はじめに
はじめまして、ペン銀太郎です。
初投稿ですが指摘等は遠慮なく厳しくお願いします。真摯に受け止め、修正や過筆を行います。
根本的なミスがあった場合は削除することもあります。
注意
- この育成論に出てくるポケモン全て理想個体とします。
- ステータスの略称として以下を用います。
H=HP A=攻撃 B=防御
C=特攻 D=特防 S=素早さ
- 努力値など、非公式用語を使用します。
- ダメ計算はポケマス様を使わせていただきます。
役割と目的
前置きはここまでとして育成論について話をします。
今回の育成論で重きを置いているのはレジエレキレジエレキに対してです。このポケモンは現在の対戦環境においてかなり使われており、
- ポケモン界最速。
- 弱点が地面のみの電気単タイプ。
- 両壁を貼ることができる。
- 退場技を習得可能。
- 専用特性と専用技による電気技の火力。
という点で非常に強力です。
そして、このレジエレキを起点にすることが可能なポケモンを探していたところ、デスバーンデスバーンに辿り着いたというわけです。
『デスバーン』ってどんなポケモン?
剣盾になって登場したポケモンで、デスカーンのリージョンフォームです。
特筆すべきは《B145 D105》という硬さから繰り出される多くの搦め手。「ドわすれ」「おにび」「てっぺき」「ボディプレス」も覚えるため、積み受けとして使用も。
しかし、今回で僕が重要視しているのは、
- レジエレキの主体火力技である電気/ノーマルを無効する複合タイプ。
- 「すなじごく」による盤面の固定化。
という点にあり、レジエレキに強く出れます。
他のポケモンとの差別化点
ゴルーグゴルーグ:同じ複合タイプであるが、束縛技を習得しない。それでも1〜3ターンは稼ぐことできるので、できる仕事はたくさんある。
剣盾では「ロックカット」が剥奪されたため、素早さ補強はダイジェットのみ。
シロデスナシロデスナ:同じ複合タイプであり、束縛技も習得する。
こちらは耐久寄りの技を覚え、積みに積みまくって要塞化が基本。シロデスナは回復技を覚えるが、起点作り性能はデスバーンの方が高い。
ガラガラ(アローラ)ガラガラ:ノーマル無効、特性により電気無効、束縛技は習得しない。しかし、「つるぎのまい」「ステルスロック」「みがわり」などは1ターンあれば十分。
ヌオーヌオー:電気無効、特性により「だいばくはつ」不発、束縛技も習得する。あえて束縛せずに「あくび」「ステルスロック」によりループさせても強力。しかし、この場合は他の特性を切るため、積み技による耐久上昇は必須です。
初動での耐久は低いとまでは言いませんが、ラグラージデスバーンと比べると劣ってしまいます。回復と積技で残りながら戦うという意味では、どちらかと言えばシロデスナと比べるべきかもしれません。
ラグラージラグラージ:電気無効、特性により「だいばくはつ」不発、束縛技も習得する。あえて束縛せずに「あくび」「ステルスロック」によりループさせても強力。
またラグラージはHが高く、BD90あるため
物理耐久 : デスバーン > ラグラージ
特殊耐久 : デスバーン < ラグラージ
総合耐久 : デスバーン ≒ ラグラージ
になるので、特に差別化させないといけないです。
ラグラージ
メリット
- タイプ耐性が優秀(1弱点 4耐性 1無効)
- レジエレキを無効ではなく、絶対交代させない。
- A110なのでアタッカーとしても使用可能。
- 「あくび」「クイックターン」「ワイドガード」「カウンター」
「ミラーコート」「うずしお(浮いても当たる)」
デメリット
- 草技と「フリーズドライ」が四倍弱点
デスバーン
メリット
- 無効タイプが多い(3耐性 3無効)
- A95と足りないが「ポルターガイスト」は高火力、「ボディプレス」はB値参照。
- 「ちょうはつ」「どくびし」「トリック」「トリックルーム」「みちづれ」「おにび」「おきみやげ」「てっぺき」「どわすれ」「のろい」
デメリット
- 四倍こそないものの、弱点は多め。(5弱点)
持ち物
ねばりのかぎづめ
レジエレキのみを見た場合、積み技を最大まで積むことができるようになります。「どくびし」を撒くためだけなら無くてもターンは余るので大丈夫です。
メンタルハーブ
「ちょうはつ」を使われることが多いです。
こうこうのしっぽ
「トリック」を使用する場合。どの速さに対しても後攻を押し付けれるので、起点後に退場するなら。デスバーンを見てすぐにレジエレキを戻してくることもあったので、後続にも圧を掛けれます。
ゴツゴツメット
積まない場合でも耐久があり、接触技で確定1は少ないので相手を削ることができます。
たべのこし
回復手段がないため、積んでいく場合なら。
16n調整をするなら努力値はH212となり、4n調整の場合も同じ数字が無駄なしです。
しかし、Hを調整してしまうと 確定2 → 乱数1 に変わる相手が多いので注意です。
特性
【さまようたましい】――この特性のみです。
接触技を受けた場合に特性が入れ替わります。(一応、技として「スキルスワップ」も覚えますが、レジギガスアーケオスと組む以外は気にしなくていいです。)
弱点である悪技は接触技が多く、他の弱点についても「くさむすび」「リーフブレード」「れいとうパンチ」「こおりのキバ」「トリプルアクセル」「アクアブレイク」などは接触技なので機会は十分にあります。
使用していてメリットになったのはフェローチェウツロイドエースバーンカミツルギウーラオス(いちげき)ウオノラゴンに対してです。
また、場に出たときに発動する特性なら使うことが出来るので、【いかく】持ちであるガオガエンウインディに対して強く出れます。(【ふとうのけん】も奪うことが出来ますが、今回の型ではメリットはなしです。)
性格・努力値と調整
性格《わんぱく》
努力値:H252 B108 D148
実数値:165-115-196-63-144-50
H――素が低いので全振で耐久力は変わります。
D――サンダーの命の珠ダイジェットを確定耐え。
B――残りの努力値。
性格――数値的にB補正にした方が効率が良いです。「トリックルーム」採用の場合のみ《のんき》推奨。
技構成
すなじごく
今回のコンセプトなので確定です。
相手の交代を拒否することが出来るため、有利な対面のまま戦うことが出来ます。特にレジエレキの場合は4〜5ターンを確実に固定させることが出来るので、『ひかりのねんど』を使用したとしても、交代&デスバーン撃破のターンを考えると枯らすことができます。
ただし、地面タイプの技なので飛行タイプや【ふゆう】には当たらない事には注意してください。
ここから下は選択技になります。
基本的には3つのパターンに分かれるので、構築によって分けてください。
ただし、欲張ってしまうと回らなくなってしまうので、明確な役割を与えるべきです。
- 2つある設置技をきっちり置いておき、自傷技や状態異常で後続に回す。
- トリックルームをきっちり置いておき、自傷技や状態異常で後続に回す。
- 積み技で耐久を上げまくり、居座って戦う。
おきみやげ
「トリックルーム」のターンを無駄にせず、さらに後続を楽にすることができます。「ステルスロック」を仕掛けている場合、相手の交代を躊躇させることもできます。
ただし、デスバーンがいなくなった場合、「すなじごく」の効果は切れるので注意してください。
のろい
「トリックルーム」のターンを無駄にせず、さらに後続を楽にすることができます。「ステルスロック」を仕掛けている場合、相手の交代を躊躇させることもできます。
ただし、デスバーンがいなくなった場合、「すなじごく」の効果は切れるので注意してください。
みちづれ
「トリックルーム」「イバンのみ」などの素早さを補う方法がいくつかあるので、狙うことは可能です。ただし、ダイマックスに対しては無効なので注意してください。
ステルスロック
起点作成といったらの代表格。
【がんじょう】やタスキを潰したり、サイクル型に対して圧をかけることが出来ます。
デスバーン自体が3タイプ無効ということで流し性能が高く、こちらがサイクルパーティである場合は、あえて束縛技や退場技を使わないという選択肢もあります。
どくびし
一回撒くことで毒状態、二回撒くことによって猛毒状態にする設置技です。レジエレキ対面のときに「すなじごく」が終わって交代されても、こちらは無傷なので確実にターンを稼ぐことが出来ます。
ただし、飛行タイプや【ふゆう】、鋼タイプに対しては効かず、毒タイプに至っては回収されてしまうので注意です。
おにび
相手の火力を大幅に下げることができます。
トリック
『こうこうのしっぽ』を渡すことにより最低でも2ターン仕事をします。
また、持ち物を消費した場合でも使えるので、凡庸性はかなり高いです。
トリックルーム
本人が鈍足なのに加え、退場技も覚えるため後続に繋げることが可能です。同速にブリザポスヤドキング(ガラル)などがおり、少し上にドヒドイデヌオーがいることを考えると、この技を採用する場合は最鈍個体値で性格《のんき》推奨です。
ボディプレス
バンギラスラッキーに対して使用。それ以外でも削り用や最後の一押しとしても。
そして、最大の採用理由はザシアンの「みがわり」を剥がすことにあります。
ただし、接触技なので特性を返してしまうことには注意してください。
※ダメージに関しては後述します。
てっぺき
かなり高いBをさらに上げ、さらに「ボディプレス」を強化することもできる。「すなじごく」が上手く決まれば最大の6積みまで行うことができる。
ドわすれ
高めのDを上げる。一応、「ワンダールーム」の場合は「ボディプレス」の強化になる。「すなじごく」が上手く決まれば最大の6積みまで行うことができる。
ちょうはつ
カバルドンヌオーラグラージラッキーナットレイなどに起点にされないように。
『メンタルハーブ』使用の場合、相手からの「ちょうはつ」を防ぐだけじゃなく、再度打たれないようにすることができ、こちらの起点として利用することが出来ます。
くろいきり
こちらが起点作りだけで何もしてこないのを見て積み始めた場合。ただし、「ちょうはつ」を入れているなら機会は少ない。「みがわり」も貫通するのが魅力。
立ち回り例
レジエレキの場合は「すなじごく」を当てれば、壁を貼るだけの存在になります。「ダメおし」を覚えるには覚えますが、4発5発は耐えるので問題はないです。
「ちょうはつ」を予想できる場合は、『メンタルハーブ』持ちであるなら「ちょうはつ」「トリックルーム」、持っていないなら交代させるか「すなじごく」「ボディプレス」「ナイトヘッド」で押し切りましょう。ただし、【いたずらごころ】を相手する場合は先攻操作しても無視してくるので、「ちょうはつ」が無いなら起点化は1ターンのみになります。
それ以外の場合は「トリックルーム」「トリック」を優先とし、そこから自由に行動にして構いません。有利な対面なら「すなじごく」で捕まえることができますし、確定2発で仕留めてくる対面なら「おきみやげ」「のろい」「ステルスロック」「みちづれ」で仕事だけはしましょう。
与ダメージ計算
ボディプレス
H4振りザシアン(王) → 27.9 ~ 33.3% 確定4
素の状態でも身代りを剥がすことが出来ます。B6段階上昇で確定1です。
無振りバンギラス → 112 ~ 132.5% 確定1
H振りバンギラス → 94.6 ~ 112% 乱1
(68.8%)
H4振りレジエレキ → 57.6 ~ 68.5% 確定2
リフレクター → 28.8 ~ 33.9% 確定3
リフレクター + すなじごく4ターン → 確定2
被ダメージ計算
補正有り C振り 命の珠 サンダー
ぼうふう → 65.6 ~ 78.1% 確定2
ダイジェット → 83.1 ~ 98.1% 確定2
補正無し C振り サンダー
ぼうふう → 46.8 ~ 55% 乱数2(66.8%)
ダイジェット → 58.1 ~ 69.3% 確定2
補正有り A振り カミツルギ
リーフブレード
通常:82.5 ~ 97.5% 確定2
急所:123.7 ~ 146.2% 確定1
補正有り A振り ザシアン
かみくだく → 68.7 ~ 81.2% 確定2
きょじゅうざん → 63.7 ~ 75.6% 確定2
補正無し A振り ザシアン
かみくだく → 63.7 ~ 75% 確定2
きょじゅうざん → 58.1 ~ 69.3% 確定2
補正有り A振り 命の珠 エースバーン
かえんボール → 51.2 ~ 60.6% 確定2
キョダイカキュウ → 68.1 ~ 80.6% 確定2
ダイアーク → 102.5 ~ 121.8% 確定1
補正無し A振り エースバーン
かえんボール → 35.6 ~ 41.8% 確定3
キョダイカキュウ → 47.5 ~ 56.2% 乱数2
(80.9%)
ダイアーク → 71.2 ~ 83.7% 確定2
補正有り A振り ハチマキウーラオス(いちげき)
あんこくきょうだ
→ 127.5 ~ 151.2% 確定1
補正有り A振り ウーラオス(いちげき)
あんこくきょうだ
→ 83.7 ~ 101.2% 乱数1
(6.3%)
ダイアーク(キョダイイチゲキ)
→ 91.2 ~ 108.7% 乱数1発(43.8%)
補正無し 無振り カバルドン
じしん → 23.1 ~ 28.1% 乱数4発(76%)
補正無し 無振り ヌオー
ねっとう → 31.2 ~ 38.7% 乱数3発
(97.4%)
補正無し 無振り ドヒドイデ
ねっとう → 30 ~ 35% 乱数3発(9.7%)
補正無し A4振り ラグラージ
アクアブレイク → 41.2 ~ 48.7% 確定3
苦手なポケモン
いくら硬い部類のポケモンと言えど、一発で退場される可能性は残っています。
ウオノラゴンカイオーガヒヒダルマ(ガラル)イベルタルバドレックス(こくば)バドレックス(はくば)だったり、持ち物で火力補強をしてくるゴリランダーウーラオス(いちげき)だったりは、初手出ししてくることも多いので注意です。
また、【マジックミラー】や「マジックコート」には不利なように見えますが、仕様として「おきみやげ」は反射されずにデバフをかけることができます。恐らく反射をOKにした場合、瀕死状態になるのが返した側になるからだと思います。(「すてゼリフ」を使った場合は返した側が強制交代ですし。)
相性の良い味方・構築例
デスバーンとの耐性補完を考えると悪・鋼・水との相性がいいですが、攻撃方面での補完を考えると岩・電気・氷との相性が良くなります。
「おきみやげ」による退場を考えるのであれば、積んだり『じゃくてんほけん』の余裕だったり、低耐久を生存させやすくなるのでルカリオメタグロスネクロズマ(日食)マニューラブラックキュレムボーマンダバンギラスマリルリパルシェンレジエレキなどと相性がいいです。特にUBや【じしんかじょう】を持っている場合ボーマンダレイスポスウツロイドアーゴヨンカミツルギデンジュモクは、相手が「すなじごく」で削れていると抜き性能を高めることもできます。
また、「トリックルーム」を用意している状態なら、鈍足であったり先制技持ちの中速と相性が良かったりします。ブリザポスゴリランダーウーラオス(いちげき)ルカリオメタグロスハッサムイベルタルグソクムシャなんかがいい例です。
「どくびし」「ステルスロック」を仕掛けている場合、流し性能や受け性能の高いブラッキーナットレイバルジーナテッカグヤヌオードヒドイデラッキークレセリアサンダーホウオウガオガエンウインディと相性がいいです。ヌオーは「おきみやげ」のデバフも無効にする点に注意してください。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました。
「すなじごく」自体はかなりピンポイントではありますが、他に初手にやっておきたいことは多く習得するため、何もできなかったという事態には陥りにくいと思います。
ご指摘やアドバイス等がありましたらコメント欄にお願いします。
失礼します。