はじめに
二回目の投稿になります、Junberryと申します。今回は、冠の雪原から利用可能になったイバンの実を使用した、対面性能がトップクラスを誇るミミッキュの型を紹介したいと思います。おふざけ一切無しの構成となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
- HABCDSの略称を使用することがあります。
- 質問、意見、感想等はコメントでお待ちしております。
理論上対面最強とは
まず先に、タイトルの意味を説明しておきましょう。理論上対面最強という言葉を使ったのは、この型のミミッキュが、相手に回復・先制技がある、特性がすり抜けや型破り、ノーマルタイプなどの場合を除けば、例え全能力が全上昇していたとしても、全てのポケモンに打ち勝てるポテンシャルを持っているからです。また、上の場合でも確定で勝利出来ないだけで、立ち回り次第では抗う事が出来ます。
この型の強み
この型の強みは、何と言っても、上で述べたように、ポケモンによってはいくら能力が上がろうが完全に詰んでしまう事でしょう。ダイマックスをして3タテ体制が整っていても無駄です。通常のミミッキュでは防御が上げられていて対応できない場合も、関係ありません。また、後述する様に、素早さに努力値を振る必要が無いため、通常より耐久力、攻撃力を多く確保できるのも魅力です。後述の立ち回りが出来なくても、普通にゴーストダイブだけで相手を削り切って倒すような事もあります。意外と柔軟に立ち回る事が出来るのも大きな強みでしょう。
立ち回りの基本
では、ミミッキュの基本性能の解説は他に譲るとして、早速、立ち回りの基本を見ていきましょう。相手より素早さが速い場合と遅い場合で立ち回りが変わりますが、呪いダメージを四回以上稼ぎ、端数はゴーストダイブのダメージで処理するという流れは共通しています。また、他の要因(天候ダメージやステルスロックのダメージ)があるか無いかで立ち回りが変わってくるので、ここでは、一番多く想定されるであろう、他の要因がない場合を考えます。(他の要因がある場合の立ち回りは後述)
- 相手より素早さが速い場合
- 呪いをうって、化けの皮で攻撃を受けます。(一度目の呪いダメージ)
- 守るで攻撃を防ぎます。(二度目の呪いダメージ)
- 身代わりで攻撃を受けます。(三度目の呪いダメージ)
- 守るで攻撃を防ぎます。(四度目の呪いダメージ)
- ゴーストダイブで攻撃をいなします。(五度目の呪いダメージ)
よって、5回の呪いダメージで相手を倒すことができます。
- 相手より素早さが遅い場合
- 相手の攻撃を化けの皮で受けた後、一度身代わりを張ります。
- 次に、相手の攻撃を身代わりで受けた後、呪いをうちます。(一度目の呪いダメージ)
- HPが1/4を下回る(1/8+1/4+1/2)ため、イバンの実が発動します。ここでゴーストダイブをうって、相手の攻撃をいなします。(二度目の呪いダメージ)
- イバンの実の効果は一度きりなので、後手から行動します。ゴーストダイブで隠れているため、攻撃が当たりません。(ゴーストダイブのダメージ+三度目の呪いダメージ)
- 守るで攻撃を防ぎます。(四度目の呪いダメージ)
よって、イバンの実を利用して相手の攻撃をいなすことで、四回の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで相手を倒すことができます。
このように、イバンの実を持たせることで、通常では対応できなかった、相手より素早さが遅いパターンにも対応できるため、相手より素早さが速かろうと遅かろうと相手を確殺することが出来ます。
立ち回りの詳細
上では、この型のミミッキュの基本的な立ち回りを解説しました。続いては、他の要因がある場合を想定した立ち回りを解説します。こちらも呪いダメージを四回以上稼ぎ、端数はゴーストダイブのダメージで処理するという流れは共通しているのですが、呪いのダメージが三回までしか稼げず、残りをゴーストダイブのダメージで全て削るというパターンが、かなり例外的ですが、存在し得るので、そこは注意しておいてください。(とはいえ、ゴーストダイブのダメージが1/4以下なのは非常に稀)
- 二回以下天候ダメージを受ける時
*相手より素早さが速い場合
基本の立ち回りで突破できます。
*相手より素早さが遅い場合
基本の立ち回りで突破できます。
- 三回以上天候ダメージを受ける時
*相手より素早さが速い場合
基本の立ち回りだと三ターン目に先にこちらが倒れてしまうので、
- 呪いをうって、相手の攻撃を化けの皮で受けます。
- 守るで相手の攻撃を防ぎます。
- ゴーストダイブで相手の攻撃をいなします。
- ゴーストダイブで相手を攻撃します。
このように、三回の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。ゴーストダイブのダメージが1/4以上入れば倒すことができます。
*相手より素早さが遅い場合
基本の立ち回りだと三ターン目に先にこちらが倒れてしまうので、
- 守るで相手の攻撃を防ぎます。
- 化けの皮で相手の攻撃を受けつつ、呪いをうちます。
- 守るで相手の攻撃を防ぎます。
- イバンの実が発動するので、先手でゴーストダイブをうって、相手の攻撃をいなします。
- 相手の攻撃をゴーストダイブでいなしつつ、攻撃します。
このように、五回の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。天候ダメージ三回+化けの皮によるダメージ+呪いによりHPが1/4下回るため、4のゴーストダイブは先手で行動することができます。また、このパターンであればノーマルタイプのポケモンも倒すことが出来ます。
- ステルスロックが場にある時
*相手より素早さが速い場合
基本の立ち回りで突破できます。
*相手より素早さが遅い場合
基本の立ち回りで突破できます。
- ステルスロックが場にある、かつ一回以上天候ダメージを受ける時
*相手より素早さが速い場合
基本の立ち回りだと三ターン目に先にこちらが倒れてしまうので、
- 呪いをうって、化けの皮で相手の攻撃を受けます。
- 守るで相手の攻撃を防ぎます。
- ゴーストダイブで相手の攻撃をいなします。
- ゴーストダイブで攻撃します。
このように、三回の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。ゴーストダイブのダメージは1/4以上入れば倒すことができます。
*相手より素早さが遅い場合
基本の立ち回りだとニターン目に先にこちらが倒れてしまうので、
- 化けの皮で相手の攻撃を受けつつ、呪いをうちます。
- イバンの実が発動するので、先手でゴーストダイブをうって、相手の攻撃をいなします。
- ゴーストダイブで相手の攻撃をいなしつつ攻撃します。
- 守るで相手の攻撃を防ぎます。
このように四回の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。
- 相手のダイマックスターンが一ターン残っている場合
*相手より素早さが速い場合
基本の立ち回りによって、合計で7/8の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。
*相手より素早さが遅い場合
基本の立ち回りによって、四回の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。
- 相手のダイマックスターンが二ターン残っている場合
*相手より素早さが速い場合
基本の立ち回りだと、二ターン目で守るをするタイミングでダイマックス技を受けてしまうので、
- 呪いをうって、化けの皮で相手の攻撃を受けます。
- 身代わりで相手の攻撃を受けます。
- 守るで相手の攻撃を受けます。
- ゴーストダイブで相手の攻撃をいなします。
- ゴーストダイブで攻撃します。
このように、合計で3/4の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。
*相手より素早さが遅い場合
基本の立ち回りによって、合計で7/8の呪いダメージ+ゴーストダイブのダメージで突破します。
以上が立ち回りの詳細となります。立ち回りの基本と合わせれば、ほぼ全てのパターンで、安定して相手を倒せることがお分かりいだけましたでしょうか。
努力値について
では、具体的な立ち回りが分かったところで、努力値の振り方について、解説していきたいと思います。
- 素早さについて
この型のミミッキュは、相手より素早さが速かろうと遅かろうと相手を突破することができます。ですが、それは相手との素早さ関係が分かっている時のみです。よって、相手の型に依らず、素早さの序列を把握できるかが努力値を振る際のポイントとなります。
調整の仕方は、大きく分けて最遅、無振り、最速の三種類が考えられます。上のことを踏まえつつ、それぞれのメリットデメリットを見ていきましょう。
- 最遅にするメリット
*素早さに振る型と耐久に振る型の両方が存在するポケモンに対して、こちらが遅いことが確定するため、安定して立ち回ることが出来ます。(カプ・レヒレウォッシュロトムヒートロトムカットロトムカイリュートゲキッスヒードランなど)
*素早さに振らない分、攻撃や耐久に努力値を割くことが出来ます。
- 最遅にするデメリット
*七十族以下、かつ素早さに振る型と耐久に振る型の両方が存在するポケモンに安定して立ち回る事が出来ません。( テッカグヤギルガルド(シールド)バンギラスなど)
- 無振りにするメリット
*素早さに振らない分、攻撃や耐久に努力値を割くことが出来ます。
- 無振りにするデメリット
*最遅にするよりも多くのポケモンに対して、素早さに振る型と耐久に振る型の両方が存在するポケモンに安定して立ち回る事が出来ません。(カプ・レヒレウォッシュロトムヒートロトムカットロトムカイリュートゲキッスヒードラン テッカグヤギルガルド(シールド)バンギラスなど)
- 最速にするメリット
*最遅、無振りの時に対応できなかった、素早さに振る型と耐久に振る型の両方が存在するポケモンに安定して立ち回れる事が出来ます。
- 最速にするデメリット
*攻撃に特化できなかったり、耐久に努力値を割くことが出来ません。
*ミミッキュより素早さが速いが、耐久振り、準速、最速の可能性が考えられるポケモンに安定して立ち回ることが出来ません。(ウーラオス(いちげき)サザンドラウルガモスボルトロス(霊獣)など)
このように、どのような調整をしたとしても、必ず型次第で安定しなくなるポケモンが出てきてしまいます。よって、次の二点を踏まえると、最遅が理想的であると結論づけることが出来ます。
*最遅にした時が、最も対応できないポケモンが少ない。つまり、ミミッキュより素早さが速いが、耐久振り、準速、最速の可能性が考えられるポケモンより、七十族以下、かつ素早さに振る型と耐久に振る型の両方が存在するポケモンの方が少ない。
*立ち回りの詳細で述べたように、相手より素早さが速いと、呪いダメージを三回しか与えられないケースが存在するため、相手より素早さを遅くしておきたい。
しかし、注意点が一つあります。それは、最遅ミミッキュの素早さ実数値は90、つまり無振り70族のポケモンの同速になってしまいます。無振り70族にはメタグロスやエアームドなどの使用率が高いポケモンも含まれるため、それらのポケモンが、素早さに端数を振っている場合まで考慮すると、92以上に調整した方がいいと考えられます。さらに、75族のポケモンにはウオノラゴンやパッチルドン、カプ・ブルルなどがいるため、それらのポケモンより遅い95未満には調整するのが望ましいと考えられます。これを満たす素早さ個体値は4〜9ですので、そうなるように厳選するのが最も理想的です。
- HPについて
通常の立ち回りでは、攻撃を一切受けないため、耐久に努力値振る必要性を感じないかもしれませんが、相手の連続技を耐える、先制技を耐えるなどのケースを考えると耐久に努力値は割いておく必要があります。
また、H228振りを理想としていますが、これはその時の実数値が159となり、16n-1を満たすため、天候ダメージやステルスロックのダメージ、化けの皮による定数ダメージを低く抑えることが出来るからです。
以上が努力値に関する解説になります。
使用上の注意(要読)
タイマンでの性能はトップクラスであることはお分かり頂けたでしょうか。しかし、最後の一体同士でないと、この力はあまり発揮できません。交代によって、呪いが解除されてしまうからです。勿論、呪いで自主退場して起点回避を防いだり、ある程度の負荷をかけることはできますが、相手を完全に詰ませることができるという魅力は失われることに注意しましょう。
逆に、最後の一対一対面でなくても、ある程度の仕事をすることも可能です。例えば、ダイマックスしている相手に死に出しすることで、ダイマックスターンを枯らして、あわよくばそのまま倒すことが出来ます。ダイマックスターンを如何に凌ぐかが重要なポケモンにおいては大きな強みです。
また、初めの方で述べたように、上の立ち回りを必ずとらなければいけない訳でもありません。素早さを削っている関係で、耐久力や火力を多く確保出来ているため、ゴーストダイブで攻撃しているだけでも倒せる場面もあります。連続技警戒で初めから呪いをする立ち回りも考えられます。
ここで述べたいのは、対応できないと思われる対面でも、五分五分程度に傾ける事も可能であると言う事です。相手に連続技があったり、挑発があったとしても、確実に勝てないだけなのです。
対面評価
では、実際にどれくらいのポケモンを相手に、どれくらいの確率で勝利できるかを分析したいと思います。勝利できるかはどうかは、以下の点で評価できます。
*相手が先制技・回復技・挑発のいずれかを持っているか否か
*化けの皮で攻撃を受けるタイミングで、怯み、火傷、毒などの追加効果を受けるか否か。
また、以下の注意点を踏まえてご覧ください。
*負け筋が一つの場合は、採用率、命中率、その効果の発動率をかけたものを100%から引いて勝率を計算します。
*負け筋がニつの場合は、二つの採用率を掛け合わせた値を、両採用している確率とみなして、同様の計算を行います。
*負け筋が三つ以上の場合も、同様の計算で重複して採用している確率を出して、勝率を導きます。
*使用率が高いポケモンを優先して分析します。
*使用率10位以内の技のみ考慮します。
*全て執筆時の情報に基づいております。必要に応じて各自でご確認ください。
*ステルスロックは場に無いとします。また、天候は相手の特性で発生する場合のみ考慮します。
*ダイマックスは考慮しないものとします。
- VS ランドロス(霊獣)ランドロス(霊獣)
唯一の負け筋は、ランドロスの岩雪崩で怯むことです。採用率が約10%。命中率が90%。追加効果の確率が30%である事から、約97%の確率で勝利することが出来ます。
- VS ゴリランダーゴリランダー
先制技グラススライダーによって負け確かと思いきや、守る→身代わり→守る→身代わり→守る→ゴーストダイブ→ゴーストダイブ→守るで、グラスフィールドで回復しながら、身代わりと守るでフィールドターンを枯らして、グラススライダーを無効にする事で、対面で勝利する事が出来ると思いきや、はたきおとすでイバンの実がはたき落とされてしまうので、はたきおとすの採用率が約80%であるから、約20%の確率で勝利することが出来ます。残念ながら勝率は低いですが、一見不利な相手でも、立ち回り次第で意外と抗える事が分かる対面ではないでしょうか。
- VS カプ・レヒレカプ・レヒレ
唯一の負け筋は、挑発を採用していることです。採用率が約50%である事から、約50%の確率で勝利することが出来ます。
- VS ウツロイドウツロイド
負け筋は、ウツロイドのヘドロウェーブで毒状態になること、そして、ヘドロばくだんで毒状態になることです。それぞれ、採用率が約80%、約15%。命中率が共に100%。追加効果の確率が10%、30%である事から、約89%の確率で勝利することが出来ます。
- VS レジエレキレジエレキ
特殊なパターンです。レジエレキは専用技サンダープリズンが、ダメージ+ターン終了時定数ダメージを与える技であるため、立ち回りを変える必要があります。具体的には、身代わり→呪いではなく、呪い→守ると立ち回ることで、HPを1/4以下にする事が出来ます。よって、相手がサンダープリズンを採用しているか否かを見極める必要があります。そして、それは初手で守るをうつことにより解決されます。守るでサンダープリズンを防いだ場合は上の立ち回りで、他の技だったら基本の立ち回りで勝利できます。このことから、ほぼ100%の確率で勝利することが出来ます。
- VS ヒードランヒードラン
こちらもレジエレキと同様の特殊なパターンです。ヒードランは専用技マグマストームが、ダメージ+ターン終了時定数ダメージを与える技であるため、立ち回りを変える必要があります。具体的には、身代わり→呪いではなく、呪い→守ると立ち回ることで、HPを1/4以下にする事が出来ます。よって、相手がマグマストームを採用しているか否かを見極める必要があります。そして、それは初手で守るをうつことにより解決されます。ただし、ヒードランの場合は、ふんえんで火傷状態になる場合も負け筋ですので、守るでマグマストームを防いだ場合は上の立ち回りで、他の技だったら、採用率が約30%。命中率が100%。追加効果の確率が30%である事から、約91%の確率で勝利することが出来ます。
- 対面評価は順次更新していきます。掲載してほしいポケモンがございましたらコメントにてお願いします。
オススメの使い方
では、最後に上での注意点を踏まえた上で、オススメの使い方を紹介しましょう。どの使い方も、こちらの他の二体で、ダイマックスを使って相手を二体倒し、相手の残りの一体をミミッキュで処理する立ち回りと一般化出来ます。二体倒した時点でほぼ勝ちが確定するのが非常に魅力的です。
- 壁展開
一体目のポケモンで壁をはって、二体目のポケモンで積み技やダイマックスを使用して全抜きを狙うというもの。エースポケモンで倒しきれなかったポケモンを確実に倒すことが出来るため、安定感が跳ね上がります。
- トリル展開
一体目のポケモンでトリックルームをはって、二匹目の鈍足エースで全抜きを狙うというもの。こちらも、エースポケモンで倒しきれなかったポケモンを確実に倒すことが出来ます。
- 初手ダイマックス
一体目のポケモンからダイマックスを使用して序盤有利をとるというもの。この立ち回りをすると、一体目のポケモンで二体倒せて、相手が最後のポケモンにダイマックスを使用して3タテを狙うというパターンが多いため、相性がいいと言えます。ダイマックス技による能力上昇を無視して倒せる点が非常に強いです。
さいごに
以上で解説は終わりになります。確定で倒せるという安心感が非常に魅力的です。上で挙げていない構築でも、一定の成果は保証されるので、ぜひ使ってみてください。
ツイッターでも質問、感想等を受け付けております。また、最新の情報を確認できます。
↓↓↓↓↓↓↓↓
https://mobile.twitter.com/juneber68287357
更新履歴
- 11/4:育成論を投稿しました。
- 11/5:HPの努力値の一部間違えを訂正しました。
- 11/6:対面評価の欄を追加しました。