どうも、にとらぼと申します。今回は二度目の育成論投稿です。拙いところもあるかと思われますが是非最後まで目を通して頂けると幸いです。
前回に引き続き今回も相棒であるニョロトノの型を紹介させて頂きます。
前回は禁伝1体環境での投稿となりましたが、現在は禁伝幻無制限ルールとなり、従来の型ではニョロトノの活躍が厳しくなりました。そこで今回はこの環境でも
ニョロトノの強みを最大限生かせる型「滅びこらイバ」を紹介させていただきます。
- シーズン13を想定した育成論です。
- この育成論ではHABCDSなどの略称を用います。
- 個体値は特別表記がない限り全て理想個体を前提としています。
- 「ダイマックス」は「DM」と略しています。
- ポケマス様のダメージ計算を使用しています。
この環境での
ニョロトノの役割と立ち回り
1.相手のラス1ポケモンの処理
2.ラッキー
ヌオーなどの受け回し破壊
3.ジガルデ(50%)
ムゲンダイナなどの積み流し
の3つです。順を追って解説します。
1.相手のラス1ポケモンの処理
これがメインの戦法になります。先にこちら側が初手DM等で圧力をかけ数的有利を
とり、相手のラス1ポケモンをニョロトノの「ほろびのうた」を絡めて処理する、という戦法です。
現環境における火力のインフレはすさまじく、相手のDM状態のアタッカーを非DM状態で処理できるポケモンは限られています。初手DM戦法であれば尚更相手のDMの切り返しの処理が課題となります。
しかし「ほろびのうた」であれば、相手のポケモンがラス1である場合、一発攻撃を耐えれば基本的に相討ちが可能、つまりこちらが非DM状態でも処理できるというわけです。
- 具体的な立ち回り
カイオーガvs
ニョロトノ(分かりやすいようにあくまで例としてカイオーガを説明に用いています。)
1カイオーガ→
ニョロトノに攻撃...ここで攻撃を耐えればほぼ勝ち(詳しいダメージ計算は後ほど記載しています。)
ニョロトノ→「ほろびのうた」を使用。
[滅びターンあと3]
2(分岐)【ニョロトノの残りHPがイバンのみ圏内だった場合】
ニョロトノ→
カイオーガにイバンのみの効果により先制で「ダイビング」
カイオーガ→技を打つも
ニョロトノはダイビング中のため当たらない。
[滅びターンあと2]
3カイオーガ→技を打つも
ニョロトノはダイビング中のため当たらない。
ニョロトノ→
カイオーガに後攻で「ダイビング」
[滅びターンあと1]
4ニョロトノ→技の仕様により先制で「こらえる」
カイオーガ→技を打つも
ニョロトノは「こらえる」状態のため倒せない。
[滅びターンあと0]
→すばやさ順にひんし状態に。すばやさが遅い方(ニョロトノ)があとに倒れるため
ニョロトノの判定勝ち。
2(分岐)【ニョロトノの残りHPがイバンのみ圏外だった場合】
ニョロトノ→技の仕様により先制で「こらえる」
カイオーガ→技を打つも
ニョロトノは「こらえる」状態のためHP1で耐える。
[滅びターンあと2]
※このターンは相手がニョロトノを倒そうとしてくる前提で立ち回っています。
ただお相手としては滅びの歌を打たれた以上迅速にニョロトノを処理したいでしょうし、わざわざこちらの
ニョロトノを生かすようなことをするメリットはないと考えるのが妥当です。
しかし相手のポケモンが非DM状態で、なおかつ「つるぎのまい」「わるだくみ」等の積み技を持っているならば「こらえる」か「ダイビング」の択にはなります。ただDM状態であればそのような積み技は使えないので択は回避できます。
3ニョロトノ→
カイオーガにイバンのみの効果により先制で「ダイビング」
カイオーガ→技を打つも
ニョロトノはダイビング中のため当たらない。
[滅びターンあと1]
4カイオーガ→技を打つも
ニョロトノはダイビング中のため当たらない。
ニョロトノ→
カイオーガに後攻で「ダイビング」
[滅びターンあと0]
→すばやさ順にひんし状態に。すばやさが遅い方(ニョロトノ)があとに倒れるため
ニョロトノの判定勝ち。
※この戦法が決まらない例外は後ほど記載しています。
2.ラッキー
ヌオーなどの受け回し破壊
ここからはニョロトノの他の活かし方を紹介します。
禁伝6体環境とはいえ、ラッキー
ヌオーといった受けポケモンも環境に一定数存在します。このようなポケモンは禁伝でもサイクルを回されると突破が難しく、簡単に詰まされてしまいます。
そこで活躍するのが「うずしお」「ほろびのうた」です。
「うずしお」で相手の交代を制限し、「ほろびのうた」で確実に仕留める、という立ち回りをします。これで受け回しを破壊することで裏の伝説の一貫を作り、勝ちをつかむことが容易になります。
問題点としては、ラッキーの「うたう」などの運要素です。「うずしお」「ほろびのうた」が決まれば十分破壊できるので、こればかりは祈るしかありません。
3.ジガルデ(50%)
ムゲンダイナなどの積み流し
この型のニョロトノは、特に「要塞型」に対して強く出ることができます。
禁伝環境で、ジガルデ(50%)に「とぐろをまく」を無限に積まれる...
ムゲンダイナに「コスモパワー」を無限に積まれる...というような経験、皆さんも一度はあるかと思います。(そんなヤツらは対戦始めた最初から対策済みだわ!という方がいたら申し訳ございません...)
そこでニョロトノが活躍します。「ほろびのうた」を打つことで相手に交代を強制し、積みをリセットさせることが可能です。さらに「ほろびのうた」は音技なので要塞型ポケモン御用達の「みがわり」も貫通できる強みもあります。
以上が主な役割と立ち回りです。
差別化
- 禁伝、幻
この禁伝無制限ルールでわざわざ一般ポケモンを使う必要があるのかとお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。ですが「ほろびのうた」を覚える禁伝は存在しません。
また幻ではセレビィが「ほろびのうた」を覚え、ダイビングのような時間稼ぎ技はなくとも「じこさいせい」等で耐久することも可能ではあります。
ですがタイプが「エスパー・くさ」という多数の弱点を持った複合タイプなので、今回のような型には向いていないと考えられます。
上記の3匹は水タイプかつほろびのうた&ダイビングのコンボが可能なポケモンです。
ですがこれらのポケモンにはないニョロトノの強みは、「あめふらし」という特性です。
先ほど紹介した1の戦法、「こらえる」とイバンのみを絡めたものでしたが、この戦術もとい「こらえる」には弱点があります。それは天候ダメージです。
せっかく残りHP1で攻撃を耐えたのに、天候が砂、もしくは霰だった場合、そのまま定数ダメージで倒されてしまいます。
さらに現環境では浮いているポケモン(飛行複合)が多く、さらにランドロス(霊獣)
グラードン
ジガルデ(50%)などに刺さる氷技や
ホウオウに刺さる岩技の搭載率も増えています。これらの技は「ダイロック」「ダイアイス」となり、打った後にそれぞれ砂、霰状態になってしまいます。(
ラプラスは氷複合のため霰ダメージは効きませんが、ダイロック(岩技)が抜群になってしまうなど氷タイプは耐性にすぐれないためあまり今回の型には向かないと思っています。)
しかしニョロトノならば、事前に貼られた天候を「あめ」に塗り替えることができます。このように
ニョロトノは「こらえる」ととても相性がいいポケモンであると言えます。
一応「天候を塗り替えるまたは無効にする特性」かつ「ほろびのうた」が使えるポケモンにはチルタリスがいますが、氷四倍弱点かつドラゴン、フェアリー、岩技など現環境でもメジャーなタイプが弱点であるところが弱いと感じます。
一方ニョロトノは弱点が草、電気しかなく、さらに環境から
ゴリランダー
サンダーが激減したこともあり追い風となっています。
持ち物
先述したメインの戦法である1に必要不可欠なためイバンのみで確定です。
特性
差別化の欄にも記載した通りあめふらしで確定です。
性格・努力値と調整
- 調整案1
H252 B140 D116 (なまいき・D↑S↓)
B方面
A252ランドロス(霊獣)の珠ダイアース(威力130) 確定耐え
A252ホウオウの珠ダイジェット(威力140) 確定耐え
ラインまで振りました。ここまで振ることによりA無振りヌオーの地震も確定四発に抑えられます。
D方面
C252カイオーガのダイサンダー(威力140) 確定2発(74.1 ~ 87.3%)
C252イベルタルの珠ダイアーク(威力130) 確定2発(79.6 ~ 94.9%)
余りを振りました。素の特防が高いので結構固いです。
S...ラス1同士で足が遅い方が勝つため最遅です。
無振り47族と同速なので現環境なら大抵のアタッカーの下をとれます。
※S個体値を「8」にすると実数値71となり、S無振りラッキーの上をとることが出来、「うたう」等の被弾回数が減るため、
ラッキーが絡んだ受け回しの破壊を意識するならばこちらの調整が好ましいです。(コメント欄より引用させていただきました。)
詳しいダメージ計算は後ほど記載しています。
本育成論ではこちらを採用しています。
- 調整案2
H252 D252 B4 (なまいき・D↑S↓)
対特殊ATに役割を全振りしたニョロトノです。B方面にはあまり期待できませんがD方面はC252
レシラムの珠ダイソウゲン(威力140)を最高乱数切り耐えとかなりの固さです。
ですがランドロス(霊獣)などの物理ATや
ヌオーなどの物理ウェポンの受けポケにも対応したいということや、Dをいい感じに削ることで一般的な
カイオーガ
イベルタルといったポケモンのダイマ技でイバン圏内に入れやすくし、余計に択を増やさないようにする、といった点から本育成論では調整1を採用しています。
技構成
- 確定枠
ほろびのうたニョロトノの最終兵器。これを聴いたポケモンは3ターン後に瀕死状態になります。今回紹介した3つの戦法に必要不可欠です。
こらえる
どんな攻撃でもそのターンのみ耐えることができる技。イバンの実と相性が良いです。滅びターン稼ぎにも必要な技です。
ダイビング
同じくターン稼ぎ用。1ターン目に水中にもぐり、2ターン目に攻撃します。
イバンの実と絡めることで「先制ダイビング」→「後攻に攻撃」が可能になります。
以上の三つはコンセプト上確定です。
- 選択枠
うずしお
数ターン相手の行動を縛り、定数ダメージを与える技。この技を採用すると2の戦法(受けポケ破壊)が可能になります。ただ威力は35と期待できません。
アンコール
これを打つと3ターンの間、相手は最後に使用した技しか使えなくなります。相手の火力が低かったり、積み技を連打してくる場合は、アンコールで縛ることで択を回避することが出来ます。しかしDMには効かないというデメリットもあります。
ねっとう
威力80の水技。3割で相手をやけどにします。ラス1対面で相手のHPがねっとう圏内の時、つまりわざわざ「ほろびのうた」で倒す必要がない時に役立ちます。追加効果のやけども役立つときがあるでしょう。
これに関しては「なみのり」など中火力命中安定の水技なら代用可能です。
がむしゃら
相手の残りHPから自分の残りHPを引いた分のダメージを与える技。イバンのみとも相性が良い。(コメント欄より引用させていただきました。)
催眠術
相手を2〜4ターン(実質1〜3ターン)の間『ねむり』状態にする技。主に受けポケに対しての時間稼ぎやDMターン稼ぎに使えるが、命中が60なのがネック。しかし当たれば一発逆転も可能。(コメント欄より引用させていただきました。)
与ダメージ計算
※調整1で計算しています。
「うずしお」「ダイビング」は相手を倒す想定の技ではないので、選択枠の「ねっとう」「なみのり」を参考までに記載します。
- H252
ザシアン(王)
ねっとう (28.6 ~ 33.6%)乱数3発(0.5%)
なみのり (32.1 ~ 38.1%)乱数3発(94.9%)
- D4
イベルタル
ねっとう (31.8 ~ 37.8%)乱数3発(89.6%)
なみのり (35.8 ~ 42.2%)確定3発
- H252
ホウオウ
ねっとう (42.2 ~ 50.7%)乱数2発(0.4%)
なみのり (47.8 ~ 56.3%)乱数2発(73.8%)
取りこぼしを狩るくらいのダメージです。
被ダメージ計算
※調整1で計算しています。
- C252
カイオーガ
威力140ダイサンダー (74.1 ~ 87.3%)確定2発(ほぼ確定でイバン圏内)
- C↑252
カイオーガ
威力140ダイサンダー (80.2 ~ 95.4%)確定2発
- C252珠
イベルタル
威力130ダイアーク (79.6 ~ 94.9%)確定2発
- C↑252珠
イベルタル
威力130ダイアーク (87.8 ~ 103.5%)低乱数1発(18.8%)
- C↑252拘り眼鏡
ムゲンダイナ
ダイマックス砲 (62.9 ~ 74.6%)確定2発
- C無振り
ムゲンダイナ
ダイマックス砲 (32.4 ~ 38.5%)乱数3発(98%)
- C252珠
ホワイトキュレム
威力140ダイドラグーン (77.6 ~ 92.8%)確定2発
フリーズドライ (79.1 ~ 94.9%)確定2発
- C↑252
ディアルガ
威力140ダイサンダー (80.2 ~ 95.4%)確定2発
- A↑252
ザシアン(王)
じゃれつく (83.7 ~ 98.9%)確定2発
- A252珠
ランドロス(霊獣)
威力130ダイアース (83.7 ~ 99.4%)確定2発
- A252珠
ホウオウ
威力140ダイジェット (83.7 ~ 99.4%)確定2発
- A無振り
ヌオー
地震 (26.3 ~ 31.9%)確定4発
- A無振り
ジガルデ(50%)
サウザンアロー (27.9 ~ 33.5%)乱数3発(約0%)
- A252振り
ジガルデ(50%)
+1(龍舞or蜷局想定)威力130ダイアース (75.1 ~ 88.8%)確定2発
このように、対禁伝でも多くの攻撃を耐えることが出来ます。
苦手なポケモン
- 無理なポケモン
1の戦法が決まらないポケモンは主に「安定した先制技を持っている」「イバンの実が食べられない」「一撃で沈める高火力を持つ」「Sがニョロトノより遅い」の4つです。例を挙げると、
マーシャドー...テクニシャン込みの高火力先制技「かげうち」を持っているため、イバンの実が発動しても上から打たれてしまいます。
バドレックス(こくば)
バドレックス(はくば)...特性「きんちょうかん」により木の実が食べられません。
豊穣の神なのに木の実すら食べさせてもらえないなんて...
といった感じです。
- 安定しないが勝てる可能性も十分にあるポケモン
ディアルガ...環境にいるAT型は持ち物が「とつげきチョッキ」「いのちのたま」の2強で、チョッキ持ち特化ダイサンダーなら
ニョロトノは耐えますが、珠持ちなら耐えることが出来ません。ですが珠持ちでも威力150特化ダイドラグーンなら耐えることが出来ます。
つまり「珠持ちかつ電気技採用」以外なら基本ラス1タイマンで勝てる、ということです。
ザシアン(王)...特化じゃれつくなら確定で耐えますが、「ワイルドボルト」「でんこうせっか」持ちだと負けです。(でんこうせっかに関しては相手がイバン無警戒で打ってこなければ勝てますが...)しかし現在では上記の技2つどちらも不採用のザシアンも存在するのでそれならば勝てる、というか多種多様な型の
ザシアン(王)がいるので正直勝てるか負けるか判断しにくい、という感じです。
相性の良い味方・構築例
他に強そうな組み合わせがあればコメント等で教えて下さると有難いです。
おわりに
拙い文章にも関わらずここまで読んで下さりありがとうございます!誤字脱字等あればお教えください。
剣盾では鎧の孤島からずっと相棒のニョロトノとランクマッチに潜り、
ニョロトノと共に最終レート1800↑も達成できました。今回の型は剣盾の「集大成ニョロトノ」として仕上がったと思っています!
ぜひ皆さんもニョロトノ、使ってみてください!