なぜ今ミミッキュなのか
Lynと申します。禁伝二体環境となり、対面的なポケモンの重要性が上がっているなか、ミミッキュの採用を検討している方も多いと思います。ミミッキュは言わずと知れたメジャーなポケモンであり、その型も既に多く研究されています。本論で紹介するミミッキュも有名な型の一つですが、私が育成論投稿時、ポケ徹には同じ育成論が存在していなかったため、僭越ながら紹介させていただきます。私見ですが、この型のミミッキュの処理はポケモントレーナーの一つの試金石といえるでしょう。
役割
基本的に初手で選出します。
後述する立ち回りでも解説しますが、本論のミミッキュは後ろのエースを通すための起点要因であり、単純な1−1交換をすることは考慮していないため、後ろに置いても腐ることが多いです。
相手の初手出しのポケモンに負荷をかけることが主な役割となります。
持ち物
- カムラの実
本構築は立ち回りにカムラの実のS上昇を組み込んでいるため確定です。
この持ち物によりザシアン(王)を始めとした高速アタッカーの上をとることが出来るうえ、ミミッキュのSライン96を下回るポケモンがりゅうのまいやダイジェットによってS上昇をしてきても上をとることが出来ます。
調整意図
hp:みがわり→のろいでhpを1/4圏内にいれるため4n
s:最速
a:余り
立ち回り例
基本的には初手「みがわり」が安定ます。
- みがわりを選択 ※hp3/4
- のろいを選択 ※hp1/4 カムラの実発動
- いたみわけを選択
というのが基本的な立ち回りになります。
相手が一度でも素引きした場合にはそのまま行動のアドバンテージに直結し、最低でものろい×2といたみわけによる削りをいれることが出来ます。カムラの実はhpが1/4を下回った瞬間に発動するため、相手視点もミミッキュのS上昇が確認できることから、上からミミッキュのゴーストダイブでのろいダメージが稼がれることをケアした立ち回りをしてくることが多いです。仮想敵をザシアン(王)として実際の立ち回り例を記載しておきます。(左からの行動順になります)
1.ザシアン(王)きょじゅうざんミミッキュみがわり※化けの皮割れ
2.ザシアン(王)きょじゅうざんミミッキュのろい※カムラの実発動
相手の立ち回りによって以下の√に分岐します。
√A.ミミッキュいたみわけザシアン(王)きょじゅうざん ※ミミッキュ退場
√B.ミミッキュいたみわけ 相手交換 退き先のポケモンにいたみわけが入る。
こちらの狙いは√Bであり、退き先のポケモンに再度のろいを打つことで相手のポケモン二体に負荷をかけることが出来ます。
技構成
構築の軸となる
みがわり
のろい
いたみわけ
は確定とし、残る1枠が選択枠となります。
じゃれつく
フェアリータイプの汎用技。主に√Aで相手の攻撃をミミッキュが耐えた際に使用する詰め筋である。命中90が玉に瑕でが通りの良い技であり、基本はこの技をいれておくことを推奨する。
かげうち
対バドレックス(こくば)を強く意識するのであれば、候補に挙がる。汎用性はじゃれつくに劣る。
こらえる
コメント欄でご提案いただきました。S様ありがとうございます。苦手ポケモンである連続技持ち水ウーラオス(いちげき)マンムーや特性無視レシラムゼクロムに対する解答となる。反面、ちょうはつが致命傷となり、ウェポンを失う弊害も少なからずあるので要相談。
イバンの実型ミミッキュとの差別化点
最もメジャーなメンヘラ型ミミッキュの型としてイバンの実発動→ゴーストダイブで確実に1−1交換をする型があります。こちらはあまりにメジャーすぎるがゆえにイバンの実発動のタイミングで後ろに退かれたりするケースも多いというのが難点です。本論におけるミミッキュはカムラの実で恒常的にSをあげるため、立ち回りが安定しやすいことに加え、相手を削ることに特化しているため後続の起点を作りやすいことが特徴として挙げられます。一例として↓に相性の良いポケモンを挙げておきます。
相性の良い味方・構築例
筆者の一押しです。削りをいれたポケモンを倒すことで特性:くろのいななきを発動させることが出来るほか、選出の圧力が強く、このポケモンが初手に呼ぶポリゴン2やラッキー等にSし起点を作りやすいのも魅力的。
- スカーフメタモン
ミミッキュで削りを入れたザシアン(王)やDMアタッカーをコピーして荒らすという動きが強力です。
バドレックス(こくば)同様、選出の圧力が強力です。ヌオーランドロス(霊獣)に削りをいれてしまえばザシアン(王)を通しやすくすることが出来ます。ヌオーは後投げされることも多いですが、初手ザシアン(王)→相手のヌオー読みミミッキュ投げという動きも強力です。
ミミッキュで削りを入れた相手をダイジェットの起点にする動きが強力です。
このポケモンの弱点
- 特性無視
レシラムゼクロムを始めとする五世代の禁止伝説ポケモンやエースバーンのキョダイカキュウ等
言わずもがな天敵です。選出は控えるのが無難でしょう。幸いどれも採用率が低めの印象。
- 連続技持ち
水ウーラオス(いちげき)マンムーほかカイリューを始めとしたダブルウイング持ち等
行動保証が得られない相手です。
- 挑発
ミミッキュより高いSを持つ悪ウーラオス(いちげき)やイベルタル、いたずらごころ持ちのエルフーンやオーロンゲ
選出を渋るほどではないが、特に後者の二匹の挑発は意識する必要があります。
特性:さいせいりょくによる回復がのろいと相性が悪いです。加えて最近のホウオウはじこさいせいを持っていることも多く、せいなるほのお等の要素を鑑みても不利対面といわざるを得ません。選出しないほうが無難でしょう。
- 鬼祟型ドラパルト
特性:すりぬけ、持ち物:きあいのタスキを採用しているケースが多く、行動保証が得られません。じゃれつく×2で処理ができますが、本論におけるミミッキュの強さを発揮できる相手ではありません。
最後に
いかがだったでしょうか。人によっては子供だましの型のように思えるかもしれませんが、処理を間違えた相手のパーティを崩壊させるスペックを持ったポケモンです。ミミッキュを採用すると、どうしても対面的な構築になりやすいため、採用できるパーティ、採用できないパーティがありますが、自分が使われて詰まないためにもこの型をご存じでないかたは処理ルートを再度見直してもいいかもしれません。ここまで読んでいただきありがとうございました。