はじめに
どうもこんにちは。むちころ犬と申します。シリーズ8も中盤に入り環境も落ち着いて来た頃かと思います。
今回ご紹介させて頂くのは、筆者お気に入りアイテムの『だっしゅつパック』を採用したサイクル戦意識の

出来る限り分かりやすい考察を心掛けますので、よろしくお願い致します。
ムゲンダイナの性質、性能
まず始めに、今回考察する
強み
2、一貫した対策の取りにくさ
3、計7タイプへの耐性による繰り出し性能の高さ
4、『妖』に縛られない『竜』
弱み
2、火力を上げる積み技を持たない
3、攻撃技のレパートリー不足
主に上記のような特徴を持ちます。
C145、S130と速攻型の特殊アタッカーとして高水準の種族値を持ちながら、HBDの配分バランスが非常に優れており、B振り、D振りだけで特化

習得技も必要処は揃っており、竜/毒/炎の技範囲を活かした種族値通りの高速特殊アタッカー型は勿論、「コスモパワー」や「じこさいせい」の存在から相手を詰ませる事を目的とした耐久型もこなせます。
相手視点ではほぼ真逆の対策を強いられるため、一貫した対策が難しい事も

また『竜/毒』の複合は半減タイプ7、弱点タイプ4と多耐性多弱点の部類であるため、タイプ的な優位性は居座る事を目的とした運用よりも、撃ち逃げを基本とするサイクル構築への適正の方が高いと言えます。(高い種族値のお陰で多少強引な居座りも成立するため誤差の範囲ですが。)
一方、欠点としては仕様上DMが出来ない事を始め、攻撃面を補強する積み技を持たない(パワフルメテオ除く)事から、『特殊アタッカー型』は種族値に反して決定力不足に陥る場面も多く、『耐久型』に関しても、処理速度の遅さから相手の「つるぎのまい」持ちの起点となる場面がある事(

また型を構成する最低限の技こそ揃っているもののそれ以外の選択肢が非常に乏しく、型毎に適切なメタを張られているとそれを突破する事が非常に困難です。
良くも悪くも想定内の立ち回りになりやすいポケモンと言えるかもしれません。
ムゲンダイナと『だっしゅつパック』
続いて、今回のコンセプトである『だっしゅつパック』の親和性を纏めていきます。
2、後出しされやすい数値受け(









強力な種族値から一般のポケモンに対して高い流し性能を持つため、初手伝説との偶発対面以外は相手の交換に合わせた「りゅうせいぐん」を決めやすい事も利点の1つとなります。
また、「毒」複合である事から


あちらとは異なりDMが出来ず、『ビーストブースト』や「わるだくみ」もないためエース運用には向きませんが、高水準の耐久値による後出し性能や、「じこさいせい」による粘り強さ等で差別化出来ます。
採用理由と役割
主にサイクル構築の先発としての採用となります。サイクルの中でも守りを重視した『受けループ』への適正は耐久型の
130あるSによって先制脱出が狙いやすく、相手の居座り、交換両方に対応しやすいため対戦の初動が非常に安定します。
また特防に努力値を多少割く事で「マジカルフレイム」と合わせて対面からC特化スカーフ


持ち物
だっしゅつパックコンセプト上確定です。
『いかく』持ちとの初手偶発対面時は0ターンで手持ちと入れ替わってしまうため、



同一パーティに



特性
プレッシャー隠れ特性はないため確定です。
「じこさいせい」や「マジカルフレイム」等と組み合わせる事で相手のPPを枯らす動きが可能になります。
先発という役割上特性の発動順によって素早さの優劣を事前に判断出来る事は非常に重要です。(「きんちょうかん」を除く)
性格・努力値と調整
おくびょう努力値 C142 D116 S252
調整内容

D…『いのちのたま』持ちC特化

臆病『いのちのたま』持ちDM

S…最速

副次的に

Sは同族を意識した最速です。
技構成
りゅうせいぐん『だっしゅつパック』の起動ソースとなります。
技スペースの兼ね合いで『ダイマックスほう』が使えないため対DM性能は低下しますが、「マジカルフレイム」や「じこさいせい」を用いて粘る事は可能なので、DMに対して露骨に弱い訳ではありません。
瞬間火力に関しては『命の珠ダイマックスほう』に匹敵します。
じこさいせい
対DMに対しての時間稼ぎであったり、『りゅうせいぐん』使用後、次の受け出し時の被弾ケア等用途は多岐に渡ります。『プレッシャー』によるPP枯らしも凶悪であるため、状況によっては連打しているだけで相手に難しい選択を迫る事が出来ます。
ヘドロウェーブorヘドロばくだん
主に


マジカルフレイム
鋼への打点に加え、自身の特殊耐久を擬似的に強化します。「コスモパワー」との選択ですが、サイクル戦に主眼を置いたこの型の場合、純粋な積み技に1ターン割くよりも、攻撃しつつ相手の能力を下げ、後続の負荷を減らす方が立ち回りとしても安定します。
どくどく
「ヘドロウェーブ」「ヘドロばくだん」との入れ替え候補となります。どちらを採用するかで突破出来るポケモンが大きく変わるため、同時採用するポケモンに合わせてカスタマイズして下さい。
立ち回り例
先発運用を前提とし、対面相手の能力傾向によって大まかに以下の行動を選択して下さい。1、先制可能だが後続が受ける事が困難な特殊アタッカー→「マジカルフレイム」(

2、先制不可能で、相手がこちらに対して強い有効打を持っている→交代(



3、相手が『妖』タイプ→「ヘドロウェーブ」or「ヘドロばくだん」
4、それ以外→「りゅうせいぐん」
基本的には4からスタートする試合が最も多くなるかと思いますが、1〜3の立ち回りも所々必要です。
相手が『鋼』タイプであった場合も特に理由がなければ初手は「りゅうせいぐん」を選択して下さい。
「かえんほうしゃ」を警戒して入れ替えた場合は有利対面の継続+高ダメージと強いリターンを得られる上、入れ換えなかった場合も、後続に『鋼』を処理出来る味方が居ればこちら側のリスクはほぼありません。(90%の命中率は許容して下さい)
一度引っ込めた後も、高い耐久を活かして積極的にサイクルに組み込み、「じこさいせい」を利用しながら『死なない事を優先した立ち回り』を意識してください。
受け出し出来る目安としては、先制「マジカルフレイム」込みで特化

「ヘドロウェーブ」を採用した場合と「どくどく」を採用した場合とでは『妖』との対面時で取るべき行動が変わります。




与ダメージ計算
りゅうせいぐん無振り

無振り

無振り

無振り

無振り

無振り

無振り

H252

H252

H252

H252砂下

ヘドロウェーブ
無振り

無振り

無振り

H252

H252

H252

マジカルフレイム
ダメージを与える事が主目的ではないため参考程度に。
H252

H252

H252

被ダメージ計算
C特化
れいとうビーム…72%〜83%
れいとうビーム(C↓)…47%〜57%
れいとうビーム(C↓↓)…35%〜42%
C252振り

ぼうふう…57%〜61%
ダイジェット…65%〜77%
ダイジェット(C↓)…44%〜51%
DMの3ターン内に高ダメ乱数を2連続で引かない限りは受けられます。
A252振り

ダイジェット…65%〜77%
A252振り

GFグラススライダー…13%〜15%
10まんばりき…74%〜87%
A252振り

きょじゅうざん…76%〜90%
C特化

ムーンフォース…50%〜61%
ムーンフォース(C↑↑)…102%〜121%
C特化

ムーンフォース…32%〜37%
れいとうビーム…40%〜47%
C特化

ダイジェット…46%〜54%
A特化

ストーンエッジ…47%〜56%
かみくだく…38%〜45%
C252振り

メテオビーム(C↑)…65%〜77%
メテオビーム…43〜52
ダイロック…51%〜60%
対面からなら「マジカルフレイム」で処理が可能です。
苦手なポケモン、立ち回り上の注意点
「ヘドロウェーブ」を持つか「どくどく」を持つかで得意不得意が大きく変化しますが、「ダイマックスほう」がないためDMとの直接的な打ち合いは総じて苦手です。対面で受けが(ギリギリ)成立するのは『いのちのたま』持ち臆病DM


「じゃくてんほけん」持ちが非常に多い

あまり起こることはないかと思いますが、

それ以外の注意点としては、『いのちのたま』等の強化アイテムや『たべのこし』がないため、「初動の安定性」と「選出勝ちした時のリターンの高さ」以外は他の型に比べるとやや中途半端な性能になっています。1ターン目で得るアドバンテージを損なわないプレイングを心掛けて下さい。
相性の良い味方

「ヘドロウェーブ」採用時は重宝するポケモンです。
「りゅうせいぐん」に対して


この型の




ただ補完自体は優れるものの、対





パーティ構築一例

ASベース

HAベース

AS

HAまたはHCベース

ASベース



環境を意識し、汎用性を踏まえて比較的広範囲にメタを張れるように組んでいます。





対




あくまで一例ですので参考程度に。
おわりに
如何でしょうか。種族値のインフレにより被弾を前提とするサイクル構築自体がやや下火ですが、交換戦はシングルの醍醐味でもあるので、一度使ってみて頂ければ嬉しく思います。