- 概要
数値が高いという言葉を体現したポケモン。高い耐久種族値と弱点の少ない優秀なタイプをもち、安定した役割遂行能力を持ちます。
その高いスペックからこれまでノイクン(bw/2645)やねむカゴ瞑想スイクン(bw/3157)、HB零度スイクンなど様々な型が考案されてきました。
最近では数値の高さとタイプの優秀さ及び水技の一貫性と氷技の相性補完の良さに着目し打ち合いに特化したHC水ジュエル型(bw/3416)、スイクン個体数の多さに着目しミラーで大きなアドバンテージを取ることを目的とした吠える搭載型(bw/3710)等さらなる研究が進んだポケモン。スイクンは火力が低いから起点にできるだとか瞑想ショックで積み合いに勝てるとかいった従来の常識が通用しなくなりました。
今回紹介するのは、HCに厚く振り瞑想を積むことで、崩しに特化したスイクンです。特筆すべきは対トノグドラ性能。加えて、HS瞑想型では起点にされてしまう相手に対する打ち合い性能も、非常に高い型となっています。
- 構成
性格:ひかえめ
個体値:31-*-31-31-31-31
努力値:124-0-4-252-12-116
実数値:191-*-136-156-137-120
特性:プレッシャー
持ち物:カゴの実
調整
上記が私が使っていた配分となります。
C156からのドロポン、冷Bが魅力的なのでCぶっぱ。
残りの努力値は
・準速ハッサムとその周辺を抜きたい
・居座ることも多いので、砂霰ダメージを抑えたい
・ダウンロード対策したい
といった要請を満たすように振り分けました。
柔らかくて使いづらければ、別にHCぶっぱ残りDorSでも構わないかと思います。
技
- ハイドロポンプ
命中率が悪い
指数は28080。ラティのメガネ流星の指数が57330なので半分位
瞑想1積みで42120。一般的なHぶりが吹っ飛ぶレベル
- れいとうビーム
龍への打点
- めいそう
低火力を制圧する詰技
タイプ相性を覆す罪技
- ねむる
相手によっては一回限りにならない場合もある
以上で確定です。瞑想眠るやらないのであれば、零度スイクンに水ジュエル持たせたほうが強いです。
タイマン性能が高いわけではないので、序盤から中盤で負荷をかけて崩していき、後続の圏内に入れていく使い方が一番あっているように感じました。もちろん選出画面の段階で刺さっていると感じれば、瞑想から壊滅させにいきます。実は自分の構築に瞑想ドロポンスイクンがぶっ刺さっていることに、相手はなかなか気づかないものです。
他のスイクンとの比較
共通の特徴をもったスイクンとの比較です
構築にあったスイクンを採用していきましょう
まずはHC水ジュエルとの比較
こちらの特徴
瞑想により冷凍Bの火力が高くなる
先制技がないためタイマン性能が低い
- 対カバドリ性能
瞑想を積むことで後出しラティオスに強い
ドリュウズに強くない
- 対トノグドラ性能
瞑想冷凍Bが151-115キングドラに73〜87
→相手選出残り1枠によるが、瞑想1積みの攻撃圏内に入れやすい
- 対スイクン性能
- 対ボルトロス性能
死にだし電気ジュエルボルトロスに勝てる
- 対ユキノオー性能
HC水ジュエル(bw/3416)の特徴
ハイドロポンプの瞬間火力が高い
高耐久高火力先制技所持によりタイマン性能が高い
- 対カバドリ性能
ジュエルドロポン+冷凍B+神速でラティオスを倒せる
神速を持っているためドリュウズに強い
- 対トノグドラ性能
- 対スイクン性能
- 対ボルトロス性能
死にだし電気ジュエルボルトロスに負ける
- 対ユキノオー性能
HC瞑想スイクンの対トノグドラ性能は圧巻。非常に迅速な処理が可能で、ニョロトノに滅びアンコ等させる暇を与えません。水ジュエルの場合、単体での処理は難しく、他のポケモンの攻撃と連携させることが必要となります。カバドリに対しては両者それなりに何らかの仕事はできますが、出来る仕事が変わってきます。
あとはタイプ相性でスイクンに有利をとってくる連中に、瞑想を積むことで打ち勝てるようになる点が最大の違い。瞑想でタイプ相性を覆してしまうのもスイクンにはよくあることですが、HCに振ったことでよりたやすく覆すようになりました。水ジュエルでも蓄積ダメージが結構馬鹿にならないので、サイクル回せるのであれば有利になれる場合ももちろんあります。
一方でHC水ジュエルのタイマン性能はやはり高いですね。選出のしやすさ、腐りにくさ、ひいては構築への組み込みやすさにおいては水ジュエルに軍配が上がるでしょう。
次にHS瞑想ねむカゴスイクンとの比較
こちらの特徴
ハイドロポンプを搭載する
瞑想を積むことで等倍に対しても冷凍Bがダメージソースとなる
高火力故に起点にされづらい ドロポン外して起点にされる可能性はある
トリックで強化されることもある
- 被起点対象
ラッキー、クレセリア
対面から
ランクルス、ギャラドス
HP消耗時
カイリュー、ウルガモス、パルシェン
ウルガモス、パルシェンはドロポンを外すと対面から起点にされる
- 対トノグドラ性能
物理グドラに対しても抗える
- 対キノガッサ性能
ポイヒの場合
後出し時に瞑想を積んであれば勝てる ねむカゴ鈍いナットのようなイメージ
テクニの場合
135-80キノガッサに対して冷Bが140〜166
182タネガンで落ちる確率が39.77%なのでスカーフは有利
襷が潰れていれば30.89%(タネガン+マッパ耐え)で襷ガッサも勝てる
それ以外は土下座
- 対スイクン性能
HS瞑想ねむカゴ(bw/3157)の特徴
基本的に熱湯を搭載する
抜群をつかないと冷凍Bの火力がない
ホイホイ起点にされる 熱湯やけどで防止できる場合もある
トリックで機能停止しやすい
- 被起点対象
ラッキー、クレセリア、ギャラドス、ドクロッグ、ランクルス
対面から
ウルガモス、パルシェン(※)
HP消耗時
カイリュー、ハッサム(※)
(※)熱湯やけどで起点防止可能
- 対トノグドラ性能
物理グドラに弱め
- 対キノガッサ性能
ポイヒの場合
対面から勝てる
テクニの場合
135-80キノガッサに対して冷Bが100〜118
襷は30.97%(タネガン+マッパ耐え)で勝てる
スカーフは事前に瞑想積んでいれば勝てるかもしれない
それ以外は土下座 削っておけば倒せないこともない
- 対スイクン性能
零度もちに不利
吠えるスイクンに不利
ドロポンと熱湯の違いがそのもの性能の違いに現れていると言ってもよいでしょう。C156からのハイドロポンプは馬鹿にならない威力であり結構な負荷になりますが、外すことがあり安定性にかけます。一方熱湯は確実にあたり火傷の追加効果も見込めますが、逆に言えば火傷をひかない限り相手に対した負担を与えることができません。
HCの利点としてスカーフトリックなどで機能停止しづらいことが挙げられるでしょう。瞑想を積んだスイクンに水ロトムがトリックしましたが、直後実数値にして191-*-136-234-205-180の一致120を連射する化物が爆誕し相手を三縦してくれました。
加えて、HCスイクンは高火力なため起点にされづらいことも挙げられます。挑発持ちのギャラドス等スイクンを起点にする代表のようなポケモンのあと出しにも強くでられます。悠長な積み技も許しません。
逆に、HSスイクンの特筆すべき点はやはり対ポイヒガッサ性能でしょう。ポイヒガッサに対する抵抗力は数あるスイクンの方の中でも随一。BW環境終盤でHS瞑想が数多くいたことも納得できます。しかしながら、テクニガッサには冷Bの火力不足から対面不利を取りやすいです。カバドリにHS瞑想スイクンが採用されなくなったことからも、テクニ解禁により対ガッサ性能そのものが低下したことが現れていると言えそうです。
こうして見るとBW2環境では、HSスイクンに瞑想と冷Bを両立させる意味が薄いともとれますね。冷Bを切って吠えるを搭載する型が考案されたことも自然な流れと言えるでしょう。
Sが遅く先制技もない瞑想の何が強いのかさっぱりだったので私自身使用を控えていましたが、流行のボルトガブパルガッサにいれていざ使ってみると、思いのほか活躍したので投稿にいたりました。
ボルトガブ以外で採用される構築としてはカバドリ、ライコウ始動壁等が挙げられます。カバドリでは、構築全体の打ち合い性能を上げるとともに言わずもがな対トノグドラのコマとして用いることができます。壁下のスイクンが強力であることはもちろんのこと、ライコウ始動では薄くなりがちな催眠に対して、水ジュエルに比べて耐性がつくと言えるでしょう。
使っていてやっぱりスイクン強いと思いました。もう熱湯には戻れないという表現を使われる方も結構いらっしゃいますが、その気持ちもわかりますね。スイクンヒエラルキーの底辺に位置するスイクンではありますが、非常に強力な型ですので、一度使ってみてはいかがでしょうか。
ダメ計
- ツールはトレーナー天国使用
- ()内の%は撃破率(全て急所率、技の命中率込で計算)
与ダメ
結構広範囲に打ち合うので、重要なものを主に書きます
実数値結構細かく刻んだので他のポケモンも十分計算できると思います。
ダメージはrank0/rank+1/rank+2に記載します
- ハイドロポンプ
207-108ローブシン 99〜117/147〜174
209-85ローブシン 124〜147/186〜220(28.44%)
175-120バンギラス(砂)116〜140/176〜210
207-160バンギラス(砂)90〜108/134〜158
161-125ウルガモス(C↑)116〜138
197-143ニョロトノ(雨)55〜66/84〜99
- れいとうビーム
155-130ラティオス 88〜104/130〜154
155-100ボルトロス 112〜134/168〜198
135-80キノガッサ 140〜166
153-95キノガッサ 118〜140/176〜208
151-115キングドラ 49〜58/73〜87
165-105ユキノオー54〜64/80〜95/107〜126
193-125ギャラドス45〜54/68〜80
被ダメ
H振りスイクンの耐久ラインは有名ですが、立ち回る上で必要そうなものを載せます
- 物理
A200ガブリアスのじしん 84〜99
A182ガブリアスのげきりん 91〜108
A200ガブリアスのげきりん 100〜118
A186カイリューのげきりん 93〜111
A186カイリューのA↑げきりん 139〜165
A186カイリューのA↑ジュエルげきりん 208〜246
A161キングドラのげきりん 81〜96
A161キングドラのA↑げきりん 120〜142
A211珠ブシンのちからずく雷P 148〜177
A182キノガッサのテクニ種ガン 56〜68(39.77%)
A182キノガッサのテクニマッパ 46〜55(上記タネガン含め69.10%)
- 特殊
C182ラティオスのメガネ流星群 157〜186/106〜126
C182ラティオスのメガネ龍波 102〜120/67〜81
C177ボルトロスの10万ボルト 140〜168/96〜114
C161キングドラのメガネ流星群 139〜165/93〜111
C161キングドラのC↓↓メガネ流星群 69〜82/48〜57/34〜42
C161キングドラのメガネ龍波 90〜106/60〜72/45〜54
C205ウルガモスのさざめき 76〜91/51〜61
C205ウルガモスのC↑さざめき 114〜135
C205ウルガモスのC↑ジュエルさざめき 171〜202(H191の場合41.41%)
C158ユキノオーのギガドレイン 102〜120/66〜80/50〜62
C158ユキノオーのくさむすび 132〜156/86〜104/66〜80