- 今回初めて育成論を投稿するRと申します。普段は主にシングルバトルでランクマッチをしております。今回は、私が使ってみて強かった物理受けヤミラミヤミラミの育成論を投稿します。不明な点ありましたら、コメントまでお願いします。
- この育成論ではHABCDSなどの非公式の呼称を使用します。
- 使用するポケモンは理想個体であることを前提としています。
採用理由と役割
- 今回ヤミラミを採用した理由は現環境で唯一、いたずらごころとおにびを両立できるため。単に物理を半減にして受けるだけであればオーロンゲでリフレクターを使うだけで十分だが、あちらはかわらわり等の壁破壊技で壊され、急所で無効になる欠点がある。それに対し、おにびは命中不安こそあるものの、やけどは急所でも無効にならず、確実に相手を機能停止にできる。
- もう一つの採用理由は、何をするのか読まれにくいため。現在のシリーズ13でのヤミラミの採用率は110位と低く、あとだしタスキメタルバーストやアンコールいちゃもんによるわるあがき強制などできることが多いため、初見では何をするのか分からない。
- 今回の育成論の型ではおにびしっぽトリックを中心に考察をし、主な役割対象はゼクロム、ネクロズマ(日食)などの物理型積みエースとしている。一応スカーフカイオーガやバドレックス(こくば)など高速アタッカーに対してもある程度の役割を持つことができ、腐りづらい。
持ち物
しっぽトリックをするため、こうこうのしっぽで確定。同じ効果のまんぷくおこうでも問題ない。
特性
いたずらごころ一択。
性格・努力値と調整
- 性格 のんき(推奨)
S個体値0下降補正の最遅で同条件のバドレックス(はくば)と同速、トリックルーム下でいたずらごころ持ち最速。ほぼ変化技しか使用しないため、Sはあってないようなものだが、今回は相手のトリルを利用できるよう最遅にしている。パーティーに合わせて調整していただきたい。
- 努力値:H252 B252 D4
- 実数値:H157 A80 B139 x D86 S49
今回は特殊型のポケモンは役割対象外のため、特殊耐久については考慮しない。
技構成
- 確定技
おにび
採用理由その1。命中85なのでたまに外れる。先制でおにびを使うことができるのはヤミラミのみ。
トリック
採用理由その2。しっぽを押し付けることで必ず相手が後攻になる。
後続のポケモンが上から叩ける状態を作ることが今回のヤミラミの目的のため、最低でもトリックは使ってから退場したい。役割対象が選出されなかった場合でも、スカーフカイオーガやバドレックス(こくば)などの高速アタッカーに対して使用して機能停止させたり、アタッカーの火力系アイテムを奪い、攻撃力を低下させることも可能。ザシアン(王)には無効。
イカサマ
相手のAでダメージを計算する技。やけど状態でもダメージは低下しない。積みアタッカーに対しては意外な火力が出るため、使うタイミングに注意。相手を倒してしまうと不利になる盤面が多い。
起点化が目的のため攻撃技は他のものでもいいが、その場合は火力不足になりがち。
- 選択技
以下の技はどちらかの選択になる。
こらえる
ダイマックス枯らし。連続使用すると失敗しやすい。天候や状態異常のスリップダメージに注意。
じこさいせい
回復技。こらえると選択。連続使用できる。高火力の攻撃は耐えられない場合がある。
こらえるとじこさいせいはどちらかの選択。仮想敵の火力に合わせて選ぶ形となる。
- 候補技
採用したいが今回の型では枠のなかった技。仮想的次第では採用、入れ替える技はパーティーによって変わってくるため、こちらでは明示しない。
ちょうはつ
4ターンの間、相手の変化技を使えなくする。先発で出す場合に、相手の先発サポートと鉢合わせたときの対策。オーロンゲには無効。
いちゃもん
同じ技を連続で使えなくする。こだわりアイテム持ちに使用すれば、2ターンに一度悪あがきをするようになる。こだわり系アイテムをトリックで手に入れるとこちらが何もできなくなるため、それらを想定するならこちら。
アンコール
3ターンの間直前に使った技しか使えなくする。積み技に対して使うことでおにびしっぽトリックをほぼ確実に遂行できる。その場合はイカサマの火力も上がり、相手を倒してしまう可能性があるため、攻撃技はイカサマ以外にすること。
運用方法
やけどありきの耐久であるため、受け出しは基本的に不可。積み技読みの無償降臨か先発対面など攻撃を受けていない状態でおにびを使い、やけどにする。
やけどの定数ダメージとイカサマで後続の確1ラインまで相手を削りつつ、ダイマを枯らして退場するのがベスト。
ただ同じようなことをするだけなら他のポケモンでも代用はできるが、一匹でほぼすべての物理アタッカーに対応できるのがヤミラミの強みである。
与ダメージ計算
非ダイマで計算。計算には、ポケマスのダメージ計算ツールを用いる。
イカサマ
特別記載がない限り、上段を無補正HA252振り、下段を特化HA252振りとして計算。A上昇時のダメージは計算しない。
ゼクロムゼクロム
78 ~ 93(37.6 ~ 44.9%)確定3発
85 ~ 102(41 ~ 49.2%)確定3発
ネクロズマネクロズマ(日食)
114 ~ 136(55.8 ~ 66.6%)確定2発
126 ~ 150(61.7 ~ 73.5%)確定2発
ザシアンザシアン(王)
66 ~ 78(33.1 ~ 39.1%)乱数3発(約100%)
72 ~ 86(36.1 ~ 43.2%)確定3発
トリックが通らない都合上、剣王ザシアン相手にイカサマをする余裕はないが一応。
A0下降補正H252黒バドレックスバドレックス(こくば)
172 ~ 208(83 ~ 100.4%)乱数1発(6.3%)
黒バドの攻撃は基本的に耐えられないため、交換読み以外でのイカサマは不可。ただし、ヤミラミ相手に黒バドが出てくることは稀。A特化の計算は不必要であるためなし。
白バドレックスバドレックス(はくば)
138 ~ 164(66.6 ~ 79.2%)確定2発
152 ~ 180(73.4 ~ 86.9%)確定2発
グラードングラードン
67~81(32.3~39.1%)乱数3発(99%)
75 ~ 88(36.2 ~ 42.5%)確定3発
マーシャドーマーシャドー
94~112(47.7~56.8%) 乱数2発(89.5%)
105 ~ 124(53.2 ~ 62.9%)確定2発
メルメタルメルメタル
66 ~ 78(27.2 ~ 32.2%)確定4発
70 ~ 84(28.9 ~ 34.7%)乱数3発(5.2%)
霊獣ランドロスランドロス(霊獣)
96 ~ 114(48.9 ~ 58.1%)乱数2発(96.9%)
106 ~ 126(54 ~ 64.2%)確定2発
被ダメージ計算
ダイマ、非ダイマで計算する。物理アタッカーの場合はやけどありでダメージを計算。
A252珠ゼクロムゼクロム
らいげき 70 ~ 83(44.5 ~ 52.8%)乱数2発(24.6%)
ダイサンダー 75 ~ 88(47.7 ~ 56%)乱数2発(85.5%)
A252ネクロズマネクロズマ(日食)
メテオドライブ 46 ~ 55(29.2 ~ 35%)乱数3発(16.5%)
ダイスチル 60 ~ 72(38.2 ~ 45.8%)確定3発
A特化ザシアンザシアン(王)
じゃれつく 135 ~ 159(85.9 ~ 101.2%)乱数1発(6.3%)
C252珠黒バドレックスバドレックス(こくば)
アストラルビット 222 ~ 263(141.4 ~ 167.5%)確定1発
ダイホロウ 259 ~ 305(164.9 ~ 194.2%)確定1発
A252珠白バドレックスバドレックス(はくば)
ブリザードランス 75 ~ 88(47.7 ~ 56%)乱数2発(85.5%)
ダイアイス 81 ~ 96(51.5 ~ 61.1%)確定2発
A252グラードングラードン
だんがいのつるぎ 49 ~ 58(31.2 ~ 36.9%)乱数3発(77%)
ダイアース 57 ~ 68(36.3 ~ 43.3%)確定3発
C252カイオーガカイオーガ
しおふき(雨) 298 ~ 352(189.8 ~ 224.2%)確定1発
ダイストリーム(雨) 298 ~ 352(189.8 ~ 224.2%)確定1発
C252イベルタルイベルタル
あくのはどう 127 ~ 151(80.8 ~ 96.1%)確定2発
ダイアーク 207 ~ 244(131.8 ~ 155.4%)確定1発
A特化ホウオウホウオウ
ブレイブバード 97 ~ 115(61.7 ~ 73.2%)確定2発
ダイジェット 114 ~ 135(72.6 ~ 85.9%)確定2発
A252珠エースバーンエースバーン
かえんボール 107 ~ 126(68.1 ~ 80.2%)確定2発
キョダイカキュウ 142 ~ 169(90.4 ~ 107.6%)乱数1発(43.8%)
A252悪ウーラオスウーラオス(いちげき)
あんこくきょうだ 91 ~ 108(57.9 ~ 68.7%)確定2発
キョダイイチゲキ 96 ~ 114(61.1 ~ 72.6%)確定2発
A特化メルメタルメルメタル
ダブルパンツァー 58 ~ 68(36.9 ~ 43.3%)確定3発
ダイスチル 55 ~ 66(35 ~ 42%)確定3発
A252マーシャドーマーシャドー
シャドースチール 33 ~ 39(21 ~ 24.8%)確定5発
ダイホロウ 93 ~ 111(59.2 ~ 70.7%)確定2発
C特化珠ディアルガディアルガ
ときのほうこう 285 ~ 335(181.5 ~ 213.3%)確定1発
ダイドラグーン 285 ~ 335(181.5 ~ 213.3%)確定1発
C252珠ホワイトキュレムホワイトキュレム
りゅうせいぐん 246 ~ 290(156.6 ~ 184.7%)確定1発
ダイドラグーン 265 ~ 313(168.7 ~ 199.3%)確定1発
A252珠霊獣ランドロスランドロス(霊獣)
じしん 53 ~ 62(33.7 ~ 39.4%)確定3発
ダイアース 68 ~ 81(43.3 ~ 51.5%)乱数2発(9%)
苦手なポケモン
おにびの通らないほのおタイプ、いたずらこころ無効で打つ手のないあくタイプ。現環境ではホウオウホウオウ、エースバーンエースバーン、イベルタルイベルタル、悪ウーラオスウーラオス(いちげき)など。おにびとトリックが揃わなければ起点化は難しい。
その他特殊アタッカー全般。特殊技は基本的に耐えられないため、しっぽトリックだけで退場になりがち。スカーフカイオーガやバドレックス(こくば)は、構築次第ではしっぽを押し付けることで処理しやすくなる場合もある。
先発サポート、特にオーロンゲにも弱い。受け出しのできない性質上先発で出すことも多いが、相手の起点作りを止めることができない。ちょうはつを採用すればある程度解決するが、それでもオーロンゲ相手には無力。技スペースが厳しいため、パーティーと相談。
相性の良い味方・構築例
ディアルガディアルガ
耐久に優れた鋼ドラゴン複合で、特化珠ダイマエースの運用が多い。ヤミラミの役割対象であるゼクロムやネクロズマ(日食)にも強く、ダイマを切らせていれば有利な状況を作りやすい。
黒バドレックスバドレックス(こくば)
エスパーゴースト複合の高速特殊アタッカー。スカーフなしでこれより速いのはフェローチェ、テッカニン、レジエレキのみ。特性により、相手を倒すことで突破力が上がるため、起点化との相性がよく、全抜きを狙うこともできる。
白バドレックスバドレックス(はくば)
氷エスパー複合の鈍足物理アタッカー。鈍足ゆえの被弾しやすさをしっぽの効果でカバーしつつ、相手を倒してAを上げることができる。
カイオーガカイオーガ
水単タイプの禁止伝説級。ヤミラミは交代せずに退場させるのが基本であり、死に出しか先発以外では扱いづらいカイオーガとの相性は悪くない。
上記のポケモンはあくまで一例であり、ダイマエースや抜きエースであれば大抵は相性がいい。
終わりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。初めての投稿のため至らぬ点もあると思いますので、コメントにて教えていただけると幸いです。その他不明な点、追記した方がよい点あれば、コメントをお願いします。