今回はヒヒダルマ(ダルマモード)の育成論です。
ネタとされるにはちゃんと理由がありましたね。
そのへんも考察に踏まえていきます。
実用性皆無ではありませんが、使う場面が限定される上、
汎用性で言えば間違いなく通常のヒヒダルマに劣ります。
あくまで、ダルマで使いたいという場合の参考にしてください。
- この育成論ではHABCDSという略称を用います
- 勝手にリンクを貼らせていただいております。都合の悪い方はご連絡ください
- 双方6Vを前提としています
- ダメ計にはトレーナー天国様のツールを用いております。
- 確定欄の振り方、および持ち物にてダメ計を行っております
- 実数値表記を用いてみました。( )内は努力値振りです
- この育成論は前半でこのポケモンの紹介、後半で型の紹介の2段構成です。
- ヒヒダルマについて
スカーフ持たせてフレアドライブ連打だけで活躍できるポケモンです。
役割を持ちにくいポケモンなので大体エース仕様ですね。
普通の扱いについては、その他育成論をご覧ください。
×1/2 虫・鋼・炎・草・氷
×2 地・岩・水
繰り出せる範囲は結構広いです。
耐久がないために、あくまでタイプ相性の話となりますが…。
今回はダルマモードを考察するわけですが、
もともとのタイプ相性も結構大事なので押さえておいてほしいところです。
- ダルマモードについて
能力値が大きく変わります。
図鑑見ればわかるのですが、見やすくするために載せておきます。
もともと … H105 A140 B55 C30 D55 S95
ダルマ … H105 A30 B105 C140 D105 S55
タイプが変わるので耐性も変わります。
×1/2 格・超・鋼・炎・草・氷
×2 霊・悪・地・岩・水
「虫」が等倍で入るようになります。
種族値とタイプ相性でみると強ポケの香りがしますが、
そもそもダルマモードの発動条件が
自身のHPが半分以下になったときですので、
その優秀な種族値と耐性を活かしきれません。
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おそらくほとんどの方がダルマモード運用をされていないと思うので
ダルマモードの発動条件を書いておきます。
(1) HP実数値が半分以下になった瞬間でなく、ターン終了時に発動
同様に、半分以上になった瞬間でなく、ターン終了時に解除
(2) 手持ちに戻ると解除される
(1)に関して、判定がターン終了時ということは押さえておくべきことです。
ターン終了時に起こる出来事で、
天候ダメージ、状態異常ダメージ、たべのこし等による回復など挙げられますが、
ダルマ判定はそれら全ての後に起こるもののようです。
簡単な例を挙げてみると、
・ ダブルチョップ等の連続技の途中からのような変化はない
・ オボンのみ等でHP半分以下→半分以上と行き来しても変化はない
(2)に関して、一度でも発動させて手持ちに戻すということはつまり、
HPが半分以下の通常ヒヒダルマとして繰り出さなければならない
ということになります。
繰り出し性能がないため、次はほぼ死に出しのみとなることがわかりますね。
ちなみに、ダルマ判定がターン終了時にあることから、
・ 死に出し時は通常モード運用で1ターン経過後にダルマに
・ 繰り出し時はそのターンの終了時ダルマに
(繰り出しダメージを受けて生き残っている場合)
それぞれなります。
- ダルマモードを使うに当たって
まずダルマモードを最大限に活かすためには、
どのようにしてHPを削るかを考えなくてはいけません。
とりあえず考えられるのが以下の3通りです。
(1) きあいのタスキ、「こらえる」で持ちこたえて無理やり発動させる
(2) HPを4nに調整して「みがわり」「はらだいこ」等で発動させる
(3) 耐久調整を行い繰り出し時のダメージを調整して発動させる
(1)ははっきり言って使いものになりません。
高い耐久を無駄にし、自らSを下げることで活躍の場をなくします。
持ち物、技スペースともに圧迫しますしね。
(2)と(3)が割と現実的です。
とくに(2)は自分でHP残量を確保できるため
それに合わせての調整が行いやすくなるのもgoodです。
それでも最も意識したいのが(3)ですね。
繰り出し性能を高める=それだけ出番が増える ということですので。
体力が減って素早さが落ちるこの子のタイマン性能ははっきり言って悪いです。
ピンポイントに「潰し」としての仕事を与えてあげるのが1番でしょう。
- どのような運用が好ましいのか
まずダルマモードのS55を見た時に思いつくのが
トリックルーム状態での運用です。(以下、トリルと表記)
確かにこういった条件をつけてあげれば動きやすいのですが、
・ トリル下で動けるターンは実質4ターン
・ トリル発動前にダルマになることができない
条件を整えるのが大変な上、
その条件下でも安定するかどうかわからないことから推奨しません。
ただトリル下で使うだけならば
同じ鈍足超タイプのランクルス等が活躍しやすいでしょう。
実際のところS55はトリル下でも微妙なところというのもありますし、
トリル前提になると、通常時のS95をほぼ殺してしまうことになります。
初めからダルマモード運用だけを考えてはダメということですね。
ということから、
ダルマモードを活かすには、通常モードからつなげる運用が必要と考えます。
通常モードで戦いつつ、状況によって変身するというスタイルです。
- どのタイミングでダルマになるのか
自由に変身させてあげられればそれがベストですが、
どんな相手を前にしても変身すればいいというものではありません。
ヒヒダルマの本来の役割対象は、鋼・虫・草・氷です。
耐久がないため繰り出しが安定しなかったのですが、
ダルマモードを扱うにあたり耐久に振ることになるので、
繰り出しもある程度ならできるというおまけもつきます。
また、ダルマになった後は、格・超にもそれぞれ耐性がつくので、
それらにも繰り出し → 遂行の流れをつくっていきたいところです。
そこで、ここはやはり通常モードではごり押ししかできない
格・超タイプへの遂行を意識した調整でありたいです。
こうなるとランクルス等の耐久型超タイプでいいのでは?となりそうですが、
通常モードの火力との使い分けができる時点で差別化の必要がありません。
正直なところ、ヒヒダルマと差別化が必要なポケモンがいません。
あまりに独特なポケモンですので。
- 2種類のモードをより活かすために
考えなければならないのが、「持ち物」「技構成」の2点です。
<技構成について>
例えば特殊技を入れる場合、通常時には使えない技になります。
その逆、物理技はダルマ時には使えない技になってしまいます。
技構成サンプルとして2つ例を挙げてみます。
(ex1)(フレアドライブ/みがわり/ストーンエッジ/だいもんじ)
一見バランスがよさそうですが、ダルマ時には「もらいび」持ちで詰みそうです。
A実数値50から放たれる「ストーンエッジ」なんて怖くありませんよね。
同じ理屈で、特殊技を「サイコキネシス」のみにしていると悪で詰みます。
(ex2)(みがわり/くさむすび/だいもんじ/サイコキネシス)
よくあるダルマモード想定の技構成です。
完全にダルマ運用だけ考えるならこういう構成になると思いますが、
通常時の立ち回りが非常に困難です。
ダルマにならないと火力の出る技が存在しませんので。
技構成に関してどちらのモードでも安定するように、
物理・特殊をそれぞれ無効化されない程度に入れる必要があると考えます。
―――(ちなみに)――――――――――――――――――――――――――
「みがわり」は非常に便利な技ですが、
HP残量を減らす(調整する)技として扱う場合に限りデメリットが生じます。
ずばり攻撃してもらえないとみがわりが残り続けるというものです。
残り続けるなら便利だと感じますが、上記(ex2)のような技構成だときついです。
特殊技しかないとバレれば、普段は呼ばないウルガモス等を呼び、
積まれてどうしようもない(=いわゆる起点)状態になってしまいます。
繰り出し時のダメージ+みがわり分等できれいに調整しなければなりませんね。
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<持ち物について>
通常時でもダルマ時でも一貫して扱える道具が理想です。
こだわり系はスカーフならともかく、ハチマキとメガネはあり得ません。
ある特定の相手をピンポイントに潰す場合はジュエルで事足りるでしょう。
オボンのみ、たべのこし等の回復系は他に譲ればよいと思います。
繰り出し時のダメージが50~60%ということも少なくないので、
ダルマモードを回避したい場合などには使えます。
しかし、こういった持ち物が発動した場合は、
火力のないヒヒダルマだと型バレしてしまうことも必然です。
といったところでヒヒダルマの型考察に入っていきます。
- 特性
ダルマモードのための育成論です。
- 持ち物
たつじんのおび
微妙に足りない火力を補います。
今回はこれでほぼ確定です。
ほのおのジュエル
瞬間的な火力を求められます。
フレアドライブ、だいもんじのどちらでも発動できるので腐りにくいです。
持ち物競争率が低いのもgoodです。
こだわりスカーフ
立ち回り等大きく異なってくるので別育成論になります。
これで書いてもよかったのですが…。
- 性格・努力値
うっかりや
努力値:H4‐B252‐S252
通常時実数値:181‐160‐107‐55‐67‐147
ダルマ実数値:181‐50‐157‐176‐112‐107
ダルマ実数値は見た目凄まじいですが、実際のHPは最高でも90です。
Sに補正をかけない場合、最速ギャラドス抜きというメタられやすいところで
同値となるので安定はしないかもしれませんが、
中途半端にしたところでそれこそ安定しません。
AもCも無振りですが、もとの種族値の高さ+技のおかげで火力は十分です。
それでもCに関しては補正をかけなければ不十分といったところです。
その他BD振りの耐久ラインを参考程度に載せてみます。
余った努力値を火力に回すこともできるので
自由にカスタマイズしていただければと思います。
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※ 実数値表記(努力値振り)で表しています
H181-B89(H4B108振り)
・A211(A+252振り)ローブシンのアームハンマー → マッハパンチ
74.5%〜87.8% → 9.3%〜11.6%
・A187(A+116振り)プレートメタグロスのコメットパンチ 39.2%〜46.4%
H181-D91(H4D124振り)
・C205(C+252振り)ウルガモスのだいもんじ 41.9%〜49.7%
・C205(C+252振り)フーディンのサイコキネシス
63.5%〜75.1% → 20.4%〜24.3% … 確定で2耐え
- 被ダメ計算
<通常時>/<ダルマモード時>としてダメ計を載せておきます
A198(A+156振り)プレートローブシン (Raiser様:bw/743)
アームハンマー 69.6%〜81.7% / 23.2%〜28.1%
マッハパンチ 28.1%〜33.7% / 9.3%〜11.6%
ドレインパンチ 77.9%〜91.7% / 26.5%〜31.4%
(ドレインパンチのみビルドアップ1積み想定の+1補正ありです)
A187(A+116振り)ハチマキメタグロス
コメットパンチ 40.8%〜48% / 28.1%〜33.1%
しねんのずつき 65.1%〜77.9% / 22%〜26.5%
C205(C+252振り)ウルガモス
だいもんじ 51.3%〜60.2% / 30.3%〜36.4%
むしのさざめき 38.1%〜45.3% / 46.4%〜54.6%
(ちょうのまい後のダメージは上記のものに1.5倍ですね)
- 技構成
最後にサンプル構成を載せてみます。
<技一覧>
フレアドライブ
ヒヒダルマの代名詞とも言えるメインウェポンです。
Aに振らず、ちからずく補正もないので、一般的なものより火力がありません。
H187-B150(H252)メタグロス 93.5%〜111.7% (68.8%)
H191-B90(H244-B36)ウルガモス 62.8%〜74.3%
(フラウド様:bw/899)
H207-B165(H252-B116)スイクン 15.9%〜18.8%
(ワシント様:bw/666)
ストーンエッジ
繰り出す対象である炎タイプへの遂行技です。
ヒヒダルマの超火力を抑えようと「もらいび」持ちを誘うので
牽制技としても働きます。
命中不安なら「いわなだれ」も十分ありです。
H191-B90(H244-B36)ウルガモス 170.6%〜201%
H167-B110(H252)シャンデラ 80.2%〜94.6%
じしん
こちらも繰り出し対象である炎タイプへの遂行技です。
また、炎を半減してくる岩タイプへの牽制技になります。
岩が等倍で入る炎・格の複合タイプ、あるいは命中優先である場合の採用です。
電にも抜群で入りますが、積極的に繰り出せはしません。
H152-B91(H4)ゴウカザル 105.9%〜125%
H193-B95(H220)ライコウ 79.7%〜94.3%
(akgblack様:bw/584)
H207-B130(H252)バンギラス 54.5%〜64.7%
ばかぢから
誘う岩に対しての牽制技です。
ノーマルや悪に対しても打てるので扱いやすいですね。
ABのダウンはスカーフ型等の打ち逃げには影響が少ないですが、
ダルマモード運用の場合は大きく響いてくることもあります。
打ち時を間違って不利な状況にならないようにするしかありません。
「アームハンマー」は威力、命中から採用レベルになりません。
H207-B130(H252)バンギラス 129.9%〜153.1%
H183-B126(H132)ヒードラン 75.9%〜90.7%
(mk48様:bw/1410)
H325-B93(B252)輝石ラッキー 57.5%〜68%
だいもんじ
ダルマモード時のメインウェポンです。
特筆すべきことはありません。
H181-D184(HD+252)ナットレイ 175.1%〜206.6%
H174-D136(H252)ふゆうドータクン 121.2%〜144.8%
H187-D135(H252)メタグロス 112.8%〜134.7%
H175-D150(H72-D4)ビリジオン 108.5%〜129.1%
(風の谷の名無しさん様:bw/1337)
サイコキネシス
繰り出す格闘への遂行技となります。
遂行するための火力としては十分ですが、
交代されたときの負担の少なさはどうしようもありません。
しかし交代読みで最も安定する技です。
鋼も超も誘うことがないので、基本的に数値受けに入ります。
H207-D103(H212-D140)ローブシン 100.9%〜119.3%
(Raiser様:bw/743)
これだけで採用理由が見える気がします…。
H207-D135(H252)スイクン 32.3%〜38.1%
くさむすび
誘いやすい水の受けに安定したダメージを見込めます。
炎・超の技構成だとかなりフリーにしやすいバンギラスに入るのも大きいです。
バンギラスは通常モードの格闘技で処理してもいいのですが。
H207-D135(H252)スイクン 57.9%〜68.5%
H207-D110(H252)ラグラージ 141.5%〜167.1%
H222-D107(HD252)ドサイドン 119.8%〜142.7%
H206-D125(H244-D36)バンギラス 50%〜59.2% (砂嵐状態)
(土偶様:bw/292)
みがわり
繰り出しからのHP調整に自信がある場合は。
今回は物理、特殊技両方を入れるので多少扱いやすいはずです。
<技構成サンプル>
技選択の参考にしてみてください。
1.(ストーンエッジ/だいもんじ/くさむすび/サイコキネシス)
今回の確定欄です。
物理技は誘う「もらいび」持ちとウルガモスを牽制するストーンエッジで。
格闘への後出しから遂行に持っていくのがメインになります。
ダルマ状態が主になるので、交換読みがつらいと感じる型です。
2.(フレアドライブ/ストーンエッジ/ばかぢから/サイコキネシス)
通常時の運用をメインにし、格闘に対しては後出しができるようにした型です。
格闘技がないと、バンギラスやヒードランがつらいです。
手持ちに戻した時のことを考えれば物理技が多くあったほうが扱いやすいです。
3.(フレアドライブ/だいもんじ/ストーンエッジ/みがわり)
「みがわり」と「フレアドライブ」をHP調整に用いる型です。
最もダルマモードを狙いやすくなりますが、
通常行動が「ストーンエッジ」に限られるので動きづらい面もあります。
- 立ち回り考察
技構成サンプルのところで少し触れたとおり、
技によって立ち回りが大きく変わってきます。
物理技を多く選択した場合は、その耐久力を活かしてのサイクル参加、
特殊技を多く選択した場合は、遂行+居座りによるダメージ蓄積
をそれぞれ狙うことになります。
確定欄の技構成での立ち回りを以下示します。
高めの物理耐久(?)を手にしたので
基本的には物理の鋼・炎・虫に繰り出すことを意識します。
受けるダメージによるフォルムチェンジを有効活用するために
格・毒・超の一部も役割対象にさせます。
基本的に逃げられない限りは遂行できる火力は持っていますので。
無事に1体でも倒せたら引いてもそのまま突っ張っても。
ダルマ状態を維持するのが適当かどうかを考えるのが立ち回りですね。
イメージしやすくするために簡単な例を少し紹介してみます。
VS ローブシン(Raiser様)
繰り出し時:ローブシンからのアームハンマー(69.6%〜81.7%)
次のターン:ローブシンからのマッハパンチ (9.3%〜11.6%)
:ヒヒダルマ(ダルマ)からのサイコキネシス(100.9%〜119.3%)
このように、格闘タイプの攻撃を受けてダルマにチェンジ
→ そのまま遂行する、ということが可能になります。
このような運用ができるのがヒヒダルマ(ダルマモード)の強みですね。
- 最後に
「ダルマモードと合わせて結構耐えるよ!」
ということをわかっていただければ、
後は耐久調整を考えられるようになるでしょうか。
これを踏み台にダルマが栄えることを願っています。
〜のダメージ計算がほしい、〜がおかしい、〜についてもう少し詳しく、
質問があります等々ありましたらコメントのほうによろしくお願いします。
どなたでも書き込めますので、ぜひ様々な意見をお聞かせください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。