今回は、使ってみたら非常に強かったムウマージを紹介します。
正直、素早い霊の「のろい」がここまで使いやすいとは思ってませんでした。
〜注意事項〜
・個体値、努力値等の非公式用語を使用します。
・お互いの個体値は6v(orめざパ理想個体)を想定します
・この考案で頻繁に出てくる「のろい」は、霊タイプが使用するときの効果として記述します。
・ムウマージについて
4世代で登場したムウマの進化系で、進化が非常にだるいです。
CDSが高く、サポート技が優秀なので、補助として使用されることが多いです。
特性をあわせれば3つのタイプを無効にもっていけるので繰り出し性能も優秀
×2 あく/ゴースト
×0,5 どく/むし
×0 ノーマル/かくとう/じめん
今回は、この優秀なタイプと高いDS、多彩な補助技を活かしてサポート型を目的とします。
特に、「のろい」を中心に使っていくので、「のろオボン型ムウマージ」として考案をしていきます。
[のろオボンの説明]
のろいは、自分のHPを半分削るかわりに、相手に毎ターンHPを1/4減らしていく呪いをかける技。これによって相手のほとんどの耐久型を潰すことができます。
でも、HP半分消費のデメリットは厳しい…そこで、オボンのみで耐久を補う方法をとります。
オボンのみは、HPが半分以下になった瞬間にHPを回復するアイテムなので、素早さの高いムウマージは相手の攻撃を受ける前に「のろい→オボン発動コンボ」が成立しやすくなります。それによって、のろいが実質みがわり1回分のHP消費で済みますから、たいていの特殊技を耐えることで、その後の役割をも安定させることができます。
のろいは強力な効果を発揮する分、交代によって効果を消されます。つまり、相手の交代を誘いやすくなります。
交代先には誰が出てくるでしょうか?ほとんどの場合はアタッカーでしょう。耐久型はムウマージのエサなので出てくることはあまり考えられません。(出てきてものろい+いたみわけのセットで崩してやればいいです。)
では、アタッカーの弱点とは?例外もありますが、一般的に共通する弱点といえば状態異常技です。特に速攻アタッカーや物理アタッカーにとってはやけどや麻痺は天敵です。
そしてムウマージは鬼火や電磁波と優秀な補助技を覚えます。
つまり、のろオボン型とは、持ち味のDを活かして耐久型に繰り出し、あるいは先発で出し、のろいをかけることで耐久潰しを兼ねつつ、のろいによる強力な流し性能を逆手にとって出てくるアタッカーに補助技をぶつけていくことを目的とする型を言います。
相手のポケモンをぐちゃぐちゃにして、こちらのアタッカーを活躍しやすくするということです。
そして、ムウマージはこの戦術で要求される「とくぼう」と「素早さ」、「多彩な補助技」、「繰り出し性能」の条件をすべて満たしているので、この型に適したポケモンといえます。
ついでに霊タイプなので「電光石火/神速/マッハパンチ」を無効にします。これは何気に良いメリット
・立ち回り
耐久に対して繰り出して行き、呪いをかけていくことを中心とします。
ほとんどの耐久型は特殊技を使うため、特防と素早さが高いムウマージにはぴったりの技です。
HPを半分消費するデメリットはありますが、先手でのろい→オボンが使えるのである程度の耐久は確保できます。
のろいによる流し性能はかなり強力で、次のターン交代を読んで相手のアタッカーに鬼火を撒いたり、いたみわけで削ったり、またはもう1度呪いをかけたりといろいろ面白いことができます。
補助技を多用して相手の体力と立ち回りとポケモンを崩すのが目的です。仕事後のためにこちらの控えに積み持ちやアタッカーを用意しておくと非常に心強いです。
みちづれとの違いは、相手の混乱技/毒技/麻痺技で腐らない点。耐久型はこれらの技を所持する場合が多いので
みちづれとの最大の差別化になるでしょう。ついでにマジミラも貫通するのでエーフィが怖くないです。
・差別化
のろいは先手でかけないとほとんど無意味なので、素早さが高いムウマージが差別化を考える必要はあまりないです。
気になるのはゲンガーですが、あちらとは特防の高さで差別化が可能であり、またエスパータイプにも繰り出しが可能なので邪魔な毒タイプをもたない点でこちらのほうが有用です。
性格:おくびょう
体力を削るのろいはとにかく素早さが大事なので最速確定
先手で使えればのろい→オボンでのろい後も仕事ができるので性格はこれ一択です。
特性:ふゆう
地面技はほとんど物理なのでこの型ではあまり発動しません。
しかし、この特性のおかげで無限グライに強かったりと、意外と役に立つ場面もあったりします。
努力値
H244 D12 S252
HPを偶数調整することでのろいからオボンが確実に発動します。
HPに振ることで、防御と特防面両方に強くなるので
・臆病ゲンガーのシャドーボール
・臆病ラティオスの流星群
・特化鉢巻ヘラクロスのストーンエッジ
・HP3/4時特化ランクルスの珠キネシス
・HP3/4時特化シャワーズのハイドロポンプ
などを耐えることができます。役割放棄になりますが、テラキのエッジを耐えて強引に鬼火をすることも可能です。
道具:オボンのみ
できればこれで確定させたいです。のろい→オボンのコンボでのろい後も役割が持てます
というより、のろいだけ使って散っていったら他のポケモンで攻撃技使えって話なので、必須。
むしろこのムウマージはのろい後の立ち回りが本当の勝負。
のろいはあくまで耐久潰しと、流しを誘うためのきっかけの技に過ぎません。
※挑発対策にメンタルハーブがありますが、そのためにオボンを削るのは厳しいです。
挑発はエースの無償降臨と考えて、読むのが最適です。
<確定技>
・のろい
毎ターン問答無用にHPを1/4削る技。当然ですがこれは確定させます。
ムウマージならではの嫌らしい立ち回りをするためのきっかけの技で、デメリットが大きいですが、のろオボンコンボで耐久力のカバーはできます。
一応理想の立ち回りを紹介しておくと
1.相手の耐久に繰り出す or 先発で出す
2.先手のろい → オボンで回復 → 相手の攻撃を耐える
3.読みを使い、相手に合わせて”準確定技”のいずれかを使う
4.補助技でうまいことかき回す。仕事が終わったら積み起点防止のためのろいで退場
耐久に出した場合、1→2の段階で相手のアタッカーを読んで鬼火撒いたりすることもあります。
ちなみに、HPが半分未満でものろいは発動します。ふいうち潰しや積み起点を
避けるために使いましょう。
それと、のろいは守る/みがわりを貫通します。ですので、地震を特性で無効にでき、かつハサミギロチンも無効にできるためポイヒ無限グライオンにめちゃくちゃ強いです。参考までに
<準確定技>
のろいによって比較的使いやすくなっているので、読みができれば面白いように刺さります(^-^
鬼火
アタッカーに対する牽制。これがないとアタッカーがうじゃうじゃ寄ってくるので持たせておきたいです。ある程度思考停止で撃てる技。
でんじは
ゲンガーにはできない補助技。鬼火のほうが優秀だったりしますが、両立もあり。
控えのアタッカーがスカーフによる役割破壊に特に弱ければ持たせるのもありです。ただしガブやドリュには注意
いたみわけ
のろいや鬼火とアンチシナジーに見えますが、意外と使う場面は多いです。
結構ガンガンにHP消費するので、のろいのデメリットを逆手にとった使い方を
ちょうはつ
積み封じに使えます。でもあまり負担をかけられないのでこいつには微妙かもしれない。
ほろびのうた
ムウマージならではの嫌らしい技。のろいと違って数ターンタイムラグがあるので流し性能は案外微妙です。
使うとしたら、相手の積みを許さない予防みたいな使い方になると思います。
トリック(※frill さん提供)
オボンをほぼ確実に消費できるので、デメリットなく使用することができます。
単純にラムやオボンを奪えるだけでもアドバンテージになるでしょう。
おきみやげ
強引にこちらの積みの起点を作れ、また積みの起点を避けます。
のろいや他の補助技で暴走した後に、最後っ屁におきみやげでこちらの積みの起点を作れれば相手はムウマージ恐怖症になること間違いなし。
・メイン紹介以外の技構成の参考
1.シャドーボール/でんじはorおにび/おきみやげ/のろい
相手のアタッカーに電磁波or鬼火→置き土産で退場することで、こちらの積みの起点を作りやすくなっています。
ただ、この場合相手の耐久ポケが控えに残ることになるので、そのポケの突破が厳しい場合は最後っ屁せずに引っ込めましょう。
2.シャドーボール/おにび/でんじは/のろい
使ったことないのでわかりませんが、状態異常技両立もありだと思います。
など。自分のパーティにあわせて構成してください。
候補技
特攻は重視していないので火力は最低限しかありません。主に2倍と4倍を狙っていきます。
・シャドーボール
せっかく霊タイプなので、エスパー狩りも兼ねて持たせておくと便利です。
ゲンガーと違ってエスパーに対しても役割を持てるので、意外と撃つ場面は多い。
・10万ボルト(優先度:低)
アーケオス、クロバット、ムクホークに対する牽制技。鬼火の命中が怖い人向け
・めざめるパワー炎(優先度:低)
ハッサムに対する牽制技。鬼火の命中が怖い人向け
煉獄は厳選難易度と命中率的に、ここでは考案対象外とします。
〜ダメージ計算(C無振りで計算)〜
火力はないので期待しないでください。
こいつのダメージ源は主に補助技なので、やたらに殴るのも厳しいです。
シャドーボール
→ H252エーフィ 確2
→ H252サーナイト 乱2(91%の確率で確2)
→ 無振りゲンガー 乱1(31%の確率で確1)
めざめるパワー炎
→ H252ハッサム 確2
★有効な相手☆
おおまかに言えば「耐久型」と「一部の物理ポケ」ですが、じゃぁ具体的に何なの?というと
無限グライオン
最初にも書きましたがこいつにはだいたい完封できます。
ポリゴン2
特化冷Bでも乱3(ほとんど確4)。余裕でのろいが間に合います。
もちろんトライアタックは無効
耐久水タイプ
シャワーズの熱湯でも乱3(ほとんど確4)。これも余裕。
特化ドロポンはちょっときついので型の確定が必要です。
など。とりあえず3種類あげましたが、他にも色々います。
また、物理相手でも鬼火が撃てるので、超火力スカーフでも来ない限り何もできずに落ちるということはほとんどありません。
★☆まとめ☆★
のろいはクセの強い技なので、データ上は使いにくいように思えますが、ちゃんとした立ち回りができればこれ以上にないくらい心強いです。
ほとんどの耐久型を潰せるのもありがたいですが、何よりサポートとしての効果が大きいので、自分のアタッカーがなかなか活躍しない!って時に使ってみてはいかがでしょうか。
この型は、その意味では「エースのためのお膳立て」と言うこともできますね。
こいつでうまく相手をかき回せたときは楽しいですよ(^^)
釘を持って、せーのっ
キンッ キンッ キンッ♪
以上で考案を終わります。ありがとうございました。