※本論は予告なく削除する場合があります。
※ポケモン対戦において一般的に用いられる非公式の略語を使用します。
およそ半年ぶりの育成論投稿です。私生活の多忙でポケモンから離れていたため、実戦経験も不足しており冠の雪原の環境を十分に把握することができておりません。
相も変わらず知識不足などから考察の未熟な点や不可解な点、見苦しい点が多々あるかと思いますが、最後までお読みいただけますと幸いです。
そしてコメントでの改善案や疑問点の指摘をいつも以上にお待ちしております。
(本論は下書きで投稿していましたが、加筆修正の後再投稿しております。)
シルヴァディについて
第七世代にて初登場した準伝説ポケモンです。持たせた専用アイテム「メモリ」の種類に応じて自身のタイプおよび、専用技「マルチアタック」のタイプが変化するという固有特性「ARシステム」を持ち、アルセウスを強く意識したポケモンとなっています。ただしメモリ及び特性ARシステムにはシルヴァディのタイプとマルチアタックのタイプを変える以外の効果が無いことから、ノーマルタイプのまま用いられることも多いです。
種族値はオール95と、尖ったところがないため他のポケモンと比較して見劣りする面もありますが、独特の技範囲や「最高火力のタイプ一致大爆発使い」という唯一無二の個性も持ち合わせており、味わい深いポケモンです。
何より「失敗作として放棄された人工生命が、信頼できるパートナー(グラジオ)との出会いを経て真の力に目覚めた」というバックグラウンドが激熱すぎて、魅力を感じずにはいられません!
役割・運用・差別化
- 起点作り+2サイクル目での11交換をこなせる対面操作要員
シルヴァディは電磁波、凍える風、捨て台詞、とんぼ返りといった起点作りや対面操作に有用な技を習得します。本論の
シルヴァディは主に先発でS操作と捨て台詞によるデバフ・対面操作を行い、エースを着地させます。
起点作りを終え、手持ちに引っ込んだ後の削れたシルヴァディは、着地させたエースが退場した後に2度目の登場をします。これまでの
シルヴァディはS95という速いとはいえないS種族値により、試合中盤にSの上昇した相手や自身より速いアタッカーには繰り出したところで為す術なくやられてしまうのが落ちでした。しかし、冠の雪原より解禁されたイバンの実と、第八世代にて習得したこらえるを組み合わせることで相手に一矢報いることが容易になりました。いわゆる「こらイバ」戦法です。死に出しから、相手が自分より速い場合はこらえる⇒イバン発動大爆発、相手が自分より遅い場合は先制大爆発で相手に大きな負荷をかけていきます。本論の
シルヴァディのタイプ一致大爆発の火力指数は56250と、特別な下準備無しで出せる物理火力としてはかなりのものになります。
やはりこのタイプ一致大爆発の存在がシルヴァディというポケモンの大きな個性であり、サポート枠でありながら強烈な火力を浴びせられる点が、捨て台詞による対面操作と、電磁波または凍える風によるS操作の両方ができる他のポケモン(
ペルシアン(アローラ)(凍える風)、
マッスグマ(ガラル)
タチフサグマ(凍える風/電磁波)、
モルペコ(電磁波))との差別化点であると考えられます。
性格・努力値・調整
調整案1:意地っ張り H164 A172 C4 D4 S164
実数値:191-150-115-104-116-136
H→16n-1
BD→DL対策 B<D
S→S1段階低下最速130族抜き抜き
AC→余り
特性はARシステム一択となりますが今回の型では使いません。
Sは凍える風1回で最速130族を抜けるところまで振り、Hにもある程度振ることでクッション性も持たせます。ここまで振るとA194ゴリランダーの馬鹿力(不一致高火力格闘技)を確定で耐えます。ダウンロードを意識してB<Dになるように少しだけ振り、残りは大爆発の火力が高まるようにAに振ります。ここまでAに振ることで、H183-B116
ガブリアスが大爆発でちょうど確定1発になります。確定欄はこちらにしています。
調整案2:意地っ張り H244 A252 C4 D4 S4
実数値:201-161-115-104-116-116
H→奇数
A→全振り
BD→DL対策 B<D
C→余り
電磁波や怖い顔でS操作をする場合、S4振りでも準速スカーフガブリアス程度の素早さを抜くことができます。そのため、Sに割いていた努力値をHとAに回すことができ、結果としてHAベースの配分となりました。
※以下のダメージ計算は調整案1にて行っています。
持ち物
- イバンのみ
冠の雪原より解禁されました。HPが1/4以下になったときに発動し、技を先制で放つことができます。先制の爪やヤドラン(ガラル)のクイックドロウ同様に技の優先度そのものは変わらないため、相手が優先度の高い技を選んだ場合にはたとえこちらがイバンを食べても先制されてしまいます。
技構成
だいばくはつ/こらえる/すてゼリフ/こごえるかぜorでんじはorこわいかお
後続のお膳立て用の捨て台詞、2サイクル目で相手に大きな負担をかける大爆発、イバンを発動させるためのこらえるはコンセプト上確定で、残りの1枠のS操作技は凍える風と電磁波と怖い顔の選択とさせていただきます。
- だいばくはつ
言わずと知れたシルヴァディの最高打点となる技です。今回の論では起点作りとしての仕事を終えた後に、相手に大きな負担をかけることを意図しています。
- こらえる
今回のコンセプト。起点作りとしての仕事を終えて削れたシルヴァディの2サイクル目の登板時に主に使います。主な用途はHPをイバン発動圏内に調整することですが、相手のダイマックス枯らしとしても有用です。
- すてゼリフ
相手の能力を下げつつこちらのエースを着地させられる、優秀かつ貴重な技です。後述のS操作技と合わせて目の前の相手を弱体化させます。
(以下、選択技)
- こごえるかぜ
Sの下げ幅は1段階ですが、環境上位のサンダーや
ランドロス(霊獣)に電磁波が無効な点、冠の雪原より増加した氷4倍勢への打点としてもそれなりに優秀な点、
ミミッキュにアッキの実を食べさせずに皮を剥がしながらSを下げられる点を評価して確定技としています。
- でんじは
相手に負担をかけるという視点では、相手が交代しても残り、一定確率の行動不能も付与できる麻痺も非常に有効です。例えば捨て台詞も大爆発も効かないクリアボディドラパルトとの対面したときなど、凍える風よりも優位に働きます。
- こわいかお
Sを二段階下げる技です。相手にダメージも入らず交代で解除されるという点をどう捉えるかで評価が分かれそうですが、地面タイプや電気タイプにも有効な上に命中率100という点がポイントです。
与ダメージ計算
以下、ダメージ計算はポケモンソルジャー様のSoldier Calcを使用しています。
だいばくはつ
H165-B110ランドロス(霊獣) 116.9〜138.1%(確定1発)/78.1~92.7%(威嚇)
H165-B105サンダー 122.4〜144.2%(確定1発)
H165-B121ウオノラゴン 106〜125.4%(確定1発)
H183-B116ガブリアス 100〜118%(確定1発)
H207-B110ゴリランダー 92.7〜109.1%(乱数1発)
H185-B67ウツロイド 84.8〜100.5%(乱数1発)
H175-B183カプ・レヒレ 66.8〜78.8%(確定2発)
H173-B123テッカグヤ 49.7〜58.9%(乱数2発)
こごえるかぜ
H165-D100ランドロス(霊獣) 53.6〜65.8%(確定2発)
H171-D100ボーマンダ 51.4〜63.1%(確定2発)
H183-D105ガブリアス 45.9〜54.6%(乱数2発)
H167-D120カイリュー 21.5〜26.3%(マルチスケイル)/43.1〜52.6%(マルチスケイル解除後)
H165-D111サンダー 24.2〜29%(乱数4発)
ダメージソースというよりもS操作としての意味合いのほうが強いのですが、氷4倍勢にはなかなかのダメージが入ります。
被ダメージ計算
非ダイマックス時のダメージです。ダイマックス時のダメージはマックスを200%として各自計算をお願いします。
(物理)
A197ランドロス(霊獣)の地震 50.7〜60.2%(確定2発)
A197ランドロス(霊獣)のダイアース(地震) 65.9〜77.4%(確定2発)
A168エースバーン(リベロ)の飛び膝蹴り 113〜132.9%(確定1発)
A182ウーラオスのインファイト 113〜132.9%(確定1発)
A156ミミッキュのドレインパンチ 40.8〜48.1%(乱数2発)
A194ゴリランダーの馬鹿力 80.6〜95.2%(確定2発)
A194ゴリランダーのグラスフィールドグラススライダー 45.5〜53.9%(乱数2発)
(特殊)
C177サンダーの10万ボルト 40.8〜48.6%(確定3発)
C177サンダーのダイジェット(暴風)/ダイサンダー(ライジングボルト) 62.8〜74.3%(確定2発)
C167レジエレキのトランジスタ10万ボルト 57〜68%(確定2発)
C162ボーマンダの流星群 53.4〜63.3%(確定2発)
C152ファイヤー(ガラル)のC↑燃え上がる怒り 52.3〜61.7%(確定2発)
C179ウツロイドのC↑メテオビーム 81.6〜96.3%(確定2発)
苦手な相手(≒このポケモンの対策)
凍える風、怖い顔、捨て台詞が無効化されます。特に捨て台詞は交換すら失敗してしまいます。ドラパルトは大爆発無効、
メタグロスは大爆発半減であるため、特にこの型の
シルヴァディでは何もすることができません。
シルヴァディはタイプ一致格闘技で容易に倒されます。相手が先制技持ちでなければこらえる⇒イバン大爆発で相討ちに持ち込めますが、エースバーン
ウーラオスのような先制技持ちの場合はイバンもむなしく先制されてしまいます。(
エースバーンは格闘ポケモンではありませんが、先制技持ちタイプ一致格闘技使いということで挙げています)
- 特性勝気、負けん気のポケモン
フリーザー(ガラル)
サンダー(ガラル)etc...
捨て台詞によるAダウンとCダウンによって勝気ないし負けん気が2回発動するため、後続補助どころか「やらかし」になってしまいます。
相性の良い味方
シルヴァディの捨て台詞から着地すると、相手はA↓↓C↓の状態となり積む隙を作りやすいです。大爆発で処理しにくいゴースト、鋼への打点があることが望ましいです。例に挙げた
ボーマンダや
ランドロス(霊獣)などの飛行タイプは、シルヴァディが誘った格闘技を半減で受けながら着地することができます。
最後に
シルヴァディは個人的に大好きなポケモンであり、前世代から活躍の方法を探り続けていました。ダメージ計算器を叩けば叩くほど中途半端な能力に頭を抱えたりもしましたが、それでも実戦で活躍してくれたときには喜びの大きいポケモンでした。こらイバ大爆発は冠の雪原から新しくとることのできるようになった戦法であり、
シルヴァディの「捨て台詞使い」及び「最強のタイプ一致大爆発使い」という個性を存分に生かすことができます。この型が
シルヴァディの新たな可能性として考察の深まるきっかけになれば幸いです。
今回は特にブランクもあるため、考察の未熟な点や不可解な点、見苦しい点がいつも以上に多々あるかと思います。その際は遠慮なく厳しいご指摘をお願いします。誤字脱字やおかしな表現を見つけましたらそっと教えてください。
ここまで読んでくださってありがとうございました。