ポケモンパーティ構築(シングル)

草統一 三種混合展開構築

2023/12/10 20:32 / 更新:2023/12/10 20:57

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投稿者:マウ(@mau_grass)

ポケモンSV / シングル / シーズン12

皆さま、ごきげんよう。
草統一使いのマウです。
特に好んで使う複合タイプは草霊複合です。

かつて草統一使いの先人は、こう言いました。
「パーティの構築は主に、対面構築・積み構築・サイクル構築に分かれているんだ。」
もしかすると、この言葉がマウの草統一の原点かもしれません。
このポケモンが強い、このポケモンが弱い…結局それは、世代やシーズンにより移ろいゆくものです。
そんな説明を脇に置いて、その人は真っ先にこの3種類の構築を説明して見せました。
まず世界を俯瞰し、理解すること。枝葉の細かな技術よりも先に、森全体のありようを見せること。タイプ統一の解説として、またポケモン対戦の解説として、今見返して見ても、とても優れた解説だと思っています。

次に、その人はとても簡潔に各構築を説明していきました。
…が、しかし、残念ながら、ここはマウの構築記事です。以降は、小難しく、小賢しく、解説して参ります。

対面構築とは何か…
ポケモンの対戦は基本的に、相手のポケモンに対し攻撃を行い、選出した3体のポケモン全てのHPが先に0となった側が負けるゲームです。
また相手のポケモンに対し、こちらのポケモンが不利な対面の場合に、有利なポケモンに入れ替えることがあります。これを交代と呼び、交代を行った側のポケモンはそのターンに攻撃することができません。
必然、交代の多い側が、相対的に攻撃の機会を減少させます。
…つまり、極論すれば交代とは無駄である。故に、攻撃の機会を減らす要因となる、交代は極力排除し、逆にその余剰ターンを攻撃に転用することによって、相手のポケモンに与えるダメージを累積させるべきである。
だとすれば、不利な対面であっても相手に十分なダメージを与えられるだけの火力と、それを遂行可能な行動保証を持ったポケモンを3体用意すれば良い。
この考え方に基づき、構築された構築が対面構築であると考えます。

次に積み構築(展開構築)とは何か…
ポケモンの対戦は基本的に、選出された最後の1体が立ち続けている方が勝つゲームです。つまり対戦途上の数の優位は必須条件ではない。
であれば、1体のポケモンを、他のポケモンが支援、強化し、相手の数体のポケモンを倒す作戦も成立しうる。
いかにしてその1体のポケモンの消耗を抑え、支援を行い、たとえそれが一時的なものであっても構わないので、その1体のポケモンが、相手の多数のポケモンを倒せる状況を作りだすか。
先発のポケモンの支援により、後続のポケモンに戦力を集中させ、一点突破をはかる。
この考え方に基づき、構築された構築が積み構築(展開構築)であると考えます。

サイクル構築とは何か…
交代は無駄な行為ではない。むしろ相手のポケモンの技によるダメージ量を軽減できる状況を作りだし、相対的に相手のポケモンに与えるダメージ量がこちらのポケモンの受けるダメージ量を上回る、いわゆるダメージレースを優位に立てる。
それによって、結果的に先に相手のポケモンを1体落とし、両者の均衡の状態を崩して最終的な勝利に導くことが出来る。
この考え方に基づき、構築された構築がサイクル構築であると考えます。

ちなみに積み構築という言葉については、マウは最近、展開構築と言い換えて使っています。
その理由は、この構築群は、ランク上昇を行う、本来の意味の積みの他にも、天候を操作し特性の「ようりょくそ」や「すいすい」を発動させたり、トリックルーム下で鈍足高火力のポケモンを生かしたりする構築も、広い意味でこの構築に分類されると考えるからです。
「積み」の表現は確かに明解ですが、準備した複数のギミックを順番につなげていく様子は、どちらかというと、立体の面を平面に切り開く「展開」という言葉の方がイメージ的にしっくりくると感じます。
その感覚に従い、以下は、この構築を展開構築の言葉で説明して行きます。

さて、マウ流にこの3種類の構築を説明したところで、今回の構築記事の種類である展開構築について、改めて今世代、パルデア・SVの環境を見てみます。

幾つかの使い手、あるいは構築が示す様に、おそらく展開構築にとって逆風の時代でしょう。
展開構築とは、先発のポケモンが、後続のポケモンの支援を行う構築です。当然、先発のポケモンは、攻撃に関与できる可能性が低くなります。数の優勢は勝利の必須条件ではありませんが、デメリットであることは確かです。
だからこそ展開構築は、最後の展開を予想し、そこに至る経路を逆算し、そのデメリットを超えて行くことが求められます。

しかしながら、ここでパルデア独自のシステムが計算を狂わせます。
…「テラスタル」、このシステムは、どのポケモンでも、どんなタイプにも、どのタイミングでもなれることを特徴として持っています。
こちらの勝機の一瞬、それを予想し、逆算し、仕掛けたその一手が、不意の相手のテラスタルの一手により、容易に阻まれてしまうのです。
ならば、テラスタルを戦術に組み込み、相手に応じて変化してゆく、対面構築やサイクル構築を指向した方が戦いやすいのではないか…

…たしかに、それもまた1つの手段です。以前構築記事で上げた、脱出パックタルップルの構築は、サイクル構築の色が強い構築です。たった1度だけ可能な高火力のとんボルチェンとして、短期決戦を目的とした、擬似的なサイクルとして運用していました。
またキノガッサやゴリランダーなど対面で優秀なポケモンも他の世代と比較してもそろっている印象を受けます。

では展開構築は本当に困難か、例えば葉緑素持ち種族値S90以上、いわゆる晴れツツミ抜きは、天候が変えられなければ勝負ができる軸です。あるいはトリックルーム戦術、ターン数的に3タテは厳しいですが、こちらのテラスタルと合わせればぎりぎり戦えないことはない…

個々の展開軸は、ある条件下でならそこそこ戦えるポテンシャルを持っている…それがそれぞれの研究をしていて感じたことです。
しかしながら、同時に相手もその条件を理解しています。見せ合いの段階で相手も先の展開を予想し先回りして対策をしてきます。
そしてたとえ対策が不十分であったとしても、いざとなればテラスタルを切って、強引にこちらの流れを止めてくる…

各展開軸、それ単独では、相手の対策が上回ってしまう。たとえその対策を崩せたとしても、対戦全体数で言えばわずかな勝ちにとどまる…
そう考えたとき、浮かんだのが、前世代、ガラル・剣盾の禁伝環境下の草統一の構築でした。あの時は、後続の特性「ようりょくそ」のフシギバナのために、ダイマックスの終わったルンパッパやアップリューが、にほんばれを撃っていました…

展開軸は相互に組み合わせ、編み上げると強くなる。

また展開構築は相手にこちらの意志を通す構築群です。世代や環境の変化に対応して変化してゆく対面構築やサイクル構築に比べて、その変化は比較的緩やかであり、その技術は頑固で保守的であるが故に、世代や環境を超えて広く応用していくことが可能だと考えます。

それにマウが対戦で最初に感動したのは、相手の激しい攻勢をいなし、勢いが緩んだその瞬間に逆転の一手をうち、鮮やかに3タテを決める…そんな草統一の展開構築でした。
技術は伝承されなければ、再び元の姿を取り戻すために長い時間がかるものと感じます。
だからこそ、マウは複数の展開軸を束ねて、1つとする今世代の草統一展開構築を作り、ここに構築記事を残そうと思いました。

さて、現在草統一が使用可能な展開軸を以下に列記します。
・舞い(蝶の舞い、勝利の舞、竜の舞、殻破)
・積み(剣の舞、わるだくみ、成長、腹太鼓)
・晴れ(葉緑素)
・雨(すいすい)
・追い風(風乗り)
・トリル
(・バトンタッチ)

展開構築は、強化された1体の消耗を極力避ける必要があります、故に相手より先に行動し、なおかつ積み技や受け出しとなる状況は最低限にしたい。
上記の展開軸でその条件に該当すると感じるのは、以下の4つです。
・晴れ(葉緑素)
・雨(すいすい)
・追い風(風乗り)
・トリル

この上記4つ展開軸の内、比較的、親和性・連携性能が高いと判断した…
・晴れ(葉緑素)
・追い風(風乗り)
・トリル

以上の、3種類の展開軸を束ねて1つの構築とする。…とここまでは、DLC碧の仮面、以前の状況です。
問題は追い風軸の火力不足。DLC唯一の使い手である、アノホラグサのメインウェポンは威力90のゴーストダイブ。しかも溜め技のためまともに使おうとすれば、パワフルハーブを持たせざろう得ない…

その状況で迎えたDLC…

必要LP:14,000 LP
必要素材:ヒトモシのすす×2、ボクレーのえだ×2、ヨマワルのかけら×2

わざマシン198
タイプ:ゴースト
威力:110
分類:物理
命中:90

…技の名を「ポルターガイスト」

それで今ひとたびのご挨拶を。
皆さま、ごきげんよう。
草統一使いのマウです。
特に好んで使う複合タイプは「草霊」複合です

草統一使いの皆さまが、新たな草タイプ準伝の登場に歓喜している中、追い風軸に相手が警戒するに十分な火力が整いました。

それでは、お待たせしました。
火力と展開の生粋のガラリアン(ガラル人)。
ザシアン狩りの小さきカボチャ。
ターフタウンのマウ、草霊複合のマウ。
そのパルデア版展開構築。その名も三種混合展開構築です。

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使用ポケモン

このオーガポンの一番の役割は、特性頑丈によるスイーパー…ではありません。

確かにそれもまた役目の1つですが…その主な役目は、展開に邪魔な相手を、先発に出てきて排除することです。
特に邪魔な相手は光の粘土持ちアローラキュウコン。
オーロラベールで安全に後続が積めると思っている、しかも光の粘土でそれを長いターン継続させようとする欲張りさんです。

そんな欲張りさんには、初手タラスタル岩ツタこんぼうをお見舞いです♪
初手ベールを張られてしまえば、状況は一気にこちらの敗勢に傾きます。であれば、大事にテラスタルを残しておいても意味はない。逃げたら1つ、進めば2つ。火力と断固たる決意を持って荒らせる限り荒らしましょう。

ついでに、スケイルショットやつらら張り、竜舞などの技を持つ、イカサマダイス持ちセグレイブも、同様に倒してしまいましょう。

そして、オーガポンが対面のポケモンを1体倒すごとに、後続の展開軸の負担は、軽くなって行きます。上記の2体は代表的な相手ですが、他の相手でも、火力で圧倒できる相手であれば積極的に先発で出していって構いません。

悠長に構える相手には剣の舞で火力を上げ強引に突破して行きましょう。

対面をこちらの都合の良いように操作すること。操作できないのであれば、火力によってその対面を沈黙させること。

…とここまで書いていると、対面構築のポケモンのように見えますが、やむを得ませぬ。だって速い相手は、こちらが起点を作る前に3タテしてくるんだもの…

もう1つの役目は、見せポケ、囮としての役割です。
見せ合いの段階で、相手は草統一の岩オーガポンを見たとき、それがこの構築の主力であると考える人もいると思います。その場合、特性頑丈を潰すためにステルスロックを撒くことが有効…
ただしそれは本当に岩オーガポンが出てくればの話です。この構築はあくまで展開構築、欲しいのは、展開するための、相手に攻撃をされない数ターンです。こちらは別にオーガポンを絶対に選出させる必要はないのです。
例えるならば、本当はキノコのほうしを持っていないキノガッサに対して、対策ポケモンを投げてくるようなもの。選出されていない岩オーガポンへの対策ポケモンが出てくる。
草タイプ準伝であるが故に、選出画面で相手の意識を誘導し、選出を歪ませる。
これがこの子の強さでもあります。

3つ目の役割は、カイリューを倒すこと。
他の子が絶対に勝てない相手ではありませんが、苦戦を強いられるのは確かです。そんな中で、一致抜群を取れて、神速を半減受けできる子はとても重宝します。

特性は固定の頑丈(おもかげやどし)
持ち物は固定のいしずえの仮面。
テラスタルタイプは固定の岩タイプ。
努力値調整はオーガポンミラーで五分の勝負をするために、AS+特化とします。

もっぱら後続のヒスイジュナイパーと組んで選出します。

いわゆるトリル戦法のトリル始動役です。最大の役目はトリックルームを撃ち、呪いまたはみちづれで速やかに退場することで、最大3ターンのトリルターンを後続に残すことです。

この呪いとみちづれという2つの技は前世代から使っていて、とても使い勝手の良い技でした。

呪いはこちらの最大HPの1/2を消費するのと引き換えに、相手に毎ターン最大HPの1/4のダメージを与え続ける技です。
この相手の耐久に依存せず定数ダメージを与える技であることが重要で、耐久寄りのアタッカーに対面した際に、こちらの後続のアタッカーの攻撃を確定圏に入れることに重宝します。

みちづれは、次のポケモンの行動の前に、みちづれを使用したポケモンが相手の攻撃技によって倒された場合、きあいのタスキ等の有無にかかわらず、相手のポケモンを倒す技です。この技のポイントはトリル中に相手に対し奇襲的に使うことで、どんな強い相手、それが禁伝や幻であっても、こちらのオーロットを倒してくれさえすれば、文字通りのみちづれにすることがで
きることにあります。

どちらの技も面白い技であり、禁伝狩りや初見殺しの有力な技として、前世代ではスカーフ最小最速パンプジンに採用して使っていました。

またこのパンプジンやオーロットが共通に持っている特性、「おみとおし」は重要な要素です。「おみとおし」はその特性を持つポケモンが出た瞬間に、対面する相手のポケモンの持ちものを知ることができる特性です。

この情報を得る利点は大きく、その持ち物でおおよその型を予測でき、相手の構築とあわせて、相手の戦略をある程度予測することが可能です。

DLCの登場前までは、草統一のトリル始動役はマスカーニャとリククラゲ族しかおらず、自主退場が難しかったですが(それでもトリル戦の研究のため使っていましたが…)、DLC以後はこの子の登場のおかげで、トリルが行いやすくなりました。

トリックルームの行動の優先度が-7ということもあり、行動保証を持たせるきあいのタスキを使うことを前提として運用をしています。きあいのタスキで耐えられない、つららばりなどの連続技を苦手としますが、その点はオーガポンを選出することで力業でカバーすることとします。

なお、きあいのタスキの行動保証を得たことで、先発の偵察役として、必要ならトリルを、不要ならそのまま攻撃や呪いを…と撃ち分ける子ことも可能であり、状況によっては、トリルやみちづれを見せ札にしたりすることで、追い風や日本晴れのなど、その対戦で通したい本命の展開軸の存在をぎりぎりまで秘匿しておくことが可能です。

特性は運用のとおり、おみとおし
持ち物は行動保証のきあいのタスキ
テラスタルタイプはドラゴン技に耐性のある鋼タイプ。
努力値調整は倒される前提の耐久無振り、B下方補正、A一点特化の最遅とします。

もっぱら先発のオーロットと組んで選出します。

いわゆるトリルエース…だけではなく、追い風軸の始動役と両壁やステロの排除役を兼ねています。

なぜそんなマルチロールが可能かといえば、これはヒスイジュナイパーの特性と専用技による所が大きいと思います。

格闘技の短所は、ゴーストタイプに無効化されてしまうことにあります。相手の格闘技読み、ゴーストタイプ交代は、通常であれば無傷で交代を許してしまう動きであり、悩ましい手ですが、この子の特性「きもったま」は、その動きを心配せずに攻撃を選択することが可能です。

また専用技の3本の矢は、急所ランク+1、50%の防御ランク低下、30%のひるみ、という追加性能を持っています。
さらに今回、持ち物を鋭い爪にすることで、さらに急所に当たる確率を高め、半減受けをされてもダメージが少しでも大きくなるように工夫してみました。

なお、この専用技のひるみ技のおかげか、原種ジュナイパーよりすばやさが低めに設定されていますが、逆にトリルエースとして使えば、より多くのポケモンの上を取れるようになりますので、長所と言えるでしょう。

基本的に、トリル下でこの専用技を撃っていれば、攻撃は事足りることが多いので、能動的に自主退場させたり、抜群を突きに行く際のサブウェポンであるブレイブバード以外には、変化技の採用で問題がないことになります。

追い風については、このヒスイジュナイパーの持ち味です。実は元々、追い風を撃てて、風乗り軸の起動役にでき、かつそこそこ火力が高い子を探していてこの子に行き着いたのですが、DLCで帰り咲いたオーロットが優秀なトリル始動要員であったために、コンビを組ませてみました。

運用のコツは、トリルターンの最終ターンに追い風を撃つことです。相手はトリルターンを枯らせば反撃できる、そう考えてあえて耐久の高い子で消耗することを覚悟で、時間を稼ぎに来る場合もあるので、そういった際には、このトリル&追い風による、速度のスイッチングにより、こちらのポケモンが上を取り続けるターンを延長させることができます。

霧払いは、ステルスロックを除去し、オーガポンの頑丈を生かす意図も含んでいますが、どちらかといえば、いたずらごころの両壁など、こちらが防ぎにくい、壁戦術を強引に無力化するもくろみで入れています。

特性は頼りになる、きもったま
持ち物は急所率を上げるための、鋭いツメ
テラスタルタイプは草統一として汎用性のある炎タイプ
努力値調整はHA特化

リーフィアと組んでの選出です。地面技を空かせるのでオーガポンともぎりぎり組めないこともない…

テツノツツミやパオジアンなど、氷タイプの高速アタッカーにある種の制空権を取られたままの状況の中で、奮戦してくれた1体です。

基本そういった環境ポケモンとの正面対決は避け、変化技を撃つチャンスをねらいます。実際、風乗り軸の始動役ができる、追い風が撃てる子としては、碧の仮面環境までならこの子が最速だと思います。火力が十分とはいえないものの、より高い確率で追い風を撃てる子を考えた場合、この子が適任でした。

そして、この速さがあるおかげで、上手くかみ合えば勝負に乗る、葉緑素戦の対戦や研究の際に、チームの一員として良く支えてもらいました。

熱い岩で、日本晴れの最大ターン数を稼ぐと共に、葉緑素で確実に上を取り、おきみやげを撃ち込む。有利な対面にあっては起点作りを果たしてくれる子です。

また、役目として意外に大切な要素が、相手に、この草統一はもしかしたら葉緑素戦を仕掛けてくるかもしれない、と思わせることです。他の本命の展開軸への警戒を薄め、同時にいつ仕掛けてくるか分からない日本晴れの幻影のために、相手は天候変化が出来るポケモンを選出・温存せざろう得なくします。

特性は頼りになる、晴れれば確実に上を取れる葉緑素
持ち物は晴れの最大ターンを稼ぐための熱い岩
テラスタルタイプは一応の炎タイプ
努力値調整はHS特化

ワタッコと組んでの後続選出です。晴れていないとまともに戦えない…
先発の作った起点から、後続として積んで、全抜きする。
ある意味、一番展開構築のポケモンらしい子です。

晴れの状況で2回、剣の舞を積むこと。積んだ状況で、炎テラスタルを切ること。
つまりは、炎テラバーストで…
3.0倍(ランク補正+4)x1.5倍(テラス一致)x1.5倍(晴れ炎タイプ補正)=6.75倍
…の火力補正を乗せることが目標となります。

ここまで積み切れれば、よほど耐久に振っていないと、相手は半減受けでも受けきれません。ワタッコのおきみやげ、あるいはオーロットのトリル呪いから、相手の交代を誘い1回積み、テラスタルで受けてもう1回積む。そしてタスキを持っていそうな相手には火力が乗ったタネマシンガンを撃ちこみ、相手のテラスタルはみがわりを使って様子を見る。

物理耐久も程良くあり、相手の先制物理技をよく耐える。

この火力を止めるため、相手は見せ合い選出時に、天候変化の特性を持つポケモンを出したくなる…そこを今度はオーガポンが叩く。

特性は葉緑素
持ち物はいかくを封じるクリアチャーム
テラスタルタイプは晴れを最大活用する炎タイプ
努力値調整は晴れ時ブーストエナジーテツノツツミ抜きS調整余りH

新技マシンポルターガイストを持ったことで火力増強を受けたアノホラグサです。これにより、相手に持ち物が残っている場合は、パワフルハーブ+ゴーストダイブの1回切りの攻撃を行わなくても良くなりました。

代わりに、イカサマダイスを持たせることで、タスキを持った相手や草技で抜群を取れる相手に幅広く対応できるようになりました。

ただし、あくまでアノホラグサの性能的にここまでが限界だとは感じます。テラスタルタイプはゴーストタイプでなければ、風乗りのランク補正だけでは不十分、悪タイプやノーマルタイプへの打点は、タネマシンガンで抜群を取れなければ厳しいです。

…2タテは辛うじてできなくはないが、3タテは無理。草統一使いの中でも、比較的、アノホラグサを使い続けてきたマウだからこそ、この子の出来ることと、出来ないことは理解している…

アノホラグサを使う際の運用のイメージは
追い風の使えるポケモンの「おいかぜ」という技は実は「おいかぜ(アノホラグサ)」という技だと思うことです。
アノホラグサは追い風を使えるポケモンの追加兵装に近いものです。2タテで届かないラスト3体目に、瞬発の高火力を撃ち込むイメージで使うのが有効な運用方法だと思います。

ただし、相手に見せる分にはそれで十分です。無視できない火力を備えている、そして運用方法の異なる、トリル・葉緑素・風乗りという展開軸、そして高性能のオーガポン。これらの攻撃ルートが、いつどの瞬間に飛んでくるかを、分からなくさせることが狙いです。

特性は風乗り
持ち物はタネマシンガンを安定させるイカサマダイス
テラスタルタイプは火力優先のゴーストタイプ
努力値調整は守りを捨てた追い風時ブーストエナジーテツノツツミ抜き陽気AS特化

戦術と解説

繰り返しになるかもしれませんが、展開構築は、起点作成役のポケモンが攻撃に参加できないリスクがあり、結果、数の劣勢に陥る可能性を抱えています。
故に、最後の展開を予想し、そこに至る経路を逆算し、そのデメリットを超えて行くことが求められます。

しかしながら、同時に相手もその条件を理解しています。見せ合いの段階で相手も先の展開を予想し先回りして対策をしてきます。

今回の構築は、複数の展開ルートを作ることで、相手を迷わせ対策を難しくすること、各展開ルート、全てに対策をしようとすると、それぞれの対策・警戒を薄くし、1つの展開ルートでの突破を行いやすくすることを狙っています。

トリル:オーロットオーロットオーロット+ジュナイパー(ヒスイ)ジュナイパー(ヒスイ)ヒスイジュナイパー
葉緑素:ワタッコワタッコワタッコ+リーフィアリーフィアリーフィア
風乗り:ジュナイパー(ヒスイ)ジュナイパー(ヒスイ)ジュナイパーorワタッコワタッコワタッコ+アノホラグサアノホラグサアノホラグサ

これに十分な火力を持った岩オーガポン加えて、選出して行きます。
おそらくまともに3タテを行えるのは、晴れ2剣舞を終えたリーフィアぐらいのものなので。この3種類+オーガポンで、途中で展開軸をスイッチングして、攻撃を続行する必要があります。

代表的な手法が
オーロットオーロットオーロット+ジュナイパー(ヒスイ)ジュナイパー(ヒスイ)ヒスイジュナイパー+アノホラグサアノホラグサアノホラグサのルートです。
オーロットでトリルを展開し、呪いで退場し、ヒスイジュナイパーで暴れ、トリルのラストターンで追い風を撃って、風乗りアノホラグサにスイッチする。

あるいは…
ワタッコワタッコワタッコ+アノホラグサアノホラグサアノホラグサ+リーフィアリーフィアリーフィア
ワタッコで日本晴れを展開、次手で追い風を展開、アノホラグサで暴れて、残りの2〜3ターンの晴れターンでリーフィアで暴れる。

どうしても起点作成が難しい場合は、オーガポンに暴れてもらって隙を作り、対面を有利にした状況で改めて展開を行う。

基本選出は以上ですが、各展開軸間の行き来はある程度できるようにしているので、作戦が動き出してもある程度までは、相手の構築に合わせて柔軟に変更可能であると思います。

長くなりましたが、以上が今回の構築の説明です。

いかがでしたでしょうか。
前世代から引き続き、草統一を続けている皆さま、
今作から新しく、草統一を始められた皆さま、
…そして、過去の記事を参考に読みに来られた未来の草統一の皆さま、

草統一使いの皆さまの、研究の参考に少しでもなりましたら幸いです。

それでは皆さま良い草統一ライフを。

投稿日時 : 2023/12/10 20:32

最終更新日時 : 2023/12/10 20:57

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