- ダメージ計算はOZYさんのVS SWSHを使用させていただきました。
- 略称を使っています。H:HP A:攻撃 B:防御 D:特防 S:素早さ
- ポケ徹育成論初心者なので、ポケモン自体や投稿の改善点をコメント頂けると嬉しいです。
要旨
- メトロノームにより受けを破壊するというコンセプト。
- ウーラオス(いちげき)(いちげきのかた)はもともとの対受けループ・受けポケモン性能に加え、メトロノームとのシナジーを複数持ち、メトロノーム使いとしては最強である。
- 多くの受けポケモンの並びを、再生回復持ちを起点とする事で、交代読みやダイマックスを前提とせずに崩しに行く事ができ、ほぼ単体で受けループ対策になり得る性能を持つ。
採用理由と役割
もともとは鎧の孤島解禁後の公式大会ヨロイビギニングで受けループが流行るかと考え、1匹で受けポケモンの並び・受けループを崩せるポケモンを考察していた時に考案した型である。着想は動画配信者のランドセルさんのメトロノーム10まんボルトナットレイで、メトロノームという持ち物に着目し考察を開始した。いちげきウーラオス(いちげき)は後述のように、メトロノームといくつかのシナジーを持ち、最もメトロノームを使いこなせるポケモンである。
具体的にはナットレイドヒドイデクレベースミロカロスエアームドヌオーハピナスラッキーカビゴンヤドランバンギラスカバルドンポリゴン2サニーゴ(ガラル)など多くの受けポケモンを交代読みなどをせずに崩しにいけ得る性能を持つ。マジカルシャインカプ・ブルルは読みや削りが必要。こちらはほぼHD特化にしないと一発も耐えられない。マジカルシャインが無ければ一発耐えるので、どくづき 1発目(半減実) 36.1-42.9%→2発目 87.0-102.8%と崩せる。ただマジカルシャインを考えると結局交代際にどくづきを打つか、サイクルで削るかしないといけない。
当初は自分でもネタ扱いだったが、実際にランクマッチで使い続けてネタで終わらない強さがあり投稿する事にした。ただS10の使用率上位ポケモン禁止以降、仮想敵である受け構築が非常に数を減らし、活躍の機会は少なかった。しかし冠の雪原解禁以降徐々に受けループなどの受け構築が数を増やし、S13では純正受けループ使いの方がランクマッチ1位を取るまでとなった。それに伴いPokemonHomeのいちげきウーラオス(いちげき)の持ち物所持率でメトロノームが0.8%(2021/1/5)とそこそこ使われてきているため、環境に合わせて技、調整を再検討する事とした。
メトロノームの主な仕様
- 同じ技を続けて打つことで徐々に威力が上がる。1発目から1.0倍、1.2倍、1.4倍…と増えていき、6発目以降は2.0倍で固定となる。
- まもるや、相性で無効になった場合などは倍率はリセットされる。
- ダイマックス技にも適応されるが、元の技とは別の技扱いでリセットされる。
メトロノームといちげきウーラオス(いちげき)のシナジー要素
- まもるやタイプ相性により無効化され、倍率がリセットされる事が少ない。
- 悪技の一貫性が高い。
- 確定急所技により、積み技で受けられる事が少ない。
- そもそもが仮想敵である受けポケモンに対してかなり有利に戦える性能を持つ。
れんげきウーラオス(いちげき)は一番の仮想的であるドヒドイデナットレイなどを崩しにくく、実質的には唯一無二の性能である。
他の持ち物・型との比較
前提としていちげきウーラオス(いちげき)自体がダイマックスなども含めればどんな型でも受けを崩す立ち回りを取り得る。(数値化しにくい所も多く、使用感や主観的な部分が多いのはご容赦下さい。)
きあいのたすき、こだわりスカーフ、ビルドアップ型と比べると、受けポケモンへの崩し性能が優位点となる。一方でたすき、スカーフと比べ行動保証がなく、飛行やフェアリーなど弱点がメジャーなため、汎用性はかなり劣る。
こだわりはちまき型と比べると、受け崩し性能は同等(かやや良い印象)。メトロノーム型はインファイトを打たなくて良い場面が多い。打ち分けでふいうち、どくづきを使える事、補助技を使える事は利点の一つ。一方で受けポケモン以外(主に交代先など)へ負荷は大きく劣る。
メトロノームの他の優位点としてはようき最速や調整でAを削っても崩せる範囲があまり変わらない事。
持ち物・型を読まれない事は、相手の知識やダメージ感覚に依存するため、殊更に強調すべき事ではない。ただ少なくとも2-3発目で受けが成立しなくなる事を想定する事は困難であり、再生回復持ち以外でも想定する確定数がズレる事は期待できる。
性格・努力値と調整
- H236(実数値205) A180↑ B4 D76 S20
H:みがわりがちきゅうなげ耐え
A:余り
D:みがわりがC4ドヒドイデC4ヌオーのねっとう耐え
S:4振りミミッキュ抜き抜き
冠の雪原解禁以降、S100族以上のポケモンが非常に増え、S97族が最速にする意味が薄くなったため、その分耐久に大きく回した。ただ抜かれる相手も多いので環境に合わせて調整は必要。今回はほぼ対受けポケモン特化にしている。
S9以前はようきAS252で運用していた。
(今回の調整は一応自分で考えた物ではありますが、先にほぼ同じ調整を考案している方がいらっしゃいました。ぽけっとふぁんくしょん!さんなどで調べられます。ご容赦下さい。)
技構成
あんこくきょうだ
確定技。基本的にはこの技を連発する事になる。
PPが8と少ないが、大抵の場合8回連発できれば相手の受けは崩れている。自分の攻撃低下、相手のリフレクター・防御上昇無効。
インファイト
準確定技。ラッキーポリゴン2バンギラスへの遂行技。ただ耐久が落ち、あんこくきょうだに比べて通りが良くないため、上記ポケモン対面でもあんこくきょうだを打つ事は多い。
ドレインパンチの方が連発に向いていると感じる機会は多く選択か。
ふいうち
選択技枠1。受けポケモンに打つ機会はないが、いちげきウーラオス(いちげき)のもともとの強みである高威力先制技は腐る事は少ない。ビルドアップ型に対する大きな利点。
みがわり
選択技枠2。受けポケモンに多いどくどくやでんじはなどを透かし、ねっとうなどを耐えたり、直接受けずに済むようにする目的。ただちょうはつ警戒のためか、相手が攻撃技から来る事は多い。一応こだわりはちまき型に対する利点。
ミロカロスなど初手再生回復が読みやすい相手にはアドバンテージが取れ、ねっとう火傷の確率を減らせる。
- 選択技
どくづき
苦手なフェアリーへの打点として。1発(交代際、身代わりがあれば2発)で落とせれば良いが、倒せなければフェアリー技で1撃で落とされる。
H252カプ・レヒレなら食べ残し込みでも2発で落とせるが、HB特化じゃなければだいたいSに振られている。
かみなりパンチ
対ドヒドイデで、あんこくきょうだにやや威力は劣るがPPが多い。交代先への一貫が非常に弱い。
ちょうはつ
いちげきウーラオス(いちげき)の基本の補助技。積みやフェアリーの起点にならないようにする物だが、この型の場合2-3回再生回復をしてもらい、メトロノームの倍率を積み上げたいので不適。
構築・立ち回り例
この型は、PTの中心に据えて構築を組むのではなく、PT単位で受けループなどに厳しい時にラスト1枠で入れるような型である。
立ち回りのコツとしては、再生回復持ちの物理受け(特にドヒドイデヌオー)に積極的に対面させ、仕掛けていく。ハメ戦術に近い。こだわりはちまき型とは運用方法がかなり違う事に注意。はちまきは交代先への負荷で受け出しを許さない立ち回り。メトロノームは一見相性の悪い物理受け対面で崩していく事を意識する。
与ダメージ計算
すべて1発目のダメージ。2.0倍で半分以上入れば再生回復技での受けは成立しないがPP注意。最低ダメージが33.3%以上なら2.0倍×3発で再生回復持ちを突破できる。
あんこくきょうだ
HB特化クレベース:25.2-29.7%
HB特化ポリゴン2:29.6-34.8%
HB特化ふしぎなうろこミロカロス:29.7-35.6%(+やけどダメージ)
HB特化カバルドン:32.0-38.1%
HB特化エアームド:35.4-42.4%
HB特化ナットレイ:36.4-43.0%(てつのとげ)
HB特化ドヒドイデ:36.9-43.9%(くろいヘドロ)
HB特化アーマーガア:37.0-43.9%
HB特化カビゴン:38.2-44.5%
HB特化ラッキー:38.6-45.6%
HB特化ヌオー:43.0-50.9%
H252バンギラス:24.1-28.5%
H252カプ・ブルル:27.1-32.2%
抜群インファイトのダメージ≒等倍あんこくきょうだのダメージ×2なので割愛。こだわりはちまきあんこくきょうだを受けられるクレベースポリゴン2は格闘弱点である。
このポケモンの対策と相性の良い味方
受けポケモンでもフェアリータイプはどくづきがあっても厳しい。純正には入らないと思うが環境で言うとカプ・レヒレが厳しい。
受けポケモン以外には、タスキやスカーフと違い行動保証も無ければ、はちまきのような瞬発火力もないので動かし難い。せいぜいバンギラスポリゴン2などをケアするくらいか。
また倍率が上がり受けが成立しなくなっても、ダイマックスして切り返される可能性は常に考慮しなければならない。一応HPの減ったドヒドイデくらいなら何とかなり、受けポケモンにやむ無くダイマックスを切らせる事自体がアドバンテージとなり得るか。
ゴツゴツメットは注意。
最後に
実はメトロノームは、それなりに使いこなせるポケモンは多いです。例としてはテッカグヤサンダーなど。もともとある程度強いってのが大きいですが。
かいでんぱメトロノームサンダーとかほんと楽しいのでおすすめです。
2021/1/6 冠の雪原解禁後の環境に合わせて、調整なども含め大幅に改定。