみず技です。
命中不安ですが技の単発の威力は高く、ダイマックス時の火力も高くなります。
- フェアリー技
ムーンフォース
威力95 命中100のフェアリー技です。30%の確率で相手のとくこうを下げます。
命中、威力、追加効果の全てが高水準な強力な技です。
基本的にはこちらを推奨します。
ドレインキッス
威力50 命中100のフェアリー技です。与えたダメージの3/4を回復します。
威力は低いですが回復効果によってHPを管理しやすくなり、継戦能力が高くなるため採用の価値は中々高いです。
- 自由枠
ちょうはつ
3ターンの間相手は変化技を使用できなくなります。
ラグラージカバルドン等のステルスロックを封印し、起点作成を妨害することができる他にもテッカグヤのやどりぎのタネ等を抑えることができます。
みがわり
最大HP1/4を消費して消費したHPと同じHPのみがわりを出します。
たべのこし型の場合、低火力ポケモン相手への詰ませ性能の補強の為に採用する場合があります。
てっぺき
自身をぼうぎょランクを2段階上昇させます。
めいそうと両採用することで物理、特殊を問わない詰ませ性能を手に入れることが出来ます。
リフレクター
5ターンの間相手からの物理ダメージを半減することができます。
こちらも物理への詰ませ性能を高めることができます。こちらは後続へのサポートも行うことができます。
シャドーボール
威力80 命中100のゴースト技です。ミミッキュに対するピンポイントメタとなります。
くさむすび
相手の体重によって威力が変化するくさ技です。めいそうを無効化してくるてんねんヌオーへの有効打になります。
次の項からは持ち物、調整に応じた考察を行います。
調整案1:混乱実+B振りベース
性格: ずぶとい
努力値: H252 B156 C100
持ち物: ウイのみ(混乱実)
技: なみのり ムーンフォース めいそう ちょうはつ
- 調整意図
HB:特化エースバーンのダストシュート確定耐え、A特化フェローチェのどくづき確定2耐え、4振りテッカグヤのヘビーボンバーを混乱実込み4耐え
C:1段階上昇なみのりでH252カバルドンを乱数(93.75%)で一撃
- コンセプト
不一致弱点の物理攻撃をあらかた2回程耐えることができる耐久力を確保し、めいそうを積んでいる最中に出てきた物理型ポケモンによって突破されることを可能な限り防ぐ
- 概要
カプ・レヒレは性格上昇をぼうぎょにかけ、確定欄と同じ調整を施すことで、大方の不一致弱点の物理攻撃を耐えうる耐久力を確保することが可能になります。
物理型ポケモン相手での行動回数を増やすことで、めいそうを1度使用するだけでも充分な対面性能を確保することができるようになります。
ただし、めいそうを使用できないと、タイプが変化したエースバーンに対して確定2発をとる事ができないなど、若干立ち回りがめいそうに依存しているところがあります。
自由枠は相手の変化技を防ぐことができるちょうはつを採用。
ラグラージのステルスロック等を防ぎ、起点作成の妨害役としての役割を持たせることができます。
- ダメージ計算
めいそう後のダメージ計算は各自でお願いします。
ダイ=ダイマックス技
- 与ダメージ
ムーンフォース
無振りウーラオス(れんげき)れんげき
97.1〜116.5% 乱数1発(87.5%)
ダイ 134.8〜158.8% 確定1発(めいそう1回でウーラオス(れんげき)にダイマックスされても確定1発)
無振りアーゴヨン
50.6〜59.4% 確定2発
ダイ 75.0〜89.1% 確定2発(めいそう1回で確定1発)
H252ラグラージ
30.4〜36.2% 乱数3発(47.6%)
ダイ 41.0〜49.2% 確定3発
なみのり
無振りエースバーン
抜群 89.0〜105.8% 乱数1発(37.5%)
等倍 44.5〜52.9% 乱数2発(24.21%)
抜群ダイ 129.0〜152.2% 確定1発
等倍ダイ 64.5〜76.1% 確定2発(めいそう1回で乱数1発(75%))
H252カバルドン
66.9〜79.0% 確定2発(めいそう1回で乱数1発(93.75%))
ダイ 94.8〜112.5% 乱数1発(75.0%)
H252テッカグヤ
26.4〜31.3% 確定4発(めいそう2回で確定2発)
ダイ 38.2〜45.5% 確定3発(めいそう1回で確定2発)
- 被ダメージ
A特化エースバーン
ダストシュート 84.7〜99.4% 確定2発
A252いのちのたまエースバーン
ダイジェット 53.6〜63.8% 確定2発
ダストシュート 98.3〜119.2% 乱数1発(93.75%)
A特化フェローチェ
どくづき 41.8〜49.7% 確定3発
A4振りテッカグヤ
ヘビーボンバー 27.6〜32.7% 確定4発(混乱実込みなら確定5発)
C252アーゴヨン
ヘドロウェーブ 79.0〜94.9% 確定2発
C特化ポリゴン2
ほうでん 39.5〜47.4% 確定3発
調整案2:混乱実+C振りベース
性格: ひかえめ
努力値: H252 B4 C180 D4 S68
持ち物: ウイのみ(混乱実)
技: ハイドロポンプ ムーンフォース めいそう ちょうはつ
- 調整意図
C:ダイマックスした無振りエースバーン(等倍)をダイストリームで雨補正込み確定2発(に追加8振り)
S:準速61族テッカグヤバンギラス抜き
- コンセプト
めいそう無しの状態でもある程度の火力を持たせることで、めいそうを使用出来なかった時でも相手との打ち合いをできるようにし、動きの柔軟性を高める
- 概要
耐久振りだけでは実現できなかっためいそう無しのダイストリームで雨込み等倍エースバーン確定2発を実現させたタイマン性能を高める調整です。
立ち回りの上でのめいそうへの依存度を下げ、自身より速く、耐久力が並程度の相手からの被弾回数もある程度下げることができます。
残り努力値は耐久に振るよりはテッカグヤに対して安定した行動を取りやすくなる利点があるSに振ります。
しかし、耐久力を下げた弊害でフェローチェ並の攻撃力の不一致弱点を2回耐える程の耐久力は確保することができていないため、安定性は高くありません。
自由枠は耐久振りの時と同じくちょうはつを選択しました。
- ダメージ計算
めいそう後のダメージ計算は各自でお願いします。
ダイ=ダイマックス技
- 与ダメージ
ハイドロポンプ
無振りエースバーン
抜群 127.7〜150.9% 確定1発
等倍 63.8〜75.4% 確定2発
抜群ダイ 162.5〜190.9% 確定1発
等倍ダイ 81.2〜95.4% 確定2発
H252カバルドン
94.8〜112.5% 乱数1発(75.0%)
ダイ 120.9〜143.2% 確定1発
H252テッカグヤ
38.2〜45.5% 確定3発
ダイ 48.5〜57.3% 乱数2発(91.79%)
調整案3:たべのこし+B振りベース
性格: ずぶとい
努力値: H252 B156 C4 D28 S68
持ち物: たべのこし
技: ねっとう ドレインキッス めいそう みがわり
- 調整意図
HB:やけど状態のA特化ランドロス(霊獣)のじしんをみがわりが確定耐え
S:準速61族テッカグヤバンギラス抜き
- コンセプト
みがわりを採用し、変化技への耐性をさらに高めることで、受け出しからの低火力ポケモンに対しての詰ませ性能を高める
- 概要
元から特性により状態異常に耐性を持つカプ・レヒレは、状態異常を使用するポケモンに対して交代した際に状態異常にされる心配は無く、有利な状況を継続しやすいです。
ここにみがわりを採用することで、有利対面から交代されたとしてもみがわりによる行動保証を得ることができる他、状態異常による搦手を扱うポケモンのほとんどが低火力であることを利用すれば、みがわりを残し、めいそうの回数を増やすことができます。
みず技はランドロス(霊獣)テッカグヤ相手にみがわりを残しやすくするためにねっとうを選択し、回復による行動の安定化のためドレインキッスを採用することを推奨しますが、この限りではありません。
詰ませ性能に特化した分めいそうを使用していない時の攻撃性能は他の調整に比べても特に低く、汎用性も高くないことには注意が必要です。また、ふきとばし等の一部の変化技には耐性を持てません。
- 与ダメージ
ねっとう
無振りエースバーン
抜群 70.9〜85.1% 確定2発
等倍 35.4〜42.5% 確定3発
抜群ダイ 116.1〜136.7% 確定1発
等倍58.0〜68.3% 確定2発
テッカグヤ
21.0〜25.4% 乱数4発(0.27%)
ダイ 34.3〜41.1% 確定3発
ドレインキッス
アーゴヨン
24.3〜29.0% 乱数4発(98.97%)
相性の良い味方
お互いの弱点を半減できる組み合わせです。
ナットレイのやどりぎのタネによって、カプ・レヒレのめいそうによる積みを安定化させることも可能な他、ミストフィールドによってナットレイをやけどにされることも防げる優秀な組み合わせです。
後書き
いかがだったでしょうか?
カプ・レヒレには他にもこだわりメガネ型、こだわりスカーフ型等も存在し、非常に高いポテンシャルを持っているポケモンです。
カプ・レヒレの育成に迷っている方の参考になれば幸いです。
何か不備、不足、質問等ありましたらコメントにお願いします。
ここまでの閲覧ありがとうございました!