こんにちは、イワヘンジンと申します。今回で5回目の育成論投稿となります
今回の育成論においても「HP=H」「攻撃=A」などの非公式の略称を用い、個体値は全て理想個体、そして文字数削減のために「ダイマックス=DM」と表記させていただきます
今回の考察に至った経緯
私は前回もマジックルームを使った育成論を投稿しました(フォーク元になっておりますので、詳細はそちらをご覧下さい)
しかし、前回投稿した育成論ではマジックルームの魅力を最大限には伝えきれていないと思い、今回はマジックルームの魅力を全面に押し出していこうという内容となっております
マジックルームの最大の魅力
私が思うマジックルームの最大の魅力。それは
こだわりアイテムと積み技の重ね掛けが可能である
ということです。具体例を挙げるなら
といったシングルバトルでは普通ありえない化け物を生み出すことができます(マジックルームのターン調整が必要ではありますが)
そこで、「マジックルームの展開」と「後続が積み技を打てる起点作り」を両立できるポケモンとしてユクシーに白羽の矢が立ちました
持ち物
ナモのみ
ウーラオス(いちげき)(いちげきのかた)が一番の難敵だったので、悪半減実を持たせました
性格/努力値
- 性格
しんちょう(D↑ C↓)
- 努力値
H244 D68 S196
Bに厚く振っても、ウーラオス(いちげき)のあんこくきょうだをナモのみ込みでも2発耐えられません
一方、Dに厚く振るとファイヤー(ガラル)のもえあがるいかりを(火力UPアイテムが無ければ)ナモのみ込みで2発耐えることができますし、わるだくみ→ダイジェットも(火力UPアイテムが無ければ)1発耐えることが出来ます
他に弱点を突かれるタイプは2つありますが、環境に多いゴーストのミミッキュやドラパルトは型が多く対策しにくい、むし技で怖いのはフェローチェのむしのさざめきくらいなので、今回は対策しやすいあくタイプを重視して、ナモのみを持たせてDに厚く振る型にしました
Sに関しては最速ウオノラゴン抜きとなっています。スカーフえらがみは確定耐え(急所は除く)なので、マジックルームを打てば次のターンは確実に先攻でおきみやげを打つことができます
最速ファイヤー(ガラル)抜き調整も考えましたが、初手ダイアークで落とされる可能性と2連ダイジェットでこちらが1ターンしか動けず落とされる可能性があります。また、ウーラオス(いちげき)に対しては最速だと抜かれてしまうので最速と準速スカーフに対してやれることがウオノラゴン抜き調整と変わりません
環境に多いサンダーが準速だと抜けるようになるメリットはありますが、ダイジェットの乱数は耐久に振っているウオノラゴン抜き調整の方が有利であり、抜けるメリットよりダイジェットを2発耐えられないデメリットの方が大きいです
以上のことから、耐久を削るデメリットを上回るメリットを感じられず、最速ファイヤー(ガラル)抜き調整はボツにしました
ウオノラゴンの数が減る、あるいは構築全体でウオノラゴンの選出を抑制できるなら、Sを削って耐久に回すのもアリだと思います。不意の初手DMでも耐えられる可能性が大きくなるので
あとは環境に少ないポケモンなので今回は考慮しませんでしたが、最速シャンデラ抜き調整というのも1つの選択肢になるかもしれないです
技構成
- マジックルーム
コンセプト上、確定です
- おきみやげ
基本的にはマジックルーム→おきみやげで後続が積む起点をつくっていきます
- あくび
・おきみやげが通らない特性クリアボディなど
・おきみやげが逆効果となる特性まけんき/かちき
・確定急所でおきみやげの意味が薄いウーラオス(いちげき)
上記の相手を流すために必要な技です
- とんぼがえり
ちょうはつを打たれてしまった際の保険として採用しています。ひかりのかべやステルスロックをこの枠に入れてもいいです
壁展開を採用しない理由
前作のマジックルーム戦術では壁展開が利用されることが多かったですが、今作での環境の変化として
- DM環境により「相手を倒すと自身の能力が上がる」特性の評価が高まった
テッカグヤウツロイドアーゴヨンなどのウルトラビーストをはじめ、しろのいななきブリザポス、じしんかじょうボーマンダと環境上位に似た特性を持つポケモンは少なくないです。それに比例して自主退場の重要性も高まっています
- 確定急所の専用技を持つウーラオス(いちげき)の存在
準伝説環境となったS11でも使用率ランキングTOP30以内に入ってくる実力者であり、壁展開もAランクダウンも苦にしない、起点作りにとっては難敵です
- 準伝説環境×初手DM
基本的に壁展開では先に壁を貼って後からマジックルームを展開します。先に貼る壁は当然目の前にいる相手に合わせた壁です。しかし、種族値が高い上に物理型か特殊型かが読めないポケモンが多くいます
その代表例がテッカグヤドラパルトフェローチェカイリューボーマンダ
数は多く無いですがエースバーンポリゴン2メタグロスバンギラスも普通とは逆の型で奇襲してくることがあります
そしてそのようなポケモンは相手に物理型か特殊型かを分からせないように場に出てすぐにDMを切るという戦術があります。型を読み間違えれば、目の前の相手には意味の無い壁だけ貼って数的不利を取ってしまう可能性があります
それだったら、やりたい事であるマジックルームを先に展開して、相手の火力UPアイテムの効果を無くして、ユクシーがもう1発耐えておきみやげを打てる可能性を広げたり、交代先の負担を減らしたりした方がいいんじゃないかと思いました
上記3つを理由に壁展開ではなくおきみやげによる起点作り+おきみやげの弱点を補完するあくびを採用しました
立ち回り例
基本的には先発で出してマジックルーム→おきみやげを狙っていきます
すぐにおきみやげ→積み技→DMでも良いですし、余裕があればあくびでターン調整をして、マジックルーム残り2ターンでおきみやげ→積み技→こだわりアイテムと合わせて攻撃でも良いです
ウーラオス(いちげき)のようにおきみやげを打つ意味が薄い相手には基本的にあくびから入ります
ここからは
- 相手が眠り覚悟で居座ってくる可能性
- ダイサンダー/ダイフェアリーで眠りを回避してくる可能性
- 交代技を覚えていてそれを打ってくる可能性
- 普通に交代してくる可能性
という択が発生します。ここが今回のユクシーを使う上で一番プレイヤースキルが問われる場面でしょう
この場面に限らず、あくびを使う際の共通の注意点として
- 特性ふみんなど眠らないポケモンへの交代
- 特性エレキメイカー/ミストメイカーのポケモンへの交代
- ダイサンダー/ダイフェアリーで強引にあくびループを抜け出してくる可能性
- マジックルームを展開できていないときはラムのみ/カゴのみ、かえんだま/どくどくだまの可能性
- 不意のDMで倒される可能性
があります。頭の片隅に入れておきましょう
被ダメージ計算
とんぼがえりは保険程度に考えているので、与ダメージに関しては計算しておりません。気になる方は各自でお願い致します
ウーラオス(いちげき)AS悪ウーラオス
〜あんこくきょうだ(ナモのみ込)〜
いじっぱり鉢巻→75.1~89.5%
ようき鉢巻→69.6~81.8%
いじっぱり→50.3~59.7%
ようき→46.4~54.7%
ファイヤー(ガラル)CSガラルファイヤー
〜もえあがるいかり(ナモのみ込)〜
ひかえめ珠C+2→71.3~84.0%
ひかえめ→28.2~33.1%
おくびょう珠→32.0~38.7%
〜もえあがるいかり(ナモのみ無)〜
ひかえめ→56.4~66.3%
おくびょう珠→64.6~77.3%
もえあがるいかりは性格ひかえめで火力UPアイテムを持っていなければ2発耐えますし、わるだくみを積まれても1発は耐えます
〜ダイアーク(ナモのみ込)〜
おくびょう珠C+2→乱数1発(50.0%)
おくびょう→35.4~42.0%
〜ダイアーク(ナモのみ無)〜
おくびょう→70.7~84.0%
アタッカー型の場合、ダイアークは2発耐えられません。わるだくみ→ダイアークも耐えられないケースがあります
〜ダイジェット〜
ひかえめC+2→84.5~99.4%
ひかえめ→乱数2発(1.2%)
火力UPアイテムを持っていなければ、「わるだくみ→ダイジェット」「ダイジェット連打」のどちらもほぼ耐えます
「ダイアーク連打」「火力UPアイテム持ちのダイジェット連打」など、マジックルームを打った後のおきみやげが決まらない展開になる可能性もありますが、全てのファイヤー(ガラル)がCに振り切ってる訳でもないので、積極的にマジックルームを打ちに行くべきではないかと私は考えています
ひかりのかべを採用すれば安定感は増しますが絶対ではありませんし、ちょうはつを打たれると丸腰で交代するしかありません。一長一短です
フェローチェフェローチェ
〜とんぼがえり〜
A特化鉢巻→乱数1発(43.8%)
〜むしのさざめき〜
C特化珠→乱数1発(31.3%)
とんぼがえりはA特化鉢巻でなければ確定で耐えますが、むしのさざめきは眼鏡やC特化珠だと乱数で倒されます
バンギラスバンギラス
〜かみくだく(ナモのみ無)〜
A特化→67.4~80.7%
先攻マジックルームでナモのみが無くても、1発耐えて次のターンおきみやげを打てます。マジックルームを展開しているので、急所以外で被ダメージが増える心配がありません
苦手なポケモン
当たり前ですが、ちょうはつには弱いです
この戦術の魅力
- 積み技とこだわりアイテムの重ね掛けができる
- マジックルーム展開中は相手の「じゃくてんほけん」や「きあいのタスキ」を考慮せずに攻められる
- 何より意表が突ける
(CVライ〇ロリ)
マジックルームのエフェクトがかっこいい
おわりに
いかがだったでしょうか。少しでもマジックルームの魅力が伝わっていれば幸いです
今回は分かりやすい先発起点型を紹介しましたが、「初手DMで暴れたあと、耐久振りあつぞこブーツミミッキュでマジックルームを展開して、ラストは積み技からのこだわりアイテム攻撃で〆る」という戦術も個人的には面白いかなーと思っています
毎度の事ながら、私自身では気付かないことも多々あるので、コメントで指摘してくださると嬉しいです。最後まで閲覧していただきありがとうございました