※訂正:努力値振りが間違っておりました。最初の努力値振りから耐久を落としSに振りました。確定数に大きな変化はありません。大変申し訳ありませんでした。
はじめに
こんにちは。ナマコ48と申します。先日のキュウコン(アローラ)に続いて2本目の育成論投稿となります。まだまだ不慣れなことや拙い点も多くありますことをご容赦ください。
また、不明な点やおかしな点、ご意見等あればコメントを頂けると幸いです。
今回はマタドガス(ガラル)の育成論となります。現在環境でじわじわと増えつつある
マタドガス(ガラル)の持ち物は、広い技範囲を活かして「達人の帯」で火力補正をかけたり、高い耐久を活かして「くろいヘドロ」をもつ型が主流ですが、今回は所持率0.5%の「こだわりスカーフ」を用いた考察となります。
- HABCDSなどの略称を用います。その他、検索すればわかる専門用語などを用いる場合があります。
- ダメージ計算は「ダメージ計算SS forポケモン ソード&シールド」様を使わせていただいています。
- ダメージ計算時の相手ポケモンの個体値は31を想定しています。
マタドガス(ガラル)の基礎考察
まずマタドガス(ガラル)のタイプ・種族値・特性について考察していこうと思います。
マタドガス(ガラル)ガラルマタドガス
タイプ フェアリー・どく
種族値 65-90-120-85-70-60
特性 かがくへんかガス
防御面ではフェアリー・どくの複合タイプは弱点3つ(鋼・エスパー・地面)に対し無効1タイプ(竜)、4分の1が2タイプ(格闘・虫)、半減が3タイプ(草・悪・フェアリー)と優秀な耐性を持っています。
攻撃面ではタイプ一致技のフェアリー・どくは現環境に多いパッチラゴン
ウーラオス(れんげき)
アシレーヌ
マリルリ
サザンドラなどに刺さっており、サブウェポンの「かえんほうしゃ」「シャドーボール」「10万ボルト」などの技範囲の広さも魅力的で、不利対面を取りにくいです。
種族値は高いB種族値がまず目を引き、特性のかがくへんかガスによって特性で火力補正をかけているパッチラゴン
マリルリ
ホルードなどには滅法強く出ることができます。
アタッカーとして重要なC85という数値は正直高くはないものの、弱点を突くことで低耐久アタッカー程度なら確定2発を取ることができるラインで、本育成論ではこの耐久を盾に奇襲スカーフによる行動回数確保によって相手を倒すというのが基本的な運用方法になります。
他の持ち物との差別化
次にマタドガス(ガラル)をスカーフアタッカーとして採用する理由を述べます。
- スカーフ所持率が低く奇襲性が十分にあること
- 広い技範囲によって不利対面を取りにくいこと
- 高い物理耐久によって、攻撃回数を確保しやすいこと
- S種族値が60あり、確定欄の振り方で最速110族
ゲンガー
ルガルガンを抜くことができ、低耐久高速アタッカー(
アイアント
ゲンガー
ルガルガン
ハッサム等)に役割を持てる
- 役割対象となる
アイアント
ゲンガー
ハッサムなどを呼ぶことができる
- 環境トップである
パッチラゴンに対し、特性を無効化したうえで、スカーフ型以外に先手を取れるなどの面で強く出ることができる
- スカーフを持つことでスカーフ以外の
ウーラオス(れんげき)を他の持ち物よりも少ない消耗で突破することができる
などが挙げられます。
特にアイアントに対してはSで上回り、ダイマックスを切られても「かえんほうしゃ」で確定1発を取ることができます。
他のポケモンとの差別化
スカーフを持つことで最速110族を抜きつつ「かえんほうしゃ」でアイアントに確定1発を取れるフェアリータイプのポケモンにはほかに
ペロリーム
ピクシーがいます。この2体との差別化点としては
マタドガス(ガラル)の持つ物理耐久
- 特性「かがくへんかガス」がないため、はりきりパッチラゴンの「でんげきくちばし」「ダイサンダー」を受けることができない
ペロリームの特性かるわざとスカーフがミスマッチ
ピクシーの特性てんねん・マジックガードは共にスカーフを持たせるよりも有効な持ち物が選択肢になる(てんねんにはたべのこし、マジックガードにはかえんだまなど)
が挙げられると考えています。
また、スカーフを持つことでアイアントを抜くことができ、かえんほうしゃで確定1発を取れるメジャーポケモンとして
リザードンリザードンが挙げられます。火力、Sライン共に高水準な
リザードンですが、ダイマックスなしでは岩タイプの技で明確な不利を取ってしまうこと、
パッチラゴン、タスキ
ウーラオス(れんげき)との打ち合いにおいて不利を取ること、技範囲の狭さ、耐久が低くダイマックスなしでは受けきれない場面が多いことなどを
マタドガス(ガラル)との差別化とします。後述の立ち回りの面でも
リザードンとの動かし方の違いが判ると思います。
性格・努力値と調整
- 性格
先述の110族抜き調整のためおくびょうで確定とします。
最速スカーフだと115族抜きとなりますが、抜けるようになることで有利関係が逆転するポケモンはいないのでこのラインとしました。
- 努力値振り
確定欄の振り方はこちらになります。
H20-C252-S236
・Cは低めの火力を補うため252振り
・Sは先述の様に110族抜き調整
・Hは16分の1定数ダメージが最小になる16n-1調整
技構成
- 確定欄
ワンダースチーム
フェアリータイプ 威力90 命中95 20%の確率で相手を混乱させる
タイプ一致技であり、専用技でもあります。使用率上位のパッチラゴン
ウーラオス(れんげき)
サザンドラ等に効果抜群で入り、追加効果も優秀です。確定技とします。
ヘドロウェーブ
毒タイプ 威力95 命中100 10%の確率で相手を毒状態にする
タイプ一致技であり、相性非考慮の場合の最大打点です。アシレーヌ
マリルリ
キュウコン(アローラ)などのフェアリー勢に弱点を付ける反面、
ナットレイ
ギルガルド(シールド)などの鋼に無効にされます。ほとんどありませんが、万が一ダイマックスした場合にはダイアシッドとして火力強化ができます。これも確定技とします。
かえんほうしゃ
炎タイプ 威力90 命中100 10%の確率で相手をやけど状態にするマタドガス(ガラル)呼びやすい高速鋼アタッカー(
アイアント
ハッサム等)を確定1発にとる優秀な相性補完技です。より火力を重視するならだいもんじの採用も候補ですが、今回は役割対象への火力は充分なことと命中安定を重視してこちらを確定技とします。詳しくはダメージ計算を確認してください。
- 選択技
みちづれ
ゴーストタイプ 変化技 相手の攻撃でひんしになると相手もひんしにする。大マックス中には効果がない
本来60族と決して素早くはないマタドガス(ガラル)ですが、スカーフを持っていることで相手の裏をかく先制みちづれが可能です。相手を1体持って行ったあと削れた
マタドガス(ガラル)に役割を持たせることができます。また、どうしても対面不利を取ってしまう
ドサイドン
ギルガルド(シールド)等と1:1交換ができます。汎用性という面では1番手に挙がるのかなと思います。
10万ボルト
電気タイプ 威力90 命中100 10%の確率で相手をマヒ状態にする
広い範囲に通りやすい技です。抜群が取れる対象は環境に多くないですが、持っているだけで等倍範囲がぐっと広がります。一応仮想敵としてはドヒドイデ
ミロカロス
インテレオンあたりになります。
あくのはどう
悪タイプ 威力80 命中100 20%の確率で相手をひるませる
対ゴーストへの打点で、採用する場合はシャドーボールとの選択になります。追加効果のひるみは先手を取って攻撃するこの型のマタドガス(ガラル)と相性が良いです。基本的には追加効果・ダイマックス時のD↓効果などの面でこちらが優先かと思います。仮想敵は
ゲンガー
シャンデラあたりになります。
※しお様にコメントいただき追記しました。ありがとうございました!
シャドーボール
ゴーストタイプ 威力80 命中100 20%の確率で相手の特防を1段階下げる
対ゴーストへの打点です。採用する場合はあくのはどうとの選択になります。あくのはどうはフェアリーに半減されてしまうので、相手の受け出しを嫌う場合、後続アタッカーが特殊型の場合、こちらを採用する可能性も考えられます。私が現在使用している型で採用している技でもあります。あくのはどうと同じくゲンガー
シャンデラあたりが仮想敵になります。
立ち回り例
想定としては高い対面性能を活かして先発から出していく、もしくはダイマエースが暴れた後のスイーパーとしての起用が主になります。
特に呼びやすいアイアント
ハッサムは先発で出てくることが多いので先発が向いていると考えています。
主な立ち回りとしては、マタドガス(ガラル)が動く→相手の攻撃を耐える→もう一発攻撃して倒す という動きが基本になります。スカーフ
マタドガス(ガラル)より遅く、弱点を突いて確定2発以上を取れる相手が役割対象となります。
しかし、1手目の時点でスカーフが相手にばれるので交代を読んでの交代などが必要な場面もあり、プレイヤーのスキルが問われるポケモンだと思います。
与ダメージ計算
無表記のものはダイマックスなしです。
- ワンダースチーム
H4パッチラゴン 93.9~112% 乱数1発(62.5%)
ダイマH4パッチラゴン 46.9~56.0% 乱数2発(76.5%)
H4れんげきウーラオス(れんげき) 98.8~117.0% 乱数1発(93.7%)
H4いちげきウーラオス(いちげき) 198.8〜235.4% 確定1発
H4サザンドラ 152.3~180.9% 確定1発
H252オーロンゲ 74.2~87.1% 確定2発
H4オンバーン 86.9〜104.3% 乱数1発(25.0%)
H4{オノノクス} 102.6〜122.3% 確定1発
- ヘドロウェーブ
H252アシレーヌ 58.8~70.5% 確定2発
H252チョッキアシレーヌ 39.5〜48.1% 確定3発
H252マリルリ 72.4〜85.0% 確定2発
H252チョッキマリルリ 42.9〜57.9% 乱数2発(91.7%)
H252オーロンゲ 77.2〜92.0% 確定2発
H4キュウコン(アローラ) 81.8~97.9% 確定2発
H252 ニンフィア 50.4〜59.4% 確定2発
H252 チョッキニンフィア 32.6~39.6% 乱数3発(99.7%)
- かえんほうしゃ
H4ハッサム 128.7〜153.4% 確定1発
H4アイアント 204.5〜243.6% 確定1発
H252ギルガルド(シールド) 34.7~41.9% 確定3発
H252ナットレイ 75.1~90.6% 確定2発
H4ヒヒダルマ(ガラル) 68.5〜81.7% 確定2発
- 10万ボルト
H4リザードン 58.8〜69.2% 確定2発
H4インテレオン 75.3~89.0% 確定2発
H252ラプラス 34.5〜41.3% 確定3発
HD252ドヒドイデ 30.5〜36.9% 乱数3発(56.4%)
HD252 ミロカロス 26.7〜31.6% 確定4発
- あくのはどう
H252ギルガルド(シールド) 32.3〜38.3% 乱数3発(93.4%)
H4 ゲンガー 64.7~76.4% 確定2発
H4エーフィ 51.4〜61.4% 確定2発
- シャドーボール
H252ギルガルド(シールド) 32.3〜38.3% 乱数3発(93.4%)
H4 ゲンガー 64.7~76.4% 確定2発
H4エーフィ 51.4〜61.4% 確定2発
被ダメージ計算
※特性かがくへんかガスにより、火力補正のかかる特性は無効になっています。
A252スカーフパッチラゴン
でんげきくちばし(先攻) 73.4〜86.7% 確定2発
ダイサンダー 56.6〜67.1% 確定2発
ダイジェット 31.4~37.7% 乱数3発(89.9%)
A252珠パッチラゴン
でんげきくちばし(後攻) 47.5〜57.3% 乱数2発(85.9%)
ダイサンダー 73.4〜87.4% 確定2発
ダイジェット 41.2〜48.9% 確定3発
ダイジェットから入られると負けてしまいますが、相手がHBマタドガス(ガラル)を想定した場合、ダイジェットから入ると
マタドガス(ガラル)に負けてしまうので、ダイサンダーから入ってくると思います。
A特化ウーラオス(れんげき)
すいりゅうれんだ 65.0〜77.6% 確定2発
アクアジェット 23.0%〜27.9% 確定5発
あんこくきょうだ 34.2〜40.5% 確定3発
ふいうち 20.2~23.7% 確定5発
アイアンヘッド 61.5〜72.7% 確定2発ウーラオス(れんげき)には対面から高い確率で勝つことができます。
A特化鉢巻ハッサム
バレットパンチ 68.5~81.1% 確定2発
A252ホルード
じしん 60.1〜72.7% 確定2発
でんこうせっか 12.5〜15.3% 乱数7発
A特化ヒヒダルマ(ガラル)
じしん 79.7〜95.1% 確定2発
最遅ナットレイ
ジャイロボール 58.7〜68.5% 確定2発
A特化マリルリ
アクアブレイク 27.2~32.1% 確定4発
ダイストリーム 40.5~48.9%
ダイストリーム(雨) 61.5~73.4%
2連ダイストリームで確定2発を取られます。ダイマックスしたマリルリを倒すにはこちらは3発かかるので、ダイマックスを切られると勝てません。
A252ドサイドン
じしん 118.8〜142.6% 確定1発
不利対面です。みちづれが決まれば1:1交換ができます。
C252{アシレーヌ}
うたかたのアリア 71.3~83.9% 確定2発
ねっとう 62.9~74.1% 確定2発
チョッキ持ちでなければ対面から勝てます。
C252リザードン
キョダイゴクエン(ブラストバーン)106.9~125.8% 確定1発
C252サザンドラ
ラスターカノン 83.9〜99.3% 確定2発
AorC特化ギルガルド(ブレード)
アイアンヘッド 96.5~114.6% 乱数1発(81.2%)
ラスターカノン 148.2~176.2% 確定1発
みちづれが決まればなんとかなるかもしれません。
相性の良い味方
後続のポケモンを確実に持っていけるパッチラゴン
ドサイドン
マリルリ等のダイマックスエースと相性が良いです。他にも鋼タイプを呼ぶフェアリータイプや岩タイプのポケモンと組み合わせることで選出誘導をかけることができます。
逆にリザードン
ウルガモスといった役割対象が被りがちで鋼タイプを呼ばないポケモンとは相性が良くないと思います。
このポケモンの対策
高耐久の起点作り型のポケモン(オーロンゲ等)にはきっちり仕事をされてしまう他、
ヌオー
トリトドン等の高耐久ポケモンもみちづれが上手く決まらないと厳しいです。
おわりに
拙い育成論でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。現環境でもっとも奇襲性のあるスカーフ持ちはマタドガス(ガラル)だと思っています。
もし他の振り方や調整、必要だと思われるダメージ計算などの意見やリクエスト、質問などがあればぜひコメント欄にお願いいたします。
ありがとうございました。