ポケモンパーティ構築(シングル)

【S12シングル】ガラルヤドキング入りサイクル【三桁チャレンジ失敗/最終2067位】

2020/12/12 11:38

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投稿者:あらげん(@icon_ha_Shiraga)

剣盾 / シングル / シーズン12 / 最終2067位

 はじめまして、あらげんと申します。USUM以来、久しぶりにパーティを構築し、ランクマッチを1シーズン戦い抜いたため、その記録として使用したパーティを登録しようと思います。
 今回、ポケモン実況者のランドセルさんが投稿している人気シリーズ『ステータス下位から育成』の第48回に登場したヤドキングの調整・技構成に魅力を感じたのでこのポケモンを主軸にパーティを組むことにしました。そのヤドキングを軽く使用してみたところ、高い特殊耐久と特性さいせいりょくによるサイクル性能の高さと対カプ・レヒレ性能の高さが特に際立っていたので、相手がレヒレを選出したくなるようなサイクル寄りの構築を目指しました。

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使用ポケモン

 冒頭で述べたように、ランドセルさんの動画に登場した調整のヤドキングです。調整先やランドセルさんのプレイングに興味がある方は、参考にさせていただいた動画のリンクを張っておくのでそちらをご覧ください(※1)。

 私が主に任せたのはカプ・レヒレの処理になります。エース・フィニッシャーとしているウオノラゴン、カイリューが誘いやすいレヒレに対し、後投げから処理が可能です。C115レヒレの+1なみのりが22.3%~26.8%、B特化レヒレ(D+1)に対してヘドロばくだんが47.4%~55.3%となっているので、瞑想を一度積まれたレヒレに対しても切り返すことができます。
 ですが、レヒレ-ヤドキング対面を作ったところで、相手が交代するのは目に見えています。そこで活きてくるのが広い技範囲と技「みらいよち」になります。

 広い技範囲については、ウオノラゴンがレヒレ以外に呼びやすいナットレイに強いかえんほうしゃであったり、交代で出てくるランドロスに大ダメージを与えられるれいとうビームであったりと、その強さは容易に想像できると思います。その一方で、みらいよちは強さが理解しづらい技であると思うので、ここから先はみらいよちの強さも合わせて解説しようと思います。

 みらいよちは、使用すると相手の場に攻撃を予知し、2ターン後の全ての処理が終わった後に相手を攻撃する技です。技を選択したターンに攻撃できないことがネックとされているこの技ですが、お互いに被ダメージを最小に抑えながら有利対面を作っていくサイクル戦においては少し事情が変わってきます。
 ヤドキング-レヒレ対面を考えると、相手がヘドロばくだんを受けようと交換してくる際、ダメージを抑えられてしまうヘドロばくだんをそのまま打つか、2ターン後に威力120の大ダメージを与えるかの二択であれば、後者を選んだ方がよいのは明らかです。順調にサイクルを回して迎えた2ターン後、相手は高火力みらいよちを一体誰で受けるのかという選択を迫られることになります。こうしてサイクルが疲弊したところをスカーフウオノラゴンで一掃するのがこのパーティのコンセプトでもあります。
 加えて、みらいよちはダイマックス技の威力が高いこと(サイコキネシスまでの威力のエスパー技は威力130であるのに対し、みらいよちは威力140)と、技の威力を調整できることも強みです。みらいよちは攻撃を予知したターンの状態ではなく、みらいよちが発動するターン(=2ターン後)の状態を参照します。つまり、攻撃を予知した後、ダイサイコでサイコフィールドを形成したり、ダイアシッドで特攻を上げたりすれば、その補正が乗ります。技選択をした後に火力を能動的に上げられる非常に珍しい技なのです。ただ注意しなくてはならないのは、ランク補正は場にヤドキングがいる場合にのみ参照され、手持ちに戻るとランク補正なしで威力が計算されます。これは一見デメリットのようにも見えますが、特攻ダウンの補正も参照されなくなるので、いくら特攻を下げられようとも引っ込めさえすれば高火力を与えることができるのです。

 このパーティの主軸・フィニッシャーとなるポケモンです。最終3桁以内の構築における使用率も6位(※2)にランクインしているその強さは解説するまでもないでしょう。このポケモンの行動回数を増やしていくことがこのパーティ最大の勝ち筋です。技構成はウオノラゴンのアイデンティティであるエラがみ、主にダイドラグーンとして使用するげきりん、不意の催眠対策兼ダイウォールの元となるねごと、ナットレイへの打点兼ダイナックルの元となるけたぐりにしました。最後の「けたぐり」に関しては、相手のSを下げることでウオノラゴンの通りをさらに良くすることができるノーマル技(ギガインパクトやのしかかりなど)にするのも良いと思います。

 このパーティのアタッカー兼エースバーン・ゴリランダー対策です。羽休めを採用することで無理やりダイマックスターンを枯らすこともできますし、何より場持ちがよくなります。アタッカーではありますが耐久は並のポケモン以上ありますので、羽休めと合わせてTODで無理やり勝利した試合もいくらかありました。持ち物はステルスロックが刺さらなくなるあつぞこブーツを採用。「ステロがあってもマルスケが潰れない」という事実が純粋に強く感じます。

 物理受けに寄せたサンダーです。とんぼがえりを採用することでウオノラゴンを通せる対面を作りやすくしました。ウオノサンダーの強い並びが広く認知される前から強さに気付けていたのが個人的に良かったポイントです。その強さは感覚的には理解できており、選出した際は活躍してくれることが多かったのですが、文章化できるほどの理解は及びませんでした。今作のサンダーは無限に型が存在しますので、自分の肌にあったサンダーを使うのが良いのかもしれません。

 最速ASミミッキュです。積んだ相手に対する切り返し性能と「雑に使って強い」ことが採用理由です。持ち物はHPが削れてしまういのちのたまではなく、より高い威力が欲しくなるダイホロウ・かげうちの威力を上げることができるのろいのおふだを採用しました。USUMでレート2000を達成した際にも採用しており、その性能は依然として高いものがありますが、ASミミッキュだとダイマックス中の相手やダイマックス後の相手に対する切り返し性能がいまいちに感じることもありました。切り返し性能を重視するのであれば耐久振りミミッキュ、雑に使っても強いことを重視するのであればASミミッキュを採用すなど、もっとこのポケモンの役割を明確にして、それにあった調整をしてあげることが大切だと感じるシーズンでした。

 ウツロイドやサンダーに強く出れるポケモンとしてHDバンギラスを採用しました。実際には、バンギラスが弱い格闘技持ちや高耐久ポケモンに対する対策がこのパーティでは十分できていなかったため、相手にウツロイドがいてもバンギラスを選出できないことが多かったです。耐久に努力値を全て割いた結果、攻撃性能の低さがどうしても気になってしまったので、がんせきふうじで抜けるラインを意識して素早さに努力値を回してみたり、圧力を高めるために攻撃に努力値を回してみたりと、いろいろ工夫してみたほうがよかったです。また、パーティ全体でミミッキュによる切り返しに弱いので、似たような役割が持てるドリュウズやドサイドンにしてみてもいいのかな、と思いました。

戦術と解説

 「カプ・レヒレを誘って、ヤドキング入りのサイクルで有利をとっていく」というコンセプトに沿った構築が組めて、実際にレヒレ入りの構築には勝率が高かったように思います。一方で、環境に多いポケモンで対策しきれていないポケモンもいて、そういった場合はプレイングと「何をしてくるのか分からないヤドキング」でカバーするしかなかったので、安定して勝ち続けることが難しく、最終日に勝ちきれなかったように思います。他にも自分の性格やプレイングミスで落としてしまった試合も多くあり、素晴らしい結果を残すことはできませんでしたが、ヤドキングの強さを垣間見ることができました。ガラルのすがたのヤドキングは通信交換をせずとも進化させることができるので、一度育ててみてはいかがでしょうか。
 ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。コメント等ありましたらお気軽にお書きください。

参考

※1 ランドセル氏『ステータス下位から育成48ガラルヤドラン』


※2 ぽけっとふぁんくしょん!剣盾S12シングル上位構築まとめ
(https://nouthuca.com/topic/?code=g8s12single)

投稿日時 : 2020/12/12 11:38

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コメント(4件)

1やよ
自身のパーティに対する理解が行き届いていることが見受けられる良い解説で好感が持てます。
バンギの枠を悩んでいるようですが、輝石サイドンをお勧めします。ドリュやドサイをウツロやサンダーに対して安定して繰り出すにはチョッキが一番ですが、すでにヤドキングが所持していますね。また、ロックブラストを採用すればミミッキュにも強く出れます。ウツロの草結びは怖いですがダイマの枠が固定されてないこのパーティならばダイマで回避してもいいはず。火力過剰のダイソウゲンを打ってくることは稀ですし。
20/12/12 23:05
2あらげん(@icon_ha_Shiraga)
>1 コメントありがとうございます。とつげきチョッキを回さずにある程度の耐久を確保できる地面枠として、輝石サイドンは自分の思いつかなかった魅力的なポケモンだと思います。ただ、ヤドキング入りで上位に食い込んでいる方の多くは黒いヘドロ+積み技+サイコショックという構成で、バンギラスで対策していたウツロサンダーにも強く出れる調整がなされており、そのヤドキングを採用すればそもそもバンギラス系のポケモンが必要ないのではないかという考察をしています。ですが、輝石という優秀なアイテムの力を最大限発揮できるサイドンにもとても興味が湧いたので、まずはこのパーティのバンギラスの枠に組み込む形で採用してみようと思います。知見が広がるコメント、本当にありがとうございます。
20/12/13 01:20
3にゃるこ
ヤドキングの努力値の振り方が
素早さ12→特防12
だと思いますよ^ ^
良い構築なので使ってみます!!
大変参考になりました!!
21/01/06 09:05
4あらげん(@icon_ha_Shiraga)
本当ですね、動画内だと素早さじゃなくて特防に努力値12を回してますね…実際も素早さに12振ったまま使用していしました!
耐久ラインが動画内と少し変わっていますが、素早さに12振ることで無振り30族抜き抜きとなるので、4振りまでのブリザポスの上を取れるメリットを感じることが数度ありました。が、特防に12振ってあるとチョッキ込みで実数値が3も変わるのでやっぱりDに12振った方がやっぱりいいようにも思います!
丁寧なご指摘と、コメントありがとうございます!
21/01/07 20:14

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